「ピザピザ~!!かかれ!!」
PIZZAマシーンマンの命令で部下のピザ配達ロボットたちは一斉にリングマン達に飛び掛かってくる。
「ぬっ!?何を仕掛けてくるつもりだ!?」
「喰らえ!アツアツ投げつけピザ攻撃!」
「ナニッ!?」
PIZZAマシーンマンの合図と同時に配達ロボットたちはピザを一枚一枚ダークマン達にめがけて投げつけてくる。
「ミートピザ!」
「アチッ!?」
「マルゲリータピザ!」
「うわっ、チーズべたべた・・・・・・」
「カニマヨピザ!!」
「おっ、カニだ(笑)。俺、結構好きなんだよね。」
「シーフードピザ!カレーピザ!エビ&カニダブルマヨ!!」
「リングマンも遠慮せずに食えよ。こいつ等、タダでうまいピザ投げつけてきてくれるぜ。」
「は、はあぁ・・・・・・」
最初はピザを投げつけられて嫌がっていた5人だったが手に取ってみると意外に結構イケていたため、投げつけられたピザを食べ始めた。
「あぁ・・・・・・・店長、やっぱり好評物のピザの投げ付けは逆効果ですね。」
「誰がうちの店のおすすめ品を投げろと言ったっ!?まずいピザを投げつけろって言っただろ!!」
「無茶言わないでくださいよ・・・・・・・まずいピザは街に投げつける分しか準備してこなかったじゃないですか。作るにも時間かかるし。」
「第一うちの店に不味いものはないって言っていたのは店長じゃないッスか。気を失っているのは顔にぶつけられたりとかで気を失っている人ばっかりだし。」
商売敵の反応が予想と全く逆だったことと自分の店のモットーが仇となりPIZZAマシーンマンは困惑する。
「おい、もうピザは投げてこないのか?」
「喉乾いた、コーラかカルピスくれ。」
「リングマンもなにか頼めよ。」
「じゃあ、烏龍茶で。」
「お前ら、俺たちのことなんだと思ってんだよ?」
ダークマン達の態度にPIZZAマシーンマンはしょげながらも次の攻撃に移る。
「こうなったら、このPIZZAマシーンマン様直々に相手だ!!ピザピザ~!!」
PIZZAマシーンマンは飛び降り、ダークマン達の目の前に着地する。
「今度は何を仕掛けてくるつもりだ!?」
「PIZZAマシーンマンの・・・・・・粉チーズ攻撃!!テッテレ~!!」
PIZZAマシーンマンは、帽子の中から消火器のような形をした粉チーズ発射装置を取り出す。
「お前、ピザなのに粉チーズ使うのかよ!?」
「近づいてみそ。」
「誰が近づくかよ!」
「いいから近づいてみそ。」
「嫌だってば!」
「ええい、面倒くさいから撃っちまえ!」
PIZZAマシーンマンは近づいて来ない5人に向かって粉チーズを発射する。粉末状になった粉チーズは瞬く間に5人の視界を奪う。
「うわっ!?な、なんだこの粉チーズは!?」
「うっ!思っていたよりも早くベタついてとれない!?」
「ハッハッハッハッハッ、Darkメン一同。お前たちがついに潰える時が来たのだ!!」
「なんだとっ!?」
「ハッハッハッハッハッハッ!!」
PIZZAマシーンマンは5人の目の前でフワッと宙に浮かぶ。
「ナニッ!?アイツ、ピザなのに空が飛べるのか!?」
「ハッハッハッ、PIZZAマシーンマンはこのピザの身体を利用することによって空を飛ぶことができるのだ!!」
PIZZAマシーンマンは自慢げに言うがその体の後ろにはアンカーが付けられており、後ろで部下の乗ったクレーン車が巧みに彼を動かしていた。
「何よ!飛べると言って後ろからぶら下がっているだけじゃない!!」
エリカのツッコミを他所にPIZZAマシーンマンの攻撃が続く。
「おい、ラーメン野郎ども。」
「なんだっ!?」
「ぺっ。」
「あっ!コイツ、俺たちに向かって唾で攻撃してきましたよ4号様!?」
