ドラえもん のび太の転生ロックマンX   作:赤バンブル

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いつの間にか一万字超えていた。

ここからストーリーは加速するかは自分次第。


ROCKMAN

ハンターベース 格納庫

 

「マーティ副隊長、いくら何でも無茶です!?」

 

フォルテの襲来で混乱しているハンターベースの格納庫で一般ハンターたちは動揺しながらマーティの行動を見る。そこには先ほどペガシオンたちが乗って来た輸送機から運び込まれたライデンがあった。

 

「コイツで・・・・・・コイツで戦えば・・・・・・・」

 

マーティは手あたり次第オプション装備をライデンに装備させる。

 

多連装ミサイルポッド、外付け式高速連射ガトリング砲、拘束用強力トリモチ弾。左腕をイーグルのビーム砲に換装、その他多数の装備をライデンに装着させる。

 

「いくらライデンとはいえこんな重装備で使いこなせるはずが・・・・・・・」

 

「力押しすればいいのよ!それぐらいしないとアイツを倒すことなんてできない!!」

 

「「「ふ、副隊長!?」」」

 

凄まじい殺気を発し、部下たちの制止も聞き入れずマーティは重装備にしたライデンに乗り込み、スペースポートの方へと移動して行く。

 

「無茶苦茶だ!あの黒いの相手に敵うはずないじゃないか!?エックス隊長を殺した奴だぞっ!?」

 

「馬鹿!こんなときに余計なことを言うんじゃない!」

 

格納庫でそんなことが囁かれている間にもフォルテは、アルバイターとイーグリードが追い詰められていた。

 

「ぐぬぬぬ・・・・・・・」

 

「こ、これ程とは・・・・アイツ一体どんなパワーアップしてもらったんだ?」

 

ジャイロマンは、背中のプロペラを破壊されながらも何とか起き上がり、フォルテと対峙する。それに対してフォルテの方は無傷だった。

 

「揃いに揃ってカスの集まりの癖に豪く粘るな。」

 

「ぐう・・・・・」

 

「お前たちは止せ!」

 

体がボロボロになりながらも起き上がろうとするストーンマンをイーグリードは制する。

 

「そんなこと言ったってアンタもボロボロじゃないか。」

 

「あ~あ~。強い反応があったから来たっていうのに。つまんねえな。」

 

流石に飽きたのかフォルテは全員を一気に片付けようとバスターのチャージを開始する。

 

 

 

 

 

 

「ん?」

 

その直後、一同の後方から何かが高速で迫って来ていた。

 

「なんだ?何か来るぞ?」

 

クリスタルマンはウェーブマンと共にストーンマンを起こしてみるとそこにはライデンに重武装を施したマーティが鬼神の如くフォルテに向かってきていた。

 

「マーティ!?」

 

本来なら治療を受けているはずの彼女がライドアーマーに乗って向かってくることにイーグリードは驚愕する。

 

「あ~あれ、エックスの・・・・・お姉さん?」

 

「奥さんだよ。」

 

「くたばれぇぇぇぇええええええ!!!」

 

グラビティーマンのさりげない一言を無視してマーティはミサイルを一斉にフォルテに目掛けて発射する。

 

「正気かマーティ!?俺たちもいるんだぞ!?」

 

イーグリードはグラビティーマンを掴んでミサイルを回避する。アルバイターたちも避ける中、ミサイルの雨に取っ組み合い状態になっていたゴスペルとラッシュが巻き込まれる。

 

『ガウッ!?』

 

『ワオッ!?』

 

二匹は慌てて攻撃を中断して回避行動に移る。

 

「へっ、なんだ。痛めつけられ過ぎて狂ったか?」

 

フォルテは、鼻を鳴らしてミサイル攻撃を易々と回避する。マーティは空かさずトリモチ弾をフォルテの足元へ撃つ。

 

「なっ!?なんだこりゃ!?」

 

足にトリモチが付着したことによってフォルテは身動きが取れなくなる。

 

「わああああああああああああ!!!」

 

マーティは、フォルテが動けない内にガトリング砲とミサイルを一斉発射し、イーグルのビーム砲を放つ。

 

「うおっ!?」

 

無数に飛んでくる弾幕にフォルテは呑み込まれ、そこから中心に発生する砂煙は攻撃は増していくに連れて広がっていく。

 

「ああああああああああああああああ!!!」

 

「マーティ・・・・・」

 

