ドラえもん のび太の転生ロックマンX   作:赤バンブル

140 / 293
X5編最後の戦い。

その先にあるのは・・・・・・・・


決着

零空間 覚醒

 

『ん!?これは・・・・・・・まさか!?』

 

ゼロの変化にシグマは思わず目を見開く。

 

『おぉ・・・・・遂に覚醒したかゼロ!そうだ、それでいい!クックククク・・・・・それでいいのだ!すべて思い出したはずだ、お前は何のために作られ、何をすべきなのかを!』

 

「・・・・・あぁ、思い出したさ。俺が何のために作られ・・・・何をするべきなのか。」

 

『ならばやるべきことは一つ!』

 

「お前を倒すことだ。」

 

『なっ!?』

 

ゼロの言葉にシグマは唖然とする。

 

『どういうつもりだゼロ!?』

 

「どういうつもりもない。俺は・・・・・・・俺は、エックスやみんなの未来を守るために戦う。ジジイが全てを・・・・・・ライトナンバーズの系譜を消すために与えられた“本当の俺の力”・・・・・イレギュラーとしての力をこいつらのためになら、その力を使ってやってもいい。俺と同じ存在になったアイリスもだ。」

 

『なんだと・・・・・・・貴様・・・・・ドクターの意思に逆らおうというのか!?創造主の意思に歯向かうというのか!?』

 

「それは貴方も同じでしょ?」

 

ゼロの隣に立つアイリスは、ゼロにも劣らぬ闘気を纏ってシグマを見る。

 

「貴方も元々はケイン博士が人々を守るために作られた・・・・・・・でも、あなた自身はそれに逆らってレプリロイドの世界を築こうとし、この世界を滅ぼそうとした!」

 

『ぬう・・・・・・・』

 

「つまり、皮肉だがお前も俺も同類という事だシグマ。」

 

ゼロはそう言うとバスターを展開し、アイリスと同時に発射する。

 

「「真月輪!!」」

 

先ほど放った真月輪と違い、兄 メタルマンの使用するメタルブレードに匹敵するほどの刃を持った光輪がシグマのボディを切り刻む。

 

『ナニッ!?この力は!?』

 

「電刃零!」

 

アイリスがセイバーから斬撃を放ちシグマの顔を斬りつける。先ほどのガイアショットと違いシグマは顔を押さえる。

 

『おのれ!!』

 

シグマは両腕から電撃を発する。しかし、ゼロとアイリスは同時に真・滅閃光で相殺させる。更にその攻撃はシグマの強固な身体を次々と撃ち抜いて行った。

 

『おぉ!?』

 

「「ダブルフルチャージバースト!!」」

 

ゼロとアイリスはバスターを構えて無数のフルチャージショットを連射する。それはかつてドップラーの反乱で使用したエックスのクロスチャージショットのように一つの光弾から無数に分裂、なおかつ威力が全く衰えることなく次々とシグマにヒットしていく。

 

『ぬおぉぉ!!』

 

ボディの誘爆で右足が吹き飛び、シグマは大きく体勢を崩し倒れる。

 

「うっ・・・・・・・」

 

「アイリス!・・・・・うっ!?」

 

しかし、その直後アイリスがふらつき、それを支えようとしたゼロもまた膝をつく。

 

「こ、これは・・・・・・・・・」

 

『・・・・・く、クックック・・・・・・・・どうやら、己の限界も顧みずに力を解放したことでボディが耐えられなかったようだな。素直にウィルスに身を任せておればよかったものを・・・・・・・・』

 

右足を失いながらもシグマはどうにか態勢を整える。

 

「くっ・・・・・・こんなところで・・・・・・・」

 

ゼロは、めまいを感じながら倒れようとする。しかしそのゼロの手を誰かが握った。

 

「!?」

 

ゼロが手の持ち主の方を見るとそこには先ほどまで重傷であったはずのエックスがアルティメットアーマーを纏って立っていた。

 

「エックス・・・・・・・・」

 

「ありがとうゼロ。君のおかげで何とか持ち直せたよ。君とアイリスの決意も。」

 

「お前・・・・・・」

 

「あ~あ~。おじいさんにせっかくもらったアーマー、また壊れちゃったわ。」

 

後ろではボロボロではあるものの壊れたヴァリアブルアーマーを脱ぎ捨てたマーティの姿もあった。

 

「マーティ。」

 

