ドラえもん のび太の転生ロックマンX   作:赤バンブル

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何とか書けた・・・・・・


ロストコサックナンバーズ

22世紀 遊園地

 

 

ゼロとアイリスがリングマンの自宅に居候(軟禁)を始めて一週間、今日はエリカも非番だったこともあって全員で遊園地に行くことになった。

 

 

 

「お姉ちゃん、今度はあっちに乗ろう!」

 

「え、えぇ・・・・分かったからそんなに引っ張らなくても・・・・・」

 

リングはアイリスの手を引っ張りながら次の乗り物へと引っ張っていく。その様子をリングマンとゼロはベンチに腰を掛けながら見ていた。

 

「随分手を焼かされているようだな君の彼女は。」

 

「子供を相手にするなんて言うのは珍しいことだからな。」

 

二人は缶コーヒーを飲みながら他のアトラクションの切符を買いに行ったエリカが戻ってくるのを待つ。

 

「君の世界では珍しいか?こういうひと時は。」

 

「・・・・あぁ。いつも必ずと言っていいほどイレギュラーが出てくるからな。精々戦いが終わってほんの少しの間ぐらいだ。」

 

「・・・・・そうか。」

 

感慨深そうな顔をしながらリングマンは缶コーヒーを飲み切る。その顔は何か罪悪感のようなものを感じているようにも見える。

 

「・・・・・なあ、リングマン。」

 

「ん?」

 

「最初に会った時から聞こうかと思っていたんだが・・・・・・アンタ・・・・・・・本当にこの世界のロボットなのか?」

 

「!?」

 

ゼロの言葉にリングマンは驚愕する。

 

「・・・・・・何故、そんなことを聞く?」

 

「アンタの中に理由はよくわからないが俺をよく思っていないように感じたからだ。まるで親の仇でも見るかのように。それにこの世界のロボットにしてはアンタの見た目は警官ロボットと比べても俺たちの世界のものとあまり大差が感じられない。むしろ近い方だ。だが、ライトナンバーズともワイリーナンバーズとも何か違うような気がするんだ。」

 

「・・・・・・・・」

 

ゼロに言われてリングマンは黙り込む。

 

「・・・・・・君自身に対してというわけではないがそう見えていたか。」

 

「・・・・ここ数日見ていたがな。やっぱり、俺たちと同じ世界出身なのか。」

 

「・・・・・世界は同じだとは思うがおそらく正確には君たちと同じ時代ではない。それに私はワイリーナンバーズでもライトナンバーズでもなく、二人と同じ時期に活動をしていたコサック博士に作られたコサックナンバーズだ。」

 

「コサック?聞いたことがない名前だ。」

 

初めて聞く名前にゼロは驚く。

 

「やはり、博士の名は残っていなかったか・・・・・・・」

 

「そう言えばナンバーズと言っていたがアンタの他にいたのか?」

 

「あぁ。コサック博士はライト博士同様、人の役に立つロボットを作っていた科学者だ。私はポリスロボットとして、ダイブは水中探査用、ダストは都市清掃用、ファラオは遺跡探索用、ドリルは工事現場作業用、トードは農作業用、ブライトは照明作業用として作られた。だが、ワイリーの第四次世界征服計画のとき私たちは戦闘用へと改修を受けてロックマンと戦うことになった。」

 

「何故だ?コサックは奴に手を貸したのか?」

 

「人質を取られていたんだ。博士の娘で当時は幼かったカリンカお嬢様を。ワイリーは博士を脅して我々を改造し、純戦闘用であるもう一人の兄弟を製作した。」

 

「純戦闘用?」

 

「名はスカルマン。他のナンバーズとは比べ物にならないほど高い戦闘力を誇り、博士はその恐ろしさのあまりに彼の封印処置を施していたほどだ。封印されたときの孤独感に蝕まれ、優しい言葉すらかけてもらえなかった奴は、ワイリーの気まぐれで再起動させられ私を含めた他のナンバーズを襲撃し、更にテレビに出演していた博士を誘拐した。私は命からがらライト博士の研究所に向かいロックマンに救援を求めた。結果的にスカルマンはロックマンに破壊されて博士も無事に救出された。」

 

「・・・・・・」

 

「だが、アイツは復讐がしたいわけじゃなかった。本当はみんなの中にいたかった。みんなと同様に博士に優しい言葉をかけてもらいたかった・・・・・・・・・それだけだったんだ・・・・・。」

 

リングマンは寂しそうな顔で話す。

 

「・・・・・・そんなことがあったのか。」

 

