アチモフロボ 通路
イナリーの自滅の衝撃は遥か後方で待機していたジャイアンたちの方にも届いた。
「随分すごい衝撃だったようだけど、ゼロさんたち大丈夫かな?」
スネ夫は、ゼロたちが行った方を見ながら不安そうに言う。
「心配ねえって!・・・・・とは言いてえけど流石に心配だな。みんなで行ったからやられたなんてことなけりゃいいけど。」
「でも、私たちが行ったところでかえって危険よ。何かしなくちゃっていう気持ちは分からないけど今は彼らを信じましょう。」
不安が消えない中、カリンカは少し離れた場所で大破して機能停止しているフォルテを見る。ゼロとの戦いで半身を吹き飛ばされ、動けなくなった彼を庇うかのようにゴスペルが前に立ちはだかっていた。そんなゴスペルに玉美は、ラッシュの時のようにちょっかいを出していたが態度を崩す様子はない。
『グウゥウウウ・・・・・』
「このワンちゃん、ラッシュみたいに懐かないね。」
「まあ、あのワイリーが作ったロボットだから仕方ないと思うわ。それでもあっちよりはましだと思うけど。」
残念そうな顔をする玉美を見ながらカリンカは、苦笑する。
「カリンカさん、彼をどうするんですか?」
「修理しないにしろ、彼のメモリーデータを回収できればワイリーの足取りを掴むことはできるわ。」
静香の言葉に対して言うものの問題は、彼を庇っているゴスペルをどうやって退かすかだった。ゴスペルの性能は人型ロボットではないとはいえワイリーナンバーズに匹敵するものであるため、一般ハンターでも相手にするには荷が重い。となると回収にはゼロたちが戻ってくるまで待たなければならない。幸い、ゴスペルがこちらを襲ってくる様子もないのでゼロたちが負傷して戻ってくることを考え、体勢を万全にすることがベストだ。
「それにしてもあのフォルテを倒しちゃうなんて信じられないわ。ロック君でもここまでやるのはためらうのに・・・・・」
その時だった。今まで一同に警戒していたゴスペルが何かを察知したのかフォルテの方を向いて吠え始めた。
「ん?どうしたのかしら。急に後ろの方を向いて吠え出すなんて・・・・」
ロールが何があったのか見ようとするとゴスペルの影から何かが出てきた。
「「「きゃああ!?」」」
「わあぁっ!?」
「「どうした!?」」
悲鳴を聞いてジャイアンたちが来る。
ゴスペルの影から現れたのはシャドーマンだった。
「「あっ!シャドーマン!?」」
一同が突然の出現に動揺している間に彼はゴスペルに吠えられながらも大破したフォルテを回収する。
「あっ!フォルテが!?」
「悪いがコイツは、回収させてもらう。お前たちも早い所引き上げるのだな。」
「どういうことよ?」
ロールはとりあえずその辺に落ちていた鉄パイプを拾い、構えて警戒する。
「ドクターの計らいでもうDr.アチモフの計画は失敗に終わる。だが、奴のことだから最後の抵抗をするだろう。その前にこのロボットから離れるのが賢明だぞ。」
そう言うとシャドーマンは、ゴスペルを落ち着かせながら煙玉を出して一同に向かって投げる。煙玉は目の前に落ちると同時に煙を吹き出し、視界を奪う。
「「「「「「わあぁあ!?」」」」」
目の前の煙に思わず目を閉じ咳き込んでしまう一同だったが視界が晴れるとシャドーマンはゴスペルごと見る影がなかった。
「しまった!逃げられた!?」
ジャイアンは、周囲を見回しながら探し回る。
「まさか、シャドーマンが回収しに来るなんて・・・・」
「でも、さっきの話が本当だとすれば私たちも早く戻った方が。」
シャドーマンの言葉に疑いはあったがもし本当だとすればこのロボットの中にいるのは危険かもしれない。
カリンカは、一旦ビッグエディーの中へ戻り、レイヤーたちにゼロたちとワイリーアイアンゴーレムの中に残っているであろうエックスたちに連絡を入れるように手配した。
