DATE・MADAO・LIVE   作:人鳥悪夢

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外道丸に続き、あのキャラたちの登場です。


第四訓『陰陽師ニモ負ケズ』

「江戸滅亡に関わるねぇ....」

 

 

外道丸の訪問から翌日の曇天の空の元。

外道丸が依頼の内容はある場所である方から話してくれると言って帰ってしまった為、

銀時と琴里は外出である場所に向かっていた。

 

 

「滅亡も何もウチは毎月赤字続きに滞納しまくりでいつも滅亡の危機だっつぅのに」

「その滅亡って主にどこかの天パが賭け事やたいして飲めないくせに大酒飲みしたりするのが原因だけど...ねえ」

「あ? 何だよ琴里?」

 

 

銀時が愚痴る中、琴里はある事を訪ねる。

 

 

「結野アナに外道丸さん、それに結野衆っていう陰陽師の方々とも知り合いみたいだけど、何のきっかけでそんな人達と知り合ったのよ?」

「あ~、その事?」

 

 

琴里から結野アナとその式神である外道丸、そして結野衆と知り合った経緯を尋ねられ銀時はめんどくさそうに頭を掻きながら答える。

 

 

「まあ、あれだ。実はこんなことがあってだな。サラサラペラペラ」

「サラサラペラペラって言っても何言ってんのか分かんないんだけど」

「何だよ、そこは空気読んで分かった風にしとけよ。そんなんだからおめぇは何時まで経ってもツルペタなんだよ琴里」

「絶対関係ないわよね胸の話は!? それにまだまだ成長期なんだからこれからボッキュボーンになっていくのよ!」

「いやいや、現実を見ようぜ琴里。お前んとこのゲームじゃ大人の琴里(おまえ)が出てきてたがそれでもツルペタだったろ? もう未来は確定したも同然だろ?」

「ツルペタじゃなくて少し位大きさはあったわよ!......いいや、まだよ! ここから先も牛乳を飲み続けていけばいずれ...」

「そ~かい、期待してねぇけど頑張れよ~」

「あ、でも銀さん。 これからいちご牛乳じゃなくて普通の牛乳も用意してくれない? いちご牛乳じゃあ甘過ぎるのよ」

「オマッ!? 最近いちご牛乳の減りが早いなぁと思ってたらお前が飲んでやがったのか!!」

 

 

琴里が好物でもあるいちご牛乳を勝手に飲まれてたことに銀時は問い詰める。

 

 

「テメェ、居候の身でなに人ん家のいちご牛乳飲んでんだ! 返せ! 俺のいちご牛乳返せコラ!」

「いちご牛乳位で騒ぐんじゃないわよ。それに私の成長(主に胸)の糧になってるんだから問題ないでしょ?」

「問題ないでしょ?じゃねぇ! お前にいちご牛乳飲ませるって事はコンクリートにぶち撒けてると同じ意味なんだよ!」

「それ私の胸はコンクリートって言いたいの!? いい加減張った押すわよ腐れロリコン天パ!!」

「アンだとツルペタチュッパチャップス小娘!!」

 

 

仲良く喧嘩?する銀時と琴里。

しかし二人の喧嘩を聞きつけ、周囲にいた人々の視線が集まる。

 

 

「やだなにかしら?」

「見て、あの男あんな女の子を連れてるわ」

「喧嘩みたいだけど...まさか襲う気か?」

「もしかしてロリコン?」

 

 

人々からのな視線や小声にさすがの銀時もやばいと思い焦る。

その隙を琴里が見逃すことなくニヤリと笑い実行する。

 

 

「そういえば、私の清い体をよくも(ゲロで)汚してくれたよね~」

「ブッ!?」

 

 

突如、最悪な出会い(第零訓)をした事について話を振る琴里。

その発言も今の状況では誤解する事間違いなしである。

琴里の発言を聞き周囲から軽蔑な視線が銀時により一層深く刺さる。

冷や汗をダラダラ流す銀時はすぐさま周囲にいる人々の誤解を解こうとする。

 

