ドラえもん のび太の転生ロックマンX   作:赤バンブル

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ドラえもんズはある意味消してはいけない存在だったと思う。


全滅!?ドラえもんズ!!

22世紀 サウジアラビア とある富豪の屋敷

 

「ドラドラメッド~!!」

 

サウジアラビアのある富豪の屋敷の中を黄緑色の体色のネコ型ロボットが慌ただしく走って行く。行った先にはアラビア風の格好をした緑の体色のネコ型ロボットがタロットカードをいじっていた。

 

「ドラリーニョ?」

 

彼が来たことに気がついたドラメッド三世は、カードを机に置いて彼の方を見る。

 

「大変!大変!たいへ~ん!!あぐっ!?」

 

ドラリーニョは慌てるあまりに彼の目の前で転ぶがすぐに起き上がり彼の目の前に迫る。

 

「大変なんだってば~!!」

 

「何が?」

 

「・・・・・・・・・なんだっけ?」

 

「あらっ!?」

 

慌ただしく来たにもかかわらず要件を忘れたドラリーニョを見てドラメッドはひっくり返る。

 

「ドラリーニョは物忘れが激し過ぎるであ~る!」

 

「あ~!!思い出した思い出した~!!これこれ!」

 

ドラメッドがツッコミを入れている中ドラリーニョはポケットを探って例のハガキを見せる。やはり差出人は寺尾台校長であり、内容もドラえもんとキッドに送られてきたのと同様だった。その内容を見てドラメッドは先ほどの態度と打って変わって真面目になる。

 

「フム、やはりドラリーニョにも届いたであるか。実は吾輩も同じものをもらったであ~る。」

 

ドラメッドは懐から同様のハガキをドラリーニョに見せる。

 

「本当だ~!ところで怪盗ドラパンって何?」

 

「吾輩も調べたであるが・・・・・・・・」

 

ドラメッドは机の脇の本の山から一部の新聞を見せる。そこにはいかにも怪盗と言ってもおかしくない格好をしたネコ型ロボットの写真が載せられている。

 

「どうやらフランスで指名手配中の大泥棒らしいのである。」

 

「大変だ~!早く校長先生を助けに行かなくっちゃ!!」

 

ドラリーニョは急いでドラメッドの屋敷を後にしようとする。

 

「あっ!ちょっと待つであーる、ドラリーニョ!!・・・・・・・・・・って、そこで転んどったであるか。」

 

「フゴッ」

 

目の前で転んでいるドラリーニョを見てドラメッドは言う。

 

「ハガキに指定されていた時間までまだ少し時間があるであーる。だから、出かける前にこれからのドラえもんズの運命をタロットカードで占ってみるであーる。」

 

「タロットカード?」

 

「吾輩のタロット占いはよく当たるである。」

 

ドラメッドはタロットを自分の目の前にまるでロックマンのリーフシールドのように展開する。これが彼流の占いの仕方である。

 

「ドラメーディア・タロトーリア・ウラナイーノ・・・・パッ!」

 

次の瞬間展開されたタロットは彼の手元にランダムに戻って行き、その中の一枚が飛び出して彼の右手にキャッチされる。

 

「なぬっ!?」

 

出た占いの運勢は、鎌を持ったドクロの死神を司る「Death」だった。

 

「何か良くないことが起こる予感・・・・・・・」

 

「大丈夫、大丈夫!占いなんて当たらないって!早く行こう!」

 

「あっ、ドラリーニョ・・・・」

 

気楽にさっさと外に出て行ってしまうドラリーニョを見てドラメッドは呆れながらも不安を感じる。

 

「もう、何か心配であるなぁ・・・・マハラージャ!」

 

彼は懐から魔法の絨毯を取り出し、その上に乗る。

 

「ドカーン!!進め!!」

 

絨毯は主の命令に従うかのように飛び上がり、走っていたドラリーニョを回収すると空へと飛んで行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マグマエリア

 

「ガハッ!?」

 

マグマエリアでは一体のレプリロイドが、交戦状態にあった。相手は兵器開発所でミジニオンを葬ったあのレプリロイドだ。

 

「どうした?最強と言った割にはあのミジンコの方がまだ抵抗していたぞ。」

 

「くっ・・・・・・・・言ってくれるじゃねえか。マグマストリーム!!」

 

調査員 ブレイズ・ヒートニックスは、態勢を取り直し飛び上がりながら両手に力を込めて圧縮、マグマエネルギーを真上に発生させ、その中へと飛んで行った。

 

