ハンターベース
目の前に飛来したビッグエディーに驚かされたものの、イレギュラーハンター一同はすぐに物資の搬入と武装の増設作業を開始した。
「驚いたな・・・・・これ、本当に100年前の設備かよ!?どう見ても今の最新式と比べても見分けがつかないぜ!?」
装備の増設に伴う電力系統の再調整を行いながら、ダグラスはやや興奮気味に言う。
普通なら古いものは最新のものに劣るという考えが当たり前だ。しかし、ビッグエディーの設備は現在の最新設備に劣るどころか、それ以上の物がいくつもある。技術屋や科学者にとっては宝の山と行っても過言ではない。だが、その感動に浸っている場合ではないため、作業を急がせる。
「お前ら、モタモタすんなよ!第二レーザー砲台取り付け終わったら次は第三砲台の取り付けだ!配線を付け間違えたりするんじゃねえぞ!!」
「「「はい!」」」
スタッフたちを総動員しながら改修作業を行っている頃、司令室ではシグナスがエックスを含める動けるハンターたちを集め、会議を行っている。
「さっき言ったとおりだが、Dr.ワイリーをこのまま見過ごせば前回のユーラシアとは比べ物にならない事態が起こりかねない。我々イレギュラーハンターは時空間へと飛び立って行ったワイリーを追跡することだ。今、技術スタッフ全員でこのビッグエディーを改修し、完了し次第ワイリーを追跡する。」
但し、ワイリーを追跡する場合現在のハンターベースの戦力をいくつか割かなければならない。
ナイトメアはゲイトの研究所がワイリー戦艦の出現によって崩壊したことを境に活動が停止し、心配はなくなったがいつ何が起こらないとも限らない。
「だが、知っての通り現在我々イレギュラーハンターもレプリフォースも度重なる大戦と復興作業で行かせられる人材が限られている。そこで今回は諸君らの中から選抜して乗組員として行ってもらいたい。」
人選はすぐに行われる。
まず、0番隊は現在副隊長であるホーネックが隊長代理をしているため本部に在留、イーグリード仕切る6番隊は復興作業を優先するとして現場に戻ることに。結局、エックス率いる17部隊が実働部隊として行くことに決まった。これに関してはほとんどの面子がそう行くだろうと予測していたのか特に不満を漏らす輩は居なかった。
「では、サポートを行うオペレーターと治療スタッフついてだ。」
続いてはオペレーターと治療スタッフについて。何故技術スタッフが入っていないのかと言うと当にダグラスの代わりにライトットが入ることが決まっているからだ。
『ワシが作ったものなんダスからワシを除け者にするのは許さないダス!』
本人は話が出た際にビッグエディーを庇うかのように言っていたが、仮にも彼は自称Dr.ライトの一番弟子であり、無許可ではあったもののかつてラッシュローダーなども作るほどの高い技術力を持っていたため、シグナスは特に反対はしなかった。ダグラスは少し残念がっていたが。
因みに治療スタッフにはロールとカリンカもサポートとして加わる。
「・・・・・・・私がオペレーターとして行くわ。」
エイリアはいまいちぎこちない様子で手を挙げて言う。その様子を見て後方にいるパレットとレイヤーは心配そうに見ていた。
「いいのか?」
「えぇ・・・・エックスの強化アーマーのメンテナンスも考えれば私が行った方がいいと思うし・・・・・」
エイリアは少し戸惑ったような返事をする。何故彼女がこんな態度を取っているのかはある程度分かってはいるが。
「ゲイトの方には行かなくてもいいのか?未だに意識が戻らないと聞いていたが。」
シグナスの言う通りでゲイトはハンターベースに運ばれて以降意識が戻らなくなっていた。
修理を担当したドップラーの話によればナイトメアによる強引な身体能力の強化による負担とシグマの一撃が致命傷となり、今後も油断できないということだ。もし、現地でカリンカの応急治療がなければ本当にダメだったのかもしれないほど危険な状態だったのだ。
