DATE・MADAO・LIVE   作:人鳥悪夢

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お待たせしました。
デアラ三期が決定したり、FGOも11月下旬にセイレム配信が決まったりで
テンションが鰻登りですが、無事に更新できました。
それではどうぞ。


第一訓『ロリコン呼ばわりする奴のほうがロリコンって言っている奴のほうがロリコン』

「腐ってるね」

 

 

ここは万事屋の下にあるスナックお登勢。

先ほどのセリフを言ったのはそのオーナーであり、万事屋銀ちゃんの大家でもある『お登勢』である。

 

 

「珍しく朝っぱらから来ればボロボロの姿で汚れた嬢ちゃん連れてくるとわ、そこまでアンタが腐ってるとは思わなかったよ」

「おいおい、バーさん。何勘違いしてんの? 婆さんが考える事なんかしてねーよ。この格好やガキんちょ汚したことは事故だからね事故」

「犯罪者ナンテミンナシテソウ言ウンデスヨ。ソノ死ンダ目デ私ノ事ヲエロク見テタナンテトンダケダモノデスネ坂田サン」

「誰がテメーみたいな妖怪をエロく見るんだよ。エロく見るんだったらむしろ結野アナの方を見た方が百倍いいわ」

 

 

スナックお登勢で働くオッサン面した猫耳女『キャサリン』からのカタゴトな言い分にツッコミを入れる銀時。

ちなみに銀時は顔にアザがあり、見た目もボロボロである。

もちろんボロボロになった原因は銀時が事故とはいえ赤毛の少女に向かって嘔吐してしまった事である。

赤髪の少女はキャサリンとは別の従業員と一緒に吐瀉物を落として綺麗にするため風呂を借りている。

 

 

「それで、あの嬢ちゃんといい、何があったんだい?」

 

 

お登勢が何があったのか銀時に問いただす。

銀時は面倒くさそうに頭を掻き、仕方なく事の顛末を話すことにした。

 

 

「実はよぉ......」

 

 

 

 

「新八と神楽と定春が吸い込まれて、それと入れ替わりにあの嬢ちゃんが出てきただぁ?」

 

 

銀時から一連の出来事を聞いて怪訝そうに言うお登勢。

お登勢と一緒に聞いていたキャサリンもまた同じ反応であった。

 

 

「ニワカニ信ジラレナイハナシデスネ、モウ少シマシナウソヲ言っタラドウデスカアホノ坂田」

「ウソじゃねーよ、ちゃんと証拠もあるんだからよ」

 

 

そう言って銀時は懐からある物をお登勢とキャサリンの前に出す。

それは手乗りサイズの生気のない表情をした手抜き感満載の人形。

新八、神楽、定春を吸い込み、赤髪の少女が出てきた空間を生み出す原因となったジャスタウェイ座我阿琉怒(ザ・ワールド)である。

 

 

「何なんだいそれ? その見てるだけでヤル気無くしそうな人形は?」

「ギャハハハハハ!! 見テ下サイヨオ登勢サン、コノ目辺リ坂田サンニソックリデスヨ!!」

「ふざけんじゃねーぞコノヤロー。銀さんはな、本気になったら目がキリッとなるんだよ......コイツはジャスタウェイ言って簡単に言えば機械(からくり)だよ機械(からくり)。コイツが居間に落ちてたんだよ。大方、神楽か定春が拾ってきたんだろ」

「それがどういった機械(からくり)か分からないのかい?」

「さっきから弄ってるんだけどよ、うんともすんとも動かねえんだよこの機械(からくり)

「ジャアモウオ手上ゲッテ事デスカ?」

「いや、アテならあるさ。機械(からくり)に一番詳しい江戸一番の機械技師(からくりぎし)にな」

 

 

銀時が言うアテにお登勢は気付いた。

 

 

「源外の爺さん所に行くってわけかい」

「ああ。機械(からくり)が絡んでるならあの爺さんの出番だ。まあ、あの爺さんならこんな変な機械(からくり)とか作ってそうだけどな」

 