泣き叫びながら攻撃を続けるマーティにイーグリードはエックスの身に何か起こったのではないかと理解したが彼女を止めることはできなかった。

 

「あああああああああ!!」

 

「・・・・っつ!調子こいてんじゃねえぞ、このアマ!!」

 

砂煙の中から複数の光弾が飛び出し、瞬く間にライデンの追加オプションを破壊した。

 

「うっ!」

 

爆風にマーティは思わず怯む。煙の向こうからはあれほどの猛攻を受けながらダメージを負っている様子がないフォルテがバスターを展開したまま立っていた。

 

「ふぇ!?」

 

マイペースなグラビティーマンも流石にその光景を見て驚いた。

 

「ど、どういうことだ!?」

 

「あれほどの猛攻を受けながらダメージが一切ないだと!?」

 

「・・・・・博士・・・・あなたはアイツに一体何をしたんだ!?俺たちの知っているフォルテは確かに強かったがあんな化け物みたいな強さじゃない!あれじゃまるでスペースルーラーズ・・・・・いや、それ以上の存在だ!あんな化け物に一体どうやって挑めばいいというんだ!?」

 

ジャイロマンはあまりの恐ろしさに叫んでしまう。ハンターベースにいる面子はかつて地球の存亡にかかわる大事件「ルーラーズ災害」を知らない。だが、それでも今のフォルテが今まで見てきたイレギュラーとは比べ物にならないとてつもない存在だということは十分すぎるほど理解できた。

 

通信室ではエイリアが手を震えさせながら恐怖する。

 

「こ・・・・・・こんなこと有り得ない・・・・・・あれだけの火力をまともに受けてダメージを受けないなんて・・・・・・・」

 

「・・・・・これほどものとはな。奴は我々の想像を遥かに超えた存在のようだ。エックスを殺し・・・・・そして、特A級ハンターですら圧倒されるとは。」

 

シグナスも最早為す術がないと悟った。それだけフォルテの強さが異常なのだ。

 

マーティは、ビーム砲を撃ちながらブレードを展開し、フォルテに斬りかかる。

 

「やああああああああ!!」

 

「フン!」

 

フォルテはブレードを片手で抑える。刃に触れた部分は物凄い音が鳴るが焼けた跡が急速に再生し、ブレードを装備した右腕をへし曲げようとする。

 

「うっ!」

 

マーティは唯一残されていたガトリング砲を手に取り、近距離からフォルテに向かって連射し、ハチの巣にする。しかし、それでも傷はすぐに治り、機体ごと後方へと投げ飛ばされてしまった。

 

「マーティ!?」

 

「う、うぅ・・・・・・・・」

 

大破したライデンの残骸からマーティは何とか出てくるが既に目の前にフォルテがいた。

 

「!」

 

急いでガトリングを取ろうとするがその前に首を掴まれる。

 

「うぅっ!?」

 

「・・・・・・お前、ロックマンみたいに元は戦闘用じゃなかったようだな。」

 

フォルテは少し見ただけでマーティが元は戦闘用ではないことに気づく。

 

「だが、戦闘用に改造された割にはそこらの雑魚と大したことねえな。これじゃあ暇つぶしにもなりはしねえ。この時代にはこんな奴らしかいないのか?」

 

フォルテは、手を放すと彼女に腹に回し蹴りを入れる。マーティは受けるままに吹き飛ばされ、抵抗する力も残っていなかった。

 

「ごめんね・・・・・・エックス・・・・アタシじゃ・・・・・何もできないみたい・・・・・・・」

 

絶望した目から涙が溢れる。

 

「けっ、女は結局は泣くしかねえか。」

 

フォルテは、そう言いながらとどめを刺そうとする。その直後、後方から光弾が飛んできて彼に直撃する。

 

「ん?」

 

振り向くとそこにはヨロヨロしながらもダイナモがバスターを構えていた。

 

「ははは・・・・・・・・・出力を最大にして撃ったのにかすり傷すらできないとはね・・・・・・・・・」

 

「・・・・・くたばり損ないが。」

 

ダイナモは逃げることなくフォルテバスターの餌食になる。

 

「こりゃあ・・・・・・・・また、姉ちゃんに心配されるな・・・・・・ガクッ。」

 

彼は右手と左足を吹き飛ばされ、そのまま倒れてしまう。フォルテは改めてバスターをマーティに向け直す。

 

