誤字脱字の報告よろしくです
さて、状況を整理しよう、空は提督をクビになっては居ない、ただ女体になっただけだ
……は?、整理されるどころかむしろ散らかったんだが、意味不明にも程がある
薬で性別が変わるだと?、世界のパワーバランスを歪めかねない代物じゃねぇか
あ 「うーん…、頭がこんがらがって来ましたなぁ」
加 「要は薬のせいで女体化したって話です、信じられませんが事実だし仕方ありません」
加 「明石の話では数日で元に戻るって言ってましたが…、あまり信用出来ないし」
加 「取り敢えず私は明石に薬を急かして来ますから、それでは失礼します」
そう言って加賀さんは研究室の方に走って行った、いつになく必死だな
弥 「もしかしてよ、加賀さん空に気があるのか?」
あ 「え、気付いてなかったんでありますか?」
弥 「うん」
あ 「はぁ…、なんと言うか、流石というか」
弥 「なんだよ」
あ 「やっぱり鈍感でありますなぁ、目を見れば分かるってものでありましょう」
弥 「さっぱり分かんない」
あ 「良くそんな鈍感で生きて来れましたなぁ」
あ 「ま、取り敢えず自分も提督殿に話があるんで、部屋で待って居て下さい〜」
そう言ってあきつ丸は執務室に小走りで行った、一人になった私、寂しく部屋に戻る事にした
なお明石の研究室から不思議な叫び声が聞こえたのは多分俺の気のせいだ
……
…
途中でトイレに行きたくなりトイレに行った、一通り終わらせて手を洗っていると女体化した空が入って来た
…ん?、ここ男子トイレ、今あいつ女子、だけどあいつ中身男子…
これは判定が分からん、何なら今あいつもトイレの前で頭捻ってるし、まぁアレが無いからな
まして普通男は着ないスカートに戸惑ってるし、なんで着たんだよ
そんな観察をしていると涙目になった空が話し掛けて来た
空 「あ、あのぉ〜?」
弥 「安心しろ、話なら聞いているから」
空 「あぁ、なら良いんだが…、どうすれば良いんだ?」
弥 「知らないし、適当に洋式の方で座ってしろよ」
空 「そ、そっかぁ」
弥 「後男子トイレ入んなよ」
空 「女子トイレ入れる訳無いだろうが⁉︎、社会的に死ぬわ!」
弥 「女子のうちにしときゃ良いだろ、今なら合法だ」
空 「そう言う問題じゃねぇだろ…、中身男子だし…」
弥 「それに、俺の居心地が悪いだろうよ、仮にもお前今女だし」
空 「はぁ?、中身が男だから関係ないだろ!」
弥 「そういう所が鈍感だな、この鈍感野郎め」
弥 「ま、俺には関係ないし、大体なんでそうなったんだよ?」
空 「薬の話は聞いたか?」
弥 「聞いた」
空 「その薬は角砂糖みたいな形しててよ、紅茶に入れて飲んじまったんだ」
弥 「間抜けなこったな」
空 「明石の野郎…、後で仕返ししてやるから覚悟してろよ…」
弥 「そうかよ、まあ取り敢えず早くトイレ入れよ、漏らしても知らんぞ」
空 「あっ、そうだった」
そう言って空は洋式に入って行った、こんな話したの中学ぶりか?
しかし女体化するとあいつ胸デカいな…、なんだか分からんがムカつく
そんな事を考えつつ俺は部屋に戻る為廊下を歩きだした、無駄に広いんだよここ
……
…
部屋に戻るとあきつ丸とフィガロは長机を挟んで別々の作業をしていた
あきつ丸は十四式の整備、フィガロはカフカの『流刑地にて』を読んでいる
寒い部屋の中よく出来るな、俺ならページすら捲れない
にしてもフィガロは昔からカフカが好きだ、イチオシは『変身』らしい
フ 「座ったらどうですかお兄様、貧血で倒れますよ」
弥 「まぁた昔の話を…、取り敢えず貧血は治ったよ」
あ 「昔貧血だったんでありますか?、弥生殿」
弥 「軽い程度だけどな、立ち眩みぐらいだ」
あ 「へぇ、意外であります」
弥 「そういや空に何話して来たんだ?」
俺がそう聞くとあきつ丸はこっちに向き直し、満面の笑みでこう言った
あ 「正式に提督殿から許可を貰って来たんです!、また一緒に暮らせますよ、弥生殿‼︎」
あきつ丸がそう言うとフィガロは読んでいた本を音を立てて閉じた
フ 「はぁ?」
あ 「何でありますかフィガロ殿」
フ 「貴女ここでの仕事はどうするんですか?」
あ 「大丈夫であります!、ほぼ任されてないし‼︎」
フ 「開き直らないで下さい‼︎」
あ 「って事で弥生殿、よろしくお願いします!」
弥 「ん、OK」
フ 「お兄様ぁ⁉︎、軽く決めないで下さぁい⁉︎」
こうしてあきつ丸はまた一緒に暮らす事になった、また賑やかになりそうだ
……
…
用事も済ませた所だし、そろそろ帰る事にした
あきつ丸も自分のMARCHに荷物を積み終わり、準備万端と言った面持ち
なんと言うかあきつ丸は車を買ってから元気さに拍車がかかっている
まぁ欲しかった車を手に入れたのなら仕方がないな、俺もそうだったし
あ 「どうしたんでありますか弥生殿、柄にも無くニコニコして」
弥 「失礼だな、俺だって笑うし」
フ 「確かに不気味と言えば不気味ですね、まぁそれすら私は愛おしいのですが」
あ 「気持ち悪いですぞ、フィガロ殿」
そう言ったフィガロは俺の方を見て微笑んだ、ハイライトの無い瞳と相まって不気味である
弥 「お前も車に荷物積んじゃいな、こっちいつ戻って来れるか分からないからな」
フ 「大丈夫です、大切な物は全て紅魔館に運んであるし、一番大切なのはお兄様ですから」
弥 「そ、なら良いけど」
そうして俺たちは幻想郷へのゲートを通った、向こうで波乱が巻き起こる事など露知らずに
あきつ丸回収、次回は地底編です