ドラえもん のび太の転生ロックマンX   作:赤バンブル

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もう、ネタバレ多いな。


調査開始

ブリキン島

 

数日後、ブリキン島はワープ空間から抜け出し、チャモチャ星の目の前に辿り着いた。地球とよく似ており、一瞬地球と見間違いそうになるが大陸などの違いで判別はできる。

 

「あれです。あれがチャモチャ星です。」

 

「まあ、綺麗な星。」

 

「地球とほとんど同じですね。」

 

しずかたちがチャモチャ星の美しさに見とれている頃、チャモチャ星の方でも動きがあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チャモチャ星 ナポギストラー王宮

 

「何ッ!?ブリキン島が消えた?はるばる地球まで行きながら手ぶらで帰ってきたというのか!!」

 

ナポギストラーは王座を叩きながら戻ってきたネジリン将軍たちを叱りつける。

 

「サピオとその仲間は我が軍の接近を悟ったか、素早く宇宙へ逃げ出したものと思われます。」

 

「素早くだって?てめえらがノロ過ぎて気づかれただけじゃねえのか?」

 

「何ッ!?」

 

ナポギストラーの周りにいるマントを纏ったロボットのうちの一人が見下すようにネジリン将軍に言う。

 

「全くよ・・・・皇帝陛下様も甘いもんだぜ。こんな軍隊って言いながら使えるかどうかもわからねえポンコツ共を追跡に送るなんてよぉ・・・・・純戦闘用に作られた俺たちを送って始末しとけばいいもんを・・・・・」

 

「き、貴様!?我々が後れを取ったとでもいうのか!?」

 

「あぁ?」

 

「!?」

 

見下したロボットが一瞬にしてネジリン将軍の目の前に近づき、右腕の銃口を突き付ける。

 

「い、いつの前に!?」

 

「たかがガキ一人の処分俺たちに任せればいいんだよ。島なんかもそのあと粉々に吹き・・・・!?」

 

ネジリン将軍に詰め寄ったのを咎めるかのようにもう一人のマントのロボットが持っていた巨大ブーメラン型サーベルで右腕を斬り落とした。

 

「なっ!?お、俺様の腕が!?」

 

「・・・・・・今は報告中だ。見下すための場じゃない。」

 

「クイック、貴様ァアアアアアァ!!」

 

「やめんか!静かにしろ!!」

 

二人が争うとしたところをナポギストラーが怒鳴りながらも制する。

 

「宇宙へ逃れたのは間違いないのだな?」

 

「は、はい!間違いございません!」

 

「宇宙へ逃れたという事は一体どこへ・・・・・・・・!そうか!」

 

考えたのも束の間、ナポギストラーの頭脳コンピューターに電流が走る。

 

「奴らはこの星に戻ってくるぞ。」

 

「「えっ!?」」

 

「そ、そんな大胆な!?」

 

ナポギストラーの言葉にネジリン将軍及び彼の部下たちは思わず目を丸くした。

 

「いや、地球人たちがサピオの味方に付いたとすれば油断できない。陸も空も海も厳重な警戒態勢を取れ!!メカポリス周辺のドクロボットたちの数も増員させろ!!」

 

「は、はっ!」

 

ネジリン将軍たちは急いでその場を後にしていった。それを確認するとナポギストラーは王座から立ち上がり、マントのロボットたちを引き連れる。

 

「地下のミスターの研究室へ行く。アレの完成度を確認する・・・・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チャモチャ星 北極海

 

メカポリスでそんなことが騒がれているとも知らずにブリキン島は密かにチャモチャ星の北極海に着水していた。幸い周囲は濃い霧に覆われているため、見つかる危険性は極めて低い。

 

「どうやら敵の警備網に引っかかることなく無事に着陸しました。ここはあなたたちの星で言う北極海、一年中霧に閉ざされていて誰も近づきません。ここならそう簡単に見つかることはないでしょう。」

 

「だけどぉ、こんなところにいつまでも隠れてたってしょうがないぜぇ。早速君の親父さんの発明を持ってって、王宮に暴れこもうぜ!ドラえもんや親父さんたちを助け出そう!」

 

「マイマインも忘れずに。」

 

ジャイアンはすぐに動くべきだと主張する。

 

「しかし、行くにしても問題があります。一つは父の発明について詳しく知らないこと。もう一つは街の様子がどうなっているのかわかりません。父たちがどこにいるのかも。」

 

サピオは、スクリーンに街の地図を表示しながら言う。しかし、この地図は飽くまでもナポギストラーが反乱を起こす前までのものであるため大きく変化している可能性もあるため、参考になるとはいいがたい。

 

「最悪な場合、街は既にロボットしかいない可能性もあるな。」

 

「なら、こうしたらどうかしら?まず、ラビリンスに入ってお父様の遺された研究の記録を見つけるの。」

 