「・・・・こんなのまだ序の口だ。話が逸れてしまったがここからが本当に不幸な出来事だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

話はスカルマンの事件が終わり、時が流れ、ロックマンがワイリーの第10次世界征服計画を阻止した数か月後に起こった奇妙な事件が引き金だった。突如、ワイリーナンバーズを名乗り出た8体のロボットたちが各地で反乱を起こして世界を混沌の渦へと飲み込んだんだ。

 

私が所属していたロボットポリスやライト博士たちも今回もワイリーの仕業だと考えていたのだが・・・・・・どういうわけかワイリーは我々の目の前に現れて今回の件は自分は関わっていないと言い張ってきた。

 

『違う!ワシだってこんな事態は望んじゃいない!あいつらを作ったのは確かにこのワシじゃが今回ばかりは神に誓ってもいい!!アイツらが暴れはじめた原因がさっぱりわからんのじゃ。』

 

確かにワイリーのいうことには一理あった。

 

現に8体の暴れている現場では彼のナンバーズが被害を食い止めようと活動していた。もし、奴が何か企んでいるのならナンバーズ同士で戦わせるなんてことはない。

 

『頼む、ライト!ワシのロボットたちを止めるために力を貸してくれ!この通りじゃ!』

 

ワイリーは頭を下げながら頼み込んだ。今回ばかりは嘘ではないとライト博士も信じたらしく彼に力を貸すことを承諾した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、結局はワイリーが黒幕だった。奴は新たなコンピュータウィルスを感染させてロボットたちの正気を失わせるという恐ろしい計画を企てていた。結果、自分のロボットであるフォルテに攫われ、危うく殺されかけたというのが実態だった。ロックマンは、この事件を解決させることに成功したが世間は思考回路を持つロボットに対しての危険性を強く認知するようになった。

 

無理もない。

 

最初の戦いである洗脳されたライトナンバーズによる第一次世界征服計画から始まり、ロボット連盟会長に化けたMr.Xことワイリーに操られたミスターエックスナンバーズによる第六次世界征服計画、コピーロックマン騒動、ルーラーズ災害と世界規模のロボットの破壊活動に巻き込まれたからな。危険に感じてしまうのも当然だ。

 

ロボット連盟の方でも思考回路搭載型の取り締まりをはじめ、私が所属していたロボットポリスも解体、新たに思考回路が搭載されていないただひたすら命令のみを実行する新型警備ロボ「ハンター」が導入されることになった。これが所謂『ロボット狩り』の始まりだということを知らずに・・・。

 

職を失った私は、博士たちの元へ帰るべく他の兄弟と連絡を取り合い打ち合わせをしようとした。私は、自分が泊まっていたホテルに全員を呼び集めていたんだがどういうわけかダストだけ来なかった。最初は仕事の都合で来れなかったのではと考えていたがその矢先にニュースで作業現場で誤って転落してプレス機でスクラップになったという情報が目に映った。これで私たちは理解した。

 

「私たちは確実に消される」と。

 

その後、私たちは時間を見計らってホテルから抜け出して急いで博士の元へと向かった。飛行機や船に乗って移動すれば奴らに見つかる。そのため、私たちはダイブに引っ張ってもらいながら海路で密かに祖国を目指した。

 

祖国に上陸後、車を借りて急いで博士の研究所へ向かうとそこは既にハンターたちに荒らされた後だった。

 

街の所々に博士の指名手配書が張られていたからおそらく一度ワイリーに加担したという理由でお嬢様ごと捕らえる気だったらしい。幸い、スカルマンの安置室は荒らされていなかった。博士はスカルマンのカプセルに極秘メッセージを残していた。

 

「研究所から数キロ離れた雪山のBポイントに合流せよ。」

 

私たちはメッセージを受け取ると指定されたポイントを目指して移動を始める。季節もあって雪山に着く頃は体が冷え切っていた。本来ならここらでメンテナンスを受けなければ最悪の場合回路が凍結して動けなくなる事態に陥ってしまうのだが時間を惜しみ、私たちは山を登り始めた。

 

しかし、登り始めて二時間もしないうちに雪山装備に切り替えたハンターたちが私たちの足跡をたどって追跡してきた。ハンターは、ワイリーが量産したスナイパージョーをベースに様々な技術を導入してアップデートしたロボットで武装オプションの充実、環境への適応性の高さを誇り、小隊クラスになればワイリーナンバーズでも苦戦は免れない代物だった。そんなハンターたちが50体近くも攻撃しながら追いかけてくる。

 

『・・・・くっ!俺はもうここまでだ!皆早く行け!!』

 