「・・・・・・私がそばにいてあげても容態が良くなるわけでもないから。それに今は優先すべきことをやる必要があるじゃない。」
「・・・・・・・」
「だから」
「エイリア先輩ズルいです~!!」
エイリアがシグナスに認めてもらおうとした直後、パレットが割り込んでツッコミを入れてきた。
「えっ?」
「少し前に勝手に危険地帯に行ったかと思いきや、今度は誰も体験したこともない時間旅行に行こうとするなんて、後輩の私たちを差し置いて自分ばっかり出てズルいです!!訓練生とはいえ私たちもオペレーターの卵です!やらせてほしいですよ!ねっ、レイヤー!!」
「えっ?えっ・・・・えっと・・・・・・はっ、はい。(急に言われても・・・・)」
パレットの勢いに押されて隣に立っていたレイヤーは流されるままに答える。
「でも、今回の任務は重要なものなのよ。それにもし何かが起こったら・・・・・・」
「今回の作戦中に倒れた先輩に言われても説得力無いです!」
「うっ・・・・・・」
痛い所を突かれたと思うエイリアだったが今度は勢いに流されていたレイヤーが口を開いた。
「あの・・・・・同じ訓練生である私が言うべきことじゃないと思いますが、確かにパレットの言うことも一理あります。エイリアさんも病み上がりでまだ万全とも言い切れませんし、今回の任務は確かに訓練プログラムでもなかったものですが複数人で役割を分担すれば不祥事に混乱に陥るリスクを下げることもできます。」
「・・・・・」
「それに今のエイリアさんの状態では任務中の不祥事に対応しきれなくなる可能性があります。オペレーターは前線で戦うハンターにいち早く情報を伝えるのが仕事です。万全の状態でない以上休まれるべきです。」
「レイヤー・・・・貴方まで。」
二人に自分が今まともに任務につけるような精神状態ではないと見抜かれたかのように、エイリアは言い返すことができなかった。
「・・・・・確かに今のエイリアは万全とは言いがたいな。」
「シグナス!」
「訓練生とはいえ、今回のナイトメアの一件も君が倒れている間二人はよくやってくれた。正規ではないと言え彼女たちもオペレーターとして十分な実力を身に付けている。任務に問題は起こらないだろう。」
「・・・・・・」
「君は我々イレギュラーハンターにとって重要な人材だ。今はゆっくり休め。パレット、レイヤー。今回のオペレーターは君たち二人に任せる。戦闘の可能性もあるからその辺も覚悟して臨んでくれ。」
「「はい!」」
「では、次の話だ。次は・・・・・・・・・」
アチモフ城 内部
「ゴジゴジッ!?」
「ゴジゴジ!」
「・・・・・・・」
リングマンとスカルマンは、周囲の単眼ロボットたちの反応を気にせずに歩いていた。
「ゴジゴジ?」
「あぁ、コイツが侵入したところを拘束した。これからメディカルルームへ連れて行って改造し、手駒に加えろと命令を受けた。」
「ゴジ・・・・」
「わかったらさっさとどけ。」
半信半疑になっている単眼ロボットたちに言いながら、スカルマンはさっさと鎖を引っ張りながら歩いて行く。そんな彼にリングマンは小声で言う。
「すごく注目されているが・・・・・・」
「無理もねえよ。お前、元とはいえタイムパトロールのメンバーの中でかなり危険人物として挙げられていたんだからな。」
「・・・・・本当かそれ?」
「『輪っか警部に捕まったら逃げられない』とか『輪っかを投げられる前に逃げないと絶対に捕まる』とか裏社会ではかなり噂になっているぞ。」
ひそひそと話しながら二人はメディカルルームの中へと入る。
「よし、いいぞ。鎖を外せ。」
スカルマンに言われるとリングマンは自分で鎖を解いた。元々脆くできていたこともあって鎖は軽く力を入れると簡単にバラバラになった。
「さて、これから第二段階と行くぞ。」
「どうするんだ?」
「それはだな・・・・・」