 

銀時が何気に核心的なセリフを言うとお登勢が次の疑問を言う。

 

 

「なあ、銀時。アンタ新八、神楽、定春の心配とかしないのかい? 仮にもその空間?に吸い込まれちまったんだろ?」

「彼奴らなら心配ねーだろ。そう簡単にくたばるタマじゃねーし、向こうでも大丈夫だろ」

 

 

そう言う銀時の脳裏には砂漠のような場所で新八、神楽、定春の骨らしき物が転がっている絵が浮かべられていた。

 

 

「おいィィィィィ!!? 言ってる事と背景が全く逆じゃねーかァァァァ!? 完全に死んでるだろコレッ!!」

「おいおいバーさん。彼奴らのゴキブリ並みの生命力をナメるなよ。たとえ火星だろが何だろうが組織化し高度な文明築きながらきっとしぶとく生きてるさ」

「それどこのテラフォーマー!? 最終的にはゴキブリに退化してんじゃねーか!!」

 

 

銀時のボケにお登勢がツッコミを入れていると店内の裏側からある人物......否、機械人形(からくりにんぎょう)が出てきた。

 

 

「お登勢様、只今琴里様の清掃が終わりました」

 

 

同じくスナックお登勢の従業員であるからくり家政婦『たま』がお登勢に報告を入れてきた。

どうやら赤髪の少女のシャワーが終わったようである。

 

 

「着る物についてなのですが、勝手ながらお登勢さまが昔使っていた着物を貸すことにしましたがよろしかったでしょうか?」

「ああ、いいよ。どうせ物置に閉っているよりは使われた方がいいさね」

「わかりました。後、話を伺ったところ、吐瀉物をぶっ掛けられたことは本当に事故だったようで銀時様にR-18的な事はされていない様です」

「何、たまお前も疑ってたのか? 皆には銀さんどんなイメージで見てんだよ? 」

「私の中での銀時様のイメージはちゃらんぽらんで糖尿病寸前の犯罪者予備軍、爛れた恋愛しかできなさそうなまるでダメなオッサンな侍です」

「いやそれもう侍というかマダオだよね、完全にマダオって言ってるも同じだよねそれ......つうかたま、さっき琴里様って言ってなかったか? それって...」

「それが私の名前よ、マダオさん」

 

 

たまに続いて赤髪の少女が着替えの着物を着て出てきた。

しかも銀時をマダオ呼びで。

 

 

「ありがとうございます。風呂借りるだけじゃなく着る物まで用意してくれて」

「いいんだよ。うちの銀時(バカ)がやらかしちまった事だし」

「どうだガキんちょ、気分の方は?」

「ええ、アンタにゲロぶっ掛けられて気分最悪だったけど、風呂借りて着替えてからは幾分はマシになったわマダオさん」

「おい、そのマダオさんはやめろ。俺は長谷川さんと違ってちゃんと万事屋()う職に就いてるんだよ」

「万事屋? 万事屋ってつまり何でも屋さんて事?」

「そうです。ですが依頼など全く来ず、毎日をグータラに過ごしているのが現在の銀時様の状況です」

「それってつまりほとんど無職のオッサンと一緒って事じゃない」

「ちーがーいーまーす。銀さんは断じて無職のオッサンじゃありませーん。競馬(お馬さん)パチンコ(玉転がし)に忙しい毎日を送るお兄さーんでーす」

「馬さんや玉転がしって言ってる時点でもう典型的にダメな人でしょアンタ。まるでダメなお兄さん、略してマダオってことでしょ?」

「.........ところでよガキんちょ、名前は何て言うんだ?」

(逃げたね)

(逃ゲマシタネ)

(痛い所突かれて逃げましたね)

 

 

赤髪の少女に痛い所突かれた銀時は無理矢理話を変えて少女の名を聞こうとする。

赤髪の少女は意地悪そうに笑う。

 

 