一方、こちらはアチモフロボのメインコントロールルーム。
アイアンゴーレムの転送装置から転送されてきたエックスは、目の前の現状に少し戸惑いを感じていた。どうやら、無事に転送先に到着したのはいいものの、目の前にはワイリーとは違う老科学者と魔女のような風貌の女性型レプリロイド。そして、自分たちに何度も発破を掛けてきたダイナモがいるということはどうやら自分たちは敵のロボット、それもよりによって中枢部に転送されてしまったのだ。
「お前は、ダイナモ!?何故、お前がここに!」
エックスは体の負担も考慮してフォースアーマーに切り替えてバスターを構える。マーティもサポートとばかりにセイバーを展開する。
「あ~あぁ・・・よりによって、俺の嫌な予感が的中しちゃうとはな・・・・どうする親父?」
ダイナモは二人を目の前に冷や汗をかきながらアチモフに聞く。当のアチモフは自分のマシンを破壊されてしまったことで死んだ魚の目になってしまい、言葉を失っていた。
「折角、再調整終わったのに・・・・・・」
「パパったら~!!もう!」
彼女が抜け殻のようになってしまったアチモフを引っ張る一方、ミニイエローデビルは爆発で飛散してしまった親友テレカを回収しようとするが目の前でラッシュに威嚇される。
『ブモモ・・・・』
『ウゥ~~~~~ワンワン!!』
『ブモ~!!』
ラッシュにビビってミニイエローデビルは一目散にベルカナたちの下へと逃げて行く。
「こうなったら、最終手段よ!世界征服計画は、また次の機会にして今は計画を邪魔してくれた坊やたちにお仕置きをしてあげるわ!!」
「何この女?突然、何を言い出すかと思えば・・・・・・!もしかして、コイツがダイナモのお姉さん!?」
「うん、そうだよ。この通り、いろんな意味で抜けてるんだけど。・・・・・じゃあね。」
ダイナモは、ひきつった表情で言うと彼女たちと共に一目散にその場を退散する。
「あっ!こら、待ちなさい!」
マーティは、セイバーを構えながら言うものの逃げ足が速いのか部屋から出た瞬間、アチモフ一味の姿はどこにもなかった。
「逃げ足、早っ!?」
「まさか、ダイナモがこの世界出身だったなんて。」
エックスは、敵が逃げて行ってしまった以上追跡をするべきかこのままビッグエディーに合流するべきかを考え始めた時、ラッシュが加えてきたものに目が移る。
『ハッハッハッ。』
「ラッシュ、それはどうしたんだ?」
ラッシュから受け取ってみてみるとそこにはドラえもんを中心とする7人のネコ型ロボットの絵柄が入った光るテレホンカードのようなものだった。しかも、爆発したマシンのすぐ傍には後6枚も落ちている。
「ドラえもんの絵柄が入っている・・・と言うことは何かのひみつ道具か?」
エックスは、とりあえずカードをすべて回収する。拾い集めた後、部屋の外からいくつもの足音が近づいてくるのに気づいた。
「何かが近づいてくるわ。」
「あぁ。」
もしかすればアチモフたちが増援を呼んで戻って来たのかもしれない。エックスは、バスターをチャージし始め、マーティはセイバーを構えながら入口で待ち伏せをする。足音はだんだんとすぐ近くにまで迫ってきた。
「よし・・・・」
入口の方に人影が写る。一人目が中に入ろうとした瞬間、マーティはセイバーを一気に振り下ろした。
「やあ!」
「うわあっ!?」
部屋に入ろうとしたものは慌ててセイバーの攻撃を回避する。そこへラッシュが飛び掛かり、目標を取り押さえる。
『ワン!』
「今だ!」
「ちょ、ちょっと待ってよ!」
「「!?」」
バスターを撃とうとしたエックスだったが聞き覚えのある声を聞くなり、撃つのをやめて入口に行く。ラッシュが取り押さえたのはアチモフのロボットではなく、親友の青いネコ型ロボットだった。
「ドラえもん!?」
「の、のび太くん!?」