「お終いだぁ・・・・・・・・今の我々ではフォルテを倒すことは愚か相手にすらならない!このまま奴に蹂躙されてしまうというのか!?」

 

恐怖のあまりにクリスタルマンは怯える。マーティは逃げる様子もなく倒れたままだった。

 

「じゃあな、精々向こうで仲良く・・・・!?」

 

マーティに向かって撃とうとしたとき、フォルテは何か強い力を感じ距離を取ろうとする。

 

「ぐおっ!?」

 

距離を取ろうとした瞬間、フォルテに巨大な光弾が命中する。

 

「今のチャージショットは・・・・・・まさか!?」

 

イーグリードは後ろを振り向く。そこにはチャージマンに連れられてきたエックスがバスターを構えていた。

 

「エックス!?」

 

「「「「「「「えっ!?」」」」」」」

 

エックスの姿を見てイーグリードたちは驚く。

 

『・・・・ありがとう、チャージマン。ここまで案内してくれて。』

 

「お、おう・・・・・・・」

 

エックスに言われてチャージマンは少し戸惑った様子で答える。エックスは、バスターを戻すとフォルテに向かって歩き出す。

 

「・・・・・・・・・・エックスではない。」

 

「えっ?」

 

通り過ぎて行くエックスを見てイーグリードは何かが違うことに気づく。エックスは倒れているマーティの元に着くとそっと抱き上げる。

 

「エ・・・・・エックス?」

 

『・・・・・・・・・』

 

エックスは、マーティを抱えるとイーグリードたちの方へと持っていく。

 

「・・・・・」

 

『彼女をお願いします。』

 

「あ、あぁ・・・・・・・お前はエックスなのか?」

 

マーティを受け取るとイーグリードは気になって聞く。エックスは少し黙るが素直に答えた。

 

『話は後で。今はフォルテを何とかしないと。』

 

そう言うとエックスは再びフォルテと対峙する。フォルテは、身体に付いた砂埃を掃いながらエックスを睨みつけた。

 

「てめえ・・・・・・・くたばったかと思ったら息を吹き返しやがったか。まあいい、今度は楽しませてくれよな。」

 

『・・・・・・・・』

 

(ん?この目・・・・・・・奴と同じ目をしてやがる。)

 

 

 

 

その一方、通信室にいるシグナスたちも動揺を隠せなかった。

 

 

「エックス!?」

 

エイリアはモニターに映っているエックスの姿を見て驚く。つい先ほど死亡したという報告があったにも関わらずにだ。

 

「おいおいおいおいおい!もしかして俺たちは、レプリロイド版のゾンビか幽霊でも見ているのか!?」

 

「ライフセーバー、どういうことだ?エックスは死亡したんじゃなかったのか?」

 

『そ、それが・・・・・・・信じられないことなのですが・・・・・・』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はっはっ!!少しはマシになったようだな!!」

 

フォルテはバスターを連射しながらエックスに攻撃を仕掛ける。対するエックスはバスターの出力を調整し、フォルテを的確に狙って行く。

 

『・・・・・・・君はどうしてこうも無駄な戦いをしようとするんだ、フォルテ。』

 

「?」

 

エックスの言葉にフォルテは少し違和感を感じた。先ほどとは違い、エックスの戦闘の仕方はできるだけ標的を自分に絞らせつつ、マーティたちとの距離を引き離そうとしていた。それだけならまだしもまるで別人のように自分の動きを知っているかのように攻撃をうまく回避していた。二回目とはいえこうも自分の動きが読まれているのは流石におかしい。

 

「無駄な戦い?知ったことか!俺はロックマン・・・・・・・お前の兄貴を倒すために作られたんだ!!ロックマンを倒す前に・・・・・・・ん?ロックマン?」

 

フォルテは今の戦闘を見てエックスの動きが昔のロックマンに酷似していることに気がつく。

 

「まさか・・・・お前、ロックマンか!?」

 

「「「「「「「「えっ!?」」」」」」」

 

「何ッ!?ROCKMAN!?あの伝説のレプリロイドと呼ばれているROCKMANだというのか!?」

 

「・・・・・・・・そうだ。」

 

「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」

 

全員、返事をしたチャージマンを見る。

 

「どういうことだチャージ!?」

 

「エックスがロックマン!?」

 

「えっと・・・・・・エックスがロックマンで・・・・・・ロックマンがエックス・・・・・あり?」

 

「ま、まさか、エックスはロックマンの改造機だったのか!?」

 