「いくらアンタが強くてもここは俺の絶対領域、負けるはずがねえ!!」

 

「・・・・・ほう。」

 

ヒートニックスは、口から拡散性質の火山弾マグマショット、半月型にエネルギーを収束させたマグマウェーブを交互にレプリロイドに向かって放つ。

 

「・・・・・・・スピードギア。」

 

レプリロイドは無数に放たれてくる攻撃を易々と避ける。

 

「ちっ・・・・・・何で当たらねえんだよ!?」

 

ヒートニックスはイライラしながら攻撃を続けるがいつのまにかマグマストリームの効力が切れ、自分を守っていたマグマエネルギーが消滅していたことに気がつかなかった。レプリロイドはバスターを展開して彼の真上に大量のブロックを発生させる。

 

「ブロックドロッパー。」

 

「何ッ!?ぐあぁああああ!?」

 

無防備になっていたことに気がついたヒートニックスは回避しようと試みたものの時すでに遅く、大量のブロックが彼に降り注ぎ、地面に叩きつけられた。

 

「・・・・・弱いな。これでよく最強と名乗れたものだ。」

 

レプリロイドは吐きつけるかのようにヒートニックスを見下す。無論ヒートニックスもこのまま黙っているわけがない。

 

「調子に乗るなよ・・・・・・・俺を見下したことを後悔させてやる!!」

 

ヒートニックスは全身からエネルギーを発生させてレプリロイドに向かって突進を仕掛ける。

 

「ちっ。」

 

レプリロイドは、回避行動に移るがすれ違いざまにローブに火が燃え移り燃え始める。

 

「掠っただけか・・・・・・だが、今度は外さねえ!!」

 

ヒートニックスは反転し、レプリロイドに向かって再突撃をしようとする。一方のレプリロイドはローブが燃えてしまったことによりその全身が露わになっていく。

 

「これで終わりだ!!ゴッドバードォオオオ!!!」

 

「・・・・・バカな奴だ。」

 

レプリロイドは全貌が明らかになったのと同時に体色を変化させ、ヒートニックスを待ち構える。

 

「なっ!?お、お前は!?」

 

「ダブルギア発動、ツンドラストーム!!」

 

レプリロイドの周囲に絶対零度のブリザードが発生し、ヒートニックスは全身のエネルギーを掻き消された上に氷漬けになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、エックスたちもマグマエリアに来ていた。

 

「「うわぁぁあ~!!」」

 

「みんな、早くこっちに上るんだ!」

 

迫りくるナイトメア・マグマから逃れるべく、エックスは仲間たちと必死に足場を飛び越えて上へ上へと昇っていく。しかし、その下からはヘビが丸まったような外観のナイトメア ナイトメア・スネークが光弾を放ちながら一同を追いかけてくる。

 

「あっ!?」

 

不意にスネ夫が足を滑らせて下に落ちる。

 

「「スネ夫!?」」

 

「スネ夫さん!」

 

「うわぁ~~ママ~!!!」

 

「ラッシュ!!」

 

『ワンッ!』

 

マーティの呼びかけでラッシュジェットに変形したラッシュがスネ夫を回収する。

 

「おい、このままだとまたいつ落ちるかわからないぞ!」

 

「仕方ない。」

 

エックスはフォースからファルコンアーマーに切り替えて構えを取る。

 

「喰らえ!ギガアタック!!」

 

無数の貫通弾がナイトメア・スネークに向かって放たれ、急所である四つのコアを破壊した。

 

「「お見事~!!」」

 

「いやいや、それほどでも。」

 

褒め称えるジャイアンとスネ夫にエックスは照れくさそうに返事をする。ナイトメア・スネークが破壊されるのと同時にナイトメア・マグマも下降していき、やがて影響がなくなっていった。

 

「下の熱いやつがなくなったぞ。」

 

「でも、こっから見ると落ちた瞬間が怖いよ・・・・・・」

 

下を覗きながらスネ夫はビビる。

 

「取り敢えず、ここまでくれば最深部までもうすぐだ。急ごう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

22世紀 上空

 

「あれが校長先生が言っていた新しい研究所であるか。」

 

「でっかいね~!」

 

ドラメッドとドラリーニョは魔法の絨毯に乗りながらハガキに指定されていたポイントへと到達する。そこには巨大な空島と言っても過言ではないほどの規模の研究施設がある。二人はそのまま入口から研究所の中に入って行く。

 

「着いたであ~る~ひらり。」

 

「ひらり。」

 

