ドラえもん のび太の転生ロックマンX   作:赤バンブル

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今月最初の一話投下。


企みと衝撃

鏡面世界 メカトピア軍前線基地

 

リルルの個室に運ばれたパレットは、今起こっている現実を受け入れずにいた。

 

「まさか、リルルが宇宙から来た敵のスパイだったなんて・・・・」

 

鏡で顔を見ながら彼女はショックを受ける。

 

あんなに自分の悩みを聞いてくれたり、気分転換に付き合ってくれたことが全て芝居だったのだ。それだけで利用されたことに愕然とする。

 

「でも・・・そうだとしたらリルルはどこ行ったんだろう?私の姿になっていると言うことはハンターベースに行ったのかな?」

 

彼女が心配していたのは自分の姿になっているであろうリルルの方だった。彼女がもし従来の目的で体を入れ替えたのなら仲間にも情報が伝わっているはずだ。しかし、先ほどのバブルマンたちの反応から入れ替わったことに気づいておらず、ここに来るまで自分がリルルではないと言っても「何かひどいことされて記憶が混乱しているんだ」としか思われなかった。

 

となると入れ替わったのは彼女の計画ではなく、外部からの干渉によるものだと言うことになる。

 

「私、もしかしてとんでもないことに巻き込まれちゃったのかな?」

 

彼女は、情報を集めようと部屋に置いてあるコンピュータを起動させるがそこには基地の建設計画、並びに鉄人兵団の『人間奴隷化計画』のデータがまとめられていた。そこには地球のロボット、つまりレプリロイドは一定の権限の保証をするのに対して、人間は年齢や体型ごとに分けられて『奴隷』として強制労働を強いると言った内容が記載されていた。因みに二人の会話を聞く限りここは鏡面世界であるため、イレギュラーハンター側が気づいていない可能性がある。

 

「急いでみんなに知らせたいけど変なことしたら怪しまれるし、逃げ出せてもこの姿のままじゃ誰も信じてもらえないし・・・・・あ~あ~!!どうすればいいの~!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こちら、アクセル。ハンターベース、聞こえる?」

 

同じ頃、作業ロボットに紛れ込んでいたアクセルは作業の合間に密かに抜け出してハンターベースに連絡を入れていた。

 

『こちら、ハンターベース。どうぞ。』

 

通信機の先からエイリアの声が聞こえる。どうやら通じたようだ。

 

「こちら、現在敵陣地に潜伏中。中間報告するね。」

 

『了解。それで何か新しい情報は分かった?』

 

「今のところ内部のコンピュータベースに迂闊に入れないけど。他の作業ロボットからいくつかヒントになりそうなことを聞いたよ。」

 

アクセルは、周りに誰もいないかを確認しながら経過報告をする。

 

『どういうの?』

 

「『人間を奴隷にする』とか、『この星のロボットを開放』とか言っていたよ。」

 

『奴隷・・・・開放・・・・あまり友好的ではなさそうね。少なくとも人間に対しては。他には?』

 

「後、この基地にいるのはほとんど作業用タイプばっかりなんだ。」

 

『つまり、本隊が遅れてやって来ると言うことね。その数は?』

 

「まだ、作業ロボットたちからそこまでは聞き出せなかったよ。でも、基地の中のコンピュータベースに入れば新しい情報が手に入るかも。タイミングを見計らって侵入してみるね。」

 

『迂闊に動いちゃダメよ。敵地で正体がバレるのは危険なことなんだから。』

 

「分かってるよ。・・・・そう言えば、エイリア。パレットの様子はどう?まだ、怒ってる?」

 

『・・・・・』

 

「エイリア?」

 

自分の問いに無言になった彼女に対してアクセルは、再度声をかける。

 

『い、いいえ!何でもないわ。あの子なら最近無理していたから休んでいるのよ。』

 

「えっ?そうなの・・・謝らずに行ったから悪いことしたな・・・」

 

アクセルは、パレットが具合が悪くなったと知るや心配そうに言う。そこへ少し離れたところから他の作業ロボットの声が聞こえてきた。

 

