ドラえもん のび太の転生ロックマンX   作:赤バンブル

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色々ドタバタ騒ぎ。


アチモフ一味の影

ハンターベース 管制室

 

「あら、レイヤー。パレットはどうしたの?いつも一緒に入るのに。」

 

翌日、エイリアは、少し遅れてデスクに付いたレイヤーを見て不思議そうに聞く。

 

「パレットですか?昨日、午後から友達と出かけると言ってそれっきりですが。」

 

「友達って・・・貴方のことじゃないの?」

 

「私は彼女とは同期と言うだけで・・・・同期?友達じゃなくてただの同期!?・・・ただの同僚。」

 

何かを理解してしまったのかレイヤーは、ショックを受けて悲しい表情になる。まずいことを聞いたのかエイリアは、思いつく限りの言葉で彼女を励まそうとする。

 

「だ、大丈夫よ!!貴方とあの子って仲がいいし、偶然誘わなかっただけよ!」

 

「いえ、いいんです。私、訓練学校でもまともに話し相手いなかったので・・・・ハア、友達じゃない・・・・」

 

(豪い地雷踏んじゃったみたいね・・・後で何か奢って気を紛らわせないと・・・)

 

落ち込んでいるレイヤーを見ながら彼女は、パレットの件を一旦頭の隅に置くことにした。

 

(それにしてもパレットが休みなんて珍しいわね・・・今まで休日以外休んだことなんてなかったのに・・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シティ・アーベル郊外 イレギュラー警戒地域

 

一方、ここは市街地から少し離れた警戒エリア。

 

元はシティ・アーベルから交通機関を利用して行き来できるように建設された居住エリアだったのだが、度重なる大戦でほとんどの家屋がイレギュラーの手によって破壊。そのほとんどが修復されることなく、住人たちの退居で朽ち果ててしまった地帯だ。そんなエリアの半壊した住居の一軒をある二人組が根城として利用していた。

 

シャドウハンターの二人ことザインとギーメルだ。

 

「相棒、そっちはどうだ?」

 

瓦礫をどかしながらギーメルは、地下室に入ったザインに声をかける。するとザインは、ヌッと入口から顔を出す。

 

「・・・・備蓄しておいたエネルギーボトルと修理キットは無事だ。後、倒壊で隠していたチェバルが破損しているがジャンクパーツで補修すればなんとかなる。」

 

「やっぱ、破棄されたこのエリアに隠しておいて正解だったな。街ん中に隠れ家を作っていたら今頃、パーになっていたところだったぜ。」

 

それを聞くと安心したのか彼は、近くにある壊れたソファーに腰を掛ける。それに対してザインは、壁に寄りかかりながら胡坐をかく。

 

「だが、グズグズもしていられない。イレギュラーハンターのことだ。今頃、俺たちが脱走したことに気づいて血眼になって探しているかもしれない。」

 

「だよな、逃げようにも手が限られてくるぜ。」

 

「アルスの奴も知らない内にやられちまったようだからな。となれば、他にスポンサーになってくれる奴を探すしかない。」

 

「けどよぉ、今のご時世にそんな奴いるか?アルスの老いぼれすらいなくなっちまったって言うのに・・・」

 

これからやっていくことに二人は、腕を組みながら考えるがこれと言った案が浮かばない。

 

そんな二人の隠れ家へ近づいてくる足音が聞こえてくる。

 

「「!?」」

 

二人は咄嗟に隠れ家の入り口を隠し、武器を構えて物陰に隠れる。足音は徐々に近づき、二人のすぐ傍にまでやって来た。

 

「「・・・・」」

 

二人は、互いに相槌を打つと入り口に足が入った瞬間に相手に向かって一斉に武器を向けた。

 

「ニ、ニニィイイ!?ま、待て!?俺だよ~!?」

 

武器を向けられた瞬間、相手は慌てて制止を呼びかける。よく見ると相手は共に脱走した後、姿を暗ましたカメリーオだった。姿が分かると二人は武器を下ろす。

 

「なんだ、アンタかカメリーオ。」

 

「ミーたちに何の用だよ?アンタ、フリーでやっていくって言っていなかったか?」

 

「ににに、そのことなんだがよ俺にもお前らにとってもいい話があるんだ。」

 

彼は、背負っていたものを下ろしながら言う。持っていたのは気を失ったパレットとリルルだ。

 

「・・・・アンタ、まさかこの期に及んでロリコン向けにこの女型二人を売ると言うんじゃ・・・・」

 

「ウゲッ!?」

 