カッコつけようと絨毯から飛び降りたのはいいものの、体重の重さが災いして二人は床にめり込むというカッコ悪い墜落に終わった。

 

「・・・・・・カッコ悪いである。」

 

「フゴッ」

 

二人が床から顔を上げて立ち上がるとほぼ同じタイミングで他のドラえもんズのメンバーが集結していく。

 

「ドラ・ザ・キッド、とうちゃ~く!!」

 

相棒の馬型ロボット エドにまたがって着地するキッド。

 

「エル・マタドーラ、参上。」

 

ふらりとクールに表れる二本の闘牛のような角を持つエル・マタドーラ。

 

「王ドラ、見参致しました。」

 

身軽な動きで高速移動をしながら来場する王ドラ。

 

「・・・・・・・・アウ。」

 

柱の隅っこからコサックダンスのような歩き方をして登場するドラニコフ。

 

「やあ、みんな。お待たせ!」

 

最後はどこでもドアからドラえもんが出てきた。

 

「ドラえもんズ、全員集合である。」

 

「校長先生は?」

 

「わかんない。」

 

研究所の中央ホールに集合した七人だが、呼び出した本人である寺尾台校長の姿が見当たらない。

 

「いや~みんなよく来てくれたな。ここじゃよ~!」

 

突然聞こえた声の方を振り向くと奇妙な人形の後ろから恩師である寺尾台校長がひょっこりと姿を現した。

 

「いやいやこの研究所で開発中の物を怪盗ドラパンが狙っておるんでな、隠れとったんじゃよ。」

 

「・・・・・・・」

 

目の前に姿を現した寺尾台校長の姿を見てキッドは黙る。

 

「あのう、校長先生。警察には連絡したんですか?」

 

「警察?あ~ダメダメ、今の警察にはドラパンは敵わんじゃろう。もちろん、ドラえもんズも敵わんじゃろうがな。」

 

ドラえもんの質問に対して校長は怪しい笑みで答える。おそらく現在のタイムパトロールの状況を把握してでの答えだろうが、呼び出したドラえもんズも敵わないという言葉には何かが隠されているようにも聞こえた。

 

「俺たちが敵わないって?」

 

「私たちは、校長先生に呼ばれてきたんですよ?」

 

「そうそう、このハガキが届いて・・・・って、うわああっ!?」

 

ドラえもんが届いたハガキを見せようとした瞬間、ハガキが勝手に光り出した。そして、そこから現れたホログラムは校長ではなく、この研究所を狙っているはずの怪盗ドラパンの姿だった。

 

『ようこそ、我がアチモフ城へ。このハガキは実は君たちドラえもんズへの挑戦状である。ナッハハハ!どうだ、引っ掛かっただろ!?や~い!や~い!騙されてやんの~!!・・・・・コホン、君たちの友情を頂く!fromドラパン。』

 

ホログラムが消えると全員口を開けて呆然とする。

 

「フッフフフ・・・・・っというわけなのじゃよ、諸君・・・ん!?」

 

不敵な笑いをしながら言う校長にキッドは無言で空気砲を発砲した。

 

「キ、キッドさん!?」

 

いきなり目の前で恩師に発砲したキッドに王ドラは驚愕する。

 

「驚く必要はないぜ、王ドラ。アイツは校長の偽物だ。」

 

「えっ!?」

 

「どういうことだよ?」

 

エル・マタドーラは今一つよくわかっていない様だった。

 

「そもそも、警察に連絡を入れない時点でおかしいと思っていたんだ。それに護衛を頼むんなら俺たち以外のロボットでも十分務まったはずだ!」

 

「だから、何が・・・・・・」

 

「そこまで推理するとは予想外だったな!私も迂闊だったよ!」

 

「「「「「「!?」」」」」」

 

聞き覚えのない声でドラえもんズ全員が上を見る。そこには新聞と同じ姿をしたドラパンが七人を見下ろしていた。

 

「怪盗ドラパン、参上!まずは、よくぞここまで来てくれたと諸君らを褒めておこう!」

 

「怪盗ドラパン!?」

 

「リング先輩から話だけは聞いていたがまさか当の本人が俺たちの目の前に正々堂々と出るとはな。」

 

ドラえもんズは緊張感に駆られながらもドラパンと対峙する。

 

「このハガキは私たちをここにおびき出させるための偽物だったんですね!」

 

「俺たちの友情を奪うって言うのはどういう意味だ!」

 

「・・・・・ア・・・・アウ~!!」

 