「お~い~、休憩そろそろ終わりだぞ~。」

 

「ん?あぁ、今行く!じゃあ、また連絡するね。」

 

アクセルは、通信を切ってそのまま作業ロボットたち集まりに入っていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハンターベース 通信室

 

アクセルとの通信を終えたエイリアは、ため息とつく。

 

「はあ、まずいわね。流石にパレットが行方不明になったなんて言えないわ。」

 

パレットが行方不明になって二日経過したが彼女の行方はいまだに掴めずにいた。一応、捜索を開始しているのだが監視カメラからも途中で痕跡が途絶えており、難航している。

 

「今は非常事態だからあの子の捜索に人手を割く訳にはいかないし・・・・シグナスたちが戻って来てから相談するしかないわね。。」

 

彼女がそんなことを考えている中、ハンターベースの上空では三機の戦闘機が上空を飛行していた。だが、先頭を飛んでいる一機はスピードがどんどん上がっている。

 

『うわあぁああああ!!』

 

「ヒール、スピードを落とせ!それ以上速度を上げたら体がスクラップになっちまうぞ!!」

 

『ム、無理デズマッグゼンバィ!!カメラがイガレちまって、計器が見えない!!』

 

後方を飛んでいる二機は、呼びかけるがスピードは上昇する一方だった。

 

『マック先輩、こちらもこれ以上追うのは無理です!いくらレプリロイドでもこんなGに耐え切れるわけが・・・』

 

「くそ、あの博士。何がレプリロイドなら耐えられるだ!?こんなものに乗るならアディオンに振り回される方がまだマシだぜ・・・・しょうがねえ。シルキー、強制合体だ。」

 

『しかし、このスピードでは・・・・・』

 

「このままだとどの道ヒールが空の藻屑になっちまう。うまくタイミングを合わせろ。」

 

『了解!』

 

通信を終えると二機は、一気に速度を上げて先頭に追いかける。

 

『ヒール、自動操縦に切り替えろ!そうすれば後はこっちで何とかする。』

 

「グ、グウウウ・・・・」

 

マックの指示でヒールは、目の前にある自動操縦ボタンへと手を伸ばす。

 

「ダ・・・・ダメダ・・・・・届かない・・・体が潰レル・・・」

 

『がんばれ!このままじゃ折角A級に上がれたのがパーになっちまうぞ!何のためにここまでやって来たんだ!?』

 

「ウ、ウウウ!!」

 

彼の激励を受けてヒールは、もう一度手を伸ばす。そして、ゆっくりと近づけながら自動操縦のボタンを押すことに成功した。

 

《オート確認、自動操縦ヘ移行シマス。》

 

「うっ・・・」

 

徐々に速度が落ち、彼はそのまま気を失ってしまう。

 

自動操縦に切り替わったのは後方からでも確認できた。

 

「よし、シルキー。合体フォーメーション、NEOG-1!」

 

「了解!チェーンジッ!!」

 

三機の戦闘機が並ぶと同時に中央の戦闘機から変形を始める。すると最後尾の機体が接続し、巨大なロボットの脚部へと変形する。そして、自動操縦に切り替わった先頭の機体も後部のスラスターを開く。

 

「軌道調整よし、行けるぞ。」

 

距離を徐々に詰め、二機は合体する。先頭の機体はロボットの上半身へと変形し、背部と脚部のバーニアを吹かせながらゆっくりと地上に降下して行った。

 

「タチバナ博士、成功です!不安定な状態ですが無事合体できました。」

 

外で観測をしていた一般ハンターたちは降下してくるロボットを見ながら横に座っているタチバナに声をかけるが彼の表情は芳しくなかった。

 

「・・・・いや、彼らでもダメだった。もし一歩間違えていれば確実に一人死んでいた。」

 

着地した現場では、マックが駆けつけてくれたスタッフと揉めていた。

 

「どういうつもりなんだ、えぇ!俺たちは、コイツの消耗パーツかよ!!」

 

