ドラえもん のび太の転生ロックマンX   作:赤バンブル

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久しぶりの投稿。

最近は暑すぎて執筆のペースが落ち気味です。


マグマード・ドラグーン

ハンターベース

 

ゼロとドラえもんたちは、ハンターベースに戻り、スパイダスを留置所へ送り届けた後一休みしていた。

 

「ゼロ!大変よ!!」

 

休息に自販機で買ったエナジードリンクを飲んでいるゼロたちの元にアイリスが慌ただしくやってきた。

 

「ん?どうしたアイリス?」

 

「エックスたちの部隊が今戻ってきたんだけど・・・・・・・」

 

「なんだ、戻ってきたんだったら心配ねえじゃん。」

 

「それがマーティ副隊長と一緒に真っ黒こげに・・・・・」

 

「「「「なんだって(ですって)!?」」」」

 

「お兄ちゃ~ん!!」

 

慌てて走って行く玉美を先導にドラえもんたちは急いでメディカルルームへと向かう。

 

「・・・・・・・」

 

「あら?ゼロは行かないの?」

 

一人だけ行かなかったゼロに対してアイリスは不思議そうに言う。

 

「あぁ、アイツの事だ。あのぐらいの事では倒れないさ。」

 

「でも・・・・・・」

 

「それに今度行くところは流石に全員で行くわけにはいかないからな・・・・・・」

 

「えっ?次って・・・・・・・」

 

イマイチよくわからないアイリスに対してゼロは、肩を軽く叩いて言う。

 

「引き続きサポートを頼む。ホーネックの奴にはエックスのことを見てやってくれと伝えておいてくれ。」

 

「ゼロ・・・・・・・」

 

「今度の相手は・・・・説得で済むとは思えないからな・・・・・・」

 

ゼロは、缶を捨てて、次の現場へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メディカルルーム

 

「もう~!黒焦げだって言っていたからどれほど重傷かと思ったら・・・・・・」

 

ドラえもんたちはメディカルルームで治療中のエックスとマーティを見ながら呆れた顔をする。

 

「いやあ・・・・・・・まさか、マンドリラーのエレクトリックスパークをまた受けることになるとは思ってもみなかったよ・・・・・・・」

 

治療中で身動きが取れないエックスは、何とも言えない顔で言う。

 

「エックスの方ならまだマシよ。アタシなんて元々マーメイドタイプだったから最悪な場合は本当に昇天していたかもしれないわ。」

 

「でも、本当によかったわ。二人ともひどい怪我じゃなくて。」

 

「ドップラー博士の反乱の時みたいに大怪我なんかしたら大惨事だったからね。」

 

「スネ夫もしずかちゃんもそこまで言わなくても・・・・・・・はあ、早く修理が終わってほしいところだな。」

 

「バカ野郎、お前は今じゃ嫁持ちなんだぞ。お前のもしもの事があってマーティさんを泣かすことになったら承知しねえぞ。」

 

「いや、別にそう言うつもりじゃ・・・・・・・」

 

「ジャイアンたちの言う通りだよ。今は、休んで元気になったらみんなで行こう。」

 

「ドラえもん・・・・・・・・あぁ。俺も少し焦り過ぎていたよ。」

 

「そうそう、のび太はのび太らしく昼寝をしていればいいんだよ。」

 

スネ夫は寝かされているエックスに冗談交じりの言葉を送る。

 

「あっ、そうだ!のび太君、ライト博士から新しい強化パーツだよ。」

 

ドラえもんは受け取ったパーツをエックスの傍に置く。

 

「今回のは一定時間ホバー飛行が可能なんだって。」

 

「へえ・・・・・・・つまり、滞空飛行ができるというわけか。」

 

「取り敢えず、僕たちは司令室に戻るから。」

 

「うん。」

 

「ゆっくり休めよ。」

 

「前みたいに勝手に抜け出さないように。」

 

「のび太さん、またね。」

 

「お兄ちゃん、お姉ちゃんお休み。」

 

全員部屋から出ていくとエックスは満更でもない顔をする。

 

「・・・・・・今は休めか。」

 

「でも、いいんじゃない?最近、忙しいことが多かったし。」

 

「そうだけど・・・・・・」

 

「それにしずかたちもいいこと言ってくれたわ。エックスはいつも無理するところがあるから。」

 

「そうかい?」

 

「そうよ。結婚してからは尚更分かったわ。昔は特にひどかったし。」

 

「・・・・・なんともいえないな・・・・・」

 