「ゲッ!?きたねえな!!」
唾を避けようにも5人は視界が利かない。
「ハッハッハッ、キック!!」
「痛て!?」
「おのれ・・・・・・・3号!奴をキャノン砲で撃ち落とせ!!」
「イエッサー!!」
3号は視界が悪い中、何とかPIZZAマシーンマンを捉えてキャノン砲を撃つ。
「ジャンプ!」
「はいはい。」
部下ロボットは彼の指示でクレーンを上げて回避する。
「あいててて、首痛て!?首取れる!?」
「あっ、すんません店長。」
「避けられました!」
「怯むな!全員、アイツを撃ち落とせ!!」
リングマンを除いた4人はPIZZAマシーンマンに目掛けて射撃を開始する。しかし、マシーンマンはクレーンにぶら下がりながら難なく避けていく。
「ハッハッハッハッハッ、お前たちの動きが手に取るようにわかるぞ!(嘘)」
下の操縦席では部下ロボットたちが回避するのに苦労していた。
「はあ、はあ、あまり図に乗らないでくださいよ店長・・・・・こっちは操るのが大変なのに・・・・・・」
「もう一発キック!!」
PIZZAマシーンマンはまたもやキックを仕掛けてきた。
「「「「「うわあぁっ!?」」」」」
5人はキックで勢いよく吹き飛ぶ。
「どうだDarkメン。」
「くそ・・・・・・・視界が悪い上に、ここんところ平和に過ごしていたせいで戦闘がダメダメになっている。」
倒れた5人の元へPIZZAマシーンマンは自分の身体のピザを取り外し、焼き立ての新しい物へと変える。
「これも受けてみろ!」
「なんだっ!?」
「出来立てピザ・・・・・・・・・下敷き攻撃!!」
PIZZAマシーンマンは最初にダークマン4人にのしかかる。
「グワアアアアアア!?」
「アチー!!」
「ハッハッハッハッ、どうだ~!!」
起き上がった後、溶けた大量のチーズが体に絡まってダークマン達は身動きが取れなくなる。
「グッ!?チーズが邪魔をして動けない!!」
「どうやら詰んだようです4号様!」
「言わんでもわかるわ!!」
「ハッハッハッハッ!!」
PIZZAマシーンマンは動けないことをいいことに巨大なフォークを取り出して突き始める。
「いたたたたた!!」
「これでこの商店街のラーメンも終わりだ~!!ここからPIZZA MATは再スタートをするのだ!ハッハッハッハッ・・・・・・・ん?」
PIZZAマシーンマンは唯一下敷き攻撃を受けていないリングマンの存在に気が付く。
彼はエリカに顔を拭いてもらいながらなんとか起き上がろうとしていた。
「大丈夫、リングさん。」
「あぁ・・・・・・・」
「こんな目に遭って。さっさと戻りましょう。こんなことに・・・・・」
「待て~!!」
「「!?」」
その場でやられているダークマン達を無視して帰ろうとする二人の前にPIZZAマシーンマンが立ちはだかる。
「な、何なんですか!?彼はただ単に巻き込まれただけなんですよ!?」
「ピザピザ・・・そうはいかない。例え、関係ないにしてもあの店のラーメンを食べた以上このまま帰すわけにはいかない。お前たちもピザまみれにしてやる!!」
PIZZAマシーンマンがそういうと部下たちがピザを持ちながら二人に接近してくる。
「うぅ・・・・・(随分巻き込まれてしまったがこのままではエリカさんまで巻き添えになってしまう。何とか彼女だけでも逃がさなくては・・・・・・)」
そう思った時、彼の脳裏にノイズがかった妙な光景が過る。一方は自分、もう一方は青いヘルメットを被った少年。そして、自分が輪っか状の武器を持って戦っているのが浮かんだ。
(なんだ、今のは?さっき見えたのは・・・・・・・・・まさか、私の記憶の一部なのか・・・・・!)