「いや・・・・・・あれはれっきとしたエックスだ。ただ、今は中身が俺たちの知っているロックマンなんだ・・・・・・」

 

「ねえ・・・・・・それって、もしかしてエックスが死んでロックマンとか言うレプリロイドの人格に上書きされちゃったってこと?」

 

マーティが心配そうに聞くがチャージマンは首・・・・・・・はないため、胴体ごと横に振る。

 

 

 

 

話は少しばかり遡る。

 

チャージマンは、エックスとマーティを部屋へ運んだ後、少しエネルギー補充をしてジャイロマンたちに合流しようとした直後だった。治療室から泣きながらマーティが飛び出して言ったのに驚き何が起こったのか分からなかった彼は治療室へ入ってみると何かに動揺しているドップラーとライフセーバーの姿があった。

 

「おい、一体何が・・・・・・!?」

 

チャージマンがドップラーに聞きかけたとき、作業台でこと切れたはずのエックスが目を開き起き上がったのだ。この様子を見てドップラーとライフセーバーは信じられないとばかりに自分たちの目を疑う。

 

「ど、どうしたんだよ?そんなに驚いて?直ったんならそれで・・・・・・・」

 

「信じられない!?動力炉が再び動き出している!」

 

「えっ?」

 

「エックスのボディはゼロ同様にブラックボックスが多かったがまさかこんな機能が隠されていたとは・・・・・・」

 

「はっ!?」

 

ドップラーとライフセーバーの反応にチャージマンは困惑する。すると起き上がったエックスは、チャージマンの方を見る。

 

『・・・・・・チャージマン?』

 

「ん?」

 

エックスに声をかけられてチャージマンは振り向く。

 

「な、なんだよ?早く嫁さん止めに行った方がいいぞ。なんかすごくヤバイ・・・・・」

 

『今・・・・・・・何年なんだい?ここは・・・・・・・ワイリーの城でも研究所でもないようだけど・・・・』

 

「!?」

 

エックスの言葉にチャージマンは思わず動揺する。

 

エックスはワイリーに関して知らないはずだ。なのにどうしてここがワイリーの城だと聞いてくるのか?それ以前に自分も含めるアルバイターはエックスの前ではまだ名乗りすらしていないため名前も知らないはず。だとすると・・・・・・

 

「な、なあ・・・・・エックスさんよ・・・・・・アンタ、最後に憶えている年、何年だ?」

 

『エックス・・・・・・!そうか、博士が組み込んでくれたリンクシステムが無事に動いたのか。』

 

「リンクシステム?」

 

『僕だよ、チャージマン。』

 

口調も変化していることからチャージマンは今目の前にいるのはエックスではないことに気づく。

 

「・・・・・ロックマン?」

 

「「なっ!?」」

 

『うん、そうだよ。』

 

エックスの返事にチャージマン含める一同があんぐりと口を開く。

 

「ROCKMAN!?そんなバカな!?あれは既に伝説に過ぎない存在のはずでは!?」

 

「いや・・・・・在り得なくはない。ケインの話ではエックスはあのロボット工学の父と呼ばれていたトーマス・ライトの遺作。そして、トーマス・ライト自身はROCKMANの創造主でもある。」

 

戸惑うライフセーバーに対してドップラーは、自分なりの推論を言う。

 

「どうなっていやがるんだよ。お前・・・・・・自分の身体はどうしたんだ?」

 

『・・・・・これは彼の身体を一時的に借りているに過ぎないんだ。僕の身体は別の場所で眠っている。』

 

「じゃあ、どうやって・・・・・・・」

 

『・・・・・・・・』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

20XX年

 

「・・・・・できた。これがエックスに組み込む『リンクシステム』じゃ。」

 

ライトはロックを封印処置する前に完成した回路を見せる。

 

「これはかつて『ルーラーズ災害』のとき、ギリギリまで人格データを圧縮したにもかかわらず、ロールの人格を押し退けて表に出てきたカットマンの例を考えて、ロボットの人格プログラムにバグが生じた場合修正している間に別のロボットの人格が一時的に意識をリンクさせて動かすというものじゃ。最初はあまり人道的ではないと判断して研究を取りやめようかと考えておったが・・・・・・・・」

 

ライトは複雑な表情で回路をエックスに取り付ける。

 