元々水中活動をメインに設計されていたダイブは早くも関節をやられ、私たちと別れてハンターたちに攻撃を始めた。

 

『ダイブ!』

 

『行け!早く行って博士たちと合流するんだ!!』

 

ダイブは、ダイブミサイルで追跡してくるハンターたちに向かって撃つ。

 

『かかってこい、感情のないガラクタ共!!ダストの仇だ!!全員屑鉄にしてやる!!』

 

『で、でも・・・・・・』

 

ブライトが足を止めて助けに行こうとするがそれをドリルが止めた。確かにブライトのフラッシュストッパーは機械を一時停止させる機能を持っているが、ハンターたちは過去のロボットの戦闘プログラムによって対策がとられている。

 

『俺が援護をしてから一緒に行く。みんなは急いで行ってくれ!』

 

『ドリル・・・・・』

 

『急げ!待ってくれるほど奴らはできていないぞ!!』

 

ドリルはそう言いながら雪の中に潜り、ハンターたちに奇襲をかける。

 

『二人とも・・・・・・』

 

『ブライト、急ぐぞ。二人が止めてくれている時間を無駄にするわけには・・・・・・・・・』

 

私がそう言ってブライトの手を引こうとした直後、向かおうとした先から無数の光弾が飛んできて隣にいたファラオの身体を貫いた。

 

『グオッ!?』

 

『『『フォラオ!?』』』

 

見てみると私たちが逃げようとした先から別のハンターの部隊が迫って来ていた。どうやら迎撃をしている間に周囲にいた部隊をここに集結させているらしい。

 

『ブライト!ぐあっ!!』

 

『リング!?』

 

私はほとんど武装が施されていないトードとブライトを庇って体をいくつも貫かれた。

 

『がはあぁ・・・・・・・・』

 

『あ、あぁ・・・・・・・・』

 

『まずいだよ・・・・・・挟み撃ちにされただ・・・・・・』

 

トードとブライトは私を抱えながら迫ってくるハンターたちに怯える。後方でもハンターの攻撃で重傷を負ったダイブたちが倒れている。

 

『ちくしょ・・・・・・・俺たちが何をしたって言うんだ・・・・・・・・・』

 

『これが・・・・・・・人間の我々に対する罰なのか・・・・・・』

 

ダイブもドリルも満身創痍の状態で破壊され、機能停止する。ハンターたちはトードとブライトとの距離を詰めてとどめを刺そうとする。

 

『み、みんな・・・・・・・』

 

『オラたちもここまでだか・・・・・・・』

 

諦めかけた直後機能停止したかと思われたファラオが一体のハンターの足を掴み転ばせた。

 

『『ファラオ!』』

 

『逃げろ!!』

 

ファラオはそういうとファラオショットを放つ体勢に入る。すると警戒したハンターたちは一斉にファラオにめがけて向かって行く。

 

『今のうちに逃げるだよ!』

 

『う、うん!』

 

二人は重傷の私を連れてその場から離れていく。意識が遠のいていた私の目に映ったのは、自分のエネルギーをすべて使ってハンターたちの大半を巻き込んでファラオショットを放ったファラオの、最後の姿だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらくして、私が意識を取り戻したのはかつてスカルマンがカリンカお嬢様たちを誘拐して監禁した洞窟の中だった。目を開けるとそこには心配そうな顔をしているトードとブライトの顔があった。

 

『うぅ・・・・・・』

 

『まだ、動いちゃ駄目だよ。』

 

無理やり起きようとする私をブライトは押さえてまた寝かせる。体のダメージは予想以上に激しく、動くのは危険だった。

 

『まずいだよ・・・・・・・・連中、諦めるどころかどんどん増えてるだよ・・・』

 

トードは、外を覗き込みながら言う。まだ近くにいると判断したのかハンターたちは増援を増やして付近を捜索しているらしい。

 

私は考えた。このままここに隠れていてもばれるのは時間の問題、なら自分よりも軽傷の二人を優先的に博士のところへ行かせるべきではないかと。

 

『ふ、二人は私を置いて早く博士と合流してくれ。』

 

『リング・・・・・』

 

『そんなこと言わないでよ!みんなで博士のところへ行こう。リング一人置いてなんて行けないよ。』

 

『だが・・・・・あの数では振り切ることは無理だ。』

 

そう言っている内にトードの目つきが変わった。

 

『こっちに来るだよ・・・・・。』

 

『ど、どうしよう。』

 

ハンターたちが洞窟に目を付けて接近してくる。

 

『・・・・・オラが囮になるだ。』

 

『『えっ?』』

 

