ワイリーアイアンゴーレム
「なんじゃ、アイツは!?」
ワイリーはモニター越しで壁を破壊して割り込んできたVAVAの姿を見て思わず叫ぶ。
「あれはシグマさんから見せていただいたデータよりますと『VAVA』と呼ばれるロボットですね。情報ではかなり昔に倒されているとありますが。」
シェードマンはじっと見ながら言う。
「ええい!言わんでもわかる!じゃが・・・・・うぅう・・・・・またワシのアイアンゴーレムに大穴が・・・・・」
彼の言葉に対してワイリーはやや切れ気味に言うがそこからすぐにしょぼんとする。
そんなことを他所にVAVAは早速キャノン砲をエックスに向けて放つ。
「早速始めようじゃないか、俺とお前の戦いをな!!」
「クッ!ワイリーの元までそう遠くないのに!」
エックスはファルコンアーマーの機動力を活かし、攻撃を回避するとVAVAの背後に回り込もうとする。
「スピアチャージ・・・・・」
「何処を狙っている?」
「!?」
だが、目の前にいたはずのVAVAは既に背後に回り込んでいた。エックスは、方向転換してバスターを構え直そうとするがその前にVAVAの腕に取り付けられているバルカンが煙を吹く。
「チェリーブラスト!!」
威力は低いもののバルカンの弾丸は、次々とエックスに命中し、後方へ押し上げていく。
「これくらい!」
エックスはすぐにヤンマーオプションを周囲に展開して弾幕を張ることで攻撃を防ごうとするが、VAVAの身体が赤く発光したかと思いきや腕部装備をミサイルへと変更し、オプションを瞬く間に破壊した。
「生温いぜ、その程度の攻撃で。」
VAVAの威圧にエックスは今までの彼とは明らかに違うことに気づく。
(本当にVAVAなのか?見た目は初期のものに戻っているけどドッペルタウンで戦った時とレベルが違う。それだけじゃない、さっきの身体から発した光はヴァジュリーラの時と同じものだった・・・・・・勝てるのか?)
エックスは、ブレードアーマーに切り替え、Zセイバーに炎を纏わせる。
「マグマブレード!」
「マルーンドトマホーク!」
セイバーを振り下ろしてきたエックスに対してVAVAはキャノンからカッターを発射して攻撃を凌ぐ。
「いいぞ、エックス。お前の全力を見せてみろ!!」
「くぅううう・・・・・・・」
一方、シグマは二人から距離を取って様子を窺っていた。
「あれがドクターの言っておられた『ダブルギアシステム』の力か。一時的とはいえロボットの性能を飛躍的に向上させる反面、負担がかかると聞いていたが流石VAVAと言ったところか。システムのON/OFFを瞬時に切り替えて体への負担をほぼゼロにしている。」
そう言うと彼は、背後で槍を構えながら睨んでいるマーティの方へと向き直る。
「・・・・・で、貴様が一人で私の相手をすると言うのかね?」
「悪い?」
「とんでもない。だが、エックスとゼロにも及ばぬ実力でこの私を相手に仕切れるかな?」
シグマはサーベルを引き抜くと高速で移動し、彼女との間合いを詰める。マーティは、彼の振り下ろしてきたサーベルをシールドブーメランで受けとめる。
「まあ、簡単じゃないのは知ってるわよ。何度も戦ってきたんだし。でも、2対1は流石に反則でしょ?」
槍を回転させてシグマを後方へ追いやると彼女はすかさずバスターショットに持ち替え、射撃戦へと持ち込む。シグマは、巧みにバスターの弾を避けていくが射撃制度が高いのかいくつかが体を掠る。
「ぬうぅ・・・・・・折角ドクターから頂いた体に傷がついてしまったではないか。」
シグマは額のランプから光弾を発射し、迎撃を行う。バスターショットを撃ちながら彼女はシールドブーメランを投擲する。
「甘い!」
シグマはサーベルをしまったかと思いきや右手の甲からかつてのネオシグマの時同様にクローを展開し、シールドブーメランを容易に切り裂いてバラバラにする。
「ほう、流石はドクター。以前とは比べ物にならない切れ味だ。」
シグマはそのまま左手もクローを展開してマーティに接近して切り裂こうとする。マーティは急接近してくるシグマの攻撃を凌ぐため、バスターショットを盾にする。バスターショットはクローであっけなく破壊されてしまうが今度はパイルバンカーを両手に持って接近戦へと移行する。
「フン!」
「ハアッ!!」
刃と刃が交わり、双方一歩も引かぬ状況が続く。
「・・・・・・急ごしらえとはいえ、ここまで私と互角に渡り合えるようになったとは正直驚きだよ。増してや本来戦闘用ではないはずの貴様にな。」