エックスたちはそう言いながら修理が完全に終えるまでスリープモードへと切り替えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

火山地帯

 

「セイッ!!」

 

ゼロは、火山地帯を進んでいた。

 

過去にもフレイム・スタッガーが潜伏した例もあるが今回のエリアは至る所で溶岩が煮えたぎり、一歩でもミスをすればレプリロイドとてその命はない。

 

「・・・・・・!」

 

ゼロは、上の岩場に何か違和感を感じる。

 

「ここだけやけに岩が脆いな・・・・・・・」

 

ゼロは軽く岩を叩く。すると岩がボロボロと崩れていく。

 

「・・・・・何かがあるのか?」

 

ゼロは一呼吸を置いて、地面に思い切って拳をぶつける。

 

「アースクラッシュ!!」

 

衝撃波により、岩が吹き飛ばされ、少し広めの空洞が現れる。ゼロはふうっと右手の力を抜く。

 

 

バスターの制御を担っていたICチップを破損して現在取り付けていないため、アースクラッシュの力加減が難しく、少しでも使い方を間違えれば右腕ごと吹き飛ばしてしまう危険性がある。

 

「まだまだだな。」

 

ゼロは空洞の中を歩いて行く。

 

そこにはカプセルがあり、彼が目の前に立つとカプセルが開き、ライトが姿を現す。

 

『君は・・・・・・・ゼロだったかな?』

 

「貴方は確かDr.ライト。」

 

『わしのことを知っているのかね?』

 

「えぇ・・・・・・エックスから少し・・・・・」

 

『そうか・・・・・いつもエックスのことを助けてもらって感謝している。出来ればこれからもエックスを助けてほしい。』

 

「いや、それは俺の方です。いつも彼には感謝しています。しかし、ここに貴方がいるという事はエックスに何か強化パーツを?」

 

『うむ、ここにはボディパーツを隠しておいた。このボディパーツは以前のカウンターハンター戦に与えたセカンドアーマー同様に相手から受けるダメージをエネルギーへと変換することができる。しかし、以前のギガクラッシュとは違い、エネルギーを体に纏い、相手に向かって突撃することでより効率的に敵にダメージを与える事が出来る“ノヴァストライク”を使う事ができるようになる。じゃが、ノヴァストライクにはギガクラッシュと同様の欠点とエックスの体に大きな負担を掛けてしまう。いざというときに使えとエックスには伝えといておくれ。後、これはドラえもん君のフットパーツじゃ。』

 

ライトは、カプセルからボディパーツとフットパーツを出す。

 

『本来なら親友である君のパワーアップも行いたいところだが残念ながら私は、君の仕組みが分からない・・・・・故に君のパワーアップパーツが造れないのじゃ・・・・・・・申し訳ない。』

 

ライトは申し訳なさそうに頭を下げた。

 

「気にしないでくれ、俺は今のままでも十分だ。エックスとドラえもんの強化パーツは預かって本人たちに渡しておきます。」

 

ゼロは、パーツを受け取ると頭を下げてその場から後にして行った。

 

『・・・・・・彼がゼロか。誠実なところは若い頃のワイリーによく似ておる。しかし、ワイリーはゼロを・・・・・・定めだとは思いたくないが・・・・・・』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゼロは途中でライドアーマー ライデンに乗りながらマグマの海を進んで行った。

 

最深部へ到達し、ライデンから降りるとそこには座禅を組んで闘気を滾らせているレプリロイドがいた。

 

「・・・・・・・・ゼロか。」

 

龍型レプリロイド マグマード・ドラグーンは、目を開けて立ち上がる。彼は元14特殊部隊隊長であり、武闘家でもある。その実力は本物で上層部からの信頼も厚い男だった。しかし、今回の大戦が開始されたと同時に彼は何故か脱走、レプリフォース側へと着いたのだ。

 

 

「ドラグーン、お前に聞きたいことがある。何故、本部から脱走した?」

 

ゼロは、武器を取ろうとせず、ドラグーンと対峙する。

 

「それを知りたいのならば俺と戦え。」

 

「・・・・・・ドラグーン。やはり、お前がやったのか・・・・・・・・スカイラグーンの動力炉を破壊したのは。」

 

「!?」

 

ゼロの言葉にドラグーンは思わず驚きの目をする。

 

「・・・・・その顔だと本当のようだな。」

 

「何故分かった?」

 

