ドラえもん のび太の転生ロックマンX   作:赤バンブル

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最近、XDiVEが許せない件。


ゲッターとは

夜 ハンターベース

 

ワイリーたちが密かにハンターベースを発ったその日の夜、現場作業を終えたマーティは一人部屋に戻って来ていた。

 

「ただいま・・・ラッシュ?」

 

疲れていたこともあり、彼女は先に部屋に戻っているであろう相棒の名を呼ぶが来る気配がない。

 

「そっか。ここ最近、調子悪いからおじいさんにオーバーホールしてもらっているんだっけ。ってことは今夜はアタシ一人か。」

 

彼女は部屋のロックをかけるとアーマーを外して浴室に入る。

 

「砂埃だらけね。アイツらのおかげで碌なことがないわね。エックスはまた倒れるし、周りに変な噂が流れているし・・・はあ。」

 

文句を言いながらパネルを操作し、シャワーを浴び始める。肌に纏わりついていた汚れはスポンジで綺麗に落とし、頭髪もシャンプーで泡立ててから洗い流す。こうしていると嫌なことも一緒に洗い流せるような感覚になり、数少ないリラックス方法だった。

 

「・・・・」

 

だが、しばらくして今この場にいるのは自分一人だと悟ると彼女は、漠然とした不安に駆られる。

 

 

それはここ最近見るようになった奇妙な夢のことであった。

 

『エックス?』

 

その夢は暗闇の中から始まり、自分に背を向いて歩いて行くエックスを追いかけようとするところから始まる。

 

『・・・・』

 

『待って、どこへ行くのよ?』

 

マーティは、無言で行く彼を止めようと走り始める。だが、いつまでも追いつくことがなく、彼女は次第に焦り始める。

 

『待って・・・待ってってば!!』

 

必死に叫んでいるとエックスは、一回足を止めてこちらを振り向く。ここで追いかければ追い付けるのかもしれないが尋常にない疲労のため、彼女はそこ場で呼吸を整えようと立ち止まって彼の顔を見る。

 

『ったく、どこへ行く気よ!?嫁のアタシ置いて何しよって言うのよ!?』

 

『・・・・・・だ。』

 

『えっ?何?』

 

『「進化ノ刻」ダ』

 

『!?』

 

その言葉を聞いた瞬間、エックスの姿は瞬く間に黒い翼を生やした赤い角を持つロボットへと変わる。彼は翼を広げて浮かび上がると彼女を目の前に勢いよく飛び去っていく。

 

『エックス!!』

 

飛び去って行った方角に向かって走ろうとすると暗闇に阻まれる。

 

『どこ!?エックス、待って!!』

 

そして、暗闇の中から何か巨大な光が現れ、それが巨大な顔を持つ戦艦のようなものが自分の真上を通り過ぎ去って行った。その眼には僅かではあるがエックスらしい影が映っていた。

 

『待って・・・置いて行かないで・・・』

 

マーティは、縋るように弱々しい声で呟くが戦艦は彼女に目をくれることなく、上に広がる宇宙に向かって飛んで行く。

 

『行かないで・・・私の傍にいてよ・・・・エックス・・・・エックス!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・ハッ!?」

 

夢の出来事を思い出して彼女は、シャワーを浴びている最中にも関わらずその場に膝をついて体を震わせる。

 

あの夢で出てきたエックスの変貌は一体何を意味するのだろうか?以前も闇の人格とも言える黒エックスの干渉で目を覚まさないと言う事態が起こったが今回のケースは全く異なる。

 

更に昨日現れたロボットの頭部がどことなく、夢の彼の姿そっくりだった。もしや自分たちには見えない何かに惹かれて遠い所へ行ってしまうのではないか。そして、自分は一人取り残されてしまうのではと大切なものを失う恐怖を感じずにはいられない。

 

「ハア、ハア・・・・大丈夫よ。きっと、大丈夫。エックスが勝手にそんなことをするはずないもん。そうよ、今までだって必ず帰って来たんだし。」

 