「アンタもあの爺さんに付いて行っているなら知っているでしょ!アタシのお義兄さんは元々ただの家庭用ロボットだったのよ!!」
そう言うと彼女はビーム刃を首に向けて振り下げるがシグマは、しゃがむことによって躱し、彼女の背中を斬りつけようとする。
「しまった!?」
「私の勝ちだ!!」
シグマは、クローを彼女に振り下ろす。
アチモフロボ 内部
「いい加減に勘弁してくんないかな・・・・・・お宅ら。」
一方同じ頃、ダイナモはドラえもんたちの相手をしながらいつまでもアチモフマシンを作動させないアチモフとベルカナに対して苛立ちを募らせていた。ナイトメアソウルの力で飛躍的に戦闘能力が向上しているとはいえ、所詮は複数の相手に一人では負担が大きい。しかもその中でドラえもんとアイリスに関しては戦闘経験が豊富なこともあって自分の攻撃パターンが見切られ始めている。このまま更に長期戦が続けば追い込まれていくのは明らかに自分の方だ。
「パワーギアバウンスボール!!」
「ちっ!」
ダイナモは、飛んでくる大量のボールに対処するためにDブレードを高速で回転させてビーム刃を飛ばしていく。ボールを破壊することには成功するがそこに応じてアイリスが間合いを詰めてくる。
「やべっ!?」
「電刃!!」
アイリスのセイバーがダイナモの身体を斬りつける。傷はナイトメアソウルのおかげで瞬時に治癒されるが流れた電流の影響で痺れを感じる。
(痛・・・・・こりゃ、もうゲーム感覚なんて言ってられないなぁ。そのうちあのゼロまで合流してくるだろうし。親父、姉ちゃん・・・・早くしてくれよ。ナイトメアソウルがあるからって俺は不死身じゃないんだしさ・・・・捨て駒なんて最悪のジョークは勘弁してくれよ。)
ダイナモは、内心ひやひやしながら戦闘を続行する。その一方でドラミは動けなくなったリングマンを連れて後方に下がっていた。
「すまない、動かなくてはいけない私が足を引っ張ることになるとは・・・・・・」
「いいんですよ、リングマンさんにもしものことがあったらツンドラさんやエリカさんたちが悲しむんですから。」
ドラミが運び終えると早速応急処置を行う。
「ミスターリングマン、申し訳ないが私の持っている道具では君の足をすぐに復元できるものがない。」
ドラパンは治療を受けている彼に対して謝罪の言葉を送る。
「フッ、世界的有名な大泥棒さんでもできないことがあるのは当たり前だ。自分に罪を着せてまで貧しきもののために動く義賊なら尚更な。」
「知っていたのか?」
「お前さんの目を見ればある程度は理解できるさ。尤もそう言うことでも犯罪を犯すことが許されないのが現状だがな。」
「くう~~痛いとこ突くねえ、とっつぁん。」
「勝手に人のことをとっつぁんなんて呼ぶな。そんなこと言うとこの場で逮捕するぞ。」
「はいはい。」
思わぬ会話で少しその場が和む。
アチモフロボ 特殊電磁波発生装置室
「・・・・・・・ここか。」
ブラックゼロを倒した後、クイックマンは電流が迸っている部屋に乗り込んでいた。この装置こそがこの世界の機能を麻痺させている装置なのだ。クイックマンは、クイックブーメランで装置を両断して破壊する。
「・・・・・・任務完了。」
装置が爆発していくのを確認すると彼は高速で離脱していくのであった。
メインコントロールルーム
「パパ、電磁波発生装置が破壊されたわ!」
「ぬわぁにぃ!?」
マシンの再調整をしている最中、ベルカナの報告を聞いてアチモフは驚愕の表情を浮かべる。
「ウィルスの活性化のせいでマシンの再調整をしてるって時に・・・・・・ドラえもんズがこのことに気がついたらやばいっしょ!?」
「お兄様は治療中、ダイちゃんも行ってから随分経っているし・・・・あの坊ややタヌちゃんたちが来るのも時間の問題だわ。」
「むう・・・・・・・20年以上もかけてきた私の計画が・・・・・・・」
アチモフは頭を抱えながらどうするべきかを考える。
最善策としては、親友テレカを持ってアチモフロボを放棄。体制を立て直すため地上の拠点に引き上げると言う物で幸い自分の軍団に所属しているロボット全員に転送装置を組み込んでいるためアチモフ本人が脱出すると同時に転送してしまえば問題は解決する。但し、それは自分の背中を見せると言う物でDr.ワイリーに敗北したことを意味する。