「カッコいいこと言うじゃない、ゼロ。アイリスもすごかったしさ・・・・・・・・なんか、アタシたちも負けられないって、感じで起き上がれたわ。」

 

彼女はそう言うと笑いながら槍を展開してシグマに向き合う。

 

「エックス・・・・・・マーティも・・・・・・・・」

 

『フッフッフッフフ・・・・・・いくら死にぞこないが集まったところでこの私を完全に倒せると思っているのか?』

 

シグマは不敵な笑みを浮かべながら目を光らせる。いくら体を撃ち抜かれた末に右足が吹き飛んだとはいえ、その強大な戦闘力は衰えていない。しかし、エックスは動じる様子はなかった。

 

「・・・・・・気を失いかけた間、少しの間だったけど兄さんの記憶が見えたよ。」

 

「ROCKMANの?」

 

エックスの言葉を聞いてゼロは驚く。そして、今はじめて気づいたがエックスの頭部の赤いクリスタルが再び光を発していた。

 

「兄さんはどんな窮地に陥っても絶望しなかった。どんなに強い敵が現れても・・・・・体が破壊されたとしても・・・・・・死んでいった者たちや仲間に託された想い・・・・・・そして、俺たちの心までは破壊できない。諦めない心があったからこそ、兄さんも負けなかったんだ。その兄さんたちの心を継いだ俺も絶望したりはしない!!」

 

『想い?心だと?フン、そんなもので私を倒せはせんぞ!!』

 

シグマは電撃弾を四人に向かって発射する。

 

「エックス、避け・・・・・・」

 

「ブラックホールボム!!」

 

「えっ?」

 

ゼロに抱きかかえられたアイリスは今までエックスが使ったことがない特殊武器を見て驚く。飛ばされた電撃弾は目の前で発生した小型ブラックホールに瞬く間に吸い込まれて消滅してしまった。

 

『な、なんだ!?その特殊武器は見たことがないぞ!?』

 

「レーザートライデント!!」

 

更にトライデントの形をした貫通弾を発射し、シグマの額を貫く。

 

『うおっ!?』

 

シグマが額を押さえている隙にマーティは体に飛び乗り、槍を構えてトライデントが貫いた個所に突き刺す。

 

『グオオオオオ!?』

 

「きゃっ!?」

 

振り落とされたマーティをエックスはすぐにキャッチする。

 

『かかったな!これで貴様も終わりだ!!』

 

「はっ!?」

 

巨大なシグマの右腕がエックスとマーティに振り下ろされる。

 

「エックス!?」

 

「マーティ!」

 

ゼロとアイリスは思わず声を上げるがエックスは意外にもシグマの右拳を受け止めて耐えていた。

 

「す・・・・・スーパーアーム・・・・・・」

 

『ぬうう・・・・・潔く圧し潰されればいいものを!』

 

シグマは力を込めてエックスを潰そうとする。その間にもエックスは堪えながらチャージを行う。

 

「チャージトルネードブロー!!」

 

『なっ!?』

 

エックスが発した巨大なトルネードがいくつも重なり、巨体のシグマを押し上げる。それはかつてイーグリードから習得したストームトルネードのチャージ版を大きく上回る。

 

「今だ、ゼロ!!」

 

『何っ!?』

 

シグマはゼロの方を見る。エックスが時間を稼いでいる間にゼロとアイリスは体勢を立て直し、セイバーを構えていた。

 

「アイリス、動きを合わせてくれ。おそらくこの技を使えるのは一回だけだ。」

 

「えぇ!」

 

二人はセイバーを振り上げると上空へ飛んだシグマに狙いをつける。

 

「これで終わりだ、シグマ!!」

 

ゼロとアイリスは同時にセイバーを振り下ろす。

 

「「幻夢零!!」」

 

地面から天井にまで及ぶほどの巨大な衝撃波が発生し、シグマのボティを見事に真っ二つに両断する。

 

『こ・・・・・こんな筈が・・・・・・・・』

 

シグマは敗北を実感しながらも技を放って身動きが取れなくなったゼロとアイリスの方を見る。

 

『ひ、一人では・・・・・・一人では死なん!!せめてお前たち二人は道連れにしてくれる!!』

 

空中分解しつつあるシグマはゼロたちの方へと落下していく。

 

「まさか、アイツ・・・・・ゼロとアイリスの所で自爆するつもりじゃ・・・・・・」

 

