東方銃憶録   作:MICRA

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とある日常

夜、隣で寝ているフィガロを起こさない様ベッドを這い出た

俺がベッドから出るとフィガロはウンウンと唸り、寝返りを打って眠り続けている

駐車場とは名ばかりの空き地に置いてある愛車は、俺に気づいたのかエンジンを掛けてくれた

運転席に乗り込んだ頃、提督のジムニーでギチギチのガレージから摩耶が出てきた

 

摩 「お?、久々だな、MARCH治ったのか」

弥 『お久しぶりです、スフィアも格納して万全な状態ですよ』

摩 「へぇ、なんか他にしたい事ってあるのか?」

弥 『そりゃもちろん、車載PCとかボルトオンターボとか』

摩 「まだ馬力上げるのか…、車載PCってどう言う事だ?」

弥 『車にパソコン載ってたらカッコ良くないですか?』

 

俺がそう言うと摩耶は呆れたようにこう言った

 

摩 「まぁ分からんでも無いけどよ、技術的に出来んのか?」

弥 『分かりませんが、アップルのG3とか言う小さいのもあるぐらいですから』

摩 「あぁ、まぁそういう事に詳しい知り合い一人居るわ、会ってみるか?」

弥 『私はここでは嫌われています、会っても無駄だと…』

摩 「そいつ頭の中科学やら開発だとかしかないから大丈夫だと思うぜ?」

摩 「まあまあ、行ってみようぜ」

 

そういった摩耶は俺の背中を押して来た、こっちの話を聞いてくれよ…

 

弥 『ちょっと!、押さないで下さいよ!』

摩 「いいからいいから〜」

 

俺の話は聞かれない様だ、なんか俺の周り強引な人多いな

 

……

 

摩耶に連れられ来たのは不思議な研究所の様な所、化学薬品の匂いがキツイ

その真ん中で何故か溶接しているピンク色の髪をした女の子、これが知り合い?

 

摩 「よう明石、客だぜ」

明 「一体どういう風の吹き回しなんですか…、貴方は巷で噂の?」

弥 『如何にも、私が噂の不死の怪物です』

明 「いやー一度会って見たかったんですよ!、噂になる割には地味な外見ですね」

 

人の子と見るや否やこの言い様、失礼な事だ

 

弥 『…、摩耶さん、私って地味ですか?』

摩 「こいつズレてるんだ、気にすんな」

明 「で、何の用なんですか?」

摩 「こいつが車載PCが欲しいんだと、お前も前似たような事言ってたから来て見た」

明 「ほぅ!、中々面白い話じゃないですか!、で、何に積むんですか?」

弥 『MARCHですけど』

明 「車種を言われても分かりませんよ、取り敢えず現物を見にいきましょう」

 

そう言われた俺は愛車の元に明石を連れて行った、なんかちょっと不安なんだけど…

 

明石をMARCHの元に連れて行くと、開口一番にこう言われた

 

明 「小さい車ですねぇ、PCの本体は何処に積みましょうか」

 

そう言われたのが気に食わなかったのか、ミアはエンジンを掛けスロットルをふかした

 

明 「ひゃ!、…弥生さんなんかしましたか?」

 

そんな睨まんでも、後でミアはお説教だな

 

弥 『見ての通りなんもしてないっすよ』

摩 「その車たまに勝手にエンジン掛かるんだよ、どっかの配線ショートしてるんじゃ無いか?」

 

犯人はミアだが…、悪魔なんてこっちの世界じゃ信用されないからな

 

摩 「中々車高低いし、ホイールアーチ内の配線がさ」

弥 『かも知れないですね、まだ配線上にあげてないんで』

 

摩耶とその話をしている時、明石はMARCHのあらゆるところを観察して居た

 

摩 「まぁいいや、それで明石、出来そうか?」

明 「出来なくは無いですね!、本体はトランクに乗せてやれば良いですし」

明 「まだ試験段階の液晶タッチパネルにすればキーボードとかマウスも要らないです」

明 「ただ問題は後付け感が凄い物になってしまうでしょう、メーターフードがもう少し長ければ…」

 

MARCHのメーターフードは楕円形に近い、確かに液晶パネルは付けにくいだろ…

 

弥 『後付け感があるのはかっこ悪いですよね…』

 

早くも車載パソコン計画は暗礁に乗り上げた、カッコ悪かったら意味ないからな

 

弥 『…』

明 「…」

摩 「…」

摩 「!、コペル ボニート用のを使おう、あれなら長さが足りるはずだ」

 

沈黙を破った摩耶は、姉妹車のインパネを候補に出した、確かに使えるかも

 

弥 『そうですね!、だけどどこから持ってきます?』

摩 「私が手配してやるよ、その手の知り合いが多いからな、私は」

 

知り合いにいるのなら話が早い、お願いしよう

 

弥 『よろしくお願いしますね』

明 「じゃあこの車、しばらく預かりますね!」

 

そういった明石は俺の車に乗って何処かへ行ってしまった

せっかく走りに行こうと思ったのに、俺は溜息をつきながらまた部屋に戻った

 

……

 

部屋に戻るとフィガロはベッドに座っており、少し寝惚けているのかフラフラしている

 

弥 『オイオイ、大丈夫か?』

フ 「あぁ…、お兄様ですか‥」

弥 『寝癖がひでぇな、そこに座りな、治してやるよ』

フ 「お願いします…」

 

フィガロを化粧台の前に座らせ髪に櫛を通す、するとさっきまでの寝癖が嘘の様に治った

ここまで素直な髪質なのは羨ましいな、俺も中々サラサラだと思うが

 

フ 「久々ですね、お兄様に髪をとかして貰うのは」

弥 『最近はお前と一緒に居なかったから当然だろ?、まぁ俺が留学とかしてたせいだが』

フ 「あの時の寂しさと言ったら…、何度も言ってますがもう私を置いていかないで下さいね」

 

鏡に映ったフィガロの顔は寂しげだった、悪い事しちまったな…

 

弥 『分かった、もう二度と置いて行かない』

フ 「約束ですよ、破ったら承知しませんから…」

 

そう言ったフィガロの表情は薄く笑っていた、その表情は寒気を感じるものだった

 

 




話が進んでないって?
仕方ないさ、なんたって今は前準備の時間だもん
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