 

「いやいやいやいや!! 違う違う違うんですぅ!! こいつが言ってる汚したって言うのは...!」

「違うって何よ? あの時、思いっきり私の顔に臭い(ゲロ)のをぶっ掛けてきたクセむぐ」

「これ以上何も言うんじゃねぇッ!! いや言わないでください琴里様ッ!! 三百円挙げるからァァァァァァァァァァ!!」

 

 

琴里の口を塞ぐ銀時であったが時すでに遅し。

周囲からの小声や軽蔑な視線が先程よりも一層深く銀時に突き刺さる。

ついには電話を取り出す人も出てきた。

 

この状況に銀時が出した行動は......

 

 

「マサラタウンにさよならバイバイィィィィィィィィィィ!!!!」

 

 

そのまま琴里を連れ出し超特急でこの場を離れる事であった。

 

 

 

 

「ハァ......ハァ......」

「ここが外道丸さんが言ってた結野衆のお屋敷...幕府からの守護の任をまかされてるみたいだから大きいだろうと予想してたけど...」

 

 

呼吸が荒く両膝に手に当てて前かがみな銀時を他所に

琴里は目的地である結野衆の屋敷である立派な門を見上げていた。

 

 

「...ねえ、門を開けたいんだけど、これってインターホンとか何処に設置されているのかしら銀さん?」

「......いやインターホンどころじゃねぇだろォォォォォォォォ!!! 何てことしてくれてんだデビルチュッパチャップス小娘!!!」

 

 

門を開けようインターホンを探す琴里に銀時は大声でツッコむ。

ツッコまれた琴里は首を傾げながら銀時の方を向く。

 

 

「あら、何を言ってるのかしら。汚した件については間違ったことは言ってないでしょ?」

「イヤ確かに吐いて汚したのは認めるが、あの人だかりであんなこと言われれば確実に俺ぁ幼女を穢したロリコンヤローだって思われちまうじゃねぇかぁッ!!」

「思われるも何も間違っていないでしょ腐れロリコン天パの銀さん」

「誰が腐れロリコン天パだコノヤロー!!」

 

 

先程の公衆でのやり取りで間違いなくロリコン認定されたことに銀時は膝から崩れ落ち地面に手を当てて落ち込んでいた。

 

 

「どーすんだよオイィィ!! 明日から間違いなく周囲に蔑まれた目を向けられるの山の如しだよ!!?」

「ならその状況を解決できる案ならもってるけど、聞きたい?」

「.........とりあえず聞くが、どんな案だよ?」

 

 

琴里からの解決案に不安を覚えながらも一応聞く銀時。

 

 

「要はロリコンだと思われるのが嫌なんでしょ? なら逆に『俺は新社長:五河琴里の万事屋で働くヒラ社員:坂田銀時だ』って宣伝すれば、あくまで私と銀さんは社長と社員の関係って事で落ち着かせれば問題ないでしょ?」

「なるほど! これなら周りからロリコンだと思われず万事解決だな!......ってんなわけねぇだろォォォォォォォォ!!!!」

 

 

琴里からの提案に異議を唱える銀時。

その案は完全に万事屋を乗っ取られる上に社員に降格されてしまうので銀時としてはたまったものではなかった。

 

 

「何よ? 私の案が不服なの?」

「不服も何も不服しかねぇんだけどッ!! なに万事屋(ウチ)を乗っ取てる上になんで居候の身であるお前が社長で俺がヒラ社員になってんだよッ!! どう考えてもおかしいだろッ!!?」

「ふん、いつもグータラで過ごしているマダオな元社長をクビにしないだけでもありがたいと思ってほしいわね。アタシが社長になった暁には今までのグータラで過ごしてた分馬車馬の如く働いてもらうわよ? そうすればその死んだ魚の様な目もマシになるでしょ?」