(できれば、マシンを作動させたいところだがシグマウィルスをさらに活性化させ暴走させてしまう危険性が高い。だが、ダイナモとてドラえもんズたちを相手には長くは持たないっしょ。ゼロも治療中だし、う~ん~~~~)
手を動かしながら悩んでいるとどういうわけかメディカルルームから通信が入ってきた。
「あら、こんな時に。」
ベルカナが回線を開くとモニターにヴァジュリーラの姿が映された。
『ドクター、状況を教えてくれ。今、何が起こっている?』
「ヴァ、ヴァジュリーラ!?」
集中治療をしていたことをすっかり忘れていたのかアチモフはヴァジュリーラの顔を見るなり口を大きく開く。
『どうしたんだ?今、治療が完了してすぐ傍でゼロが治療を受けているのを見て緊急事態かと思ったが・・・・・・』
「緊急の緊急事態っしょ!!今すぐダイナモの援護に向かうっしょ!!」
『ん?』
慌しく叫ぶアチモフを見てヴァジュリーラは首をかしげる。そんな彼に対してベルカナは、内心焦りながらも落ち着いて話す。
「とりあえず、状況を説明するわよ。現在、私たちはDr.ワイリーと交戦中、各メンバーも戦闘に参加しているわ。あのタヌちゃんたちは赤の坊やと一緒にこのメインコントロールルームへ進行中でダイちゃんが防衛についているけど戦況が芳しくないわ。これから転送するから一緒にあの子たちの進行を防いでちょうだいな。」
『タヌキ?・・・・・・・!もしや、青い丸い達磨みたいな奴か?』
「達磨?あぁ、タヌちゃんの事ね。そうよ。」
彼女の言葉を聞くとヴァジュリーラは少しの間考えるような仕草をするがすぐに決めたのか目を鋭くして見る。
『了解した。俺をそこへ転送してくれ。』
「言われなくたって転送するわよ!」
ベルカナは急いでヴァジュリーラをダイナモの所へ転送させる。
「これでダイちゃんの方はしばらく大丈夫そうね。後は、Dr.ワイリーの方を何とかしないと・・・・・・ねえ、パパ。何かいい方法ない?」
一難去ってまた一難とベルカナはアチモフを見ながら聞く。
「私に言われても困るっしょ。あっちには命令を無視したVAVAが・・・・・・・・ぬっ?VAVA!?」
何かを閃いたのかアチモフは顔を上げる。
「何かいい方法が思いついたの?」
「そうっしょ!VAVAがあっちに乗り込んで戦い始めたということはあっちに被害が出ることは確定事項っしょ!それを利用してもっと向こうの傷口を広げてしまえばいいだけの事っしょ!」
「傷口を広げる?」
アチモフの言葉にベルカナはいまいちよくわからなかった。
ワイリーアイアンゴーレム
『ワンッ!』
「むっ!?」
背後からマーティを斬りつけようとしたシグマだったがラッシュがラッシュジェット形態で体当たりをしたことによって阻止されてしまった。
「おのれ、サポートメカ風情が!!」
シグマは電撃弾を展開し、離脱しようとするラッシュに向かって放つ。ラッシュは回避行動をするが何弾か命中し、煙を吹かしながら不時着していく。
「ラッシュ!!」
マーティは、パイルバンカーをブーメランのように投擲する。シグマは、破壊しようとエレクトリックスパークを放ち一本を破壊するがもう一方の方は、攻撃を免れて彼の胸部に突き刺さった。
「グオッ!?」
ボディを貫通し壁に突き刺されたことでシグマは固定されてしまう。それを見計らってマーティは槍を構えて向かってくる。
「よくもラッシュを!」
「ちいっ!!」
だが、すぐ近くまで来た瞬間、シグマは、右腕の関節を外す。
「えっ?」
「喰らえ!!」
マーティが驚くのと同時にシグマは仕込んである火炎放射器から火炎を放つ。彼女は咄嗟に槍を回転させて防いだものの耐久性に限界が訪れ、溶解し始めていく。
「これですべての武器がなくなり、貴様は丸腰だ!!」
槍がなくなったのを見計らってシグマは、パイルバンカーを強引に引き抜き、残った左手からクローを再度展開する。
「エックスの目の前でその身を切り裂いてくれるわ!!」
シグマは、間合いを一気に詰めてクローを振り下ろす。
「っ!!まだよ!!」
マーティは寸でのところでスライディングでシグマの背後に回る。
「姑息な真似を!!」
シグマはすぐに反転して再度攻撃を仕掛けようとするが彼女の持っていたものを見て動揺する。
「んんっ!?」
全ての武装を失ったはずのマーティがセイバーを展開して待ち構えていたのだ。彼女はクロー攻撃を回避して懐に潜り込むとセイバーで動力炉を突き刺し、その勢いのまま右肩を切断した。
「ハアアァア!!」
「ば、馬鹿なっ!?」
シグマは、反射的に彼女の腹部を蹴り飛ばす。