トードの発言に私とブライトは驚いた。

 

『無茶を言うな!お前は武装すら備えられていないんだぞ!?』

 

『んでも、体は人一倍丈夫だよ!少なくとも二人が博士んとこに行けるまで何とか持ち堪えるだ!』

 

『トード・・・・やめようよ。』

 

『もう時間がねえ。オラは行くど!!』

 

『『トード!!』』

 

トードはそのまま洞窟の外へと走り去って行った。

 

『お~い、オラはこっちだだよ~!!』

 

トードは目立つように踊ってアピールしながらハンターたちの目を引かせる。ハンターたちはバスターで攻撃をするが距離があって届かない。

 

『ほれほれ~!!こっちまでおいで~!!』

 

挑発しながらトードは別方向へと走って行く。ハンターたちは全員揃って逃げていくトードを追いかけて行った。

 

その隙を見て私はブライトに肩を貸してもらいながらその場から抜け出していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やがて、夜になり吹雪が吹雪いてきた。私たちは博士の指定したポイントを目指して進んではいたが体はすでに限界にまで及んでいた。

 

『ハア・・・・・ハア・・・・・』

 

ブライトは息を切らしながら私を背負って歩き続ける。しかし、この吹雪ではこれ以上進むと方角を見失う危険性がある。仕方なく岩陰に隠れることにした。

 

『うぅ・・・・・・・』

 

『リング・・・・・・』

 

ブライトは私の傷を診て深刻な顔をしていた。受けた傷は普通なら応急処置で済むのだがこの極寒の地では早く処置しなければ命取りになる。すでに私の身体は所々が凍り付き機能停止寸前まで下がっていた。

 

『このままだとリングも・・・・・・』

 

 

 

 

 

そこからは意識が一時的に途絶えて何も覚えていなかったが次に目を覚ました時は雪に埋もれていた。体はブライトが自分の体のパーツを回してくれたのか多少は楽になっていた。雪をかき分けると吹雪が弱まり、朝日が昇ろうとしていた。

 

『ブライトは・・・・・・ブライトはどこへ行ったんだ?』

 

姿が見当たらないブライトを探そうとするとすぐ近くにあった木にメッセージが刻まれていた。

 

 

 

“僕が囮になる。このメッセージを見たら早く博士の言ったポイントに向かって。 ブライトマン”

 

 

 

『ブライト・・・・・まさか!』

 

私は嫌な予感がしてその場からわずかに残っているブライトの足跡を追って走り出した。自分を捨てて行けば博士の元へ行けたはずなのに。

 

『ブライト!ブライト!!どこなんだ!?ブライト!!』

 

私はとにかくブライトの名を呼びながら探した。そして、崖近くまで行くと

 

 

『ブ・・・・・・・ブライト・・・・・・・・・』

 

そこで目にしたのは最後まで抵抗して体をバラバラにされ、ハンターたちに串刺しにされたブライトの姿だった。連中は排除した証拠として完全に息の根を止めたらしく、少し離れたところにいるハンターたちはダイブ、ドリル、モズのはやにえのようにされたトードの姿が見える。ファラオは自爆して残骸が残らなかったのか見当たらなかった。

 

『う・・・・う・・・・・・・うわああああああああああああああ!!!』

 

私はあまりのショックでハンターたちに向かって攻撃を始めた。

 

初めて強い憎しみというものを味わった。

 

兄弟を殺した奴らに対する怒りに駆られ、リングブーメランが破壊されたら素手で奴らの頭部を捥ぎ取って破壊した。

 

両腕が破壊されようが体を何発も貫かれようが攻撃をやめなかった。

 

 

だが、数の暴力の前ではそれもむなしい抵抗に過ぎなかった。

 

『博士・・・・・お嬢様・・・・スカ・・ルマン・・・・教えてくれ・・・・・・・ なぜ・・・・・・・何故、私たちはこの世に生まれたのだ・・・・・・・・・』

 

 

 

 

体を蜂の巣にされた私は意識が途絶えると同時に、崖から谷底へと落下して行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・そして、偶然にもタイムホールに入り込んだらしく、機能停止寸前だった私はそのまま時空間の流れの中を彷徨っていた。そこを偶然タイムパトロールの巡査艇に発見されて回収されたんだ。そして、治療を受けた私はこの世界で暮らすことになり、今に至る。」

 

「・・・・・・・・」

 

リングマンは話を終えるとゼロは申し訳なさそうな顔をしていた。

 

「・・・・すまないな。こんなところで暗い話なんかして。」

 