そう言うとスカルマンは腕のバスターを展開してリングマンに向ける。
「・・・・・えっ?」
「お前に一回死んでもらうことだ。」
同時に銃声が鳴り、リングマンの意識はそこで途絶えた。
22世紀 アチモフ城
ホログラフドラえもんズを倒したドラえもんたちは引き続き城の中を進み続けていた。四人はトゲだらけの道を移動式の足場に乗りながら最深部へと向かって行く。
「もう随分乗っているけどいつになったら終わるんだろう、この空間。」
ドラえもんはびっしりと敷き詰まれたトゲの床を見ながら言う。
「敵が攻撃してこないだけいいとは思うがやはり、これだけ静かだと妙に感じるな・・・・・」
リフトは狭い通路を次々と通り抜け、やがて怪しい模様が描かれた扉の前で止まった。
「今度こそ、ドラパンのいる部屋だといいけど・・・・・」
ドラえもんたちは警戒しながら扉を開けて中に入る。
「あっ!」
少し離れた場所に黄金像にされたドラえもんズの姿があった。
「キッド!」
「王ドラ!エル・マタドーラ!ドラニコフにドラリーニョまで!!」
分かってはいたがドラえもんたちは黄金像になっているドラえもんズを見ながら動揺していた。
「完全に黄金像にされているな。それもメッキとかじゃなくてっ本当に金に変えられている・・・・・・」
「あれ?でも、ドラメッド三世の像がないわ。」
よく見ると設置されてある台のうち二つだけが空白となっていた。
「一つはドラえもんとしてもう一つはそのドラメッドとか言う奴が置かれるということか。」
「もしかしてドラメッドはまだ捕まっていないのかな?」
『それを君たちが知る必要はな~~~~~~~~い!!』
「「「「!?」」」」
突然響いてきたドラパンの声に四人は身構える。
「何処だドラパン!」
『待っていたよ、ドラえもん。よく我がアチモフ城の中心部にまで辿り着いた。本来なら君がここに来た時点で親友テレカは全て揃うはずだったのだが・・・・・・少々トラブルがあってね。使わせるのに失敗したドラメッドの回収がまだなのだよ。』
「彼をどこにやったんだ!?」
『それを、君たちが知る必要はないねぇ~~~!!何故なら、お前たちは私が始末してやるのだからな!!』
すると部屋の床が割れ、巨大なドローンのようなマシンが四人の目の前を滑空する。顔はドラパンに似せて作られているがもし、これをドクロに変更したらワイリーマシンと言われるかもしれない。
「ここで君たち四人をスクラップにしてやろう!!おっと、ドラえもんは安心したまえ。君はバラバラにした後、一から組み直して親友テレカを使わせるからね!」
ドラパンはそう言いながらマシンを稼働させ四人に向かって一斉にミサイルを発射する。
「来るぞ!」
ゼロはアイリスと組んでミサイルをバスターで撃ち落としていくがドラパンは攻撃の手を緩めず、ミサイルの発射角度を変更して四人の頭上へと撃つ。
「クッ!」
ゼロはビームサーベルでミサイルを溶断する。ミサイルは起爆回路さえ切れば爆発せずに済むが、上のミサイルを駆除してもすぐ横からミサイルが次々と飛んでくる。
「ウオッ!?」
「ゼロさん!」
『ぴ~~~!!』
ビートはミサイルを避けながらコックピットに当たるマシンの目の部分を突く。
「そんなものじゃ割れないんだよな~!!」
ドラパンはビートに向かってキンキンステッキを向ける。
「危ない!ビート逃げて!!」
「キンキンステッキ!!」
『ぴっ!?』
ステッキから発せられる光を浴びてビートはドラえもんズたちと同様の黄金像に変えられてしまう。
「ビートッ!!」
落下してくるビートをドラえもんが回収する。
「見たまえ!これが君がなるべき姿だよ、ドラえもん!!但し、親友テレカを使った時だけどね。」
「よくもビートを・・・・・・・もう怒ったぞ!!」
ドラえもんは、メタルブレードでミサイルを次々と切断していく。
「無駄無駄無駄無駄~!このマシンのミサイルは無尽蔵に造られているからな。いくら壊しても何度でも撃てるもんね~。ナッ~ハッハッハッハッハッ~!!ん!?」