「ざけんなゴラァッ!! そうなったら俺ぁ別の意味で過労死(死んだ魚の様な目)になること間違えナシじゃねぇか!! 俺ぁ認めねぇぞ!!!」

「...言っとくけど、アタシが社長になる事はお登勢さんも反対しないわよ? 何せお登勢さんから銀さんの事を頼まれたからね」

 

 

琴里の口からお登勢が琴里側に味方していることを聞いて銀時は舌打ちする。

 

 

「チィッ! ババアを味方に付けやがったのか......けどな、俺ぁ連載始まってから長年万事屋銀ちゃんの看板を背負ってるんだ。異世界から迷い込んで来たチュッパチャップス小娘に易々と奪わせねぇよ!」

「はッ! 威張ってられるのも今のうちよ。ここからはアタシが社長のニュー万事屋で天下を取っていくんだから!!」

 

 

万事屋を賭けてのバトルを始めようとしている銀時と琴里。

最早、別のバトルが始まろうとしている両者であったが......

 

 

「......人の屋敷前で何を騒いでいるのでござんすか?」

「「うおッ!?/キャア!?」」

 

 

両者の後ろから声を掛ける外道丸によって中断される。

二人が驚いて後ろを振り向くと外道丸の後方にある屋敷の門はいつの間にか開いていた。

 

 

「門前でギャーギャー騒いでるから開けて見れば......随分と仲がよろしい様で。やっぱり狙っているのでござんすか?」

「「だから狙ってねぇ!!/ない!!」」

「.........さて、仲睦まじい喧嘩は置いといてご案内するので付いて来てくれでござんす」

「おい、何だよ今の間は? 全然違うから。ただ琴里(コイツ)と万事屋を掛けてプロレスかます所だったから。48の技をかます所だったからね?」

「外道丸さん、勘違いしてるけど全然違うから。 これから銀さんにパロ・スペシャル掛ける所だったから。 ジ・エンドで決めるつもりだったからね?」

「はいはい、キン肉マンもウォーズマンも友情が深まっている様なんで、サッサと付いて来てくだせい」

「「だから違うって言ってんだろがァ!!/言ってんでしょうがァ!!」」

 

 

外道丸から仲睦まじい様子だと勘違いされて不服な二人であったが

仕方なく渋々と外道丸の後を追って屋敷の門を通る。

 

屋敷の門を通過すると石造りの道が長く続いていて、その先には大きな屋敷がある。

おそらくあの屋敷が結野衆の本拠地なのであろう。

 

外道丸の案内の元、結野衆の屋敷に向かう二人。

しかし外道丸が「あッ」と何かを思い出すように立ち止まり、後方にいる銀時と琴里に振り向く。

 

 

「そういえば言い忘れていやしたが...」

「何だよ、言い忘れたって? 結野アナのスリーサイズ? 安心しろ、例えスリーサイズが変わろうが俺ぁ未来永劫結野アナのケツの穴を追いか『ドゴォ!!』げぇてぃあ!!」

「何でここでスリーサイズ?...穴を追いかけるってバカなの? 死ぬの?」

 

 

銀時の下ネタに琴里がローキックを右太ももに炸裂し、痛みで右太ももを抱えてうずくまる形で銀時は撃沈した。

痛みでうずくまる銀時に代わって琴里が外道丸に問う。

 

 

「それで言い忘れたって何、外道丸さん?」

「琴里GJっと言いたいところでござんすが...どうやら遅かったでござんす」

 

 

ボフォ!!

 

 

「......へ?」

 

 

外道丸の左右後方に謎の煙が発生した。

突然の事に琴里は呆けた声を上げる中、次第に煙が晴れていくと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこには明らかに強面な大鬼達が銀時と琴里を歓迎する様に左右向かい合い形で並んでいた。

 

 

「キャアアアアアアアアアアアアアアア?!!!」

 

 

突然の大鬼達の出現に悲鳴を上げて銀時にしがみ付く琴里。

 

 

「両家を救ってくださった銀時様を結野衆総出で歓迎する予定だったんでござんすが......」

「げげげげげ外道丸さんッ!! あ、アレって......!!」

「ええ、あれらはあっしと同じ結野衆に仕える式神でござんす」

 