「やめろ、シグマ!これ以上、ゼロに手を出すな!!」

 

エックスは先ほどの攻撃で体のあちこちがショートしながらもバスターを構える。

 

「サンダービーム!!」

 

高圧電流ビームを放つがシグマはバラバラにならない。

 

「ファイヤーストーム!!」

 

燃え尽きない。

 

『フハハハ・・・・・・自分が傷つく事に耐えられても人が傷つくのは耐えられないだろう?お前達の最も大事な仲間を貰うぞ・・・共に地獄に堕ちる!!さらばだ、エックス!』

 

シグマはゼロの近くに堕ちると同時に大爆発する。エックスはマーティを庇いながら爆発の衝撃波に呑まれて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

爆発の衝撃が収まり、エックスとマーティは周りを確認する。爆発の影響で光源がほとんど失われたものの、慣れてくるにつれて周りの状況が分かるようになってきた。

 

「ゼロは・・・・・アイリスは・・・・・」

 

シグマの残骸の中にゼロとアイリスがいた。

 

下半身は完全に吹き飛び、ゼロはアイリスを庇うかのように抱き合いながら倒れていた。

 

「ゼロ!!」

 

エックスはアルティメットアーマーを解除してゼロの元へ駆けつけようとする。マーティも続こうとするが足にダメージを受けたのか思うようにうまく立てない。

 

「こんなときに・・・・・・」

 

彼女は足を引き摺りながらエックスに続く。

 

「ゼロ・・・・・・」

 

エックスは、唖然としながら目を閉じた二人を見る。ここまで破壊されたのはVAVAとの戦いで自爆した時以来だ。

 

「エ・・・・エックス・・・・・・」

 

ゼロはゆっくり目を開けながらエックスを見る。

 

「ゼロ!生きているんだな!?よかっ・・・・・・・」

 

その直後、巨大なレーザーがエックスの動力炉を貫いた。

 

「ガッ!?」

 

「エックス!?」

 

後方へ吹き飛ばされたエックスを見てマーティは唖然とする。飛んできた方を見るとそこには残骸の中からゾンビの如く何とか頭部を再生しようとしているシグマの姿があった。

 

「シ・・・・・シネ・・・・・・・・・」

 

「シグマあああああああああああ!!!!」

 

マーティは、シグマに向かって槍を投擲する。槍はすんなりとシグマの頭部を貫き、完全に破壊した。

 

「エックス!しっかりして、エックス!」

 

マーティは倒れたエックスの元へと駆けつける。幸い緊急用のサブジェネレーターが作動しているため、まだ息はある。だが、同時に空間に大きな振動が走る。

 

「な、何・・・・・・この空間、アイツが死ぬと崩れる仕組みなの!?」

 

「ま、マーティ・・・・・聞こえ・・・るか?うぅ・・・・最後まであ、甘さが出たな・・・・・」

 

ゼロは虚ろな目をしながらも言う。マーティは急いでエックスを担いでゼロの方へと向かう。

 

「早く此処を脱出しましょう!手を・・・・」

 

「いや・・・・・・俺たちはこのままでいい・・・・・・・お前はエックスと一緒に脱出しろ・・・・・」

 

「なに言ってんのよ!?皆で生きて帰るんでしょ?諦めるんじゃないわよ!!」

 

「俺がいる限り・・・・・・戦いは終わらない・・・・・・血塗られた歴史が何度も繰り返すことになる・・・・・・さっきは制御できたが・・・・・それが何度も起きるとは限らない・・・・・・・」

 

「ゼロ・・・・・」

 

「・・・・・行け。お前はエックスと共に生きろ・・・・・・俺が消えたとしても奴は・・・・・恐らく第二、第三の俺のような存在を生み出す・・・・それと戦うためには・・・・・・・」

 

ゼロが言いかけたとき、空間の崩壊が始まる。いくつもの瓦礫が四人の所へと落ちて行き、マーティはエックスを庇って瓦礫に埋もれていく。

 

「・・・・・・・ゼロ?」

 

瓦礫に埋もれていく中、アイリスがうっすらと目を開いてゼロを見る。

 

「・・・・すまない、どうやら俺たちはここまでみたいだ・・・・・・」

 

「・・・・・そう・・・・・」

 

ゼロの言葉にアイリスは何も不安を感じなかった。

 

「・・・・・アイリス・・・・・・もう、言うのは遅いが・・・・・俺の言葉を聞いてくれるか?」

 