「お主、フランスでは有名な大泥棒らしいであるな?」

 

「ほう・・・・かのドラえもんズの耳にも入るとは光栄だな。」

 

「泥棒はとってもいけないことです~、早くやめましょう~やめましょう。」

 

最後のドラリーニョの言葉で一瞬緊張感がなくなってしまったがズッコケたエドを除いて気にしている様子はない。

 

「ナ~ハッハッハッ!やはり思っていた通り大したことはなさそうだな、ドラえもんズは。」

 

「何をぉ!?今度は外しはしねえぞ、ドカーン!!・・・・・・・あれ?」

 

自分たちをバカにされたことに腹を立てながらキッドは再び空気砲を発砲しようとするが、どういうことか空気砲は機能しなかった。

 

「どうなっているんだ、リミッターを外したのに!?」

 

「ナ~ハッハッハッハッハッ~!!君がさっき砲撃した直後にこの城全体に超強力な電磁波を流したのだ~。リミッターを外そうがなにしようが君たちご自慢のお道具はすべて役に立たぬガラクタになったんだよな~これが~、ナ~ハッハッハッ!!!」

 

「「「「「なんだって!?」」」」」

 

「アウッ!?」

 

ドラパンの言葉にドラえもんズは全員驚く。

 

「そ、そう言えばなんか身体全体が痺れているような気がします!?」

 

「ずるいぞ、コラ~!!」

 

体に異変を感じた王ドラと自分たちの大半の能力が封じられたも同然に立たされて文句を言うエル・マタドーラを見ながらも、ドラえもんはみんなを落ち着かせようと試みる。

 

「みんな、慌てないで!こら、ドラパン!君の目的は一体何なんだ!?」

 

「言ったはずだ、君たちの友情を頂くと。」

 

「吾輩たちはダイヤモンドよりも固い絆で結ばれたドラえもんズであるぞ?」

 

「その絆も今日限り、ここでドラえもんズの友情伝説は終わるのだよ。」

 

「俺たちの友情伝説が終わりか・・・・・・面白れぇ。」

 

キッドは一瞬ドラえもんの方を見た後、懐に手を入れる。

 

「みんな、このスカポンタンに見せてやろうぜ!俺たちの友情伝説が不滅だということを!!」

 

キッドは、一枚の黄金に輝くカードを翳す。それを見て続いて残りのメンバーも同様のカードを翳す。

 

「たとえ超強力電磁波の中だろうと吹き飛ばします!」

 

「アウ、アウ!!」

 

「終わるのはお前さんの方だぜ!!」

 

「よぉお~し!!」

 

「今こそ吾輩たちの友情を見せつけるときである!!」

 

「親友テレカ!!」

 

七枚のカードが並ぶと同時に周囲に異常な力の波が押し寄せ始める。

 

「「「「「「「我ら、ドラえもんズ!!!」」」」」」」

 

ドラえもんズから発せられる衝撃波で城全体が揺れ始める。

 

「うおぉおおおおおお!?」

 

ドラパンは異常な衝撃波で付けていたマスクが吹き飛ばされる。

 

「ここまでの力があるとは・・・・・・・・・だが、それもここまで!」

 

ドラパンは持っていた杖を構えドラえもんズに向ける。

 

「今だ!キンキンステッキ!!」

 

キンキンステッキは光を発し、収束すると同時にその光をドラえもんズに放った。

 

「「「「「「「うわあああああああああああ!?」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

21XX年 マグマエリア

 

『この中にはブレードアーマーのボディパーツのデータが入っている。このボディパーツは過去のフォース、ファルコンに続いてダメージを軽減しつつもエネルギーに変換し、Zセイバーに回すことで強力な斬撃波「ギガブレード」を放つことができる。ファルコンに比べて射程範囲は短くなるが使い方に応じては強力な一撃となる。』

 

最深部へ辿り着く直前、カプセルを発見したエックスたちはライトからブレードアーマーの最後のプログラムを受け取っていた。

 

「ありがとうございます博士。」

 

『うむ。後、行方不明になったタイムマシンの事じゃがわしもできる範囲で居場所を探ろう。』

 

「「「「お願いしま~す。」」」」

 

ジャイアンたちはライトに頭を下げる。一同はそのまま最深部へと乗り込んで行った。

 

「なっ!?こ、これは・・・・・・・・・」

 

エックスは目の前にあるものを見て唖然とする。

 

最深部なのにもかかわらず周囲が凍り付いていたのだ。更にその奥では氷漬けにされた挙句、急所を抉られたヒートニックスの残骸が放置されていた。

 