「あら? 人に名前を尋ねる前に自分から名乗るのが礼儀じゃない? マダオさん?」

「だからマダオじゃねーって言ってんだろ......坂田、坂田銀時。さっきも言ったが万事屋を営んでる者だ。そんで着物貸したそこの妖怪ババアは大◯丸だ」

「誰が妖怪で大◯丸だっ! 肝臓吐き出させるぞコラッ!......お登勢だよ。このスナックのママでそこの銀時(天パ)の大家を勤めてる者さね。そこの二人はうちの従業員として働いているキャサリンとたまだよ」

「キャサリント言イマス。トリアエズ紹介料に30万ヨコセ小娘」

「何が紹介料だこのアホンダラ!」

「アダッ!」

「からくり家政婦のたまと申します」

 

 

銀時、お登勢、キャサリン、たまと自己紹介していく。

そしてとうとう赤髪の少女が名乗る。

 

 

「アタシの名前は五河琴里。天宮市に父と母、義理の兄と住んでるタダの中学生(・・・・・・)よ」

「天宮市?」

 

 

赤髪の少女『五河琴里』が名乗ると銀時は琴里が言ったある言葉に引っ掛かった。

 

 

「おい、婆さん。天宮市って聞いたことあるか? 俺全然知らねーんだけど」

「アタシも聞いたことが無いねそんな市の名前。たまは知ってるかい?」

「いえ、わたしも聞いた事がありません。それに今しがた天宮市と検索したところそのような市の情報はありませんでした」

「ハア? ソレッテツマリウソッテコトジャナイデスカ」

「ですが琴里様の様子から見てウソを言っている感じではないんです」

「.........」

 

 

銀時とお登勢達が琴里の住んでいる場所について話している一方で

琴里は銀時達を見ながらある事を考えていた。

 

 

(...あの『災害』に関して敏感で最新技術の実験都市として知られている天宮市を知らない...それにあのキャサリンやたまさんのあの姿...もしかしてここは...)

 

 

そう考えていた琴里に銀時が声をかける。

 

 

「五河って言ったか? 天宮市なんて街、聞いた事ねぇんだけどよ、本当にそこから来たのか?」

「ここでウソとか言って私に何の得があるのよ?...ねえ、少し聞きたい事があるんだけどいいかしら?」

「あ? 何だよ?」

「貴方達は『空間震』を知ってる?」

 

 

琴里から『空間震』について知っているかどうか聞くが銀時達にとっては聞いた事が無い言葉だった。

 

 

「空間震? それはアレか? 振動起こして何もかも破壊しちゃうアレの事か? 確かにすごかったよな。特に白ひげの時は」

「銀時様、それはグラグラの実です」

「違イマスヨ、坂田サン。ドコゾノSOS的ナ団体ノオンナガイライラシテイル時ニ出来チャウアレデスヨアレ」

「いや、それ閉鎖空間だから。ていうか今どきの若い連中にハルヒネタとか知ってるのかい?」

「大丈夫だろバーさん。これ読んでる連中は大抵のアニメやマンガ、ラノベばっか読んでる暇な連中ばかりだから。そういやハルヒに長門、小泉に朝比奈さん元気にしってかなぁ。ここの所、銀魂(こっち)が忙しくて会ってねえけどそろそろ顔出さないと完全にハルヒに怒なされるわ」

 

 

空間震と聞いて空間関連のネタや中の人的なネタで話している銀時達を見て琴里は自身が考えていた『ある予想』に近づいていることを感じていた。

 

 

(...空間震を知らない...あの反応が演技だったらノーベル賞ものだけど、あれは本当に空間震を知らない反応だわ。...)

