眼前に広がる惨状、旧地獄を体現して居るかの様な荒れ具合
鬼と思われる男達があっちでは喧嘩、こっちでも喧嘩、そしてあちらでも喧嘩
かと思えばここには酔い潰れた鬼がいたり、へべれけになって同族の女性に絡んだり
そして殴られたり、言うなればカオスと言った所だ
パルスィに案内されて此処に来たが…、入って数秒で出たくなっている俺がいる
弥 「えーっと、帰って良いですか?」
パ 「えぇ、私もそう思ってた所よ」
パルスィと俺達三人は踵を返し店の引き戸に手を掛けた時、後ろから声を掛けられた
? 「おう!、パルスィ!、来てんなら言ってくれよ!、それと…、新入りさんかい?」
振り返ると金髪の長い髪に一際目立つ赤い角を携えた女性が立っていた
片手には盃、周りには日本酒の空き瓶がこれでもかと転がっている
見るからに鬼と言ったご様子、萃香とはまた違ったタイプの様だ
? 「見るからに地上から来たって感じだねぇ…、今どうなっているのか話、聞かせておくれよ」
そう言った一角の彼女はこちらに手招きして来た、残念ながらこちらに拒否権はなさそうだ
……
…
さて、一通り話終わったが話の片隅で出て来た我が愛車、MARCHに興味が湧いたらしい
んで、今は飲み屋の外に居るって訳
因みに鬼の彼女は星熊勇儀、案の定萃香とは知り合いらしい、ってか飲み友達
勇 「話に聞いてた車ってのは操作しないと動かないんじゃなかったかい?」
弥 「その通りです、普通なら、ですが」
そう言って俺が指笛を吹くと遠くでセルの回る音がした
咆哮にも似たエキゾーストノートを奏でながら砂煙と共にMARCH、もといミアが目の前にやって来た
目の前でドアを開いたミアは液晶の中で不機嫌そうにこう言った、寝てたのかこいつ
ミ 「あれ、弥生君君さ僕に向かってさっき待機してろって言ったよね?」
弥 「あぁ、確かに言った」
ミ 「見るからに急用じゃ無いよね?、例えば早くここから脱出したいとかじゃ」
弥 「悪い、色々あって勇儀さんがお前と会いたいって言ったからさ」
ミ 「第一、あそこの反橋道幅狭いんだよね、それにジムニーじゃ無いんだから凸凹した道走りたくないんだよ、下擦っちゃうと僕だって痛いし」
弥 「ほんと、ごめんって、後で埋め合わせするから」
ミ 「まぁ良いけど、で、勇儀さん、なんで僕に会いたかったのさ?」
ミアは少し高圧的にそう聞いた、流石にいきなりの事で勇儀もたじたじと言った様子
勇 「車の話を弥生から聞いてさ、気になったって感じ」
ミ 「そう、で、見た感想は?」
勇 「あんた、いい性格してるねって思った」
ミ 「そう?、褒めても何も出ないよ////」
液晶に映るミアの顔はあからさまに赤くなっていた、耐性が低すぎないか?、褒めてないし
ミ 「せっかくだし勇儀さん乗って行く?、家を教えてくれたら送ってくよ」
どうやらミアは上機嫌になった様子、こいつ感情を起伏が激しいな
まぁ、悪魔って事もあって人と喋り慣れてないんだろう、その割に饒舌だけど
勇 「いいや、あたしゃまだ飲むつもりだから、あんたは…、酒は飲めそうに無いね」
ミ 「うん、僕はお酒飲めないからそこの弥生を連れて行くと良いよ」
弥 「あ、おい!」
ミ 「じゃあまた今度、勇儀さん」
ミアは余計な事を言って前輪を空転させながら去って行った、あの馬鹿…
俺はゆっくーり勇儀の隣から離れて…
勇 「何処に行こうってのさ、弥生?」
弥 「ちょっとお手洗いに…」
勇 「はいはい、嘘吐くんならもう少しましな嘘吐くんだね」
弥 「あ、ちょ、待って、普通に歩けますから!」
そうして何故か俺は勇儀に姫抱っこされた状態で入店する事になった
店で随分飲んだあきつ丸に弄られたのは言うまでも無いし、フィガロに誤解されたのも言うまでも無い
……
…
さて、鬼と飲むと碌な事にならないと前回萃香と飲んだ時嫌と言うほど分かった
しかし私、中島弥生は同じ轍を踏む程馬鹿では無い、つまりは酔わなければ良いと言う事
だから私はある秘策を考えた、至って簡単、アルコールを体外に拡散すれば良いと言う事
そこで能力のコピーを使って萃香の能力をコピーさせて貰った
要はアルコールを霧にして拡散させるって事だ、素晴らしいと思わんかね?
と言う事で試したら…、周りがすごい酔っ払った
あ 「弥生殿ぉ、自分は単冠湾で待たされた時凄い寂しかったんでありますよぉ?」
フ 「お兄ちゃぁん、留学なんてしなくて良いんだよぉ?、私を何で置いてくのぉ?」
今は両側をあきつ丸、フィガロに固められてる状態だ
と言うか、あきつ丸は良いとしてフィガロいつの話してるんだ?、幼児退行って奴?
冷静に考えれば俺からアルコール放出したら周りが酔うじゃん、俺の馬鹿
アルコールなんて飲むより吸引する方が体内に吸収するってのに…
勇 「ハハッ、両手に華で良かったじゃないか!」
弥 「片方妹ですよ、まぁ聞いてれば分かると思いますが」
向かいに座っている勇儀は他人事のように笑っているがそれ所じゃない
こんな酔っ払い2人連れて宿探しだぜ、本当先が思いやられる
弥 「それはそうとこの近くに宿ってありますか?」
勇 「あら、あんた達泊まる所無いのかい、うちに泊まって行きなよ」
弥 「え、良いんですか?」
勇 「他に行く当てもないんだろう?、ま、その代わり酒の相手、して貰うけどね」
弥 「喜んで引き受けさせて頂きますよ、まぁ私が相手になるかは分かりませんがね」
そう言うわけで俺達は宿を手に入れたのだった、その後他の鬼と喧嘩になったのは又次回の話
あれ、キャラブレてないか?