ドラえもんであったことに驚くエックスであったがそのすぐ後ろからゼロとドラえもんズが来たので尚更ビックリした。
「「「「あっ!?エックス隊長!?」」」」
「エックス!?お前、何故ここに!?」
「ゼロ!?それにビートブードたちまで!?」
ゼロたちもアチモフがいるはずの部屋にエックスたちがいたことに驚きが隠せなかった。
「俺たちは、ワイリーのロボットの転送装置を使ってここに来たんだ。」
「あのジジイの所から?・・・・・まさか、ジジイの奴、嫌がらせで・・・・」
ゼロがそう考えているとアチモフロボが一瞬大きな揺れに包まれた。エックスたちは思わず伏せる。
「今度はなんだ!?」
外の方を見るとアチモフロボの頭部だけが飛び去って行っていた。
「アチモフの奴、逃げる気か!?」
「アチモフって・・・まさか、ダイナモたちと一緒にいたあの老人のことかい?」
「あぁ。アイツは、以前俺たちの世界に来て破壊した俺のコピーを回収してベルカナや奴を作ったらしい。それだけじゃない。VAVAや他のイレギュラーたちを復活させて自分の手駒にしただけじゃ済まさず、ジジイのシステムまで使ってこの世界を征服しようとしていたんだ。」
あの様子だと恐らく逃げたというわけではなさそうだ。頭だけ飛んで行くアチモフロボをシュールに感じる中、エックスに通信が入る。
『・・・・・こちら、ビッグエディー。エックス隊長聞こえますか?こちら、レイヤーです。エックス隊長、応答お願いします。』
「ん?レイヤーか?こちら、エックス。」
エックスが答えると向こうの方は何か騒いでいた。ワイリーのロボットにいるはずのエックスがこちらに来ているのだから仕方のないことだろう。少しの間をおいて落ち着くとレイヤーは以下の言葉を言った。
『こちらの近くのワイリーナンバーズ シャドーマンが目撃され、破壊されたフォルテを回収して撤退しました。同時にこのロボットの中で確認されていたワイリーナンバーズ及びイレギュラーの反応もなくなっています。』
「ということは、作戦の失敗を見越して引き上げたのか?」
レイヤーの通信を聞いてエックスはそう思ったがゼロはすぐに否定した。
「いや、アチモフが早々ジジイと同じように尻尾を巻いたとは思えん。何かをするはずだ。」
『万が一のこともあります。みなさん、すぐにこちらに戻って来てください。全員収容し次第、このロボットから離れます。』
「了解。後、ライトットにマーティの装備の補給の準備をしておくように伝えてくれ。ついでにラッシュの整備も。」
『わかりました。エックス隊長のアーマーの方は?』
「俺の方はまだ大丈夫だ。今からそちらに戻るから奴の動きを逃さないようにしてくれ。」
『了解しました。』
通信を切るとエックスは、ゼロたちの方を見る。
「ゼロ・・・・無事でよかった。アイリスも。生きていたと信じていたよ。」
「フッ、エックスだって生きているじゃないか。シグマ相手に何度も死んでたまるか、そうだろ?」
「何がそうだろうよ?アンタの兄さんたちとみんなでどれだけ探したと思ってんのよ?」
再会早々マーティは辛口でゼロに詰め寄る。
「こっちは、アンタたち二人のデータ反応もパーツの一かけらも見つからなかったから、てっきりワイリーに連れて行かれたんじゃないかって心配してたのよ。」
「それは悪かったな。」
「ごめんなさいね。私もゼロもダメージがひどい状態でこの世界に飛ばされてきたの。そして、助けられて帰る方法が見つかるまでリングマンさんたちのお世話になって・・・・・」
「リングマン?」
エックスは、一番後ろでスカルマンに肩を貸してもらっているリングマンを見る。
「貴方が彼らを?」
「あぁ。いろいろと訳があってな。ところで感動の再会中悪いが、急いで引き上げた方がいいようだ。アチモフがまた何かをしようとしている。」
リングマンは外にいるアチモフロボの頭部を見ながら言う。