 

外道丸の説明に青い顔をする琴里。

ある事情により肝が据わっている琴里でもまだまだ少女でもある。

お化け屋敷に出てくる作り物ではなく本物の物の怪では迫力と怖さも段違いである。

 

怖がる琴里であったが、そこへヤラレっぱなしであった銀時が黙っているはずがなく

 

 

「おやおや~? 何をそんなに怖がっちゃてるのかな琴里~?」

「ぎ、銀さん......」

 

 

黒い笑みを浮かべる銀時に琴里は別の意味で危機感を持つ。

同じドSな所を持つが故の危機感なのか、それは的中し...

 

 

「そんなに怖がるなんてオメェ......もしかしてお化けとか苦手?」

「ンなぁッ!!?」

 

 

自身の苦手なモノを当てられ変な声を出す琴里。

その反応が図星だと気づき、路上での仕返しに銀時は口を開く。

 

 

「まあ、そーだよなぁ~。所詮はツルペタなチュッパチャップス小娘。苦手なモノとか一つや二つもあるもんだよなぁ~」

「だ、誰が苦手ですってぇ!!?」

「ほ~う、じゃあ苦手じゃないと? そんじゃあいっちょ行ってみよーか」

 

 

否定する琴里にドSな笑みを浮かべる銀時はグイグイと背中押して大鬼達に近付けていく。

 

 

「ちょ...待った待った待った! まだ心の準備が出来てなっていうかグイグイ押すのやめなさい! 好きなチュッパチャップスあげるから!!」

「いやいやいや、苦手じゃねぇならイケるだろ? 大丈夫だってほら、夢の島とかに居そうじゃんあの鬼達。主に絶叫系アトラクションとかに」

「居るかァァァァァァァァァァ!! 居たとしても別の意味で子供が絶叫してぬ~べ~先生飛んで来そうだわ! いい加減これ以上近付けると燃やすわよ腐れロリコン天パ!!」

「誰がロリコンだコラ!」

「............やっぱり狙ってるではござんすか」

「「だから狙ってねぇ!!/ない!!」」

 

 

外道丸の呟きに反論する二人であったが仲良く喧嘩?している上か見事にはハモっているため説得力がない。

するとそこへ...

 

 

『儂らなりの歓迎でもてなそうとしたのだが、どうやら怖がらせてしまったようだな』

「「!」」

 

 

突如、男性らしき声が響いた事に喧嘩?していた銀時と琴里も一時中断する。

何やら複数の足音が聞こえそちらの方を向くと

左右に並ぶ鬼達の間から栗色髪の美青年を先頭に複数人の着物を着た如何にも陰陽術らしき集団が現れた。

 

 

「外道丸さん、もしかしてあの先頭に立ってる人が...」

「ええ、あの方が結野衆の頭目にしてクリステル様の兄君『結野清明』様でござんす」

「......」

 

 

外道丸の紹介に先頭に立つ清明が前に出る。

 

 

「何やら初顔の者もいるので改めて名乗ろう...儂は清明。江戸守護の任就く結野衆の頭目じゃ」

「...訳あって今は万事屋の元で働いている五河琴里です」

「お~す、お久しぶりですねお義兄たま。」

 

 

清明が頭目らしく挨拶と紹介をする中、琴里も自己紹介を返し、反対に銀時は気だるそうな声で返事する。

 

 

「誰がお義兄たまじゃ。それにしても...五河っと言ったか。そちの事は外道丸から聞いている。先の歓迎で怖がらせてしまい申し訳ない」

「いえいえ、私もまさかあんな大鬼が出てくるとは思わなくて......でも今はそんなに怖がっていないんで大丈夫です」

「そうか。そう言ってくれるとありがたいが......」

「晴明さん?」

 

 

会話を交わす中、清明がジッとこちらを見てくる事に首を傾げる琴里。

しかしその視線に最近何処か似ていると感じた。

それはこの世界に来てしまった日に桂のペットであるエリザベスから感じた......