「きゃっ!?」
マーティは勢いのまま吹き飛ばされたものの、システムを復旧して戻って来たラッシュにキャッチされる。
「ら、ラッシュ!?アンタ大丈夫なの!?」
『ワオォンッ!』
心配する彼女に対してラッシュは元気そうに吠える。そんなことを他所に戦闘不能レベルまで破損したシグマは握られているセイバーを見ながら悔しそうな表情を浮かべていた。
「・・・・くう、私としたことがアイリスのセイバーの存在を忘れていたよ。悔しいが時間は稼いだ。私はここで失礼するとしよう。」
シグマは、それだけを言い残すと転送装置で離脱して行った。
「あっ!?こら、待ちなさい!!」
マーティはセイバーを握りながら転送前に止めを刺そうとするがシグマが離脱するのと同時に周囲の防衛システムが復旧し、壁の中からセントリーガンが現れて銃口を自分や戦闘中のエックスたちに向けられた。
「なっ!?」
「ちっ、思っていたよりも直りが速かったようだな。」
照準が自分たちに向けられたことによってエックスとVAVAは戦闘を中断する。同時にモニターが現れ、そこにワイリーとシェードマンの姿が映る。
「Dr.ワイリー!!」
『残念じゃったな、エックスよ!其処のお間抜けイレギュラーのおかげで予定よりも長く時間を稼げたわい。シグマがマーメイド娘にやられたのは予想外じゃったがそんな大した問題ではない。』
「ア”ア”!?お間抜けイレギュラーだと?」
自分のことを言われてVAVAは不機嫌そうに言う。ワイリーは一瞬ビビったもののすぐに開き直って話を続ける。
『まっ、防衛システムが復旧した以上お前たちとはここでお別れじゃ。全く、せっかくのアイアンゴーレムのデビュー戦を台無しにしおって。』
「逃げるつもりか!?」
『逃げる?勘違いするでないわ!!元々ゼロの回収をするために来たのをお前たちが邪魔しに来たから応戦したまでよ!!アイアンゴーレムを捨てることになるのは惜しいが・・・・・ゼロを回収すれば今回は満足じゃわい!!』
「それにしてはアタシたちが到着する以前にぶっ壊れていたじゃない。」
『やかましい!!いちいち細かいところをツッコむでないわ!!』
ワイリーはそう言うとセントリーガンを三人に向ける。こんな状況下であるにも関わらず、VAVAは煽るような発言をする。
「へっ、こんなレベルで俺たちを封じたつもりか?」
『・・・・・なんじゃと?』
「シグマのあの様を見る限り、てめえは大したことがないんじゃないのか?エックスどころかそこの女にやられて逃げるんだからよ。」
『あれはシグマが悪いんじゃ!!ワシは悪くないも~ん!!』
「それにしてはずいぶん昔の武装を詰め込んでいたんじゃねえか。」
『黙れい!!』
挑発されてワイリーが怒鳴り散らす様子をシェードマンが呆れた表情で見ている。エックスは彼が何故ワイリーをわざと挑発させているのか不思議に感じていたが背中を合わされた時、その狙いを聞かされる。
「エックス、アーマーを切り替えて俺の合図と同時にこのガラクタどもを一斉に粉砕するぞ。」
「なに?どういうつもりだVAVA?」
突然、共闘を持ちかけたような発言にエックスは難色を示す。自分が知っている限り、VAVAが共闘を持ち出そうとするなんて信じられないことだった。彼は孤高、一匹狼のように常に単独で動くのが当たり前なのだから当然の反応だ。
「勘違いするな、お前の仲間がどうなろうがあのタヌキがどうなろうが俺の知ったこっちゃねえ。だが、ここでハチの巣にされるのはたまったものじゃないからな。」
「・・・・・・・」
「それに俺もここでくたばるつもりは毛頭ない。利害が一致しているというわけだ。」
VAVAは、そう言いながら腕部と脚部の装備のリミッターを外す。どうやら先ほどの戦闘でも全力を出し切っていなかったらしい。敵であるゆえに完全に信用できるわけではないがマーティがほとんどの装備をシグマで消耗してしまい、更に自分だけではこの現状を打破するのは困難と考えた上でエックスは一時彼と共闘をすることを決める。
「・・・・・わかった。今はこの現状から抜け出すことが先決だ。」
そう言うとエックスはブレードアーマーからアルティメットアーマーへと切り替える。
「賢明な判断だ。」
二人は、セントリーガンの動きを見計らいながらタイミングを計る。エックスはバスターにチャージをし、VAVAもまたキャノン砲と腕部のバルカンを構える。
「「・・・・・・・・」」