しずかの提案は、先にラビリンスの中に入って侯爵の遺した研究データを探し出すことだった。確かに得体の知れないものをすぐに持ち出すよりは現実的かもしれない。

 

「そんなことしている間に敵が攻めてきたらどうするんだよ?」

 

「ジャイアンの言い分も正しいよ。いくらのび太たちでもあんなのが集団で攻めてきたら対応しきれないよ。」

 

「この視界の悪い環境でそれはまずないと思いますけど・・・・とにかく今は情報を集める方が先決です。まず、二手に分かれて、一組は僕と一緒にラビリンスの研究室に向かいます。もう一組は街に潜入して様子を探るというのはどうでしょう?」

 

「よぉし!その潜入の役、俺たちが引き受けた!!」

 

サピオの提案にジャイアンは、街への潜入を引き受ける。

 

「お、俺たちって!?」

 

「決まってるじゃん。俺と、お前だ!」

 

「そ、そんな無茶な・・・・(汗)」

 

ジャイアンに勝手にメンバーに引き抜かれてスネ夫は困惑する。

 

「街への潜入は私たちレプリロイドの方がいいと思います。」

 

「ゼロ隊長とアイリスさんはギリギリだとしても武さんと骨川さんは流石に無理です。」

 

ホーネックに指摘されるのも無理はない。

 

今のチャモチャ星はロボットが支配している星。人間が表で活動するのは極めて危険だ。

 

「それなら一応手があります。タップ、あれを持ってきて。」

 

「はいはい!」

 

タップは早速倉庫の方へと駆けていく。

 

しばらくするとピエロがお手玉のように何かを回しながら持ってきた。

 

「なんですか、これ?」

 

「作りかけのロボットの外装です。ちょっと着てみてください。」

 

ジャイアンとスネ夫は早速外装を着てみる。特殊な軽量合金を使っているのか重さは特に感じられない。

 

「そうか!ロボットに変装して潜り込めばいいってことか!!」

 

「だが、内部機構までスキャンされたときの危険性はないのか?」

 

「外装は、ジャミング用に特殊加工されているので人間だという事はバレずに済みます。」

 

「え~ナニコレ?やだよぉ・・・こんなのカッコ悪いよぉ(汗)」

 

スネ夫は自分の格好を見ながら困ったような声で言う。

 

「そんなことわないわ。」

 

「まあ、一目見て人間だということはわかりませんね。」

 

「・・・・・・念のため俺も一緒について行こう。万一の時にフォローになるからな。」

 

腕を組みながらゼロは、何とも言えない表情で言う。

 

「では、私がサポートに・・・・・・」

 

「私も行きます。」

 

「えっ!?」

 

同行しようとしたホーネックよりも先にアイリスが先に言ってしまった。

 

「アイリスさん!?」

 

「・・・・・アイリス、今回行くのは飽くまでも潜入調査だ。お前はここで待機していても・・・・・・・」

 

ゼロは、「行く必要はない」と言いかけたがアイリスにじーっと見られてたため、言葉が出なくなった。

 

「私ももう一人のハンターよ。お願い、一緒に行かせて。」

 

「・・・・・・・言っても付いて来そうだな。分かった、本来連れて行こうと考えていたホーネックは万が一に備えてここで待機だ。」

 

「えっ!?そ、そんな・・・・・・・・・」

 

ゼロが折れてしまったためホーネックは居残り組へとなった。

 

「万が一に備えて外での見張りを兼ねての警備担当を残しておきましょう。俺とホーネック、マンドリラーで守りを固めておきます。」

 

「そんじゃ、早速出発・・・・・」

 

「待て待て、指示をするのは俺だ。」

 

「そりゃないぜ、ゼロ・・・・・・」

 

「街へはどうやって行けばいいんだ?」

 

「潜水艦があります。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブリキン島 海岸

 

 

一同は濃い霧の中、潜水艦に乗り込む四人を見送る。

 

「この船は首都メカポリスに近い無人の海岸まで安全に着くようにセットしてあります。」

 

「ゼロ、ジャイアンたちを頼む。」

 

「分かってる。いくらこの二人が頼りになると言っても今回ばかりは危険すぎるからな。・・・・・尤も、安全な任務なんて一度もなかったがな。」

 

「それはそうだね。」

 

ジョークを交えながら会話するエックスとゼロに対してスネ夫は不安なのかハンカチを振りながら、さよならをする。

 

「飽くまでも調査なので様子を見たらすぐに引き返してください。」

 

「あぁ、わかっている。アイリスも今回のような任務は初めてだからな。」

 

「くれぐれも無茶しないでくださいね。」

 

「分かったわかった、任しとけって!」

 

「もしものことがあったらちゃんとママに伝言を伝えてね(汗)。」

 

「アイリス、頑張るのよ!」

 

「はい!」

 

「隊長!アイリスさんと途中まで船旅を楽しんでください。」

 

「!?お、おいホーネック・・・・・・」

 