彼女はバスローブを着るとそのまま冷蔵庫へ行って普段はあまり飲まない酒缶を取り出して勢いよく飲む。

 

「・・・きっと疲れているのよね、アタシ。今日はもう寝よう。」

 

そう言うと彼女はそのままベッドに入って眠りにつく。

 

いい夢を見てこの不安を和らげたいと思いながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、ここは例の誰も知らない研究所。

 

そこでは、隼人が一人ウィスキーを割って飲んでいた。

 

「・・・・ここに来てからもう100年以上経つのか。」

 

思い出せば遥か昔、彼はいとこを始めとする学生運動を仕切るリーダーに過ぎなかった。当時の大臣暗殺を計画していたところであの男、後の長きにわたる戦いを共にした戦友がスカウトに来たところで『人類を守る』と言う使命感と共に自分の生きる真の意味を見出すことになる。

 

だが、彼は常に置いて行かれる立場だった。

 

最初に未来へ希望を残すために一人の戦友が敵と共に自爆した。

 

続いて入れ替わる形で入った戦友もまた守りたいもののために生き別れる。

 

そして、家族同然であった人たちとも。

 

「俺は残酷な男だ。使命感のためにすべてを捨てた。それが『人類を守る』・・・愛する者がいる限り、そのためにだけでも戦い続けると言うことが俺の生きる真の意味だと信じて。だから、いつも取り残される。」

 

彼がそんなことを呟きながら酒を飲んでいると部屋に老人が入って来た。

 

「隼人、面白いことになったぞ!どうやらアルバートの奴、ワシらの存在を確認するために自ら動きおった。それも自分の最高傑作などを連れてな。」

 

老人は、まるで念願の孫に会う老人かのように歯を剥き出しにしながら嬉しそうに笑っていた。隼人は、グラスを机に置く。

 

「それでこちらへの到着は?」

 

「おおよそ3日後ぐらいじゃのう。どうする?派手に歓迎してやるか?ワシはいつでもいいぞ~ウッシャシャシャシャ~!!」

 

「フッ、変わりませんね。敷島博士。」

 

数少ない同じ時代を生きていた敷島に対し、彼は鼻で笑う。

 

「彼の考えていることは大体見当が付きます。」

 

「それじゃあ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レプリロイド墓地

 

「聞こえるかい、スティンガー君。ここから響く嘆かわしい魂の叫びが?」

 

「う、うん!聞こえるよコーウェン君。この恨めしく聞こえる死者の叫びが。」

 

鉄人兵団との交戦により、警備がいなくなったレプリロイド墓地でコーウェンとスティンガーが不気味な笑みを浮かべながらのそのそと歩いていた。

 

「まさか、地球側がここまで抵抗するとはね。我々の予想では今回の攻撃で6割は制圧できると考えていたが当てが外れたよ。」

 

「うん。でも、僕たちの想像通りこの星のもあったね、『ゲッターロボ』!あると言うことはやはりこの世界にも存在する!この時空とは別の所で同胞たちを苦しめる大きな存在!」

 

「実際、その関係者がその詳細を確認するために動き出した。我々もその後を追いたいがあの総統の頭が切れている以上、下手にメカザウルスを動かすことはできない。ならば、現地調達をすればいい。ここには無念を抱えたまま破壊された者たちが眠っているのだからね。」

 

「流石だね、コーウェン君!コイツらを仲間にすればアイツらの目を気にせずに済む!!」

 

彼らの身体から黒い肉塊が分離し、墓地の底へと入っていく。

 

「無念を抱え嘆くことしかできなかった亡霊たちよ。」

 

「今こそ、同胞として蘇り、自分たちを破壊した者たちへの復讐の時!」

 

「「目覚めよ、メタルビースト!!」」

 

二人が叫ぶと同時に墓地の各所から腕が突き出し、這うように何かが出てきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???