「...ねえ、まだ聞きたい事があるんだけどいい?」

「なんだよさっきから。銀さんは何でも聞かれたら答えるド〇え〇んじゃねーんだよ。そろそろお前について聞きてえ事があるんだけどよ...」

「安心なさい、あと二つ質問するだけだから......ここは日の本の江戸っていう町でキャサリンとたまさんは天人っていう存在かしら?」

 

 

琴里は最後に江戸とキャサリンやたまについて尋ねた。

前の質問とは違いこの質問には銀時達は答えられた。

 

 

「確かにここは日の本の江戸で、キャサリンは天人だけどたまは違げえよ。たまは今は人型だが変形(トランスフォーム)すればガンタンクになれるすげー機械(からくり)なんだよ。デストロン相手に一騎当千だよ」

「銀時様、ガンタンクネタは劇場版完結篇限定で、何処ぞの機械生命体のごとく変形(トランスフォーム)も出来ませんしサイバトロンにも所属していません。...先ほどの紹介にも言いましたが私はからくり家政婦と言って簡単に言えば機械人形(からくりにんぎょう)です」

機械人形(からくりにんぎょう)...要はロボットみたいな感じでいいのかしら?」

「概ねその認識でよろしいかと」

「...分かったわ。これで最後の質問だけど、この日の本じゃあ天人によって宇宙へは簡単に行けるかしら?」

「宇宙だぁ? まあ、確かに天人の技術のおかげで『ターミナル』とか宇宙船とか使えれば宇宙なんざハワイに行くノリで行けるがそれがどうした?」

「......そう、それが分かれば十分よ」

 

 

銀時とたまとの質問のやりとりの中で琴里は自身の中で考えた『予想』が確信へと変わり内心驚愕した。

 

 

(江戸...天人...ターミナル...やっぱりここは『あの人』が言っていた世界...!...だとしたら、なんて事なの! 私は今...)

「おい、そろそろこっちの質問に答えてもらおうか」

「...!...ええ、そうね。答えれる範囲でなら答えるわ」

「...五河、お前は天人について尋ねてたみてぇだが、天人を見るのは初めてか?」

 

 

銀時から天人の質問をした時の事を質問されて、琴里は少し考えるそぶりを見せてから質問に答えた。

 

 

「...ええ、聞いた事はある(・・・・・・・)けど実際に見るのはこれが初めてよ」

「見るのは初めてって、どんだけ遠い田舎にいたんだいアンタ?」

「モシカシタラ鋲ノ付イタ服を着タモブ的ナモヒカン共ガ毎日汚物ヲ消毒シテイル場所カラ来タンデスヨオ登勢サン」

「あるいはV8を讃えながら死ぬ前に銀のスプレー吹きかけて死んでも永遠に輝き続けるイモータルな場所から来た可能性もございます」

「いやありえないから。つーかその二つ共通してんの世紀末だし、こっちと世界が全然違うから!」

「......世界が違う...ある意味正解かもね...」

「「「「は?」」」」

 

 

キャサリンとたまのボケにお登勢がツッコミする際に言ったある言葉に琴里が意味有りな正解を出した事に銀時達は凝視する。

 

 

「世界が違う...それはどういう意味なんですか?」

「何? もしかしてお前、チビに見えて高貴な身分なのか?」

「チビじゃなくて五河琴里って言ってるでしょ.....あ〜、何て言えばいいのかしら...」

 

 

琴里は頭を掻き、少し考え事をしてからは意を決して銀時達に言った。

 

 

「異世界から来たって言ったら信じる........?」

「「「「.........は?」」」」

 

 

銀時達は時が止まったこのように琴里をもう一度凝視するのであった。

 

 

 

 

「お〜い、爺さん居るか〜?」

 

 

ここは江戸一番の機械技師である源外がいる工房。

ここに銀時と琴里が訪れていた。

 

 

「ここに貴方が言った発明家が居るって言うけど大丈夫なの?」

「源外の爺さんは醤油やら卵かけご飯関連の変な発明品ばっか作るがアレでも江戸一番の機械技師だ。腕に関しては問題ねーよ」

「そう......って言うか、醤油やら卵かけご飯関連の発明品て何よソレ?」

「俺の木刀に醤油出す機能つけたり、『全自動卵かけごはん製造機』っ()うタダ美味い卵かけご飯作るだけのガラクタ作ったりとそんなカンジだ」

「......何その醤油と卵かけご飯に掛ける執着心? 醤油と卵かけご飯に呪いでも掛けられてんのその人?」

 