「ニャ~、そんなこと誰も思ってないニャン~。」

 

マックに捕まれた小柄の男性は、ズレた眼鏡を直しながら言う。その隣では同じく髭と頭髪ぐらいしか違いがない小柄の男性がロボットを見ながら腕を組んで悩んでいる。

 

「やっぱり、最初から戦闘用に開発したことと最新のプラズマエンジンの性能を最大限に引き出すように設計したせいでパイロットの負担が大きくなっちゃったんだワン。」

 

「乗れねえもん作ってどうすんだよ!?言っとくけど俺たちはもう乗らねえからな!ヒールが危うく死にかけたんだ!」

 

そう言うとマックは、搬送されて行くヒールを乗せた緊急車両へと乗り込んでその場から去っていく。彼の拘束から解放された男性 Dr.タマは、襟を直しながら頭を抱えるのだった。

 

「困ったんだニャン~。もう、A級はみんな乗りたがらないニャン。」

 

「けど、特A級は体格がばらつき過ぎる上に数が少ないワン~。果たして三人揃うかどうか・・・・」

 

Dr,ポチと共に二人が困っているのを遠目に見ながらゲイトは、落ち込み気味のタチバナ博士の方へと向き直る。

 

「博士、気を落とさないでください。」

 

「彼らの言うことは正論だよ、ゲイト君。パイロットを危険に晒しては元も子もない。私は、とんでもない過ちを犯しかけた。この機体の開発は中止した方がいいのかもしれん。」

 

「博士・・・・過ちなら僕も犯しています。ですが、恐れてばかりでは先へ進めません。諦めずに立ち上がりましょう。そのおかげで僕は今この場にいられるのです。」

 

「ゲイト君・・・・ありがとう。特A級のメンバー候補が揃い次第、もう一度テストをしよう。今回のデータも活かして。」

 

二人は、握手を交わしながら互いに笑う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・見たことないメカニロイドだな。」

 

ハンターベースから離れた山頂付近でVAVAは、ビッグアームに乗りながらその様子を眺めていた。

 

「ゼロの奴からしばらく様子見していろと言われて退屈になると思っていたがハンターも面白そうなもんを作ったもんだ。だが、あのA級共の反応を見ると癖が強そうだな。・・・・!クククッ、アイツらには勿体ないから頂いてやるか。パワーもありそうだしな。」

 

彼は、持ってきたグラスの酒を飲む。

 

「ん?・・・・このウイスキー、やけに煙臭せえな。あのバイヤー・・・わざと安ものを売りやがったな!次会ったら俺に買わせたこと後悔させてやる!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

????

 

ここは、アチモフ一味が拠点の一つ。

 

リルルをパレットの身体と入れ替えると言う奇策でメカトピア側をうまく欺いたブラックゼロたちは、彼女が気を失っていることをいいことに彼女を拘束して、不正に電子頭脳にアクセスしていた。

 

「なあ、今更言うのもなんだけどよ。こんなオペレーターのガキから得られる情報なんてたかが知れているんじゃねえのか?」

 

基地を案内された後にメンテを受けたギーメルは、寝かされている彼女を見ながら彼に言う。ブラックゼロは、気にすることなく手を動かしながらからくりを教える。

 

「お前は分かっていないようだが俺たちの世界には便利な道具が存在しているんだ。」

 

「便利な道具?持ち歩ける転送装置みたいなもんか?」

 

「例えば仕様変更もせずに深海や宇宙で活動したり、大掛かりな飛行ブースターを取り付けなくても空を飛ぶこととか可能だな。」

 

「マジかよ!?」

 

「驚くのはまだ早い、その気になれば体の大きさを自由自在にすることもできれば中身だけを入れ替えることもできる。例えば・・・このオペレーターのようにな。」

 

彼は、怪しく笑みを浮かべてパネルを操作し終えると『アクセス成功』の文字が表示され、同時に大量の情報が公開される。

 

「えぇっ!?つまり、この嬢ちゃんは中身はあの宇宙から来た奴なのかよ!?」

 