高笑いして図に乗っていたドラパンだったが下にゼロとアイリスの姿がなかったことに気づく。
「あの二人がいない?馬鹿な・・・・・こんなミサイルの雨の中何処へ・・・・・・・」
ドラパンは辺りを見回そうとよそ見をしたところ、発射していたミサイルの上からバスターをチャージしている二人がジャンプしてきた。
「にゃにぃっ!?」
「迂闊にミサイルをデカくし過ぎたな。このくらいの大きさなら足場として申し分ない!」
ゼロはアイリスと同時にフルチャージショットを放つ。
「うおっ!?」
コックピットの窓が割れ、ドラパンは顔につけていたマスクを吹き飛ばされる。
「ぬう・・・・・・デカければいいと思っていたことが仇になったか・・・・・アレッ!?」
突然コックピット部の機器が誘爆したことにドラパンは唖然とする。
「一体どうなって・・・・・・」
隣を見るとさっきの衝撃で吹き飛ばされたキンキンステッキが操縦機器に突き刺さって火花を散らしていた。
「なんじゃこりゃ!?」
ドラパンは急いでキンキンステッキを引き抜くがマシン内部は更に爆発し、最早どうにかなるレベルではなかった。
「ま、ま、まずいっ!?このままでは・・・・・・・」
ドラパンが混乱している中マシンは四人の目の前で誘爆しながらゆっくりと落下していき、ドラえもんズの黄金像から少し離れたところで爆発した。
「のわぁ~~~~~~!!」
「あら・・・・・・・・」
意外に呆気なく墜落してしまった彼のマシンの最期を見てドラえもんはビートを抱えながら呆然とする。
「こんな終わり方でいいのかしらん?」
「いや、そうは言ってられないぞ。」
毎度シグマと戦っていた経験もあり、ゼロはそう簡単には終わらないと直感していた。
「ナ~ハッハッハッハッハッ!!そう簡単には終わらないのだなぉ~!これが!!」
案の定、ドラパンはカプセル状のポッドに乗って再び目の前に立ちふさがった。
「カプセルがなかったら危うく丸焼きになるところだった・・・・・だが!ここからが本番だ!!」
ドラパンはカプセルの周囲に巨大な歯車を四つ出現させて四人に向かって飛ばす。
アチモフ城 ???
ドラえもんたちがドラパンと対決する少し前、アチモフ城の外に設置されてある人口湖の底ではドラメッドが朦朧とした意識の中を彷徨っていた。
(むうぅ・・・・・・水の中では動けないである・・・・・)
水が元々苦手だったことと仲間であるドラリーニョを助けられなかったことから、ドラメッドは既に目を覚まして這い上がろうとするのも諦めかけていた。
(ドラリーニョ・・・・・みんな・・・・・・すまないである・・・・・・吾輩は・・・・・!)
薄っすらと開いている目からドラメッドは、自分のポケットが光り出していることに気が付く。探ってみると親友テレカが光っていたのだ。
(親友テレカが・・・・・・)
同時に彼の脳裏に仲間たちの声が響いてくる。
『お~い!ドラメッド!!』
ドラえもんズ結成のきっかけを作り、時には厳しく、時には優しさを見せるドラえもん。
『どうした?しっかりしろ!』
大食いガンマンで時にはドラえもんに代わってリーダーシップを発揮するキッド。
『私たちの心はいつも一つです!』
中国拳法を得意とし、礼儀正しいけど女の子が苦手な王ドラ。
『アウ!アウ!』
時には狼のような獰猛さを見せながらも純真な心の持ち主であるドラニコフ。
『こんなところでへこたれるな!』
キザで美女には目がないが情に厚い熱血闘牛士のエル・マタドーラ。
『ドラメッド、待ってるよ~!!』
単純で物忘れが激しいが持ち前のプラス思考で乗り越える力を持つドラリーニョ。
この場にいないはずの6人の声がまるでドラメッドを鼓舞するかのように響いてくる。
例え離れ離れになっていようとその絆は決して切れたりはしないのだ。
(みんな・・・・・・・今助けに行くである!!)