「のび太くん、ここは・・・」
「わかってるよ。みんな、ビッグエディーに戻るんだ!アチモフが次の動きを見せる前にこのロボットから離脱する!」
「「「「はい!」」」」
エックスの指示を聞いて一同は急いでビッグエディーの方へと引き返す。
アチモフロボ 非常脱出ユニット『アチモフヘッド』
「やってくれたわね、青の坊や。噂しか聞いたことがなかったけどここでおめおめ引き下がる私たちではないわ!計画を邪魔してくれたお礼にその大きな炊飯器ごと壊してあげる!」
ベルカナは、パネルを操作しながら言う。後ろでは腑抜けになってしまったアチモフをダイナモとミニイエローデビルが看病している。
「はにゃ~~~~~~」
「親父・・・・・・しっかりしてくれよ。これじゃあ、ボケた老人の介護じゃねえか。」
『ブモモ~!!』
ダイナモたちが心配している一方、入力を終えたベルカナは次の段階へと移る。
「幸い、ここにはあのワイリーの置き土産のロボットの残骸もあるわ!それを再利用させてもらうわよ!!ポチっとな!!」
ベルカナがスイッチを押すとアチモフロボの頭部の下から巨大な鉄球状の物体が出てくる。
「巨大ロボッター『引き寄せ改造くん一号(試作)』、作動!!」
巨大ロボッター「引き寄せ改造くん一号(試作)」は、光り始めるや否や手始めに周囲に散っているメカニロイドの残骸を引き寄せていく。
「見てなさい、タヌちゃんに坊やたち!!ここからはパパに代わって私が相手よ!!ホ~ホッホッホッホッホッ!!」
「・・・・・姉ちゃん、熱上がるとキャラがおかしくなるんだよな。」
高笑いするベルカナに対してダイナモは苦笑しながらボソッと独り言を言った。
アチモフロボ 通路
メインコントロールルームから引き返したエックスたちは、急いでビッグエディーの待つ。ポイントへと向かっていた。
「もうすぐだ!」
ビッグエディーが停泊されているところでは、ジャイアンたちが待っていた。
「お~い~!ここだ、ここだ!!」
一同は到着すると順番に乗船を始める。ジャイアンたちはエックスたちまでいたことに驚くが説明をすると「あぁ、なるほど~。」と意外に納得した。
「まあ、ワイリーも自分の研究物を取られたことを根に持ってたんだろうね。ロックマンに何度負けても挑戦してくるほどだし。」
スネ夫は、苦笑しながら言う。
一方のリングマンは、カリンカの姿を見るなり驚愕してしまい、話を聞くなり土下座をして泣きながら謝罪をしていた。ちなみにビートは彼のすぐ傍で久しぶりの彼女に感動泣きしている。
「申し訳ございません、お嬢様!!私が頼りなかったばかりに・・・・・ワタシが頼りなかったばかりにブライトを・・・ダイブを・・・・トードやダストたちを・・・・・」
「リングマン、顔を上げてせっかくこうやってまた会えたんだから。それに貴方が生きていただけでも嬉しいわ、お父様が生きていればどんなに喜んでいたか。」
ひたすら謝罪し続ける彼の手をそっと握りながらカリンカは嬉し涙を流しかけながら言う。その光景を見てキッドは動揺している。
「す、すげぇ・・・・・・上官や奥さんにすら土下座したことがねえ先輩が土下座している・・・・・あの女、一体何者なんだ?」
「ただのお嬢さんだよ。俺とアイツを作った博士のな。」
さり気なく、スカルマンがツッコミをいれながらもビッグエディーへの乗艦が完了した。
「全員、乗艦完了しました!」
「よし、アチモフロボから離脱をする!離脱開始!!」
エックスの指示でビッグエディーは、アチモフロボから離れ始める。同時にアチモフロボは何かに引かれるように移動を始めた。
「ものすごく強力な磁力で周囲のものが引き寄せられています!」
パレットは磁気の異常か確認しながら言う。
「引き寄せられている先は?」
「あのロボットの頭が逃げた方です!」
「レイヤー、モニターを拡大してくれ。」