 

 

「オイオイ、お義兄たま。ジッと琴里の事を見てるけどよぉ......まさか、そういった趣味(ロリコン)をお持ちで?」

「「ぶっ」」

 

 

答えに行きつく前に銀時からの発言に思わず吹く琴里と清明。

晴明は銀時の発言を即座に否定し弁明する。

 

 

「バっ、バカ者がッ! 貴様ならいざ知らず儂にその様な趣味(ロリコン)を持ち合わせておらぬ! むしろ儂はに妹クリステルを式神通して陰から見守り写真に収める健全な兄じゃ!」

「いや、それ何処が健全な兄ぃ!? 思いっきり式神使って盗撮してますよね!!」

 

 

清明の弁明に余罪が出てきてツッコミを入れる琴里。

銀時はやれやれとした表情を浮かべる。

 

 

「おいおいお義兄たま、まさかロリコンだけじゃなく式神使って盗撮しちゃってたんですかぁ~。結野衆の頭目も堕ちたもんですね~......ところで写真(それ)っていくらっすか? とりあえず貰える分だけ現金でばらん!」

「貴方も堕ちる所まで堕ちてるでござんすよ銀時様。......まさか主だけでなく晴明様もロリコンだったとは、これはクリステル様の式神としてあっしが調きょ...もとい躾けする必要でござんすね」

「いや今、調教と言いかけていなかったか!? それに外道丸、主も気づいている筈じゃ! 五河の...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はーははははははは!!!」

 

『!』

 

 

突如、高笑いが響き会話を中断する琴里達。(銀時は外道丸に鉄棒で沈められている)

その高笑いの主に晴明すぐに勘付く。

 

 

「この高笑い、まさか...!」

「そう!! そのまさかよ清明!!」

 

 

今度は声が聞こえた方に一同が振り向くと、結野衆の屋敷に位置する右側の塀の屋根に一人の男性が立っていた。

長い黒髪で左目を隠し、結野衆とは対照的に黒い着物を着て右手に扇子を持つ男性に晴明は叫ぶ。

 

 

「道満!!」

「くくく、堕ちたものよなぁ清明」

 

 

扇子で口を隠しながら清明を嘲笑う『道満』の様子を見て琴里は少し困惑した表情を浮かべながら外道丸に尋ねる。

 

 

「外道丸さん、あの如何にも悪者な人って誰?」

「あのお方は『巳厘野道満』様。結野衆と同じく江戸の守護を任せれている陰陽師一族『巳厘野衆』の頭目でクリステル様の元旦那でござんす」

「元旦那!? え、結野アナって結婚してたの?」

 

 

新たな事実、特に結野アナが結婚してたことに驚いていた琴里に外道丸は説明を続ける。

 

 

「結野衆と巳厘野衆は今はお隣さんでございますが、昔は平安の頃から犬猿の仲でして......色々あってクリステル様と道満様は結婚しやしたが離婚して、その後も色々ありましたが銀時様たちのお陰で和解したのでござんす」

「いや、色々と端折りすぎでしょ!! むしろその色々が気になるんだけど!!」

「そこらへんは面倒なので詳しく知りたかったら原作32巻と33巻を読むでござんす」

「ここでまさかの原作宣伝!? どんだけやる気なのよ!!」

 

 

外道丸の宣伝にツッコミを入れる琴里に構わず晴明と道満の会話は続いていた。

 

 

「まさかお主が盗撮だけでなくロリコンにまで成り下がりその上、両家を救った者達を満足に歓迎できてないとは......情けないものだなぁ晴明」

「何だと、道満!」

「巳厘野家なら、客人を怖がらせることなく満足度満点間違えナシの歓迎をする事が出来る!! 見るがよい晴明!! これが巳厘野家の華麗なる歓迎だァあああああ!!!」

 

 

そう言って道満は陰陽術を駆使し、召喚術を発動する。

 