 

銀時と琴里が源外の工房に訪れたのには理由がある。

琴里がこの世界に来た原因であるジャスタウェイ座我阿琉怒(ザ・ワールド)について調べてもらう事である。

 

琴里の異世界から来ました発言に凝視していた銀時達だったが

琴里は自身の世界について説明した。

琴里のいた世界の歴史では来航してきたのは天人と言われている宇宙人ではなく海から来た黒船だったり、

宇宙開発もハワイに行くノリで旅行できるところまで進んでいない。

そして琴里のいた世界で起こっている現象『空間震』についても説明された。

 

『空間震』についてはまた別の機会にて説明されるが

琴里が説明を終えた時は銀時達は半信半疑であった。

異世界から来ましたっと言ってもそう信じられるハズが無い。

だがこの時点で今日がエイプリルフールでもなければ琴里がウソを言う意味もなく状況は膠着していく一方。

 

そこで銀時は壊れたジャスタウェイ座我阿琉怒(ザ・ワールド)を持って、琴里と一緒に源外が居る工房に行く事にした。

 

銀時達は壊れたジャスタウェイ座我阿琉怒(ザ・ワールド)が未だどのような機械なのか分からないが、

ただ知っている事と言えばこの機械によって新八、神楽、定春は吸い込まれ、琴里がこの世界に来てしまったという事実。

そこでこの機械を源外に調べてもらえば琴里がこの世界に来てしまった原因が分かるかもしれないので

琴里と共に源外がいる工房に訪れたのであった。

 

 

「なんだ、銀の字。こんな朝っぱらから珍しいじゃねーか」

 

 

工房からゴーグルをかけた老人『平賀源外』が出てきた。

源外は朝から工房に見慣れない娘連れてきた銀時を見て珍しそうに言う。

 

 

「しかも何時もの連中じゃなく見慣れね娘っ子連れてくるとわぁ......銀の字、一ついいか?」

「なんだよ爺さん、神妙な顔して」

 

 

源外が神妙そうな顔で銀時に尋ねた。

 

 

「銀の字.........お前さん、もしかしてロリコンか?」

「.........は?」

 

 

源外からまさかのロリコン宣言を受けて銀時は間抜けた声を出す。

源外はそんな銀時にかまわず話を進めていく。

 

 

「まさかお前さんにそんな趣味があろうとは......人の趣味にとやかく言う義理はねえが、中学生に手へ出すのは流石に拙いんじゃねーか銀の字?」

「おいィィィィィィ!! 違うっ()ってんだろうがァァァァァ!! ババアやジジイといい、なんでソッチに持っていくのかな!? 絶対ないからね!? こんなガキんちょ相手に絶対ないからね!? こんなちんちくりんなガキんちょよりも結野アナのケツの穴に手へ出すわ!!」

「だからガキんちょじゃなくって五河琴里って言ってんでしょうがこのアホ天パァァァァァァ!!! て言うか下ネタ言うァァァァァァ!!!」

 

 

ドゴッ!!

 

 

「ああああああッ!!」

 

 

勘違いをする源外に銀時は下ネタ的な事を言って誤解を解こうとするが、銀魂特有の下ネタに耐性がない琴里から腿にローキックを食らい悶絶。

銀時が悶絶している間、源外は琴里を尋ねる。

 

 

「ほほう、あの連中にも負けず劣らずの嬢ちゃんだな。嬢ちゃん、名前なんて言うんだ?」

「...私、五河琴里と言います。訳あってそこで悶絶している銀時(おとこ)と一緒に江戸一番の発明家である貴方に用があって来ました」

「俺に用だと? 何か作って欲しいものでもあんのか?」

「それなんですが......ほら、そこで悶絶してる腐れ天パ。さっさと例のもの出しなさい」

「いてててて、くそ。思いっきりやりやがって...」

 

 

銀時は腿をさすりながらも懐からジャスタウェイ座我阿琉怒(ザ・ワールド)を取り出し源外に見せる。

 