「それにこのシステムはまだ試作で機能するかは未知数な部分もある。本来なら電子頭脳二個分必要な容量をエックスの未使用領域のみで作動させるのだからな。もしかすれば一度も機能することも無いかもしれん。」

 

「それでも構いません。未来じゃ僕たちは彼を助けることができないかもしれない。せめて一度だけ、一度だけ使えればいいんです。彼の命が危険になった時に。」

 

「・・・・・ロック、お前は本当に優しい子じゃな。」

 

ライトは優しくロックの頭を撫でる。そして、彼の電子頭脳に端末をインストールを開始する。

 

「今、エックスのリンクシステムにお前のデータの一部をインストールしている。もし、エックス自身が命の危機に瀕した場合、一度だけお前の電子頭脳とシステムがリンクしてエックスを助けることができる。尤も動くかはわしにも保証できないが。」

 

インストールを終了するとライトはロックを封印カプセルへと入れる。

 

「・・・・・・お休み、ロック。そして、ありがとう。最後までわしに付き合ってくれて。」

 

「いいんです。僕も博士に作られて本当によかったと思っています。」

 

「ふふふ・・・・では、もし目が覚めた時はエックス・・・・・世界のことを頼んだぞ。」

 

「はい。」

 

そう言うとライトはカプセルを閉じ、同時にロックの意識も自然に停止して行った・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・それで俺がここまで連れてきたんだ。」

 

チャージマンが一通りの説明を終えるとジャイロマンたちは、納得したようで納得できないような顔をしていた。

 

「つまり・・・あのエックスは、一時的にロックマンが動かしているって言うわけか?」

 

「俺の聞いた話では、そんな感じだ。」

 

「っで、フォルテ追っ払ったら元に戻るという事でいいんだな?」

 

「そうだと思う。」

 

「はあぁぁあ・・・・・・」

 

マーティは、思わず力が抜けたようにその場に膝をつく。

 

 

 

「ロックマン・・・・クックックックックッ・・・・・そうか。態々そいつの身体を乗っ取ってまで出てきてくれたか。そいつはご苦労なこったぜ!!」

 

フォルテは、笑いながらエックスに向かってバスターを撃ちこむ。対するエックスことロックマンはバスターの攻撃を回避しつつ、体色を変化させる。

 

『マグマバズーカ!!』

 

「ちっ!」

 

フォルテは、3方向から飛んでくる火炎弾を回避しようとするがロックマンはすぐに武器を切り替える。

 

『トルネードホールド!!』

 

「何ッ!?」

 

足元に飛ばされた装置は小型の竜巻を起こし、フォルテを上空へと押し上げる。

 

「くっ!だがこの程度で・・・・・・・・・!?」

 

言いかけた直後、フォルテは自分の周囲に複数の爆弾があることに気がつく。ライトナンバーズの一人、ボンバーマンが使用していたハイパーボムだ。

 

「うおあぁ!?」

 

『今、この世界は大きな危機を乗り越えようとしているんだ。そして、人を助けようと必死に動いている。そんな彼らをどうして壊そうとするんだ。』

 

「痛・・・・・うるせえ!!」

 

フォルテは、爆風の中から抜け出るとロックマンに急接近し、飛び蹴りを仕掛ける。ロックマンは、空いている左腕で蹴りを防ぐが強化されたフォルテの力に押され足が地面にめり込む。

 

『パワーストーン!!』

 

「ぐっ!?」

 

周囲に展開された岩に衝突し、フォルテは後ろに後退する。

 

「ちい!何故だ!パワーなら俺の方が圧倒的に上のはずだ!」

 

『・・・・・・・・・それは本当の力じゃないからだよ。』

 

「なんだと!?」

 

力を否定されフォルテはロックマンを睨む。

 

『昔の君は確かに強かった。今の君もね。・・・でも、それはウィルスで強化された偽りの力だ!』

 

「い、偽りだと!?ふざけるな!!」

 

フォルテは、チャージしたバスターをロックマンに向けて放つがロックマンはスライディングで回避し、フォルテの懐に入り込む。

 

「!?」

 

『フラッシュボム!!』

 

目の前で強力な破壊力を備えた照明弾がさく裂し、あまりの眩しさにフォルテは目を抑える。

 

「うわああぁあああ!?目がぁ!目があぁあああ!?」

 

『今の攻撃だって昔の君なら、防ぐことだってできたはずだ!』

 