するとドロンと魑魅魍魎の類である式神が空を舞いながら召喚される。

 

 

「いやどっからどう見ても魑魅魍魎の類しか出てないし、華麗どころかほぼ晴明さんと同レベルなんだけど!!」

「何ィ!?」

 

 

召喚されたのが魑魅魍魎の類であることにツッコむ琴里に道満はショックを受けている様子。

道満の失敗に今度は清明がせせら笑う。

 

 

「失敗したな道満!! 華麗と言う言葉をもう一度漢字辞典を引いて調べてくるがいい!!」

「晴明ぃい!! 貴様ァあ!!」

「儂が華麗と言う意味を見せてやろう!! 見るがいい、これが結野衆の超華麗なる歓迎ォおおおおおお!!!」

 

 

今度は清明が陰陽術で式神を召喚する。

召喚されたのは大鬼や魑魅魍魎の類ではなく美しく幻想的な鳥が二頭で、琴里達の上空を華麗に舞っている。

その光景を見て道満も負けてはいられなかった。

 

 

「晴明ィィィィ!! おのれェェェ、貴様には負けんぞぉ!! 見よ!! 超絶華麗なる俺の歓迎をを!!」

「片腹痛いわ道満ん!! 見よ!! 超絶スーパーハイパー華麗なる儂の歓迎をを!!」

「何のォォォ!! 俺の超絶スーパーハイパーウルトラ華麗なる俺の歓迎がァァァァ!!」

「まだまだァァァ!! 儂の超絶スーパーハイパーウルトラグレート華麗なる儂の歓迎がァァァァ!!」

 

 

もはや銀時達を歓迎するのではなく、どちらの歓迎が上なのか張り合う晴明と道満。

二人を中心に召喚された式神が飛び交う中、その光景をほったらかされている琴里は呆れた表情を浮かべる中、

 

いつの間にか沈められていた銀時も復活し、張り合う二人の光景を見て呟く。

 

 

「おいおい、和解してもまだ喧嘩続いてんのかよ。飽きないもんかねぇ」

「もはや両家の中ではお約束的なものになってきやしたからね、結野衆や巳厘野衆にとってはもはや日常茶飯事でござんす」

「......ねえ外道丸さん、アレっていつまで続くの?」

「そうでござんすね......ああなったら一時間は掛かるかと」

 

 

外道丸からの発言を聞いて銀時と琴里は死んだ魚の様な目をして結野衆の屋敷に向かう。

 

 

「「先に行って待ってるわ/待つことにするわ」」

「それは良いでござんすが......今の発言のハモリといい、その目といい...」

「「だから狙ってねぇって言ってんだろ!!/ないって言ってんでしょ!!」」

「......まだ、言ってないでござんすが?」

「「.........」」

 

 

張り合う晴明と道満を他所に屋敷に入る銀時達であった。

 

 

 

 

「待たせてしまってすまなんだ、これは待たせてしまった詫びじゃ」

 

 

現在、銀時と琴里、外道丸は結野衆の屋敷内のとある和室で晴明と対面していた。

 

あの後、晴明と道満の張り合いは一時間後銀時達がいなくなってしまった事に気づき中断する形で収束した。

張り合っていた道満は巳厘野家の屋敷に戻った為、此処にはいない。

 

晴明は待たせてしまった詫びとして右手でフィンガースナップをすると、ドロンと銀時と琴里の目の前にご馳走が現れた。

 

 

「!!」

「よかったら酒も出すが、どうする?」

「なら酒はいちご牛乳割りでお願いしま~すお義兄たま」

「だからお義兄たまではないと言ってるじゃろ」

 

 

突如ご馳走が現れた事に驚く琴里とは対照的に、一度晴明の術を見ていた銀時は気軽に酒を頼んでいた。

 

 

「何なのよコレ......指パッチンでご馳走が出てくるなんて、顕現装置(リアライザ)でも無理だわ......この世界に来て色々と常識壊されてきた私もそろそろ頭がパンクしそう...」