「わかりました。」
モニターで拡大してみるとアチモフロボの頭部の下に巨大メカニロイドの残骸の他、アイアンゴーレムとアチモフロボの残骸が合体して一体のロボットの身体へと形成されていた。
「メカニロイドとかの残骸を集めて巨大なボディを形成しているのか!?」
エックスは、ゼロやドラえもんズたちと共にビッグエディーの外に出ると上に上ってその様子を確認する。巨大なボディはかつてロックマンが第三次世界征服計画時にワイリーの拠点で交戦したジャンクゴーレムを思わせるほど禍々しいものでその上にアチモフロボの頭部が接続される。
「わぁあぁ~!!おっきいロボットになっちゃった~!!」
ドラリーニョは、その巨大さに驚く。
「見た目は弱そうだな。」
「見た目だけに惑わされてはなりません。」
「アウアウ。」
「もうちょっとまともな形にできなかったのかよ?」
他のドラえもんズの反応もいまいちだった。そんな彼らに向かってジャンクアチモフロボは、スピーカーで声をかけてきた。
『タヌちゃんと坊やたち!』
「その声はベルカナか!」
『よくもパパの計画を台無しにしてくれたわね!タヌちゃんたちに関しては私のコレクションにしようと甘く見ていたけどもう容赦はしないわ!!突貫仕上げで見た目は悪いけどこのジャンクロボで貴方たちを始末してあげるから覚悟しなさい!!』
ベルカナは、早速ジャンクロボの腕部についているマオー・ザ・ジャイアントの鉄球をビッグエディーに向かって放つ。
「まずい!あんなもの喰らったらひとたまりもないぞ!?」
「俺に任せておきな!」
飛んでくる鉄球に対してエル・マタドーラは、少し跳び上がって専用のひらりマントを使う。
「ひらり!」
鉄球はビッグエディーの直前で反転し、ジャンクロボの方へと跳ね返される。
『そんなもので防げたと思わないことよ!』
ベルカナは続いてイルミナのレーザーを発射する。エル・マタドーラは、またひらりマントで跳ね返そうとするも今度は出力が大きすぎた。
「やべぇ・・・・・跳ね返しきれねえ!」
跳ね返し損ねたレーザーは、ビッグエディーを掠って行く。もし直撃していれば、確実にやられていたのは間違いない。
「みんなは、援護をしてくれ!このままだとビッグエディーが危ない!」
エックスは、アルティメットアーマーに切り替え、バーニアを吹かして宇宙空間を飛ぶ。
「エックスを援護しろ!あの攻撃がまた来たら、こっちも持たないぞ!!」
ゼロはバスターをチャージして撃つ。エックスは、ジャンクロボも猛攻を一人掻い潜りながら背後に回ってプラズマチャージを連続で放つ。
「なっ!?」
だが、寄せ集めで作られたジャンクロボは、破損した個所をまた別の残骸が集まることですぐに再生してしまう。今の自分たちの手でこの残骸をすべて破壊することは不可能に近い。
『いくら攻撃しても無駄よ!!このジャンクロボはがどんなところが恐ろしいのかその身で味わいなさい!!』
ジャンクロボは、取り込んでいる全メカニロイドの火器を一斉に発射する。
「うわあっ!?」
「「「「「「「わあぁあああああ!?」」」」」」」
エックスは、ローリングシールドで防御するものの威力のあまり吹き飛ばされ、ドラえもんズとゼロもビッグエディーが防御シールドを張ったことで致命傷にはならなかったが、あちこちが被弾。ビッグエディー内は火災が発生し、パニック状態になった。
「第二シャッター下ろせ!」
「発電システムが破損した、応急処置急げ!!」
「早くしないと空気がなくなるぞ!」
『オ~ホッホッホッホッホッホ!!いくら強くても連戦して消耗していればこっちが勝つ方法なんていくらでもあるのよ!』
ベルカナは、続いてジャンクロボのスクラップ部分を変形させて巨大なドリルへと作り変える。
「うわっ!?今度はこっちに突っ込んでくるつもりか!?」