「ピザピザ!やれ!!」
PIZZAマシーンマンの声と同時に部下たちは一斉に二人に向かってピザを投げる。
「リングさん、危ない!」
エリカはリングマンを庇おうと盾になるがその前に何かが飛んできてピザを真っ二つにした。
「・・・・・・えっ?」
エリカは何が起こったのかと思い後ろを向いてみるとリングマンがリングブーメランでピザを切り落としていた。
「リングさん?」
彼女は驚きながら彼を見ていたが当のリングマンも困惑していた。
「・・・・・・私は・・・・・前にもこれを使って戦っていたような気がする・・・・・・・使い方も・・・・・戦い方も体が覚えている・・・・なんで・・・・・・」
「店長、ピザが全部切り落とされました!第二弾は焼きあがるまであと10分ぐらいかかります。」
「ええい~!!こうなったらまたもやアツアツ出来立てピザ抱きつき攻撃だ~!!」
PIZZAマシーンマンは、リングマンに飛び掛かる。
「リングさん!」
「!」
リングマンは、PIZZAマシーンマンの攻撃を避けリングブーメランを投げる。リングブーメランはマシーンマンのピザ部分に何度か接触するとピザは綺麗に剥ぎ取られてしまった。
「グオッ!?」
「「「あっ!店長のピザの部分が剥ぎ取られた!?」」」
「しまったぁ・・・・・・・PIZZAマシーンマンは、ピザの部分を取られてしまうと力が30分の一に落ちてしまうのだぁ・・・・・・」
PIZZAマシーンマンは、膝を付いて戦意を喪失する。
「よくやったリングマン!これで商店街は救われた。」
「いやいや・・・・・・流石に今回はお前に助けられたな。」
くっ付いたチーズを取り払いながらダークマン達はリングマンを褒めるが本人は依然として困惑した表情だった。
(なんで戦い方を知っていたんだろうか?私は以前は戦闘用ロボットとして動いていたのか?だとすればあの一瞬だけ見えたあの光景も・・・・・・・)
「あの、リングさん?」
「ん?」
エリカに声をかけられてリングマンは意識を現実に戻す。
「大丈夫ですか?さっきから怖い顔になっていましたけど・・・・・・」
「怖い顔?私はそんなつもりは・・・・・・」
その時ちょうどタイムパトロールの増援が来た。パトカーから降りた隊員たちはピザまみれの商店街に驚きながらも戦意喪失していたPIZZAマシーンマンを取り押さえ、部下たちも同罪として逮捕する。
「いや、遅れて申し訳ない。第一チームが応援を聞いてすぐにチームを編成してきたのですが・・・・・」
「遅いにもほどがあるだろうが!アンタたちはこの商店街をピザまみれにして放置するつもりだったのか!?ん!?」
遅れてきたことに謝罪をする隊員に対してダークマン達は激怒する。
「しかしですね・・・・・我々もすぐに駆け付けようにも」
「君、現場に遅れて到着したのは私たちの責任だ。素直に認めなさい。」
横暴に言うダークマン達に対して少し不満を持った隊員は自分たちの言い分を言おうとしたところを初老の男性が宥める。
「長官、ですけど・・・・・・」
「私たちの仕事は時間犯罪者を取り締まるだけではない。こういう事件をいち早く解決しなければならないのだよ。彼らはロボットとはいえ民間人と同じ立場なんだ。不満をぶつけられるのは私たちにも問題がある。」
「はぁ・・・・」
「現場に遅れてきたことに関しては申し訳ない。今後はこのようなことが起こらないよう責任者として謝罪します。」
長官はそう言いながら4人に頭を下げる。ダークマン達は相手が一番偉い人物だと理解したのか流石に戸惑った。
「い、いや・・・うん、別に分かったんだったらいいんだよ・・・うん。」
「ところでお尋ねしたいのですが今回の事件の犯人逮捕に貢献していただいたのは貴方がたですか?」
「いや、倒したのはあそこにいるリングマンだ。」
4号はリングマンに指をさしながら言う。それを聞いて長官は目を見開く。
「あれは・・・・・・・」
「・・・・・一体何者だったんだ私は?一体どんなことを・・・・・」
「もう、深く考えるのはやめましょう。今日はもう家に戻って休んだ方が・・・・・」
困惑しているリングマンを心配してエリカは一緒に帰ろうとする。
「君・・・・・少しいいかね?」
「ん?」
そんな二人を長官が呼び止める。
「貴方は?」
「おっと、失礼。私はタイムパトロールの責任者の者です。一つお聞きしたいのですが今回の犯人逮捕に貢献したのは貴方だと聞いたのですが。」
「えぇ・・・・・」
リングマンは戸惑いながらも答える。
「具体的にはどんな方法で止めたんだね?」
「・・・・すみません。恥ずかしいことなんですが私もよくわからないんです。ただ・・・・・・体が動きを覚えていたようで・・・・・」
「ふむ・・・・・(報告書では聞いていたが・・・ここまでとは)」
長官はリングマンの顔を見ながら一つ提案をしてくる。
「君・・・・・・リングマン君だったかな?君、タイムパトロールで私たちと共に働く気はないかね?」
「えっ?」
