ドラえもん のび太の転生ロックマンX   作:赤バンブル

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いよいよ最終ステージへ出発!

酷いシーンが所々にあるので注意。


宇宙へ

ハンターベース 集中治療室

 

 

「ドップラー、こっちの方を頼む。」

 

「分かった。」

 

運び込まれたカーネルは、ハンターベースの集中治療室においてケインとドップラーの二人で緊急手術が行われていた。

 

「・・・・・・カーネル。」

 

入り口で待たされているエックスたちは次の出撃時間が迫っている中、カーネルの無事を祈っていた。

 

「・・・・・助かるのかしら?」

 

「ケイン博士とドップラー博士の二人が付いているんだ。きっと助かる。」

 

心配そうに言うマーティに対してエックスは答える。ちなみにゼロは、治療が済まされ自室で安静になっていた。アイリスは、気を失ったゼロに付きっきりで傍にいる。

 

「・・・・・・・」

 

「あっ、アイリスちゃん。」

 

アイリスは複雑な顔で集中治療室の前へと来た。

 

「ゼロの方は?」

 

「・・・・・今は眠っているわ。兄さんの方は?」

 

「今、じいさんとドップラー博士が懸命にやってるわ。二人の腕を信じましょう。」

 

「・・・・・はい。」

 

「畜生!一体誰がこんなことをしやがったんだ!」

 

ジャイアンは悔しそうに拳を壁に打ち付ける。

 

「せっかくアイリスちゃんの兄ちゃんがわかってくれた矢先に・・・・・・」

 

「よしなよジャイアン。」

 

「そうよ、八つ当たりしてもカーネルさんの容態が良くなるわけじゃないわ。」

 

「でもよ・・・・・・」

 

「・・・・・・」

 

「エックス?」

 

エックスは椅子から立ち上がり、管制室の方へと向かって行く。

 

「みんな、次の作戦がある。カーネルのことも心配だがまずはジェネラルを止めなくちゃならない。」

 

「のび太君。」

 

「今はケイン博士たちに任せるしかない。」

 

「・・・・・そうね。アタシたちは次の作戦の打ち合わせをしなくちゃ。」

 

「アイリスは、ここにいてやってくれ。カーネルもその方がきっといいしね。」

 

そう言うとその場にアイリスを残してエックスたちは宇宙へ上がったレプリフォースの衛星兵器に対処するべく作戦会議へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

管制室に行くとイーグリード、ビートブードとマンドリラー、そして、既に眠っているはずのゼロが待っていた。

 

「ゼロ!?」

 

「アンタ・・・・寝てなくて大丈夫なの?」

 

「どうも落ち着いて眠れなくてな。特に問題はないから大丈夫だ。」

 

みんなに心配をかけさせまいとゼロは言う。ゼロの性格は元々わかっているため全員特にそれ以上言うことなく早速作戦会議を開始した。

 

「では、今回の『ファイナル・ウェポン攻略作戦』ですがまずは攻略先であるファイナル・ウェポンは、このように巨大な衛星砲を摘んでおり、最大出力で放てばこのハンターベースは愚かシティ・アーベルから半径40キロ範囲は確実に蒸発します。」

 

「なんかすごい破壊兵器だね・・・・・・」

 

ホーネックの説明にスネ夫は思わずビビる。

 

「幸い衛星砲は、まだ未完成と言う事もあって使用される可能性は低いと思われます。ですが他の武装も充実しており、さらに衛星そのものを弾頭として地球に落とせば確実に史上最悪の被害が予想されます。そのため、我々はこの衛星に乗り込んでジェネラルの身柄の確保、そして、衛星の機能停止が最優先事項です。」

 

「ダブル、宇宙船の手配は?」

 

「は、はい!先輩たちの方は優先的にやっておいたので準備はできてるデシ!でも、一般ハンターの分がまだ終わっていないデシ。」

 

「・・・・・じゃあ、僕たちは宇宙救命ボートで一緒に行くよ。そうすればビートブードさんたちの分は空くし。」

 

「では、ドラえもんさんたちには航路のマップデータを渡しておきますね。」

 

「地上の方は俺たち第7空挺部隊に任せろ。エックスたちは、衛星を頼む。」

 

「わかった。地上はイーグリードに任せるよ。」

 

「ってことは次は乗り込んだチームの役割分けね。ジェネラルは、ただでさえ巨体で取り押さえるのは大変だからみんなで行った方がいいけど動力炉の停止には誰が向かう?」

 

「そうですね・・・・・・エックス隊長含める17部隊は絶対としてドラえもんさんたちも一緒に行くとして・・・・・・・」

 

「私も一緒に連れてってください。」

 

「えっ?」

 

どうするかを考えようとしたところを部屋に入って来たアイリスが志願してきた。

 

「アイリス、カーネルの方は・・・・・・・」

 

「さっき終わったところ。ケイン博士の話だと一命は取り留めたって。」

 

「そうか。」

 

「衛星の動力炉の停止コードはレプリフォースでしか行えません。大戦前に兄さんからパスワードを教えてもらったので私が入力すれば止めることができます。」

 

「・・・・・・でもいいのかい?カーネルの傍にいてあげなくて。」

 

「傍にいたいという気持ちはあるけど、兄さんだったらきっとこういうはずです。『自分の事よりもやるべきことをやれ』って。」

 

「・・・・・そっか。」

 

「じゃあ、話は決まりね。動力炉に向かうのはゼロとアイリスに決まり!」

 

「お、おい!?何で俺もなんだ?一緒に行かせるならドラえもんたちとの方が・・・・・」

 

「怪我ばっかりして心配させているからですよ。ジェネラルの確保はエックス隊長たちに任せてゼロ隊長はアイリスさんの傍にいてあげてください。」

 