 

「爺さん、この機械についてなんだが......」

「おお! そいつはジャスタウェイ座我阿琉怒(ザ・ワールド)!! 何処にいったのか探していたんだが銀の字が持っていたのか!」

「ジャスタウェイ座我阿琉怒(ザ・ワールド)!? 何こんなやる気をなくす人形にジョジョ第三部のラスボスのスタンド名付けちゃってんの!? 見た目とギャップ在り過ぎでしょう!」

 

 

源外が手乗りサイズのマヌケな人形であるジャスタウェイの正式名を聞いて前回で新八と同じツッコミを入れる琴里。

さらに銀時は尋ねる。

 

 

「コレを知ってるって事は爺さんの発明品か?」

「そうだ。こいつは『全自動卵かけごはん製造機』の改良中によって生まれた発明品だ」

「『全自動卵かけごはん製造機』て......アンタまだあのゴミクズな機械作ってんのかよ」

「ゴミクズじゃねえ! 世紀の発明だバカヤロー! あれから『全自動卵かけごはん製造機』を改良してさらにすごい機能を搭載することに成功したんだぞ!」

(本当にそんな物発明してんのねこの人......。うちの連中といい勝負じゃないかしら?)

「すごい機能だぁ?......一応聞くがそりゃどんな機能なんだ?」

 

 

『全自動卵かけごはん製造機』の事を聞いてげんなり銀時に怒る源外。

銀時が言った通り変な発明をする源外に琴里は自身の部下(・・・・・)と比較する中、銀時は源外が言ったすごい機能について聞いた。

 

 

「聞いて驚けよ!! なんと改良したことにより完成した卵かけごはんがさらに絶妙な掻き混ぜ加減によりさらなる完成度へと高めることに成功したんだ! どうだ凄えだろ!!」

「「いや、ほぼほぼゴミクズな機能だろうが(でしょう)ソレ!!?」」

 

 

源外が搭載した機能についてツッコミを入れる銀時と琴里。

銀時はため息を吐きながらも気を取り直して源外が開発したジャスタウェイについて尋ねる。

 

 

「んで、このジャスタウェイ座我阿琉怒(ザ・ワールド)はどういった機械なんだ爺さん?」

「こいつか? こいつは簡単に言えば転送装置だ」

「「転送装置?」」

 

 

源外は銀時と琴里にジャスタウェイ座我阿琉怒(ザ・ワールド)について説明する。

 

 

「こいつはターミナルと同じ原理で単体での瞬間移動を可能にした装置だ」

「おいおい、『全自動卵かけごはん製造機』よりも全然使えるじゃねーか。むしろこっちが世紀の発明じゃね?」

「だが、移動できる距離が自宅から近所のコンビニぐらいまでしかねーんだよ」

「何その微妙な距離? せっかく第三部のラスボスのスタンド名が入ってるのに名前負けしてないソレ?」

「まあ、作者がジョジョラーである影響で決まった名前だからな......ところで銀の字、この座我阿琉怒(ザ・ワールド)がどうしたんだ?」

「実はよお......」

 

 

銀時は源外に万事屋での出来事と琴里について話すことにした。

 

 

 

 

「新の字達が吸い込まれて、代わりに異世界から来た琴の字......」

「でよ、爺さん。そいつ調べてみてなんか分かったか?」

「.........」

 

 

銀時と琴里は源外の背を見守る中、源外はジャスタウェイ座我阿琉怒(ザ・ワールド)をあっちこっち弄りながら調べていた。

 

 

「...この壊れ方...座我阿琉怒(ザ・ワールド)の緊急モードを起動させやがったな」

「緊急モード?」

「...それってどういう機能何ですか?」

 

 

源外が言った緊急モードに疑問を浮かべる銀時と質問する琴里。

源外は道具を取り出しながら解説する。

 

 