リングマンはそう言うとベンチから腰を上げて背伸びをする。そこへ丁度エリカがチケットを取った帰りにいろいろ買って戻ってきた。

 

「お待たせ~。ごめんなさいね、お昼近かったから・・・・・って、あら?どうしたの?そんな暗い顔をして?」

 

「実は・・・・・」

 

「ゼロがこれから先の自分たちの不安を聞いていたんだよ。私がそれに少しばかりアドバイスを送ったんだ。」

 

ゼロが言おうとしたところをリングマンは先ほどの態度を変えて言う。

 

「あら、そうなの。」

 

「ちょっと、本部から着信があったから電話してくる。」

 

リングマンはそのまま去って行った。

 

「・・・・・・・変なの。」

 

「ママ~!!」

 

エリカが不思議そうに思っている中、リングが笑いながらソフトクリームを持ちながら走ってきた。

 

「リング。」

 

「お姉ちゃんに買ってもらっ・・・あっ!?」

 

夢中になって走っていたこともあってリングは前を歩いていた誰かの足にそのままぶつかる。おまけにせっかくアイリスに買ってもらったソフトクリームも彼が纏っていたローブに見事に付着して台無しになってしまった。

 

「うぅう・・・・・・・お姉ちゃんに買ってもらったのに・・・・・」

 

「リングちゃん、そんなに走ったら・・・・・!?」

 

遅れてその場に駆けつけたアイリスはリングがぶつかった人物を見てギョッとする。姿は全身ローブで隠して見えないが明らかにこの場にいるにしては不自然に思えるほど不気味さを放っていた。ローブの下から覗く目は足元で半泣きになっているリングを見る。ただ、肩に乗っている青いヘルメットを被った鳥だけは何気に可愛らしかった。

 

「うぅう・・・・・・」

 

「・・・・・・・・」

 

「リング・・・・・」

 

エリカはリングの元へ行こうとしたがロボットの殺気のようなもので身動きが取れない。後ろにいるゼロもなんとかしたいものの今の自分ではここで騒ぎを起こしかねいないため見ていることしかできなかった。そのロボットは膝を曲げてリングと視線を合わせる。

 

「うぅう・・・・・あっ。」

 

「大丈夫かい、お嬢ちゃん?豪く泣いているようだが?」

 

ロボットは、見た目に反して怒った様子もなくリングに声をかける。

 

「私のソフトクリーム・・・おじさんにぶつかってなくなっちゃった・・・・・・」

 

「ソフトクリーム?」

 

ロボットがローブの方を見ると盛大にソフトクリームがくっ付いていた。

 

「おやおや・・・・・俺のマントがお嬢ちゃんのアイスを取っちゃったようだな。」

 

「・・・・・・・」

 

「よしよし、悪かったな。だが生憎財布を落としちまったからな・・・・・・・・」

 

そう言うとロボットは肩に止まっている鳥をリングの目の前に出す。

 

「わあ・・・・・青い鳥だ。」

 

「アイスの代わりには安いかもしれないが、コイツをお嬢ちゃんにプレゼントしよう。」

 

『ぴー!』

 

青い鳥はリングの周りを飛びながら彼女にちょっかいを出す。

 

「あはははは。」

 

「気に入ってもらえたようだな。そいつはビートって言うんだ。可愛がってやってくれ。」

 

『ぴ~、ぴ~!!』

 

「おじさんありがとう!」

 

リングはビートを抱きかかえながら頭を下げる。ロボットはそのまま立ち上がるとエリカの方を見る。

 

「すまないねえ、お宅のお嬢ちゃんを泣かせちまって。」

 

「い、いいえ!こちらこそご迷惑をおかけしました!何とお詫びをしたらいいのか・・・・・」

 

「なあーに、安もんなんでね。気にすることはねえですよ。」

 

そう言うとロボットはリングの頭を撫でながら一言言う。

 

「じゃあな、お嬢ちゃん。パパにもよろしくな。」

 

「えっ?」

 

リングは不思議そうな顔をするがロボットはすぐに何処かへと去って行った。それにすれ違うかのようにリングマンが戻ってきた。

 

「いや~すまない。・・・ん?何があったんだ?」

 

「え、えっと・・・・・」

 

「パパ、この鳥さんもらっちゃった!!」

 

リングは抱えているビートをリングマンに見せる。

 

「び、ビートっ!?」

 

それを見たリングマンは思わず絶句した。

 




ビートがどうしているのかは後々明かす予定。

初心者は間違えるかもしれないけどビートはライト博士製ではなくコサック博士製。

まあ、自分も最初は間違えていたんですけど。
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