「さっきから分かんねえこと口走ってけど、こんなのまだまだ序の口みてぇなもんだからな」

「何やら気分が優れぬ様子でござんすね。仕方ない、この限定チュッパチャップス付きデラックスキッズプレートはあっしが味見を」

「頭パンクしそうだったけど気のせいだったわ! と言うことでこのデラックスプレートもチュッパチャップスもいただくわ!」

「......現金なガキんちょだなぁ、誰に似たんやら」

「そちに似たのではないのか?」

 

 

結野衆の屋敷に来てから驚きと衝撃の連続で若干参っていた琴里だが、好物のデラックスプレート(限定チュッパチャップス付き)を涎垂らす外道丸に奪われるのを阻止する為に食べる事に。

琴里と外道丸のご馳走争奪戦を注文した酒(いちご牛乳割り)を片手で飲む銀時と晴明は見ながら早速本題である依頼について話す。

 

 

「...んで、お義兄たま。ご依頼についてですが江戸滅亡ってえのはどういう意味で? ちなみに報酬はこの婚姻届に結野アナの名前を書いてくれればOKなんで」

「たわけが、何がOKじゃ.........お主はここ最近の異常気象は知っているな?」

「ああ、最近は雨ばっかな天気の事だな.........確認だが、結野衆と巳厘野衆(おたくら)がまた争っているって事はねえよな?」

 

 

晴明から雨続きの異常気象について聞かれ銀時は先の張り合いを振り返りある可能性を疑っていた。

 

銀時達万事屋は結野クリステルと接触したのを機に結野衆と巳厘野衆によるお天気戦争に関わった。

呪法を使う戦いは天気さえも自在に変えてしまう戦いであったが、最終的には両家が争う切っ掛けとなったある鬼神を結野衆と巳厘野衆が協力して銀時達に力添えして討伐した事で両家は和解した。

 

しかし雨続きの異常気象を見て銀時はある可能性が思い浮かんだ。

それは結野衆と巳厘野衆が再び呪法を使ったお天気戦争を始めている可能性である。

結野衆と巳厘野衆は和解し、晴明と道満の仲も先の張り合いを見て良好でありその可能性は低いが、

天気を晴れから雨に変える呪法合戦を直接目にしている銀時にとっては無視できない可能性でもあるので疑っているのだ。

 

晴明も銀時の真意に気づいており首を横に振って否定する。

 

 

「それはないな。結野衆と巳厘野衆も先の呪法合戦で完全に和解し争いごとも無くなった。それに呪法で天気を変えるにしても複数人の陰陽師がいなければ出来ない事じゃ。もしそのような事をやるとしたら必ず結野衆と巳厘野衆が気づく筈じゃ」

「だが、そんなことも起きてないっと......って事は人の手で起こしているって線はないって事か」

「その通りじゃ。......残る可能性は

 

 

 

 

 

「御頭ァァァァァ!!!」

『!!』

 

 

話し合いの最中、結野衆の陰陽師の一人が襖を開けて駆け込んでくる。

その表情は何か焦りを感じていた。

駆け込んできた陰陽師の表情を見て晴明と銀時は悟る。

 

 

「おいおい、お義兄たまこいつぁ...」

「まさか...チィ!」

 

 

晴明が先程の陰陽師と共に急ぎ和室を出ると銀時も晴明の後を追う。

 

 

「ちょ...銀さんに晴明さん!! 何処に行くのよ!!」

 

 

外道丸とご馳走争奪戦を繰り広げていた琴里も二人の後を追う。

琴里が後を追っていく中、晴明がある和室の入っていくと後から銀時も入っていく。

 

 

「な、何だとぉ!!」

「おいおい、こいつぁ...!!」

 

 

和室から驚愕的な声が聞こえ、琴里は向こうではただならぬ事態になっていることを感じた。

 

 

「銀さん! 晴明さん! 一体何が...」

 

 

何が起こっているのか知る為、琴里も和室に入る。

そこで目にしたのは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『最近予報外しちゃってごめんなさーい。気持ちを切り替えて昼からの天気予報をお伝えしたいと思いまーす』