「緊急モードって言うのは何か危険が迫った時に大出力で遠い場所へ転送する機能だ。おそらくだが、これが琴里がこの世界に来ちまう原因になっちまったんだ」

「原因だぁ? でも座我阿琉怒(それ)は自宅から近所のコンビニまでしか飛ばせねって話だったろ?」

「それはあくまで距離の話だ銀の字。本来、座我阿琉怒(ザ・ワールド)は行きたい場所の座標を入力しそこまでのワームホールを形成、そのワームホールを通ることで転送を可能としてたんだ。だが、緊急モードになると何処か遠くの地に転送することになっちまうから見知らぬ遠い地までワームホールを形成することになる」

「遠い見知らぬ地って...それってもしかして...」

「そうだ。新八達が起動した座我阿琉怒(ザ・ワールド)の緊急モードは琴里がいる世界まで続くワームホールを形成しちまったんだ。そしてそのワームホールによって新八、神楽、定春は琴里がいる世界へ。そして入れ替わる形で琴里がこの世界に来ちまったって事だ」

「......ねえ、源外さん」

 

 

源外は解説する中で壊れたジャスタウェイ座我阿琉怒(ザ・ワールド)を修理しているとまたも琴里が話しかける。

黒いリボンを結んでいる琴里の性格上、表情に出さないようにしているがどこか焦りを覚えていた。

 

 

「そのジャスタウェイ座我阿琉怒(ザ・ワールド)、修理にどのくらい掛かるのかしら?」

「う~ん、そうだな......」

 

 

源外は一旦、ジャスタウェイ座我阿琉怒(ザ・ワールド)の修理を中断し銀時と琴里の方を向く。

 

 

「この機械(からくり)自体、『全自動卵かけごはん製造機』の改良中に出来た副産物で、言わば奇跡的に出来た機械(からくり)だ。此奴を修理するとなると最低でも一週間、最大でも一ヶ月は掛かっちまう。それに......」

 

 

 

 

「それで? 結局、どうする事にしたのさ?」

 

 

再びここはスナックお登勢。

カウンターにはお登勢、向かいのカウンター席には銀時と琴里が座っていた。

いつもならここでタバコを吸うお登勢だが未成年である琴里に気を遣って吸わないようにしている。

 

 

「とりあえずは爺さんからの報告待ちだ。座我阿琉怒(あれ)の修理が終わって次は新八達が飛ばされた琴里(コイツ)の世界の座標を探さなきゃいけねえからまだまだ時間が掛かるとよ」

「そうかい......」

 

 

銀時の報告を聞いてお登勢はチラリと琴里の方に目を向け、銀時もチラリと琴里の方を見る。

琴里の方は表情が暗く元気がなかった。

琴里は銀時が視た感じでは神楽に近い同年代で、その上、異世界に飛ばされて向こうの家族ともしばらくは会えないとなれば落ち込みもする。

元気がない琴里に店内の清掃をしていたたまが近づく。

 

 

 

「琴里様」

「...たまさん?」

「突然、このような事態に遭遇して落ち込むのも分かります。ですが、まだ元の世界に帰れない事が確定しているわけではありません。源外様なら必ず修理を完了させて琴里様を元の世界に帰します。だから琴里様もそう信じ万事屋(こっち)てください」

「たまさん......」

 

 

落ち込む琴里を元気づけようと励ますたま。

その様子を見ていた銀時とお登勢。

 

 

「....なあ、銀時」

「何だよ、バーさん?」

「アンタ、しばらく琴里(この子)の面倒を見てやんなよ」

「はぁ!?」

「!?」

 

 

お登勢からの突然の提案に銀時は声を上げる。

琴里もお登勢からの提案に驚いている様子であった。

 

 

「お登勢さん...どうして...」

「どうしてだって? そりゃあ身寄りない子を放置しちゃ江戸っ子が廃るってもんさね。それにこれも何かの縁。こういう時は大人に任せな、琴里」

「微量ながら私も出来る限り琴里様のお手伝いをさせていただきます」

「お登勢さん...たまさん...ありがとうございます!」

 

 