緊張感が走る中、セントリーガンはエックスとVAVAに狙いを定める。
だが、二人に向けて発砲しようとした瞬間に乗り捨てられていたライドアーマーが勝手に再起動し、バーニアを吹かしながら動き始めた。セントリーガンは目標を二人から動き出したライドアーマーへと変える。
「今だ!!」
二人はセントリーガン目掛けて武装を展開して攻撃する。エックスはプラズマチャージショットを放つと同時にソニックスライサーを複数放ち、VAVAはキャノン砲から複数のエネルギー弾を発射、脚部からもナパームを飛ばしてセントリーガンを一掃する。
「おい、女!!さっさとそいつにこっちへ飛んでくるように命令しろ!!」
「えっ!?」
セントリーガンを一気に破壊するのを呆然と見ていたマーティに対してVAVAは言う。
「早くしろ!!さもねえとこのままお陀仏だぞ!!」
「わ、わかったわよ・・・・」
マーティはラッシュジェットに切り替えさせると急いで二人の下へと行く。セントリーガンが破壊されたことにより、今度は戦闘準備を整えたスナイパージョーたちがシールドを装備して迫りくる。
「対応が速いな・・・・・・ビッグアームも勝手に動いてどっかに行っちまいやがったし・・・・あまりいい状況とは言えねえな。」
「何にしてもここを切り抜けなければどうにもならないさ。」
エックスはビームブレードとZセイバーを展開してスナイパージョーたちに向かって行く。
「VAVAは、援護をしてくれ。俺が接近して倒していく。」
「フン、間違って当たっても文句言うなよ。」
VAVAは、両腕からバルカン砲とミサイル、肩のキャノン砲からレーザーを一斉掃射する。スナイパージョーたちはシールドで防御し、反撃に移ろうとするが防御している間にエックスが急接近して、セイバーとブレードで容赦なく切り裂いて行く。
「俺はワイリーに用があるんだ!邪魔をしないでくれ!!」
フェイスマスクを展開し、エックスはスナイパージョーたちを翻弄する。
その様子をワイリーはモニターを通じて眺めていた。
「何なんじゃあの二人。先ほどまで敵対していながらもあんなチームプレイを・・・・・」
「博士とライト博士のような関係なんじゃありませんか?」
苦い顔をするワイリーに対してシェードマンは愉快そうに言う。
「アイツとワシの関係を一緒にするでない。早うゼロを回収する準備をするぞ。」
そう言って移動しようとした瞬間、シグマが戻って来た。
「ドクター、ただいま戻りました。」
「おう、シグマ。まさか、あの小娘に・・・・・・・・・なんか、お前。すごく不味い状態になっておらんか?」
一声かけようとしたワイリーは体中からボンボンと煙を吹き出しているシグマを見て困惑する。
「えぇ、マーティを相手に予想外にダメージを負ってしまいましたからな。」
「いやいや、それは分かるが今にも爆発しそうなのじゃが・・・・・」
「それ以前に急所すれすれに切られたんですからきっと爆発するんじゃないんですかね?」
知らぬ間に二人から距離を置いてシェードマンはさり気なく言う。それを聞いてワイリーは、後ろを向いてダッシュする。
「逃げろ!!シグマが爆発するっ!!」
「えっ?ドクターまでそんな言い方しなっ、でえええぇぇやああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああうっっ!!」
シェードマンの言う通り、シグマは本当に爆発してしまった。
ロックマンX DiVEの新しいPVでアイリスが追加されたけど・・・・・・・もしかしてプレイアブルキャラ化か!?
本作でロックマンX7をやった場合で最も生存しそうなキャラは?(枠足りないので二つに分けます)
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フレイム・ハイエナード
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バニシング・ガンガルン
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トルネード・デボニオン
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スナイプ・アリクイック
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ソルジャー・ストンコング