「ほ、ホーネック、お前まで・・・・・・・」

 

「そう言うわけでダブル、作戦開始だ。本部は任せたぞ。」

 

「分かりましたデシ。」

 

「みんな、急ぐぞ!早くジェネラルを止めるんだ!!」

 

「「「「「「「「「おぉお!!!」」」」」」」」」

 

「うん。」

 

エックスたちはファイナル・ウェポンに向けてそれぞれシャトルに乗り込んで出発して行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

30分後 

 

ハンターベース 第7空挺部隊格納庫

 

「イーグリード隊長、デスログマーの修理が完了しました。」

 

「よし、我々は、地上警戒体勢へと入る!発進準備急げ!!」

 

「「「「了解!!」」」」

 

イーグリードは、レプリフォースの地上に残った部隊への警戒をするべく出発しようとしていた。

 

がそのとき

 

「イーグリード・・・・・」

 

「ん?どうしたティル?」

 

顔をしかめたティルを見てイーグリードは、足を止める。

 

「さっきから17部隊に確認連絡を入れているんだけど誰も応答しないの。」

 

「何?まだ、全員発進していないはずだぞ?」

 

不審に思ったイーグリードは、試しに17部隊のシャトル格納庫に連絡を入れる。

 

「こちら、第7空挺部隊だ。17部隊、何故出撃しない?」

 

『・・・・・・・・・・・』

 

「17部隊!17部隊!誰もいないのか!?」

 

『・・・・・・・・・』

 

返答は何もなかった。

 

「おかしい・・・・・・何かあったのか?」

 

「先にエックスたちが発進してから誰も出ていないはずだからいるはずなんだけど・・・・・」

 

「・・・・・・・総員、一旦発進中止!17部隊の様子がおかしい。様子を見に行くぞ!」

 

イーグリードは、一部の隊員たちを引き連れて17部隊の格納庫へと向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こ、これは!?」

 

イーグリードたちは、格納庫に辿り着いた瞬間、目の前に広がる阿鼻叫喚の光景に愕然とした。

 

17部隊の隊員たちが無残に殺されていたのだ。

 

「・・・・・・・・機能を停止してから20分前後ぐらい経っています。」

 

「エックスたちが出撃してすぐか・・・・・一体誰が・・・・・・」

 

「隊長!一人、生存者がいました!」

 

イーグリードたちは、唯一まだ辛うじて生きていた隊員を発見する。しかし、彼も胴体が真っ二つにされ機能停止するのは時間の問題だった。

 

「あ・・・・・・あぁ・・・・・・」

 

「しっかりしろ!何があった!?」

 

イーグリードは意識が朦朧としている隊員に必死に呼びかける。

 

「ダ・・・・・・・・ダブルが・・・・・・・・・」

 

「ダブル?あの新人がどうしたんだ!?」

 

「突然・・・・・・・・姿が変わって・・・・・・・・俺たちを・・・・・・ゴフッ!!」

 

「おい!」

 

口からエネルギーを吐血し、隊員は今にも息を引き取ろうとしていた。

 

「ハ・・・・・早く・・・・・・カーネル・・・・・の所に・・・・・・・奴は・・・・・・ウッ。」

 

「おい!しっかりしろ!おい!」

 

最後に言いかけたところで隊員はこと切れる。

 

「隊長、一体何が・・・・・・」

 

「あの新人にそこまでの戦闘力はなかったはずだが・・・・・・・・お前たちは、ここを頼む。俺は、メディカルルームに行く。」

 

「分かりました。」

 

イーグリードは急いでメディカルルームへと向かった。集中治療室の前に着くとそこには破壊された機器と唖然とした表情をしているケインとドップラーの二人がいた。

 

「イーグリード!?お主、なんでここに!?」

 

「大変です!17部隊の隊員たちが襲われました!」

 

「何じゃと!?」

 

「ケイン氏、ドップラー博士。カーネルの方は・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・ひどい有様じゃ。」

 

ドップラーは苦渋に満ちた顔で言う。目の前には胸を見事に抉られたカーネルが寝かされていた。

 

「私たちが治療を完了し、収容されている兵士たちの事情聴取の報告を聞いてからすぐだ。戻ってきたときはカーネルは動力をくりぬかれ、酷い状態に・・・・・・」

 

「アイリスに何と言ってやればいいんじゃ!!儂等が不甲斐無いばかりに!!」

 

ケインは頭を押さえて思わず叫ぶ。イーグリードはカーネルの遺体を見る。動力炉の他にデータチップまで見事に奪われていた。

 

(データチップまで。一体何が目的でこんなことを・・・・・・)

 

「イーグリード、おそらく犯人はまだハンターベース内にいる恐れがある。私とケインは、監視カメラで犯人を探る。君は部隊に戻って警戒態勢に入ってくれ。」

 

「・・・・・わかりました。念のため留置場の方も警戒態勢を厳重にしてください。前回のようにカメリーオたちが脱獄させられている可能性もありますから。」

 

「わかった。ケイン、悔やんでも仕方ない。私たちもこれ以上被害が出ないうちに手を打たねば。」

 

ハンターベース全域に警戒態勢が敷かれる。

 

イーグリードがデスログマーに戻ってきた後、ティルからの報告で本部からダブルの姿が消えたことと通信機器に盗聴用の細工がされていたことが発覚した。

 

通信内容は以下の通りだった。

 

『ハンターたちを始末し、カーネルからデータチップと動力炉を奪え』

 

と。

  

 

 




X編のムービーシーンもやろうかと考えたけどまんまになってしまいそうだったのでやめにしました。

次回はダブル戦の予定。

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