 

「うぅ。か、身体が重い・・・」

 

眠りについていたはずのマーティは、突然はっきりした意識で目が覚める。そこは暗闇にでどこなのか見当がつかなかった。

 

「痛い・・・・体中が痛い・・・・アタシの身体はどうなっているの?」

 

そこまで無理をした覚えがないのに彼女は体中に走る痛みに戸惑う。徐々に目が暗闇に慣れ、自分の周囲がどうなっているのか分かるようになってきた。

 

「なに・・・・これ?」

 

そこは無数のケーブルが何重にも絡まってできた空間でマーティの身体は、そこから延びるケーブルと同化していた。周囲を見ると少し離れた同じようになっているゼロの姿が見えた。

 

「ゼロ?」

 

彼女は、一体何が起きているのかを聞こうとするがゼロは、血走った眼で叫んでいた。

 

「出たなゲッター天!いや、エックス!!お前が俺たちを滅ぼしその先へ行くか、俺がお前を倒して可能性を求めるか!!」

 

「えっ?」

 

何を言っているのか理解できなかった。

 

近くのモニターに目をやるとそこには『ゲッター天』なる超巨大なロボットが無数の配下を連れて向かってきているのが映っていた。

 

「あれがエックス?どうして・・・・」

 

「怖がる必要はないわ。」

 

「!?」

 

上から聞き覚えのある声がする。顔を上にあげるとそこには同化しながらも赤ん坊をあやすアイリスがいた。

 

「アイリス!?」

 

「これは『進化』するための序奏。戦い合うことによって新しい可能性が生まれ、別れてしまった道がまた一つになる。」

 

「進化?どういう意味よ?」

 

聞くと同時に激しい揺れが襲う。どうやら外で巨体同士での取っ組み合いが始まったらしい。揺れが激しくなると同時にマーティの身体に接続されていたケーブルが切れ、激しい激痛が襲う。

 

「うぅ!!なんでこんなことするのよ?戦えばどちらかが倒れてしまうのは目に見えているのに。」

 

「違う、元の形に戻るだけよ。レプリロイド・・・いいえ、それ以前の姿に。私も彼もこの子も負けたらその光の中へと入っていくの。みんな同じように。」

 

彼女は、そう言いながら穏やかな表情で我が子?を優しく抱きしめる。彼女も無数のケーブルが切れて相当な痛みが伴うはずだ。にもかかわらず平然としている。

 

「何を言っているのよ?」

 

「貴方も一つになればすべて分かるわ。何故、自分が生まれてきたのか。どうして、ここまでして進化をしようとするのか?」

 

「ふざけないでよ!こんなことをして何が『進化』よ!!」

 

マーティは、苦痛に耐えながら自分に巻き付いているケーブルを全て引き千切るとそれを伝ってゼロの方へと向かって行く。

 

「ゼロ!すぐに戦うのをやめなさい!!これもワイリーのせいだと言う訳?アンタとエックスは殺し合わなくちゃならないのが運命だと言うの!?」

 

彼女の声を聞くとゼロは、ゆっくりと振り向く。

 

「これは、大いなる意思の戦いの始まりに過ぎない!俺とエックス、どちらかが勝ち残るまで続き、敗者は勝者と一つとなってゲッターの力で更なる飛躍へと導かれる。本能に身をゆだねれば全てがわかってくるはずだ!!人類とレプリロイド・・・いや、この星の全ての生命が何故存在するのか!!宇宙が何故存在するかを!!」

 

「いい加減正気に戻りなさいよ!!」

 

「お前は本来の居場所へ戻れ!!」

 

彼の怒声と共に発生する衝撃波でマーティは、奈落の底へと堕ちて行く。彼女は必死に何かを掴もうと手を伸ばすが届かない。そして、視界が完全に暗闇になると例のゲッター天がこちらに向かって手を伸ばして握りつぶそうとする。

 

「こんなの認めない・・・・これがアタシたちに定められた運命だなんて・・・・・認めない!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハッ!?」

 

彼女がベッドから落ちる形で目を覚ました。カーテンを開けると外にはハンターベースの敷地が見える。

 

「ゆ・・・夢?」

 

ベッドの方に目をやると昨日来ていたバスローブが脱ぎ捨てられていた。マーティは、何も身に着けていないことを特に気にすることなく、戸惑いながら自分の身体を見回す。ケーブルと同化した跡は見当たらなかった。