「俺を甘く見るな。確かにあの巨大なイレギュラーは、スカイラグーンを襲い、動力炉近くにまで迫っていた。だが、奴は一定の行動パターンのみを実行しているだけで動力室にまでは来れなかった。だから、うまくイレギュラーが破壊したように見せるためにお前が・・・・・・」

 

「・・・・・・・なるほど。そこまで見抜いたとはな。だが、どうしてイレギオンの行動パターンを見抜けた?」

 

「俺とエックスが交戦した時、奴は決まった動きしかできなかった。動力炉を破壊するなら最低でもレプリロイドに搭載されているAIを組み込んで命令しなければならない。故に奴が自分から動力炉に向かって行くにはその命令を伝える頭脳が必要だ。」

 

「・・・・・・ク、クックックック・・・・・見事だ。そう、俺がスカイラグーンを落とした張本人だ。」

 

ドラグーンは、右手で顔を押さえながらも笑う。

 

「何故あんなことをした!?ハンターであるはずのお前が!!」

 

「それをここで聞いてお前の気が済むか?」

 

「・・・・・・・・ドラグーン、お前をイレギュラーとして排除する。」

 

「望むところ。もはや答えは必要ない!!行くぞ!!」

 

問いかけるゼロに対してドラグーンは飛び上がって蹴りを入れ込む。

 

「くっ!」

 

「波動拳!波動拳!!」

 

ドラグーンは着陸するなり、ゼロに向かって波動拳を放つ。撃ち方自体はエックスと同じだがエックスのものが純粋なエネルギーだったのに対し、ドラグーンのものは燃え上がる炎だ。

 

「お前に説得は無駄なようだな!」

 

「そうだ!!この戦いに情けは無用!!本気で来い!!昇龍拳!!」

 

「これくらい!」

 

ゼロは自分の真下に迫りつつあった昇龍拳をどうにか避ける。

 

ここでアースクラッシュを使いたいところだが、先ほどの反動がまだ回復していないため使うのは危険だ。ゼロは、Zセイバーを展開してドラグーンに斬りかかる。

 

「セイッ!!」

 

「ぬっ!?」

 

ゼロの斬撃をドラグーンは両手を組んで抑え込むがセイバーの出力を下げているため、傷ができた。

 

「やるな!そうでなくては楽しめるものではない!」

 

「何が楽しむだ!あんな大惨事を起こしやがって!!」

 

ゼロは、波動拳を避け、ドラグーンの目の前に接近し、セイバーで三連撃を繰り出す。

 

「グウッ!?これしきのこと!!」

 

ドラグーンは傷の痛みに耐え、口から大量の火炎弾を放つ。すると周囲はまるで流星群が地上に向かって降り注いでいるかの状態へとなった。

 

「グッ!?」

 

「グオッ!?」

 

流星群は、ゼロだけではなく技を放ったドラグーン自身にもダメージを与える。流星群に反応するかのように周囲のマグマが噴き出し、まるで地獄を再現しているかのように思えた。

 

「お前ほどのハンターが何故こうまでして戦う!?」

 

ゼロはセイバーでドラグーンを斬りつけながら叫ぶ。

 

「俺は・・・・・・俺はハンターであると同時に武闘家でもあった!!そして、俺の武闘家としての本能がゼロ・・・・・そして、エックスと命がけで戦い、そして、勝利を勝ち取りたいと思うようになった!!」

 

ドラグーンは、ゼロの顔を殴りつける。同時に昇龍拳を放ち、ゼロを天井へと激突させる。

 

「ガハッ・・・・・・・・・」

 

「分かるか?武闘家として抑えることができないこの闘争本能が!そして、それが実現できないという悔しさが!!」

 

ドラグーンは墜落して来るゼロに向かって火炎を放とうとする。

 

「・・・・・空円舞!!」

 

ゼロは咄嗟に二段ジャンプをしてドラグーンの背後へと回り込む。

 

「!?」

 

「雷神撃!!」

 

ゼロはセイバーに電撃を帯び立たせ、ドラグーンへと向ける。ドラグーンは咄嗟に距離を取ろうとするが剣先が通常よりも伸びたことにより、電撃が体を襲った。

 

「グオォオォオオオオオ!!!」

 

「武闘家として?何が武闘家だ!!そうやって、お前は危うく多くの人命を奪う所だったんだぞ!!」

 

ゼロは、すかさずドラグーンの顔面を殴りつける。

 

「グッ!!」

 

「それにお前はレプリフォースまで巻き込んでこの戦いを引き起こした!!お前一人のために!!」

 