ドラメッドの目に光が戻り、体中に力を入れ始める。
「ぬおぉおおおおおおおおおおおおおおお!!」
苦手な水の中であるにもかかわらず力は徐々に漲り、その体は一回り、二回りと巨大化していく。
『ゴジ?』
『ゴジゴジ、ゴジ?』
急に揺れだしたため、ドラメッドを回収するためにやってきた単眼ロボットたちはオドオドし始める。
『ゴジゴジ・・・・・ゴジッ!?』
彼らは巨大化したドラメッドの姿を見るなり思わず現場から離れて行った。
アチモフ城 内部
「くらえ!」
ドラパンはカプセルに装備されている歯車を飛ばしながら四人を攻撃する。
「これくらい!」
ゼロは空円舞で攻撃を回避するとサーベルでカプセルを攻撃する。
「スピードギア!!」
だが、命中する寸前にドラパンはカプセルに組み込まれているダブルギアを使い瞬間移動することで攻撃を回避する。
「あのカプセルにもあの回路が積み込まれていたか。」
ゼロは着地すると同時にカプセルが出現するとチャージしたバスターを向ける。
「そこだ!!」
「うおっ!?」
飛んできたバスターのの光弾にドラパンは思わずビビるがすぐに体勢を立て直して今度はパワーギアを発動させる。
「今度は私の番だ!」
いくつかの歯車を重ねることでローラー状にし、回転させながら四人に向かってくる。
「ほらほらほらほらほら~!!すり潰してやろう!!」
「なんの~!!パワーギア!!」
ドラえもんも同じようにパワーギアを発動させ、複数のチェインブラストを放つ。爆発でカプセルは大きく揺れるもののローラーは止まることなく、迫ってくる。
「ダメだぁ・・・・・・こっちに向かってくる!?」
「アイリス、俺と合わせてくれ!」
「えぇ!」
二人は拳にエネルギーを溜める。
「「滅閃光!!」」
二人が同時に放ったエネルギー弾は高い貫通力によりローラーを貫通し、カプセルへと直撃した。
「のわぁあっ!?」
ドラパンは滅閃光でダメージを受けるがそれでもカプセルの操作をやめずダブルギアへと切り替え、瞬間移動する。
「なっ!?またか!?」
次の瞬間、ゼロの背後にカプセルが出現し、ローラーが襲い掛かる。
「グワッ!?」
「ゼロ!」
アイリスは、吹き飛ばされたゼロの下へ駆け寄ろうとするがカプセルはまたも瞬間移動して彼女の背後に現れた。
「えっ!?」
「潰れろ!!」
「キャッ!!」
続いてアイリスも引かれてドラパンは今度はドラミをターゲットにする。
「次は君だ!」
「ドラミ!」
ドラえもんは、引かれる直前にスピードギアを発動させ、ドラミを下がらせる。
「ちぃい!ドラえもんにもダブルギアが組み込まれていなければ・・・・・・」
ドラパンはまた瞬間移動して攻撃しようとするが同時にダブルギアの冷却時間へ突入してしまい、更に先ほどのダメージもあってカプセルの動きが鈍り出してしまった。
「しまった!こんな時にダブルギアの時間が・・・・・・」
「今だ!」
ドラえもんがチャージをすると同時に倒れていたゼロとアイリスも態勢を立て直し、カプセルにバスターを向けた。
「やばいっ!?さっきの攻撃でカプセルが不調だから逃げられな・・・・・・」
「プラズマチャージショット!」
「「ダブルチャージショット!!」」
「クラッシュボム!」
ゆっくり動いているカプセルに対して三つの光弾及び爆弾が命中し、ドラパンはカプセル諸共爆発した。
21XX年 ハンターベース
ビッグエディーの改修が着々と進んでいる一方でひとまず会議が終了したエックスは、ハンターベースの屋上から外の景色を眺めていた。
「・・・・・・・」
「隊長、俺に話って何ですか?」
そこへマーティに連れられてビートブードが来た。ほとんどの隊員たちが出発に向けて念入りに準備をしているにもかかわらず、自分を人気のない屋上に呼び出すことに彼は不思議そうに感じながらエックスに聞く。
「ビートブード・・・実は・・・・君に言っておかなくちゃいけないことがあるんだ。」
「俺にですか?」
エックスの真剣な表情を見てビートブードはただ事ではないと瞬時に理解する。