 

「あの痛みは本当に夢だったのかしら?」

 

不信に思っていると部屋のインターホンが鳴る。彼女がドアを開けるとそこにはロールと意識が戻ったのかエックスが来ていた。

 

「マーティ、エックスが目を覚ましたわ。今から朝食に・・・って、貴方なんて格好しているのよ!?」

 

ロールは、慌てて周囲を見回す。幸いなことに近くには自分たち以外誰もいなかった。エックスは、予想外の展開に硬直し、内心パニック状態に陥る。彼女はとりあえず二人を部屋に押し込む。

 

「エックス、すぐに彼女を着替えさせて!!私は、食事持ってくるから!!」

 

「えっ?ちょ、ちょっと姉さん!?」

 

ドアを勢いよく閉められて、我に返ったエックスは戸惑いながら振り向かずに口を開く。

 

「あの・・・マーティ・・・言うのもなんだけど早く着替え」

 

「・・・・」

 

「マーティ?」

 

無言の彼女に違和感を感じてエックスが振り向くとマーティは、額に冷や汗を空きながら自分を見ていた。

 

「ハア、ハア。」

 

「どうしたんだい?」

 

流石に様子がおかしいと思い、彼は近づこうとする。しかし、彼女の眼には夢に出てきたゲッター天が手を向けているように見えてその場で膝をついて縮こまってしまう。

 

「ハアハア!!」

 

「マーティ!」

 

「ヒッ!」

 

肩を触れられてマーティは、青ざめるが相手がエックスだと分かると安心したのか体を震わせながら顔を上げる。

 

「え、エックス・・・・・よね?」

 

「そ、そうだけど・・・どうかしたの?」

 

「本当に、本当の本当にエックスよね!?ゲッター何とかじゃないわよね?」

 

「ゲッター?もしかして・・・・『ゲッターエンペラー』のこと?」

 

「!!」

 

また知らない名前を聞いて不安になったのかマーティは泣きながらエックスのことを抱き始めた。

 

「やだ・・・・やだ・・・あんなことになるなんて絶対にヤダ~!!!うわああ~!!!」

 

彼女の行動にエックスは、困惑するが一方でパートナーである彼女が自分のように奇妙な夢を見ていたことを理解する。

 

「マーティ、大丈夫だから。俺はここにいるから落ち着いてくれ!」

 

「うわあああああ・・・・」

 

「・・・・・それと・・・・一旦下着だけでもいいから何か着てくれ。」

 

「引き離されそうだから嫌!!」

 

「いや、そんなこと言わないでってば。ロール姉さんや皆にこんなところ見られたらまずいから・・・・ねえ?」

 

まるでタコの吸盤のように素肌でくっついてくる彼女に対し、エックスは落ち着かせると同時に早く彼女に服を着させようと動くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イレギュラーハンター アジア支部

 

「ゼロ隊長、お待たせしました。司令官から旧日本エリアへの調査並びに爆発物の使用の許可が下りました。」

 

一方、ゼロたちは日本に入る前にイレギュラーハンターアジア支部に来ていた。彼らの乗ってきた輸送機はワイリーがいることもあって複数のハンターたちに監視され、代表としてゼロがロビーで待たされていた。

 

「そうか、こんな事態に余計な手続きをさせてすまなかったな。」

 

「いいえ、有名人の貴方にお会いできただけでも光栄ですよ。本当、こんな緊迫している状況で気も抜けませんから。」

 

一般ハンターに案内されながら彼は、アジア支部の司令室へと案内される。そこには10人以上のオペレーターが各自チェックをしており、その手前で司令官が待っていた。

 

「シグナス総監からのメッセージは確認させてもらったよ、ゼロ隊長。こちらから護衛を出すことはできんことを悪く思わないでほしい。」

 

「自分の身ぐらいは何とかするさ、許可を出してくれたことに感謝する司令官。それで積み込む爆発物を確認したいんだができるか。」

 

彼に言われると司令官は、ディスプレイにドリルの付いたミサイルのようなものを映す。

 