「うん・・・」

 

「俺のパートナー・・・・・妻になってくれないか?」

 

「えっ?」

 

アイリスは弱っていながらも目を開く。最後の最後で悪い冗談かと思ったがゼロの目は真剣だった。

 

「・・・・・プロポーズ?」

 

「俺は、エックスと違って不器用だからな・・・・・・・こんな言い方ですまない・・・・・」

 

「うぅうん・・・・・・嬉しいわ・・と、とっても・・・・・・」

 

アイリスは泣きながらゼロと繋いだ手を強く握り直す。

 

「やっと・・・・・・やっと・・・・・・・本当にあなたと一緒になれた・・・・・・」

 

「・・・・・・あぁ。」

 

二人は目を閉じ、瓦礫に埋もれていった・・・・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

激戦が繰り広げられた戦場が消え、荒野に朝日が差し上る。

 

零空間が完全に崩壊し、そこにはそれらしき残骸が山積みになっていた。

 

その瓦礫の中でエックスとマーティは寄り添うように倒れていた。

 

二人とも体の大半を失い、目を開くことはない。既に機能を停止し、死んだも同然だった。

 

ゼロとアイリスの姿はどこにもなかった。瓦礫の中に埋もれているのかもしれないし、空間の崩壊と同時に完全に破壊されてしまったのかもしれない。

 

目を閉じたまま、目を覚まさない二人の顔は何故か穏やかに感じられる。そんな二人の元に一つのカプセルが現れる。

 

『エックス・・・・・マーティ・・・・・』

 

カプセルが開くとライトが姿を現し、二人の変わり果てた姿を見て複雑な表情を浮かべる。本当なら、このまま安らかに眠らせてやりたいところだった。

 

『・・・・・・すまない、エックス。もうゆっくり休ませてあげたいが・・・・・後少しだけ・・・頑張っておくれ。まだ、世界はお前を必要としておるのじゃ。』

 

ライトはカプセルに二人を入れようとする。

 

「・・・・やはり、生きていたか。Dr.ライト。」

 

『!?』

 

ライトは、聞き覚えのある声に思わず顔を振り向く。そこにはシャドーマンの姿があった。

 

『シャドーマン!』

 

「まさか、貴方がそのような姿で生きながらえていたとはな・・・・・・」

 

『一体何をしに来た?』

 

ライトは、シャドーマンに警戒する。

 

「拙者の任務はその二人の破壊ではない。・・・・・だが、貴方に聞きたいことがある。」

 

『何?』

 

「ゼロをどこへやった?」

 

『ゼロ?』

 

「ドクターの命令で拙者はゼロの回収に来た。だが、いくら探してもあのアイリスという小娘の残骸すら見つからない。貴方が既に回収したのではないか?」

 

『すまないが私も今二人を見つけたところなんじゃ。悪いがゼロとアイリスに関してはまだ何もしていない。』

 

「・・・・・・」

 

『シャドーマン、君も気づいているのではないか?ワイリーは・・・・・・』

 

「口出しは無用。拙者は飽くまでドクターの身を守るのが使命だ。貴方の助言を聞くつもりはない。」

 

『君は何も感じないのか!ワイリーは自分の息子ともいえるゼロを・・・・・・』

 

「・・・・・今回の戦いでゼロのプログラムにエラーが生じた。」

 

『!?』

 

シャドーマンの言葉にライトは驚く。

 

「それもロボット破壊プログラムの作動含めてすべてだ。ドクターはかなり動揺していた。本来目覚めるはずだったゼロが全く別の形で覚醒したのだからな。」

 

『・・・・・・・』

 

「拙者は引き続きゼロの捜索に戻る。この場は逃がすが次は斬ると思った方が良いぞ。」

 

そう言うとシャドーマンは溶け込むかのように消えていく。

 

『・・・・・・ゼロは見つかっていないのか。無事であればいいのだが・・・・・』

 

ライトは心配しながらもカプセルにエックスとマーティを収容する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、ウィルス消失を確認したイレギュラーハンターが現場に駆けつけた時元通りに修理されたエックスとマーティの二人が倒れていたという。

 

ゼロとアイリスは行方不明。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回でX5編完結。

ドラえもん要素ほぼないけど、X5でやるとギャグになりかねなかったので申し訳ない。
X6ではどうなのやら・・・・・
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。