目を細めながら聞くザインの言葉を聞いてギーメルは思わず、吐く仕草をする。思わぬ誤解にカメリーオは慌てて解く。

 

「チゲーよ!!俺がそんな変態な趣味をすると思っているのか!!一人は、おまけだがもう一人はこれから行う商談のための代物よ。」

 

「やっぱり、ロリコンじゃねえか。」

 

「ち・が・う!!だから・・・・」

 

「おい、来てやったぞ。」

 

「「「!!」」」

 

別の声に三人は、入り口の方を見る。

 

そこには、アチモフロボたちを引き連れたブラックゼロが立っていた。

 

「「ゼ、ゼロ!?」」

 

その姿を見てザインとギーメルは、武器を構える。

 

「カメリーオ、てめえ俺たちを売ったな。」

 

「キー!よりによって厄介なゼロを連れて来るなんて・・・・ゲスにもほどがあるぞ!!」

 

「違う違う、コイツはゼロじゃねえよ。コイツは・・・・」

 

カメリーオが言いかけた瞬間、バスターの光弾が彼の顔を僅かに掠る。ビビりながら振り向くと、殺意の湧いたブラックゼロがバスターを展開していた。その顔は般若のようでザインとギーメルも思わず身震いする。

 

「俺とアイツを一緒にするな。次、言ったら・・・・跡形もなく消す。」

 

「「「は・・・・はい・・・」」」

 

返事を聞くと彼は、平常に戻り本題へ戻る。

 

「カメリーオ、この女が例の宇宙から来た奴か?」

 

「あ、あぁ。間違いねえ!ハンターベースから脱走した時にコイツと仲間の二人が釣堀の中へ入っていったのをこの目で見たんだ!」

 

「フン・・・・」

 

ブラックゼロは、倒れているリルルを見る。カメリーオは、ドキドキしながら観察している彼に声をかける。

 

「な、なあ・・・これで俺をアンタらの組織に入れてくれるよな?」

 

「組織?どういうことだ?」

 

ザインは、大剣を背中に戻しながら聞く。この時代、イレギュラー同士で組むのも難しいと言うのにどこにそんな組織があると言うのか。

 

「ににに、俺はこれでも情報通なんでね。脱獄した後、アルスとかって言う奴のアジト跡を調べてみたらこいつらの連絡先があってな。規模も大きくて手柄を取れば入れてくれるって言うんだ。しかも、入った後も結構自由らしいぜ。」

 

「マジかよ・・・・」

 

ギーメルは、驚いた顔のままブラックゼロをジロジロと見る。しばらく二人を観察した彼は、顔を上げて立ち上がる。

 

「・・・・・」

 

「だ、大丈夫だよな?」

 

反応を気にしながらカメリーオは、確認を入れる。

 

「・・・・いいだろう。お前を入れるのを許可する。」

 

「にに~~!!やっと、まともな生活が送れるぜ!!」

 

「だが、問題はオペレーターの方だ。コイツをこのまま野放しにするのも面倒だからな。」

 

ブラックゼロは、気を失っている彼女を見ながら言う。このままパレットのみこの場で残していけば、目を覚まし次第ハンター本部に連絡を入れて犯人探しを始める。そうすれば、現在潜伏している自分たちに目を付けるのは時間の問題だ。

 

「なんとか、証拠をうまく消す方法がないものか・・・」

 

「だったら、俺たちが始末するか?」

 

ザインは、大剣を構える。

 

「ここでこのガキを始末すれば、報告する奴はいない。だったら・・・」

 

「いや、それで奴らが気づいた場合のリスクが大きすぎる。ただでさえ、親父たちの救出の計画が難航しているからな。ここで奴らの仲間を破壊すれば奴らはそれ以上の怒りで向かってくる。」

 

「じゃあ、どうしろって言うんだよ?二人とも連れて行ったら最悪協力して脱走するかもしれないぜ?」

 

ギーメルの一言でブラックゼロは、しばらく腕を組みながら考える。そこへ外で見張っていた単眼ロボットたちが慌ただしい様子で入って来た。

 

「ゴジ!ゴジゴジ!!」

 

「なに?この女の仲間が探しにこっちに向かってくるだと?」

 

彼は不機嫌な顔をしながら端末を取り出して映像を投射する。映された映像からここから少し離れた場所でバブルマンとグランドマンの二人が歩いてきていることが分かった。

 

『リルルの奴、昨日情報収集するチャンスって出て行ったきり帰ってこなかったと思ったらこんな屋真ん中で何してんだろうな?』

 

