船に揺られ早2日、深海棲艦のせいか洒落にならない程船の進みが遅かった
しかしそれも今日まで、何故なら今船は単冠湾の港に着いたからだ、長かった…
もう車は船から降ろしてあるし、荷物なら車に全て積んである
フィガロは自分の車に荷物が積みきれなかったのか大半が俺の車に積んである
Figaroのトランクは狭い…、想像以上だったわ
まぁMARCHと比べるのは酷だったか、オープントップクーペだし
にしても加賀さんが乗って来たEP82はなんだろ、トムスのフルエアロのあれ
排気音からしてあまりチューンされてないようだが
なんて言うか…、俺のMARCHとキャラ被らないか?、コンパクトカーでフルエアロって
そんな事を考えているとフィガロが話し掛けて来た、ペストマスクのせいで表情が分からん
フ 「どうしたのですか?、またまた考え込んで」
弥 『いや、何でも無い』
フ 「そうですか…、そういえば今から行く幻想郷ってどんな所ですか?」
弥 『化物と、妖怪と、悪魔がいる所だな』
俺がこう言うとフィガロは意味が分からないとばかりに肩を竦めた
弥 『話によると神様もいるらしい』
フ 「神話とかのお話ですか?」
弥 『まぁ行ってみれば分かるよ』
フ 「はぁ、まぁお兄様が気に入るんだから悪い所では無いのでしょうね」
弥 『鎮守府の玄関で立ち話もなんだ、中に入るとしよう』
フ 「そうですね」
俺らはこうして鎮守府に入った、大淀はいつも通り敵対心丸出しだ
大 「また会いましたね」
弥 『嬉しい限りです』
俺がそう言うと大淀は苦虫を噛み潰したような表情をした、流石に傷つくぜ
フ 「お兄様、こいつは?」
弥 『ただの知り合い、まぁ嫌われているようだがね』
フ 「そうですか…、大淀と言いましたね貴女、早く私達部屋に連れて行きなさい」
大 「偉そうに…、こちらです」
そう言って大淀は嫌々俺達を案内した、まぁ俺は知ってるんだけど
……
…
まぁ知ってはいたが例の窓の無い部屋に連れて行かれた、本当あり得ない
部屋に入るとフィガロはペストマスクを外した、目が死んでいるのはいつも通り
弥ントやらペストマスクやら何世紀の人なのか分からないファッションだが
何故か似合っているのは顔が整っているからだろうか、自分の妹を褒めるのも癪だな
ましてまントの下はゴシックロリータ、ほんと貴女いつの人なの?
…何処と無く離島棲姫に似ている気がする、性格も似てるんじゃないか?、多分
フ 「本当今日はお兄様良く考え込んで、どうしたんですか?」
弥 『何でも無いさ、にしてもお前その服似合うな』
俺が柄にも無く褒めてやると、フィガロは頬を染めこう言った
フ 「お兄様に褒めて頂き、光栄です」
弥 『そりゃ良かったよ、にしてもこの部屋暗いな』
フ 「そうですね、まぁ窓も無いし仕方ないでしょう」
弥 『ま、フランは寝てるしこのくらいの明るさが良いのかな』
そう言い俺はベットの上でまるで猫の様に丸まっているフランの頭を撫でた
ふとフィガロの顔を見ると…、味わい深い顔をしてらっしゃる、どう言う感情?
フ 「お兄様ってさも当然の様にそう言う事しますよね、…羨ましい」
弥 『お前にもたまにしてるぜ?、お前が先に寝てる時』
フ 「そうなんですね、気付きませんでした」
そういってるフィガロの顔はニヤニヤしていた、表情がコロコロ変わるなぁ
……
…
それから数時間、わがままな妹氏は腹が減ったと宣ってきた
だから俺は今車に向かっているわけだ、なんか食う物積んであった筈…
という訳で車に着いた、リアゲートを開け中を漁っていると背後に気配を感じた
? 「あら、美味しそうな香りがしますね」
声がする方を見るとそこには加賀さんの色違いがいた、髪型も違うな
? 「少し貰えませんか?」
弥 『ど、どうぞ?』
そう言って俺がトランクのスルメをあげると千切りもせず黙々と食べていた
大きなスルメをものの数分で食べ終わった彼女は自販機のお茶で一息つくと、口を開いた
? 「それで貴方は誰なんですか?」
まさかの俺を知らない様だ、俺が忘れてたわけじゃなかったんだな
弥 『誰かも分からないのに食べ物を強請って来たんですか⁉︎』
? 「えぇ、おなかが減って居たので」
弥 『そうですか…、私は弥生です、この鎮守府で噂になっているのでは?』
弥 『化け物として』
? 「あの龍田さんに斬られたって話のですか?」
弥 『その通りです、その化け物は私です』
? 「噂には聞いていましたが…、中々優しい人なんですね」
弥 『ぅえ?』
そう聞いて俺は面食らった、初対面の人に褒められれば誰だって驚く
? 「初対面の私に食べ物を分けてくれるんですから」
弥 『そ、そうですか…』
? 「そう言えば自己紹介がまだでしたね、私は赤城、加賀さんから噂は聞いていました」
加賀さん…、噂話するタイプには見えないのに、意外
赤 「加賀さんが言うにはそれ程悪い人では無いらしかったので話し掛けてみました」
赤 「加賀さんの読みは合ってましたね」
弥 『それは良かった』
俺は皮肉めいてそう言った、すると赤城は少し悲しそうに笑った
赤 「…昔の摩耶に似てますね、直ぐに心を閉ざす所が」
赤城がそう言った頃ハイヒール特有の足音がした、フィガロだな
フ 「お兄様一体いつまで…、その女誰ですか…?」
フィガロは黒いオーラを纏い近づいて来た、一歩間違えればまた監禁されそうだな
その後フィガロへの説明に数時間かかったのはまた別の話
久々に書いたらこうなりました、休んじゃだめですね