ロックマンは、エックスバスターのチャージを始める。同時にエックスの時は展開しなかったバスターの排熱機構が開き、出力が今までにないレベルで上昇し始める。

 

「くうぅう・・・・・・・はっ!?」

 

目がくらんでいる隙にバスターをチャージしているロックマンを見てフォルテは驚愕する。

 

「なんだ、あのバスターは!?俺が最初に見た最大出力はあんなものじゃなかったはずだ!?」

 

『Newスーパーロックバスター!!』

 

「ぐわあああ!!!」

 

至近距離から凄まじいチャージショットを諸に受けフォルテは後方へと吹き飛ばされて行く。同時にエックスバスターは出力を限界以上に上昇させたことによる排熱処理が開始される。

 

『・・・・・・少し、無理させちゃったね。』

 

右腕を見ながらロックマンは、フォルテが飛ばされた方を見る。吹き飛ばされ、瓦礫に埋もれたフォルテは、バスターで吹き飛ばしながら出てきたものの予想以上のダメージを受けた影響か体がボロボロになっていた。

 

「あのフォルテが押されている!?」

 

「流石ロックマンだ!体が違くてもやっぱり強さは本物だ!」

 

今まで自分たちではダメージすら与えられなかったフォルテの姿を見てジャイロマンたちは思わず喜ぶ。

 

 

「ハア・・・・ハア・・・・・・・クッ!今の奴は出来損ないの弟の身体を乗っ取っているだけなのになぜ勝てない・・・・・出来損ないの身体なのに・・・・・」

 

『エックスは出来損ないじゃないよ。』

 

「!」

 

いつの間にか自分の目の前にいるエックス姿のロックマンを見てフォルテはぎょっとする。

 

『この身体を使っている間に少しだけど彼の戦いを見ることができた。彼は、この世界を守るため時には苦しみ、時には悩みながら戦い続けてきた・・・・・・・・・・・そんな彼だからこそ、一緒に戦う仲間や守りたい存在が見つかったんだ。僕よりも辛いことを体験しながらも・・・・・・立ち上がってきた強いロボットだよ。』

 

「ちぃい!!」

 

フォルテはロックマンに殴りかかるがその拳も簡単に受け止められてしまう。

 

「くう!」

 

『さっきのロックバスターは、ライト博士が最後に開発した攻撃力が一番強いものなんだ。いくらウィルスで強化された君だって、ダメージは重かったはずだ。』

 

「・・・・・痛!!」

 

フォルテは反論することができなかった。

 

先ほどのバスターの攻撃で体のどこかが故障したのかボディがウィルスを取り込んでいる割に力が落ち始めている。完全に強化されるゼロに反してフォルテには限度があったようだ。

 

「く・・・・・くそ!」

 

フォルテはよろめきながらロックマンから離れる。

 

また、負けた。

 

それも自分が出来損ないと罵倒したライバルの兄弟に。

 

プライドが大きく傷つけられた。

 

引き上げようとする彼に反応したのかゴスペルは、ラッシュの相手をやめてフォルテの元へと駆けつける。

 

『クウゥ・・・・ン』

 

「・・・・・・・・引き上げるぞ、ゴスペル。」

 

『ガウッ!』

 

フォルテはゴスペルと合体し、スーパーフォルテとなってその場から飛翔する。

 

「・・・・・・・覚えてろよロックマン。お前だけじゃねぇ・・・・・・その弟も全員ぶっ壊してやる!!絶対にだ・・・・・・今度は自分の身体で来やがれ・・・・・・・二人ともぶっ殺してやる・・・・・・」

 

そう言いながらフォルテはハンターベースから飛び去って行く。

 

「あっ!フォルテが逃げていく!?」

 

「今のうちに撃ち落とさなくては・・・・・・・」

 

イーグリードは負傷した体に鞭を打ってストームトルネードを放とうとするがロックマンに制される。

 

「!?」

 

『いいんです。攻撃しても今のフォルテは捕まえられません。』

 

「・・・・・・」

 

「あっ!そう言えばダイナモを捕まえなくては!」

 

アルバイターたちは急いで倒れているダイナモの方へと向かう。幸いダイナモは依然として気を失っているため、捕まえるのは容易い状態だった。

 

「コイツめ!今度は捕まえて・・・・・・・・・・」

 

っと言いかけた直後、クリスタルマンは何かの光線を受けて体が動かなくなる。

 

「な、なんだ!?か、体が動かないぞ!?」

 

「お、俺もだ!?」

 