一同が手を振る中、ゼロたちを乗せた潜水艦はブリキン島からメカポリスへ向けて出航した。

 

 

「・・・・・サピオ、俺たちも急いでラビリンスの研究室へ急ごう。」

 

「えぇ。」

 

エックスたちも大迷宮への旅へ出るべく準備を開始する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブリキンホテル

 

「じいさん・・・・・・アンタ、本当にアタシたちについて行くの?」

 

「当ったり前じゃ!儂一人のけ者にしようったってそうはいかんぞ!」

 

自分なりに心配して声をかけるマーティに対してケインは腕を鳴らしながら歩いて行く。

 

「玉美ちゃんと一緒にホテルで待つというのもあるが敵の攻撃を受けたら防ぎようがないからのう。それにいるのなら安全な地下室の方が良いじゃろう。」

 

「・・・・・それもそうね。でも、玉美ちゃんはおんぶしていけるけどじいさんは無理だからね。」

 

「言ったな?ならば見せてやるぞ!儂の本気・・・・・ん?」

 

二人は先ほどから携帯食を口の中へ放り込むタップに目が点く。

 

「タップ・・・・お主、そんなに食べて大丈夫なのか?」

 

「大丈夫、大丈夫。」

 

そう言いながらもタップは更に口へ放り込む。

 

「一体何でこんなに口に入れているのかしら?」

 

「みんなの食糧です。研究室までは丸一日かかりますから。」

 

そこへサピオは戻ってきたカプセルのアームには、小型のネズミロボットがのっている。

 

「サピオ、そのネズミロボットは?」

 

「これはガイドマウスです。父がこれに研究室までの順路を記録させてたんです。」

 

降ろすとガイドマウスは作動して一足先に地下の方へと行く。

 

「それでは隊長、副隊長。お気をつけて。」

 

「あぁ。みんなも気を付けてくれ。」

 

ビートブード達にそう言うとエックスたちは地下室へと向かっていく。そこには以前ケインが話した不気味な顔があった。

 

『フッハッハッハッハッハッ!ヨク来タナァ。ココハ、アノ世ヘ通ジル大迷宮ヘノ入口ダ。潜レバ二度ト生キテハ帰レナイ。ソレヲ承知ノ上ナラバ・・・・・・サア、入ルガヨイ。』

 

「何べん見てもビビるのう・・・・・」

 

「博士、そんなこと言っていられませんよ。」

 

「さあ、行きましょう。」

 

一同はガイドマウスの案内の元大迷宮の中へと入って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ナポギストラー王宮

 

「皇帝陛下へ至急のお知らせ!!」

 

ネジリン将軍は、駆け足で宮殿の中を走っていた。

 

「至急の・・・・あら!?」

 

ところが途中でネジリン将軍は倒れてしまった。

 

「どうなされました?ネジリン将軍。」

 

「ね・・・・・ネジが切れた・・・・・・・」

 

「あらら・・・・・・またか。」

 

兵隊たちは呆れながら将軍の背中にねじ回しを差し込む。

 

「もう、全くだらしがない。これだからミスターの製作した護衛組に負けっぱなしなのに・・・・・・」

 

ネジを回し終えると将軍は飛び起きる。

 

「だらしがないとはなんじゃ無礼者!!儂は年寄りだからすぐにねじが緩むんじゃ・・・・・おっ、いかんいかん!こうしてはおられんのじゃった!」

 

ネジリン将軍は再び駆け足で去って行く。

 

「皇帝陛下!至急のお知らせでございます!!」

 

その声は王座の方にも聞こえていたらしくナポギストラーは呆れた顔で座っていた。

 

「何事じゃ?騒がしい。」

 

ネジリン将軍は息を切らせながら報告する。

 

「航路を間違えて迷子になっていた融資船が北極海を彷徨いまして・・・・ブリキン島を発見いたしました。」

 

「何?それは本当か?」

 

将軍の言葉を聞いてナポギストラーは表情を動かした。

 

「間違いございません。」

 

「機動部隊及びドクロボット隊を出撃させろ。」

 

すると王座の周囲に待機していたマントのロボットたちは不満そうだった。

 

「また、俺たちは非番か?」

 

「お前たちは、ミスターが製作した最新鋭だ。お前たちのデータをインストールしたドクロボットたちで十分足りる。」

 

「つまんない。」

 

「フン、だったら俺は少し外出許可を取りたいね。どうもここにいるのも退屈だしな。いいか?皇帝陛下。」

 

「・・・・・・まあ、いいだろう。但し、問題が起きた場合はすぐに戻ってこい。」

 

「やったね~!!」

 

「じゃあ、俺は街に行ってくつろいでくるか。」

 

そう言うと全員含めてマントのロボットたちは一人残らず王宮から姿を消していった。




会話でバレバレだ(汗)。

いつの間にかドラえもんから脱線しているような・・・・・

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