『プク、ひょっとして地球人たちの秘密基地でも見つけたんじゃないプか?』

 

『そうか?でもよ、ロボット同士で争わせる地球人だぜ。もしかしたら、捕まってここに連れてこられたんじゃねえのか?』

 

『プッ!?そんなことになったら大変だプクよ!!僕たち、ネロ隊長に三枚おろしにされちゃうプ~!!』

 

二人は、慌ただしい様子でこちらに来る。ブラックゼロは、その様子を確認すると再度倒れている二人を見る。

 

「本当は、この女を連れてオペレーターを捨てて行くかどうか考えていたが方針を転換した方がいいな。奴ら、コイツだけ残っていたら違和感を感じて怪しむ。」

 

「けど、こっちは連れて行くんだろ?そんな入れ替えできるわけじゃねえんだから一旦一緒に連れて行くしか・・・・」

 

「ん?おい、お前。今なんて言った?」

 

ブラックゼロは、何かひらめいたのかギーメルに視線を向ける。

 

「えっ?いや、だから一緒に連れて行くしか・・・・」

 

「違う、それよりもっと前だ。」

 

「入れ替えできるわけじゃねえんだから」

 

「それだ!」

 

ブラックゼロは、部下たちに何か伝えるとロープのようなものを持ってこさせる。

 

「なんだ、そのロープは?」

 

「この女は確かに俺たちの欲している情報を持っているが必要なのは飽くまで中身だ。だったら、中身だけ取り換えてしまえばいい。」

 

彼は、倒れている二人のロープの端を掴ませる。すると一瞬光ったかと思いきや二人の位置が逆になっていた。

 

「・・・何が起こったんだ?」

 

「ミ、ミーも何が起こったのか全然・・・」

 

ザインとギーメルが困惑している中、ブラックゼロはパレットを担いで引き揚げ準備を始める。

 

「お、おい。こっちは連れて行かなくていいのかよ!?」

 

「問題ない、これから来る連中の好きにしてやれ。お前たちも来るなら来い。但し、仕事はやってもらうがな。」

 

「お、おう・・・・」

 

流されるように二人は荷物をまとめてついて行く。

 

しばらくすると現場にバブルマンたちが入れ替わる形で到着。

 

「リルル~!!」

 

彼らが中に入ると中では、リルルが気を失って倒れていた。

 

「おい、リルル!!大丈夫か!?」

 

グランドマンは、彼女を抱き起して揺さぶるが反応がない。

 

「も、もしかして・・・・」

 

「いや、動力炉は正常に動いている。ただ、気を失っているだけのようだ。」

 

グランドマンは彼女を肩のドリルの上に乗せるとキャタピラを動かしながら移動を始める。

 

「とりあえず、基地に戻ろう。メディカルカプセルに入れれば意識も回復するはずだ。」

 

「プ、プク・・・・もし戻らなかったら僕たち・・・・」

 

バブルマンは、真っ青な顔にして体をブルブル震えさせる。

 

「大丈夫だ!とにかく帰るぞ!!」

 

二人は、彼女の身を案じながら基地のある鏡面世界の入り口を目指して移動を始める。

 

 

尤もその彼女が今背負っているリルルであるかどうかは別として・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

22世紀 タイムパトロール本部

 

夕方。

 

本日の協議も目途が付いて両陣営のメンバーが会議室から出て行く中、シグナスは慌てて駆け込んできた情報員の連絡を聞いて急遽ゼロたちを呼び出した。

 

「どうしたんだ、シグナス。会議が終わったかと思ったら急に呼び出すなんて。」

 

突然の招集にゼロは、気にするように聞くが彼の険しい表情を見て何か良からぬことが起きたのだと察しがついた。

 

「本来ならエックスもこの場に召集すべきだが一応伝えなくてはいけないことがある。エイリアから先日回収された巨大メカニロイドの電子頭脳が盗まれたことが報告された。」

 

その言葉を聞いた瞬間、ゼロの目つきが鋭くなった。

 

「・・・・まさかジジイの仕業か?」

 

「いや、報告では電子頭脳を盗み出した犯人は現在投獄されているDr.アチモフの残党だ。記録映像並びに現場に行ったゲイトたちの証言から犯人は、元ハンターであるクワンガー、ナイトメアポリスのヴァジュリーラFFで間違いないそうだ。」

 

「そうか・・」

 

犯人がワイリーでないと言うことを知ってホッとしたのか、ゼロの表情が少し和らぐ。

 