アルバイター一同が動かなくなったのを境に光学迷彩で姿を隠していたのか単眼のロボットたちが次々と姿を現し、ビームライフルを構えてダイナモの周辺を囲む。

 

 

 

 

この事態に通信室にいるシグナスたちも唖然としていた。

 

「何なんだ、奴らは!?」

 

「外見からアーカイブスで調べてみたけど見たことも無い型式だわ。一体誰が・・・・・・・」

 

エイリアはロボットの集団を見て困惑する。

 

すると単眼ロボットたちの合間からマントで身を隠した輩が数人現れた。

 

「あ・・・・アイツらは・・・・・・・」

 

目の前で銃を突きつけられているジャイロマンたちは恐る恐る見る。するとその中の一人がダイナモのすぐそばにまで移動する。

 

「「「「「「「「・・・・・・・・・」」」」」」」」

 

「ダイちゃん~!!まあ、こんなにボロボロになっちゃって!!」

 

「「「「えっ?」」」」

 

「「えっ?」」

 

『えっ?』

 

『ワオッ!?』

 

「「「えっ!?」」」

 

突然の女性の声にアルバイターたちは愚か少し離れたところにいるマーティたち、通信室にいるエイリアたち、ロックマンすらも口を開いた。

 

マントの女性は動揺しているようにダイナモを抱きかかえる。

 

「大丈夫だからね!お姉ちゃんが直してあげるから!もう~誰がこんなことしたのよ!?」

 

「・・・・・・あのマントの女がアイツのお姉さん?」

 

「姉弟だったんだ・・・・・・」

 

チャージマンとクリスタルマンは何とも渋い顔で抱きかかえられているダイナモを見る。マントの女は、アルバイターたちの後ろにいるロックマンを見る。

 

「貴方ね・・・・・私の可愛い弟をこんな目に合わせたのは!」

 

『・・・・・えっ?』

 

「許さないわ!お前たち、あの青い坊やにお仕置きしてきなさい!!」

 

「「「「「ゴジゴジ!!」」」」」

 

単眼ロボットたちは一斉にライフルをロックマンに向ける。ロックマンは一瞬その光景を見てワイリーが製作したスナイパージョー軍団を思い出すがマントを纏った方の一人がビームサーベルを引き抜いて全員の銃身を斬ってしまう。

 

「「ゴッ!?」」

 

「「「ゴジゴジッ!?」」」

 

「こいつを相手に無駄な時間を割くな。」

 

そう言うとそのロボットは、ロックマンの目の前に立つ。

 

「ちょっと、お兄様!?」

 

「お前はそいつを回収してさっさと戻れ、俺もすぐに行く。・・・・・・ジジイの奴、だから俺だけ送ればいいことを・・・・・」

 

マントの男はそれだけ言うとロックマンの方を見る。

 

「・・・・・・お前はエックス・・・・・ではないようだな。」

 

『・・・・・君は何者なんだ?』

 

「さあな、名乗りたくもない。」

 

『(なんかこの人フォルテに雰囲気が似ているな・・・・・・)』

 

「それはそうとお前を相手にする気はない・・・今のところはない。今回はあの愚弟を引き取って帰らせてもらう。」

 

そう言うとマントの男はロックマンから離れていく。

 

「・・・・・お前の仲間のゼロに伝えておけ。」

 

『?』

 

「『お前を必ず始末してやる。』とな。」

 

「いや~ん。お兄様、怖い。」

 

「・・・・・さっさと引き上げるぞ。」

 

そう言うと謎の集団は負傷したダイナモを回収して転送装置でその場から姿を消して行った。

 

 

「・・・・何者だったのかしら?彼ら。」

 

通信室でエイリアは不安を感じながら言う。

 

「・・・・少なくともシグマの手先ではなさそうだ。ダイナモの話では奴は飽くまで『契約』として動いていたらしいからな。だが、それでも奴の謎が深まる一方だ。」

 

シグナスは、そう言いながらも周囲の被害状況を確認する。

 

「とにかく、負傷者を全員治療室へ。作業員はスペースポートの被害状況を把握したうえで修理必要箇所の修理を。作戦までの残り時間が少ない。」

 

 

かくして、フォルテの撤退。

 

そして、ダイナモとその関係者と思われる集団の謎を残したまま。この戦いは幕を閉じた。

 




マーティのライデンの出撃は漫画版X4のエックスのオマージュです。
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