「そう言うことだ。」

 

ブラックゼロは早速目ぼしい情報を探し始め、その中でメカトピアの極秘資料である『人間奴隷化計画』の記録が見つかる。

 

「『人間奴隷化』だと?」

 

彼は、資料のプロテクトをすぐに外すや全貌を調べる。脇で見ているギーメルもその資料を見るが内容を見ているうちに寝かされているリルルを見ながら呆れた表情になる。

 

「労働階級に代わって人間を新しい労働力として使う?馬鹿じゃねえのかコイツら?」

 

「まあ、ロボットは作ればすぐに労働力になるのに対して、人間は成長が遅い上に食料や学習による経験が必要になってくるからな。効率的には悪い。尤も、どうやらこいつらのいる星じゃ人間は遥か昔に絶滅したらしいから価値観がそれだけ違うのだろう。」

 

「はあ・・・・それにしても適性のある部署に分けて重労働させるねぇ・・・ミーたちの世界の逆をやったところで効率が悪くなって破綻するんじゃねえか?」

 

「連中は連中の好きにやらせればいいさ。だが、これだけの戦力を手に入れれば俺たちにとっても効率がいい。この世界は愚かあの世界を手中に収めることができる。態々イレギュラーハンターと戦わせて消耗させるのは惜しいな。」

 

ブラックゼロは、戦力の把握をした後に腕を組みながら言う。メカトピア軍の戦力はリルルの情報から得られるものだけでもかなりの規模で全盛期のイレギュラーハンターとレプリフォースを足しても比べ物にならないくらい多い。もし、この戦力を自分たちの手に押さえることができれば獄中のアチモフたちの救出は勿論、タイムパトロールを壊滅させ、この世界を手に入れることも容易となる。

 

「そんな手品みたいなこと無理に決まってるぜ。」

 

「いや、親父たちが捕まる前に開発していたアチモフマシンの試作機が残っている。威力と範囲は完成品に及ばないが親友テレカとシグマウィルスなしで使用することを前提にして設計してあるから限定的な効果ならオリジナルを超えている。これでイレギュラーハンターと交戦している間に仲間割れを起こさせて数を減らした後に精鋭の者を引き抜けば、数こそは少なくなるが元手は十分とれる。」

 

彼は、そう言うとデータをディスクにコピーして部屋を後にしようとする。

 

「嬢ちゃんの方はどうすんだ?」

 

「その内目を覚ますが武装は取り上げている以上、脱走はできんだろ。ここに閉じ込めておけ。」

 

「へいへい・・・・じゃあ、ミーも失礼するとしますか。」

 

ギーメルも彼に続いて部屋を出て行く。気を失ったリルルは、拘束されたままその場に取り残されるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

22世紀 タイムパトロール本部 客室

 

「何?クワンガーに会っただと?」

 

会議の小休憩中、シグナスはエックスからの報告を聞いて驚く。

 

「あぁ、昨日未来デパートのビアガーデンでウェイターをやっていたんだ。動きと言い話し方と言い、間違いなく本人だよ。」

 

「アタシも以前間近で見たことあったけどあれは本物で間違いないと思うわ。」

 

「ふむ、だとすればハンターベースを襲ったのは偽物の可能性があると言うことか。」

 

「こっちの世界にはレプリロイドでも飲めばなんでも変身できる『変身ドリンク』と言う道具があるんだ。基地襲ってから撤退する時間を考えれば有り得ないこともない。」

 

「シグナス、襲ったのがクワンガーたちでないとなると電子頭脳の行方がますます分からなくなったぞ。どうする?」

 

ゼロに言われてシグナスは、腕を組みながら情報を整理して対策を考え始める。そんな中、エックスは気になったのか口を開く。

 

「なあ、シグナス。報告しか聞いていなかったけどメカニロイドの電子頭脳ってどんな形をしているんだ?」

 

「ん?あぁ、そう言えばお前にはまだ映像を見せていなかったな。」

 