「私たちの組織はまだできて間もないものでね。少しでも同じ志を持つロボットや人間を求めているんだ。」
「志・・・・・ですか?」
「うん。この22世紀に入ってタイムマシンや生活を豊かにするために開発されたひみつ道具の悪用の防止、過去の時代へ干渉してこの世界そのものを崩壊しかねない行為を行う時間犯罪者の弾圧。私たちはそのために動いている。」
「・・・・・・・」
リングマンの脳裏にまた何かが過った。
「あのすみません。彼はだいぶ前に大怪我をして記憶が欠落しているんです。そういうのは・・・・・」
「・・・・やらせてください。」
「リングさん!?」
リングマンの言葉にエリカは思わず声を上げた。
「貴方なにを・・・・」
「エリカさん・・・・私は気になるんだ。自分が何者だったのか・・・・・一体何をしてきたロボットだったのかを。僅かしか感じられないけど・・・・こんな感じの組織に入っていた気がするんだ。だから、この組織に入れば何か記憶を取り戻すきっかけになるかもしれない。」
「でも、タイムパトロールの仕事は貴方が想像しているほど甘くは・・・・・」
「それでも構わない。それにさっきのように戦うことができるようになればエリカさんやいろんな人たちのことを守れるようになるんだ。」
「リングさん・・・・」
「ふむ、どうやら決心はついているようだね。」
長官はメモを取り出し、何かを書くと破いてリングマンに手渡す。
「この日に入隊試験がある。試験内容はここに記してある通りだ。もし、君がみんなを守りたいという意思があるならいつでも来なさい。入隊した時は君を私たちの仲間として迎え入れよう。」
「はい!」
「いい目だ。では、また会おうリングマン君。」
長官は敬礼をするとパトカーに乗ってその場から去って行った。
「よぉし・・・・試験までの期間は3週間か。やってみせるぞ!!」
リングマンは張り切りながらエリカの手を引っ張って帰る。
だが、エリカは何か胸騒ぎがした。
失われた記憶を取り戻す。
それはリングマンにとってはいいことかもしれないがあの時の怪我といい、初めて見た時の顔を思い出すと不安に感じずにはいられなかった。
数年後・・・・
ロボットオーディション会場
『ついに始まりました「ロボットオーディション」!!今年もロボット養成学校から個性豊かなロボットたちが続々と登場します!!』
ロボット学校の卒業生たちの人生を左右するロボットオーディション会場。
ここでは各団体が今年の卒業生ロボットをスカウトし、研修期間を通して本格的に組織へ入るための重要なステップイベントが行われる。もちろん一家庭の子守や企業の作業用としてのスカウトも認められており、毎年ここから様々なロボットたちが裕福一般問わずに家庭に引き取られている。
「警部、今年もこの会場は大賑わいですね。」
観客席では隊員ロボットがすぐ隣の席で腰を掛けているロボットに声をかける。
「そうだな・・・・」
「俺もこんなイベントに出てみたかったな~。警部はどう思います?」
「さあな、私はこんな経験はなかったからな。」
オーディションが開始し、まず手始めに西部のガンマンのような恰好をしたネコ型ロボットが登場する。
『では、参ります!まず始めはガンマンロボット ドラ・ザ・キッド!!』
『特技は早撃ち!』
司会の紹介が終わると同時にキッドは空気砲を発砲し始める。
「ドカーン!ドカーン!!」
しかし、事前に的を用意したわけでもないためその行為は会場を破壊しているようにしか見えなかった。
「うわぁ・・・・・・アイツ、見境なく撃ってますよ・・・・」
ピンポーン!!
「・・・・・えっ?」
『おめでとうございます!タイムパトロール特別機動部隊からスカウトされました!』
「えっ!?」
隊員ロボットは隣でスカウトのボタンを押している上司を見て唖然とする。
「警部、なにしてるんスか!?まさか、あの危なっかしい奴をスカウトするつもりですか!?」
「あぁ、腕は確かなようだからな。」
彼は真面目な顔で言う。
「勘弁してくださいよぉ・・・・・指導するの俺なんスよ?」
「そう言うな。あぁいう無鉄砲な奴ほど指導しがいがあるじゃないか。」
彼は再びスカウトされて喜んでいるキッドを見る。
(・・・・・しかし、あの撃ち方を見るとなんというか・・・・・何かを思い出しかけるんだよな。あの青い少年の撃ち方に。)
リングマンはそう思いながらオーディションを眺め続けた。
ちなみにこの時どこからもスカウトがもらえず落ち込んでいる黄色いネコ型ロボットを哀れに思ってスカウトしようと思ったところを赤ん坊に先にスカウトされてしまったというのはまた別のお話。
最近のマンネリ感・・・・・・考えなければ。
X6編後に展開予定の劇場版編で次のうちどれがいいと思いますか?(飽くまで現在投票の中で二票以上入っているものの中での取り決めです)
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