「旧世紀のある国が試作として開発した『地底ミサイル』と言う代物だ。話によると地中からコイツを放って敵本拠地に直接攻撃をするというものだったらしい。」

 

「そんなものが良く残っていたものだな。」

 

「開発者が途中で失踪したらしくてね。設計図も残っていないから容易に解体することもできず、今の今まで保管されていたんだ。」

 

「ほう。」

 

「Dr.ワイリーが何に使うかは怪しいがもしもの時のためにこれを君に渡しておく。このミサイルの緊急停止装置だ。彼がやらかそうとした時はこれで止めてくれ。」

 

司令官は、そう言うと彼にボタン型の装置を手渡す。

 

「俺たちは、積み込みが終わり次第旧日本エリアへ向かう。イナミテンプルエリア以外よく知らないがどういった場所なんだ。」

 

「イナミテンプルのような汚染エリアもあるが他と比べたら比較的に環境が良くていいエリアだよ。君たちの向かう浅間山は昔はいわく付きの山として恐れられていたが今は誰も近づかないただの野山だ。Dr.ワイリーが何故そんなところへ行こうとしているのか疑問だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鏡面世界 メカトピア軍前線基地

 

一方、鏡面世界にある鉄人兵団の前線基地では、ネロが総統の所へと赴いていた。

 

「ネロよ、攻撃をしに行くとはどういうことだ?」

 

ネロがここに来たのは攻撃許可を求めるためだった。先日、援軍が来るまでの間に部隊の統率を整えるように命令したにもかかわらず、何故そのようなことを求めてきたのかに対し、総統は彼の答えを求める。

 

「ハッ、敵に我々が相当な手傷を負っていることを悟らせないためです。キングダンの修理も終わり、大型兵器も改修中のガラダ以外に動けるものもあります。」

 

「だが、お前は先日あのロボットによって酷い損害を出しているではないか。ここに来て更に被害を出そうと言うのか?」

 

彼の発言に対し、傍に付いていた副官は不審そうに言う。だが、メカザウルスのおかげでネオゲッターロボは出撃ないレベルになっていることはこちらでも把握しているため、敵にこれ以上の隠し玉がないかどうかを確認する必要がある。

 

「ふむ、敵も我々の攻撃で防衛ラインを再構築しようと動いているはずだ。ならば、混乱に乗じての電撃作戦は有効やもしれん。」

 

「閣下!?」

 

「どの道、『Z』が届かん以上下手に動くことはできん。ならば、敵がどのくらいの戦力を残しているのか見るべきではないか?」

 

総統の言葉に副官は首をひねる。

 

「確かに一理ありますが・・・」

 

「この作戦の目的は飽くまで威嚇だ。敵が反撃してきた場合はすぐに引き揚げさせる。ネロ、出撃を許可する。但し、敵の反撃を受けた場合被害を最小限にするように。」

 

「ハハッ、すぐに出撃します。」

 

ネロは、一礼するとその場を後にする。総統は、彼の後姿を見送ると副官に視線を向ける。

 

「それで輸送艦隊との連絡は?」

 

「こちらから何度も呼びかけているのですが応答がありません。向こうの通信機が故障しているのか、こちらからの電波が通っていないのか。」

 

「・・・妙だ。」

 

「はぁ?」

 

「ビアンコがあのコーウェンとスティンガーを招き入れてからどうも胸騒ぎがする。謎の大型兵器による妨害、応答のない輸送艦隊・・・・何か良からぬことの前触れかも知れぬ。」

 

「考えすぎではありませんか?確かにあの二人組は不審なところもありますが所詮はビアンコが作った助手型。そこまでの脅威になりません。」

 

「・・・だといいが。」

 

総統は、マントをなびかせながら執務室へと行く。その様子を物陰からビアンコが睨みつけるように観察していた。

 

「勘の鋭い男よ。我々へもう警戒心を持ち始めておる。あれが見つかった以上、もう鉄人兵団の計画などワシにとってはどうでもいい。そろそろこの愚か者どもとお別れするか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハンターベース 