ゼロはアースクラッシュの回路を動かし、衝撃波を利用してドラグーンの腹部を殴った。

 

「ブッ!?」

 

「おかげで俺とエックスは望んでもいない戦いをせざるを得なかった!!その責任をどう取るというんだ!!」

 

ゼロは怒りに満ちた表情でドラグーンを殴り続ける。

 

「ウゥ・・・・・」

 

「それにアイリスまで・・・・・・・俺はお前を許さんぞ!!ドラグーン!!」

 

ゼロは、距離を取らず突き飛ばしたドラグーンに向かってセイバーを振り上げる。

 

「ウゥ・・・・・それでもだあぁぁああぁあぁあああ!!!」

 

ドラグーンも短時間で態勢を立て直し、拳に炎を纏わせゼロに向かって行く。

 

「うぉおおおおおお!!!」

 

「ゼロオォォオオオオオオオ!!!」

 

両者の攻撃が交差した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハア・・・・・ハア・・・・・」

 

「グ、グウゥ・・・・・・・・」

 

気がつけば両者はその場で倒れていた。しかし、五体満足のゼロとは違い、ドラグーンは上半身と右腕は破壊されていた。

 

「・・・・・み、見事だ・・・・・ゼロ・・・・・・」

 

ドラグーンは残された左腕で何とか起き上がる。ゼロの方は起き上がれない様子だった。

 

「お前の言う通りだ・・・・・・俺は確かに愚か者だ・・・・・・・・武闘家としての感情を奴に利用されることになるとはな・・・・・・・」

 

「ハア・・・・・ハア・・・・や、奴だと?それは一体・・・・・」

 

その直後、地響きが起こった。

 

溶岩は見る見る内に上昇をし始め、2人がいる足場へと迫っていた。

 

「い、いかん!?早く脱出しなければ!!」

 

ゼロは体を何とか動かしてドラグーンを抱える。

 

だが、ライデンを置いたところは既にマグマに沈んでいた。

 

「クソッ!転送装置は・・・・・・・さっきの戦いで壊れてる!?」

 

ゼロは何とか脱出する手段を探ろうとする。自分たちの真上に唯一外へ繋がっている脱出口があるが二段ジャンプをしても届きそうにない。

 

「・・・・・・・万事休すか。」

 

ゼロは、迫り来る溶岩流を目の前にして、諦め始めた。そんなゼロに対してドラグーンは、まだ諦めてはなかった。

 

「・・・・・ゼロ、俺を一回降ろせ。」

 

「何!?」

 

ドラグーンの言葉にゼロは思わず驚く。

 

「いいから俺を一回地面に降ろせ。俺に考えがある。」

 

「?」

 

ゼロは一旦、ドラグーンを地面に降ろす。するとドラグーンは自らの胸を左腕で貫き、DNA端末を取り出す。

 

「コイツを持ってくれ。」

 

「DNA端末?お前一体何を・・・・・・・」

 

「昇龍拳!!」

 

「ガッ!?」

 

ドラグーンは、ゼロに向かって残された左腕を使って昇龍拳を放った。しかし、衝撃は弱められており、ゼロは天井の脱出口の岩場にどうにか捕まることができた。

 

「ドラグーン!!」

 

「ゼロ、お前は生きろ!!生きて・・・・・奴の陰謀を阻止するんだ!!」

 

「奴!?」

 

「俺は奴の誘惑に負けた。だから、この戦争を引き起こすきっかけを作ってしまった!!だが・・・・・グッ!お前とエックスなら奴を止めることができるはずだ!!」

 

マグマがドラグーンのすぐそばにまで迫ってくる。

 

「ドラグーン・・・・・・」

 

「・・・・・・・すまなかったな。アイリスだったか?あのレプリフォース士官の妹は。すまなかったと伝えておいてくれ・・・・・・」

 

マグマがドラグーンを呑み込み始める。

 

「さらばだ・・・・・・ゼロ・・・・・・・・」

 

ドラグーンはゼロに向かって左手の親指を突き立てながら溶岩に呑まれていく。

 

「ドラグーン・・・・・・・・ドラグゥウウウゥゥゥゥゥゥウンンン!!!」

 

溶岩に呑まれたドラグーンの左腕は、彼の後を追うかのように溶岩の中へと消えて行った。

 

 

 

ゼロは、溶岩が完全に昇ってくる前に急いで外へと脱出して行った。

 

 




最後のシーン・・・・・・やり過ぎたか(汗)。

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