「本当は・・・・もっと早く打ち明けようかと思っていた・・・・けど、君にとってつらいことだと思って言い出せないでいたんだ。でも、今回の作戦でどの道知ることになるかもしれない。だから、今から俺の言うことを受け止めてほしい。」
「・・・・・・・・」
「実は・・・・・リサイクル研究所で彼と会ったんだ・・・・・クワンガーに。」
「兄貴に?」
その言葉を聞いてビートブードは目を大きく見開く。
「俺も最初は疑いを隠せなかったよ。・・・・・けど、彼は何者かの手によって再生され、自分の意志で共に行動しているらしい。目的については分からないけど。」
ビートブードはしばらく言葉を返せなかったが少し落ち着くとホッとしたような顔で口を開く。
「・・・・そうですか・・・・・兄貴が生きていたんですね。」
「あぁ。」
「・・・・兄貴が自分の意志で付いて行っているというなら目的があるのは確かでしょう。昔からそういう性格ですから。」
ビートブードは感慨深い表情で答える。その様子を見てエックスとマーティは少し心配に感じた。
「今回の作戦で敵となった彼と交戦になるかもしれない。でも、それは君にとって一番つらいことになると思う。」
「ビートブード。もし、アンタがお兄さんと戦いたくないというなら今回の作戦に参加しなくても構わないわ。兄弟同士で戦うことになるなんてこと・・・・・・・」
二人は気を使って今回の作戦に参加は強制しないと言おうと思ったが、ビートブードは首を横に振る。
「大丈夫ですよ、俺だってイレギュラーハンターなんですから。心配いりませんよ。」
「でも、アンタ・・・・・・」
「少なくともエックス隊長が死にかけた時に怒り狂っていた副隊長ほどにはならないとおもうんで。」
「うっ・・・・・アンタ、さり気なく痛いところ突くわね。」
マーティは恥ずかしそうに言う。
「・・・・・けど、兄貴が生きていたっていうのは少しうれしかったです。もう、二度と会うことないだろうなって感じていましたからね。」
「だけど、そのクワンガーと戦うことになるかもしれないのは事実だ。」
エックスはかつてVAVAにクワンガーが殺害された時のことを思い出す。
あの時も自分がもっと早く決断をしていればクワンガーを助けられたかもしれない。また、同じことを繰り返してしまうと思うとビートブードに二度も兄を失う悲しみを味わわせてしまうことになる。
「兄貴と会ったら俺が話をします。もし説得に応じてくれなかったら・・・・・・その時は今度は俺自身の手で捕まえます。あるいは・・・・・・」
ビートブードが手を強く握りしめているのを見てエックスは、彼も今の話で覚悟を決めているのだと理解した。
「・・・・・いいんだな?」
「はい。」
「わかった。そこまで決心しているなら俺からはこれ以上言うことはない。俺だって彼を二度も破壊されたところを見たくないからな。」
「隊長・・・・・・」
「ダグラスの話だとあと一時間もすれば作業は完了する。それまでの間に準備をしておいてくれ。」
「はい!」
「って、アタシたちも準備しなくちゃダメでしょ?」
そう言うと三人は屋上を後にして行った。
今回の戦闘はどう見ても11のアレです。
次回でようやく最終回までの目途が立ちそう・・・・・・あっ、X6編の最終回という意味です。
X6編後に展開予定の劇場版編で次のうちどれがいいと思いますか?(飽くまで現在投票の中で二票以上入っているものの中での取り決めです)
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ネジ巻き都市
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雲の王国
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鉄人兵団(現段階ではリメイク版)
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ロボット王国
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