シグナスは、机の端末を操作してスクリーンに映像を映す。

 

「昨日、ゲイトが送ってくれた電子頭脳とメカニロイドの映像だ。メカニロイドの方は性能試験終了後、解体して各支部に搬送している。その後データと・・・・」

 

「ザ、ザンダクロス!?」

 

「ん?」

 

メカニロイドの映像を見た瞬間、エックスは驚いた顔で叫ぶ。

 

「エックス、お前このメカニロイドの名前を知っているのか?」

 

「何故・・・・・何故、ザンダクロスが俺たちの世界に・・・・・」

 

「エックス?」

 

エックスのただならぬ様子にゼロとシグナスは、表情を険しくする。しかし、マーティの方は先日の話を思い出して口を開く。

 

「ザンダクロスって・・・・もしかして、エックスが話していた『メカトピア』のロボットじゃ・・・」

 

「メカトピア?お前たち、一体どういうことなんだ?このメカニロイドの正体を知っているのか?」

 

「・・・・まさか、『鉄人兵団』や彼女も・・・」

 

「エックス!!」

 

「ハッ!?」

 

ゼロに揺さぶられたことでエックスは、我に返る。その顔には落ち着きはなく、冷や汗が出ていた。

 

「ゼロ・・・・・」

 

「お前は、このメカニロイドを『ザンダクロス』と呼んだ。そして、『メカトピア』に『鉄人兵団』。一体何のことなんだ?」

 

「・・・・・・」

 

「エックス、言いたくないと言うのは分かるがこれは我々の世界に関わる大きな問題なんだ。」

 

シグナスは、真剣な表情で言う。エックスは、手を震わせて顔を青ざめながらもなんとか話そうと口を開く。

 

「そ、そ・・・それ・・・は・・・・」

 

口を開こうとするとあの時の光景が蘇る。

 

 

シグマとの戦いとは違う絶体絶命の戦い。

 

追い詰められていく自分たち。

 

消えてしまった彼女。

 

 

彼は、震える手を押さえながら言おうとすると入り口のドアが開いた。

 

「それは私たちがお話ししましょう。」

 

立っていたのはタイムパトロールの長官だった。更に隣を見るといつの間にこちらに来ていたのかドラえもんも来ていた。

 

「ど、ドラえもん・・・どうしてここに・・・」

 

「ドラミがタイム電話で『大きなロボットを見つけたって』写真を送って来たんだ。そしたら、それがザンタクロスでのび太君たちがこっちに来ているって聞いたから。」

 

ドラえもんは、エックスを支えながら事情を説明する。シグナスは長官と向き合い、新たに問う。

 

「長官、お教え頂きたい。『鉄人兵団』とは?『メカトピア』とはどういった存在なのですか?」

 

「シグナス長官、これは我々タイムパトロールもあまり深入りしないかなりシビアな案件なのです。もし、彼らが動かなければこの時代は勿論、人類も未来はなかったのです。」

 

「・・・聞かせてもらいましょう。もしかすれば、私たちの世界もその重大な局面を迎えようとしている。」

 

「えぇ、午後の協議は緊急事態として中止します。どうぞ、こちらへ。」

 

長官の案内の下、一行は控室を出る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻 Darkメン

 

その頃、開店前のDarkメンの店の前では、私服姿のジュドが掃除をしていた。

 

「熱い怒りの嵐を抱いて、戦うために飛び出せ、ゲッ!?」

 

歌いながら掃除していた彼だったが、何か胸騒ぎがしたのか箒を落とす。

 

「ん?どうしたジュド。」

 

物音がして心配したのか、店内の掃除をしていた3号が戸を開けて顔を除く。

 

「な、何でもないよ。ちょっとうっかり手を離しただけ。」

 

「そうか?ならいいんだけど。」

 

彼は、答えを聞くや顔を引っ込めて戸を閉めなおす。ジュドは、箒を取り直すと不安そうに空を眺めた。

 

「・・・・リルルの身に何か起こったような・・・・大丈夫かな?」




STORMは名曲
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