キッドは、接近してくるジャンクロボを見ながら言う。一方のドラえもんは、吹き飛ばされたエックスを回収する。
「大丈夫、のび太くん!?」
「あ、あぁ・・・・アルティメットアーマーを付けていなかったら確実に体を吹き飛ばされていたよ。」
全員、ビッグエディーの上に合流するもののジャンクロボを目の前にして為す術がない。
「どうしよう、のび太くん。」
「どうにもしようがないよ。今の俺の体力じゃ、波動拳を撃ててもあの巨体を完全に破壊することは不可能だ。それにノヴァストライクを連続で使っても奴の装甲を削れるかどうか・・・・・」
「ゼロは、どうなんだ?」
「俺も何も言えんな。幻夢零でも奴を切断するのは難しいだろう。」
「そうか・・・・・」
「ちっくしょう!アイツらから親友テレカを取り戻せば!!」
エル・マタドーラは、悔しがりながら足を踏みしめる。
「仕方ありませんよ、私たちが取り戻す前に逃げられてしまったんですから。」
「親友テレカ?」
「あぁ、私たち7人が使うひみつ道具で同時に使えばすごいパワーを使うことができるんです。今回、向こうに奪われてしまいましたが。」
王ドラの言葉を聞いて、エックスはあの場で拾ったカードのことを思い出す。
「一つ聞くけど、もしかしてその道具って7人並んている金ピカのカードじゃないか?」
「えっ!?そ、そうですけど。」
エックスは、回収していたカードを一同に見せる。見せるなり、ドラえもんズ一同は目を大きく見開く。
「「「「「「「親友テレカ!?」」」」」」」
「奴が逃げ出した後、ラッシュが拾ったから一応回収しておいたんだ。まさか、これも道具だったなんて。」
「だが、どう使う?翳しただけでエネルギーを放出したとしてもあの巨体を完全に破壊するのは厳しいぞ。」
「俺たちもかなり消耗しちまったからな・・・・・ん?いや、できるぞ!!」
キッドは何かを思いついたのか、全員に耳打ちをする。
『さあ、止めよ!坊やたち!この巨大ドリルでその顔のついた炊飯器マシン諸共宇宙の塵になりなさい!「寄せ集めドリル」発射!!』
ジャンクロボから巨大なドリルが発射される。
話を終えたエックスたちはすぐに目の前に迫ってくるドリルに向かい合う。
「一か八かだ!頼んだぞ!」
ゼロはセイバーを展開して上に構える。エックスは構えを取り、その後ろではドラえもんズが親友テレカを掲げた。
「親友テレカ!!」
「「「「「「「「我ら、ドラえもんズ!!!」」」」」」」
親友テレカが輝きを増し、その光はエックスとゼロに照射される。
『えっ?何、あの坊やたちに光を当ててどうするつもり!?』
アーマーが金色に光始め、先にゼロは体全体に回ったエネルギーをセイバーに集める。するとセイバーの刃は、極太のビームとなる。
「幻夢零!!」
ゼロがセイバーを振り下ろすと巨大なビーム刃はそのまま衝撃波となり、ドリルを溶断。ジャンクロボの右腕を丸ごと吹き飛ばした。
『嘘っ・・・・・・』
その威力にベルカナは顔を真っ青にするがまだ攻撃は終わりじゃない。黄金色に輝くエックスの両腕には既に巨大なエネルギーの塊が生成されていた。
「真空波動拳!!」
エックスの両手が前に突き出されるともう大出力のレーザー砲と言っても過言ではない波動拳が発射され、ジャンクロボの下半身と左腕を消し炭にする。
『・・・・・・・』
『なあ、姉ちゃん。これ、マジでまずいんじゃねえか?』
スピーカー越しでダイナモとベルカナの会話が聞こえる。
モニターを通じて恐怖を感じている彼らを他所に最後にエックスは、アルティメットアーマーを解除、ゼロと同時にバスターを構え、その後ろでドラえもんズがキッドとドラえもんの空気砲とバスターにエネルギーを照射し、巨大な空気砲状のエネルギー体を作り出した。両者はチャージを限界まで行い、逃亡を図ろうと動き始めるジャンクロボに照準を定める。