 

落ち着いた後、エックスとマーティは朝食を取りながら互いに夢で見たものについて話し合った。

 

ゼロとアイリスが同化した『ゲッターゼロドラゴン』

 

未来のエックスを支持するロボット軍団並びに『ゲッター天』

 

そして、それ以上の大軍団を率いてあらゆる惑星を容赦なく破壊・征服する『ゲッターエンペラー』

 

 

二人は、お互い似たような夢を見ていたことに驚きながらも特徴が先日確認した謎のロボットの特徴と一致していることからこれらが何か強い繋がりがあることだけは理解した。

 

「まさか、二人揃ってこんな夢を見ることになるとはね。」

 

「アタシも正直びっくりよ。エックスが宇宙侵略をするなんて想像できないもん。けど、あれがこの世界の未来だとしたら大変なことになるわね。」

 

「あぁ、それに俺たちはその原因について何もわかっていない。可能性があるとすればネオゲッターロボくらいか。」

 

エックスは、コーヒーを飲みながら格納庫で修理を受けているネオゲッターロボを思い浮かべる。エイリアがまとめてくれた情報によれば謎のロボットは、ネオゲッター同様に三種類の形態を使い分けていたことが判明している。つまり、この二機のコンセプトは同じで何かしらの繋がりがあるのだ。

 

だが、タチバナ博士があの機体を知っているとは思えない。それに共通しているのは飽くまでも変形合体すると言う点だけで判断しかねる。

 

「でも、なんであの未来ではエックスとゼロが戦い合うことになってしまったのかしら?」

 

「それは俺にもわからない。だけど、あの未来を回避するためにも気をつけなくちゃいけないな。」

 

「そうね、ひとまずは鉄人兵団のことに集中しましょう。動くのはそれからでも遅くはない。」

 

二人は、食事を終えるととりあえずこのことに関してライト博士に相談することを決める。

 

そこへ警報が鳴り出す。

 

「なんだ!?」

 

<シティ郊外に鉄人兵団の巨大メカニロイドが出現!各イレギュラーハンターは第一戦闘配置について迎撃せよ!繰り返す、各ハンターは迎撃せよ!!>

 

司令室に行くとモニターでは先日撤退した巨大メカニロイドが他の機体を率いてこちらに向かってきていた。

 

「エイリア、数は?」

 

「前回撤退した一体を含めて6体!しかも三体が飛行するタイプよ!」

 

「タチバナ博士、ネオゲッターの修理は?」

 

「ダメだ。とても出撃できる状態ではない。」

 

タチバナ博士は、申し訳なさそうな顔をして言う。

 

「なら、予備機を。」

 

「だが、武装をまだ取り付けていない。それにゼロ君が今不在だから本来の戦闘力を発揮することができん。」

 

「ゼロの代わりならアタシがやるわ。」

 

パイロット不足の事情に対し、マーティが自分が乗ることを志願する。

 

「博士、武器なら格納庫にあるのを持たせれば何とかなります。行かせてください。」

 

「・・・・・分かった。整備班の武器の準備を急がせよう。ゲッターロボの方も間もなく改修作業が終わる。それまでの間何とか持ち堪えてくれ。」

 

二人が急いで格納庫へ行くと既にVAVAは、腕を組んで待ち構えていた。

 

「今回はその女が2号機か?」

 

「文句あるわけ?二回も乗ったんだから何とかなるわよ。」

 

「フン、せいぜい足を引っ張るなよ。露出マーメイド。」

 

「人魚はみんな上着てないのよ!フン!!」

 

マーティは、そう言うとネオジャガーのコックピットに入って機器のチェックを開始する。

 

『マーティ、合体した後は俺とVAVAで何とかする。』

 

「分かっているわよ。でも、エックスだって万全じゃないんだから無茶し過ぎないようにね。」

 

三機は格納庫を出るやすぐにネオゲッター1に合体し、準備されたガトリングガンを持って市街地へと向かう。




岩本先生が描いた最近のマーティってなんか昔と比べてロボットって感じになったような気がする(個人的な感想)。
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