「コイツはここの調査員のブレイズ・ヒートニックス。何故こんな状態に・・・・・・」

 

「おや?もう終わっちゃっていたか。」

 

「「「「!?」」」」

 

後ろから聞こえてきた声に全員が振り向く。そこにはフォルテ襲撃以降姿を見せなかったダイナモの姿があった。

 

「ダイナモ!?今度は何しに来た!?」

 

「「「「ダイナモ?」」」」

 

スネ夫たちは目の前にいるダイナモを見る。

 

「えっ・・・・・こ、コイツが僕たちが来る前に地球にコロニー落とそうとした奴?」

 

「まさか、夫婦仲よくこんなところにまで来るとはイレギュラーハンターも相当疲弊しているようだねぇ・・・・・・別に大したことはしてないよ。ただ、ナイトメアに興味があってね。集めながら調べているところさ。」

 

「・・・・・アンタそんなことしてて恥ずかしくないの?この間みたいにお姉ちゃんに心配されるんじゃないの?」

 

「生憎、我が家は今忙しいんでね。姉ちゃんも俺には構いきれないのよ。なんなら、お宅らのナイトメアソウルも譲ってもらいたいんだけど。姉ちゃんと親父が喜ぶんだよ。ダメかねぇ?」

 

ダイナモは相変わらずの態度で言う。

 

「ふざけたことを言うな!」

 

「やっぱダメか。ソウルを取り込んでどれくらいパワーアップしたのか試したいところだけど・・・・・・・・・数じゃ圧倒的に俺が不利か。」

 

ダイナモは、既に臨戦態勢を取っている一同を見て戦ったら勝ち目がないと理解する。

 

「しょうがない、今回はご挨拶ってわけで引き揚げさせてもらいますか。この間の黒い奴の時みたいになりたくないからね。See you!」

 

それだけ言い残すと彼は簡易転送装置で離脱して行った。エックスたちはそれを確認すると再びヒートニックスの残骸を見る。

 

「・・・・・・取り敢えず、彼をハンターベースに運ぼう。何かわかるかもしれない。この凍り方も異常だと思うけど。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

22世紀 アチモフ城

 

「・・・・・・終わったか。」

 

キンキンステッキの放った光波によって発生した煙が晴れると、そこには黄金像にされたドラえもんズの姿があった。

 

「フッフフフ・・・・・・呆気なかったな、ドラえもんズ。」

 

ドラパンは彼らの傍に降り立ち念のため一人ひとり確認する。

 

「ドラ・ザ・キッド・・・・・よし。王ドラ・・・・・問題なし。エル・マタドーラ・・・こっちもOK。ドラニコフ・・・・・フッ、よっぽど驚いたようだな。続いてドラえもん・・・・・・ん?」

 

ドラえもんの黄金像の前に立ってドラパンは彼の持っていた親友テレカに違和感を感じる。

 

「コイツの親友テレカだけやけに光が弱いぞ?」

 

ステッキでコツコツ叩いてみると鼻を押した瞬間、ドラえもんは縮んでただの人形になってしまう。

 

「なっ!?コピーロボットだとっ!?」

 

ドラパンは驚きながらも彼の持っていた親友テレカを拾って見る。

 

「このテレカは!?偽物だ!ただのテレホンカードにシールを張って発光塗料を塗っただけの代物だ!!」

 

ドラパンは残りのドラメッドとドラリーニョの方を見る。

 

彼らはタロットカードとイエローカードを間違って出していた。

 

「あの二人はただ間違えていただけのようだな。それにしても奴らめ!あらかじめ罠の可能性を考慮して一人だけ偽物を忍ばせておいたのか!くっ!」

 

ドラパンは苛立ってコピーロボットを投げつける。そして、黄金像になったドラメッドとドラリーニョを蹴り飛ばした。

 

「フウ・・・・フウ・・・・・・この怪盗ドラパンを嵌めるとはドラえもんズ・・・・・大した奴らだよ。・・・・・だが、こっちにも引けない事情があるのだ。」

 

ドラパンは城の操作キーを起動させて次の計画へと移る。

 

「ならば、次はこちらから仕掛けるまで。さあ、新たな力を与えられしロボットたちよ。思う存分暴れてドラえもんをおびき出してくれ。」

 

同時に目の前に八つのカプセルが現れ、その中で何かが起動したように見えた。

 

 

 

 




次回からはロックマン11要素も追加の予定。

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