同時にバスターを構え、その後ろでドラえもんズがキッドとドラえもんの空気砲とバスターにエネルギーを照射し、巨大な空気砲上のエネルギー体を作り出した。両者はチャージを限界まで行い、逃亡を図ろうと動き始めるジャンクロボに照準を定める。
『やばいってこれ!?』
「チャージ、完了!」
「目標、巨大ジャンクロボ!」
チャージが完了すると全員、目標を見てエックスの掛け声と同時に最後の攻撃を行う。
「「「「「「「「「ダイナミックブラスター、発射!!」」」」」」」」」
三つの銃口から同時に放たれ、恐るべきエネルギーの塊となった光弾がジャンクロボに向かって行く。
『姉ちゃん、シールド!防御シールド張るんだよ!?』
『・・・・・・・・』
『姉ちゃん?』
『・・・・・・取り付けるの・・・・・忘れてた・・・・・』
逃亡をしようとしたジャンクロボはその巨大な光弾の中へと消えて行き、大爆発を起こした。
攻撃が終わるとエックスとゼロのアーマーの色が元に戻り、ドラえもんズと共にぐったりとその場で倒れ込んでしまう。
「つ、疲れた・・・・・」
「親友テレカの力があったとはいえ、俺たちのエネルギーのほとんどを使ったからな・・・・・一歩間違えれば、俺たちもあの世行きだったぜ。」
「ハア・・・・・・そう言えば、ダイナモたちは?」
エックスは、体を起こしてジャンクロボのあった場所を見る。
「あっ!」
「どうした、エックス・・・・何?」
体を起こした二人はそれを見て思わず口を開けた。
「・・・・・・・ケフッ、一体何が起こったっしょ?」
ジャンクロボがあった場所は何も残っておらず、唯一残っていたのは攻撃のせいで衣服が燃え、パンツ一丁になってしまったアチモフ、同様に着ていた下着以外燃えてしまったベルカナとアーマーがボロボロになってしまったダイナモ。
『ブモォ・・・・・』
そして、ネジが頭に刺さって目のついたたこ焼きのようになってしまったミニイエローデビルのいる足場のみが残っていた。
「あっ、親父。正気に戻ったんだな。」
焦げ焦げになったダイナモはアチモフを見ながら言う。隣では完全にぼろ負けしたベルカナが悔し泣きしながらバタバタしている。アチモフは、憶えている限りの情報を自己分析し、自分が完璧にやられたのだと理解した。
「くうぅ・・・・・いくら負けたとはいえ、身ぐるみまで剥がされるとはひどいっしょ。」
彼は体の炭を叩いて掃うとパンツからカプセルを取り出して目の前に投げる。カプセルは煙を吹き出すと脱出用のカプセルへと変化し、悔し泣きしているベルカナを二人係で入れるとそのまま逃げて行った。
「いつか憶えてろっしょ~!!!!」
アチモフは最後に捨て台詞を残して地球に向かって飛び去って行った。
「・・・・・・・あんな攻撃を受けたのに生きてるんだ。」
「まあ、俺の所のジジイもしつこいぐらいだからな。」
その光景を見て二人は唖然とするのであった。
おそらく、次回と次の回でX6編をようやく締められそうです。
本作でロックマンX7をやった場合で最も生存しそうなキャラは?(枠足りないので二つに分けます)
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フレイム・ハイエナード
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バニシング・ガンガルン
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トルネード・デボニオン
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スナイプ・アリクイック
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ソルジャー・ストンコング