「だが、映像の解析で彼らとは違うレプリロイドが二名確認された。残念ながらゲイトたちが現場に着いた頃には既にいなかったが識別を確認してみたところ我々の世界で製造されたものではないことが判明している。」

 

「つまり、ゲイトさんが言っていた宇宙からの・・・・」

 

シグナスの話に対して、アイリスは恐る恐る聞くが彼は首を縦に振る。

 

「彼も間違いないと結論を出している。」

 

「どうする、シグナス。会議を中断して戻って対策を立てた方がいいんじゃないか?」

 

ゼロは、腕を組みながらハンターベースへ戻ることを提案する。タイムパトロール側もこの件を聞けば会議の中断は認めてくれるだろう。

 

「それも尤もなことだが私は、奪われた電子頭脳を回収するのも優先事項の一つだと考えている。」

 

「奴らに手に渡ったものをか?」

 

「現に一味の長であるDr.アチモフはダイナモ、ベルカナと共に身柄はこちらで押さえてある。ブラックゼロなら、あの三人の話を出せば取り戻そうと動くはずだ。」

 

「連中をうまく誘導して取り返すと言うことか。」

 

シグナスが考えているのは『取引』だった。

 

ブラックゼロはオリジナルであるゼロ、そして、創造主であるワイリーに対しては明確な殺意を見せているが恩人であるアチモフ並びに兄弟であるあの二人は、逆に家族のような関係にある。

 

三人の釈放話を持ち出せば、必ず動くはずだ。

 

「だが、アイツは俺のコピーだ。取引を持ち出したところで大人しく応じる連中だとは思えない。もしかすればVAVAを始めとするイレギュラーたち全員を引き連れて総攻撃をしてくることすらあり得る。」

 

「確かにそのリスクは避けられない。だが、電子頭脳が彼らに解体でもされてしまえばそれこそ取り返しのつかないことになる。」

 

「・・・・悩ましいな。」

 

二人は、深刻な表情で黙り込む。アイリスや他の上級ハンターたちはどうすればいいのか戸惑うが明確な名案が浮かぶわけでもなく、今は向こうで対策を立てているゲイトに任せるしかないという結論に至った。

 

「幸い、この会議も後二日で終わる。タイムパトロール側には私から伝えておく。ゼロ、お前はエックスにこのことを話しておいてくれ。最悪、アチモフ一味と戦う可能性もある。」

 

「あっちに戻るまで力は温存しておきたいところなんだがな・・・腹を括るしかないか。」

 

ゼロは、シグナスと顔を合わせて答えるとそのままアイリスの方に戻り、部屋を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

22世紀 未来デパート 屋上

 

一方、エックスはマーティ共に未来デパートの屋上にあるビアガーデンにいた。

 

「はぁ・・・・結局一日中外で歩いちゃったわね。」

 

「君の気分転換と言うことにしているから心配はないよ。俺も色々見て回れたし。」

 

二人は、向かい合いの席に座って屋上から見える夜景を見ながら楽しむ。そこへ一人のウェイターが注文を確認しにやってくる。

 

「こちらが当店のメニューです。」

 

「ありがとう。」

 

「まさか会議の期間中に夫婦揃って外で遊ぶなど、最近のイレギュラーハンターはやけに景気がいいようですね。」

 

「!」

 

聞き覚えのある声にエックスは驚き、思わずウェイターの顔を見る。その顔を見てマーティはいつものようにバスターショットを構えようとするが私服姿な上にホテルの部屋に置いてきたことを思い出して戸惑う。

 

「クワンガー!?」

 

「おやおや、顔を見るまで気づかないとは・・・・警戒心がなさすぎではありませんか?」

 

クワンガーは、呆れた表情で反応する。二人は警戒しながら、彼を見る。

 

「あの、さっさと注文を言ってもらえませんか?この時間、混みますので。」

 

「な、何でアチモフ一味の君がここにいるんだ?」

 

「何で?働いているからに決まっているじゃありませんか。」

 

「えっ?アンタ、一応アイツらの仲間でしょ?」

 

「私たちの組織は貴方がたの所とは違い、政府から資金援助してもらっているわけではないのですよ。それにアチモフ博士が捕まってしまったおかげで組織の再編も難航、そんなホイホイスポンサーになってくれる悪人がすぐに見つかるわけでもあるまいし、組織の維持費のために自分たちで働かなければならないのは当たり前ではありませんか。」

 

クワンガーは、当たり前のように言うがエックスたちは困惑したままだった。もし、この光景を彼の弟であるビートブードが見たらなんと言うか。

 

「じゃ、じゃあ・・・今は少なくとも敵じゃないと言うのか?」

 