居場所を提供してくれたお登勢とたまにお礼を言う琴里。

しかし、琴里の面倒を見ることになっている銀時は不満を口にする。

 

 

「オイオイオイオイオイ、だからってよバーさん、何で俺が琴里(コイツ)の面倒を見なくちゃいけねーんだよ?」

「当たり前だろ? 原因がジジイの発明品だからだって琴里(この子)が来る切っ掛けになったのは新八達だろ? 部下の責任は上司の責任、つまりこいつはアンタの責任でもあるってわけさね。責任もって琴里(この子)の面倒を見るのが道理だろ?」

「いや、けどよぉ......」

「それに、このかぶき町で琴里(この子)一人で彷徨ってたらどんな目に合うか分かったもんじゃないだろ?」

「.......」

「後、もし面倒見るんだったら今月含めて溜まった家賃三ヶ月分チャラにするけど...どうなんだい? 引き受けてくれるかい?」

 

 

お登勢からの言い分と溜まった家賃の帳消しを聞いて銀時は溜息をし、頭を掻きながら「仕方ねえなぁ~」とぼやき琴里の方を向く。

 

 

「...聞いた通りだがよぉ、源外のジーさんからの連絡が来るまでの間、しばらくは万事屋(こっち)で面倒見てやるよ」

「アンタ......」

「まあ、あくまでバーさんからの依頼で面倒見るんだからな、ちゃんと言うこと聞けよ?......バーさん、ちょっと小便してえから厠借りるわ」

「借りるのは良いけどたまがせっかく綺麗にしてくれたから汚すんじゃないよ?」

「安心しろ、今日の天秤座の運勢三割大当たりらしいから大丈夫だ」

「おいそれ、後の七割ハズレって事じゃねーか! 汚したら承知しねーからな腐れ天パ!」

 

 

お登勢のツッコミを受けて銀時は厠に向かう。

琴里は銀時の背中じっと見ていた。

琴里にとっては見知らぬ世界で自分にゲロをぶっかけた銀時と生活するとなると色々と不安を感じていた。

不安を感じていた琴里にお登勢とたまが話す。

 

 

「安心しな。銀時(アイツ)は普段はだらしない奴だけど交わした依頼(やくそく)だけはちゃんと守る奴さ。そうだろたま?」

「はい。銀時様は確かに普段はちゃらんぽらんな方ですが交わした依頼(やくそく)は何が何でも守り通す侍でございます」

「侍……」

 

 

侍という言葉を口にする琴里。

それは自身が住んでいた世界に迷い込んだあの人(・・・・・・・・)から聞いた言葉。

すると厠から用を済ませた銀時が戻ってきた。

 

 

「う〜す、戻ってきたぞ〜...おい、“琴里”。これからかぶき町を回るから外に出んぞ」

「え...? あ、ちょっと、“銀さん”!?」

 

 

銀時から初めて名前で呼ばれて琴里は少しポカンとなるが、そんな琴里に構わず銀時はスナックお登勢から出て行く。

琴里も初めて銀時の名前を言って、後を追う形でスナックお登勢を後にする。

お登勢とたまは店の玄関から外に出て、出掛ける銀時と琴里を見送る。

 

 

「......銀時様に琴里様、お二人は無事にやっていけるのでしょうか?」

「さあね。けど新八と神楽とは別の意味で騒がしくなるのは間違い無いだろうね」

 

 

お登勢は懐からタバコを出し、火をつけてタバコを吸い始めた。

タバコの煙を吐き出してお登勢は呟く。

 

 

かぶき町(この町)はどんなヤツだろうと受け入れる。例え異世界の迷子だろうが世界を滅ぼす大魔王だろうが何だろうとね」

 

 

 




デアラ三期が決定しましたがやはり七罪篇から折紙篇までやる感じですかね?
七罪の声優さんは誰がやるのか気になりますが楽しみです。

後、12月に入ってから少し忙しくなり
更新に遅れが出ると思いますが、出来る限り12月中に更新できるように頑張る予定です。
それでは。
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