「解釈はご自由にお任せします。っで、ご注文は決まりましたか?一応、言っておきますけど毒を盛るつもりはないので安心して注文していただいても構いませんよ。」

 

「自分から言う、それ?」

 

少なくとも彼が嘘をついている様子はないため、二人はメニュー表を見ながら注文をする。

 

「ふむ、イカスミスパゲッティ一つとカルボナーラ一つ、マルゲリータM一枚にアクアパッツァ、カルパッチョ、リゾット・・・・貴方たち、普段どんな食生活を送っているんですか?」

 

「いや、色々あるからつい・・・」

 

「まあ、いいでしょう。ですが、この店の料理は普通の店と比べて並でも他店では大盛りクラスなので覚悟してくださいね。」

 

「「えっ?」」

 

「あぁ・・・テイクアウトも大丈夫なので食べきれなかったらお持ち帰りでゼロたちにおすそ分けしても結構ですよ。では、しばらくお待ちください。」

 

「あっ、ちょっと・・・・」

 

「注文のキャンセルは受け付けません。では。」

 

クワンガーは、お馴染みの高速移動で姿を消してしまった。エックスとマーティは、近くの席の客の料理の量を見て冷や汗を掻く。

 

「ど、どうしようエックス?」

 

「とりあえず、食べられる分だけ食べるしかないだろう。あの量だとホテルまで持って帰れるかどうか怪しいけど・・・」

 

「はい、最初の注文の品ですよ。」

 

一瞬、クワンガーが現れて二人の前に料理を置いて行く。並でも量は大盛りに近く、これから来るものを考えるととてもだが二人で食べられる量ではない。

 

「スペアポケットから『ミニブラックホール』持ってきておけばよかった・・・・」

 

二人は後悔しながらも食べようとすると新たな来客たちがすぐ傍の席に座って来た。

 

「よし、お前たち!今日は、コイツの祝いじゃ!!好きに飲んで構わんぞ!!」

 

「博士、明日も店あるんですから程ほどにさせてくださいよ。」

 

「あっ!」

 

隣の客を見てエックスは、口を開く。

 

「Dr.ワイリー!!」

 

そこにいたのはワイリーとダークマン四人衆だった。ワイリーも彼の声に反応したのか振り向いた。

 

「ん?誰かと思えばエックスではないか。それに嫁の変態マーメイド娘も。」

 

「いい加減『変態』は取り外しなさいよ!『変態』は。」

 

マーティは、不機嫌そうな態度を取りながら彼に言う。

 

「それにしてもなんで貴方がここに・・・・・」

 

エックスは、彼の隣にいるロボットを見て目を丸くする。マーティもその顔を見て驚いた。

 

 

 

 

 

「エックスそっくり・・・・・」

 

そこにいたのは顔が若干凶悪に見えるものの彼と瓜二つのロボットだった。二人の反応を見てワイリーは、ニヤリと笑い自慢するように語り出す。

 

「おうおう、驚いておるようじゃのう。紹介しよう、こやつはワシが最近完成させたロボット、『χ-Kai』。すなわち『カイ』じゃ~!!」

 

「「カイ!?」」

 

カイと呼ばれたロボットを二人は、二度見する。

 

「は、初めまして・・・・・僕はジュ・・・じゃなくてカイです。」

 

カイは、視線を気にしているのか緊張した顔で挨拶をする。凶悪な外見とは裏腹に真面目に自己紹介をしてきたこともあってエックスたちは滑る。

 

そして、当のワイリーも。

 

「お前なぁ・・・もうちょっとカッコよく名乗らんかい!」

 

「いきなりそんなことできるわけないだろう!!この体、まだ慣れていないんだぞ!?第一こんなセンスのないデザインしたのアンタじゃないか!」

 

「センスがないとはなんじゃ!!流行が過ぎたとはいえ、100年前に作っていた奴を改修したんじゃから!!100年前のワシに文句言え!!」

 

「どの道アンタじゃないか!!」

 

二人は、軽い喧嘩を始める。エックスたちは、その様子をダークマンたちと共に呆然と見ていたが気が付けば二人の座っていた席のテーブルは大盛りの料理で犇めき合っていた。

 

「あ、あのさ・・・二人とも。」

 

「「んん!?」」

 

喧嘩をしている二人に押されながらもエックスは落ち着かせるように声をかける。

 

「一旦、食事を取って落ち着こう。丁度、注文し過ぎて困っていたところだし。」

 




カイが登場する『イレギュラーハンターX2』とかでないかな。
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