 

「結野アナァァァァ!! ヤベーよ、録画してねーよ俺!! 今からバーさんに電話して頼んでも間に合わねぇ!!」

「何故じゃあ!! 何故また昼の天気予報にクリステルが出ておるぅ!!」

「御頭、それが予定されてたお天気お姉さんが昨日からの風邪が悪化したみたいで」

「それよりもお義兄たま、早く録画しねぇと!!」

「そうじゃ!! はやくDVDに録画を!! 後、誰がお義兄たまじゃ!!」

「............」

 

 

お天気お姉さんである結野アナが昼の天気予報に出ている事に騒ぐ銀時と晴明ら結野衆。

そんな彼らを見て琴里はジト目で呆然としていた。

そんな琴里を他所に銀時と晴明は結野アナの天気予報を録画しようとするが

 

 

「それが御頭、DVDの容量がアベンジャーズとスパイダーマンでパンパンです!」

「消せェェェェ!! アベンジャーズ消せぇ!! もう何回も見たし今月で新作公開するから!!」

「いやでもお義兄たま、今月で新作出るからこそ残しといたほうが良いんじゃね?」

「あ...それもそうか。ならスパイダーマン...いやでもアベンジャーズ...いや、やっぱスパイダーマン!! スパイダーマンのヒロインの所だけを消せ!! あの腹が立つ場面を!!」

 

 

銀時と晴明が録画を急いでいる中、結野アナの天気予報が始まるとしていた。

 

 

『それではいきます』

 

「お義兄たまァァ!! 予報始まっちまうぞォォォ!!」

「おいィィィ貴様らァァァァ!! 五段祈祷法の準備は出来てるかァァァァァ!!」

 

 

晴明が掛け声と共に屋敷の庭に出ると、そこには残る結野衆の陰陽師たちが五段祈祷法の準備を整えていた。

 

ちなみに五段祈祷法については原作三十三巻に解説が載っているので、そこから知ってほしい。

決して作者本人が面倒だから

 

 

「聞き逃すなよ貴様らァァァ!! なんとしてもクリステルの予報を当てさせるんじゃァァァァ!! 聞いた瞬間祈れよ!! 間髪入れずに祈れよ!!」

 

 

晴明が陰陽師たちに気合を入れていると結野アナが昼の天気を告げる。

 

 

『今日の昼からの天気は晴れです』

 

『晴れろォオオオオオオオオ!!!』

 

「............何これ?」

 

 

結野アナが告げた天気を当てようと両腕を曇空に向けて上げ、全力で祈る晴明ら結野衆。

その様子をジト目で傍観していた琴里が呟くと、同じく傍観していた外道丸が解説する。

 

 

「これも結野衆の日課でござんす。ああしてクリステル様の天気予報を五段祈祷法による祈りをもって全力で応援しているでござんす」

 

『この思い天に届けェェェェェェ!!!』

 

「応援って...こんな感じで一族あげて毎日応援してるの? 晴明さん、妹萌えどころか妹さん燃やしそうな勢いなんだけど.........ところで銀さんは?」

「銀時様なら既に結野衆の一員になっちゃってるでござんす」

 

 

琴里が銀時について尋ねると外道丸がある方向に指をさす。

指さす先には、結野衆の一員的な感じで仲間入りし祈る銀時の姿が

 

 

「ねえ、さっきまで疑ってた人が何であんな事出来るの? 何で違和感なく自然に溶け込んでるの?」

「銀時様もクリステル様のファンでござんすから、結野衆とはクリステル様に対してのベクトルが同じだからでございましょう」

「......要はバカだからってことね」

 

 

呆れる琴里と外道丸が結野衆の応援を傍観していると変化が

 

 

「!!」

「始まったでござんすか...」

 

 

それは結野衆の隣の屋敷から光の柱が曇天に向かって出現したのだ。

突如、光の柱の出現に琴里は眩しさとともに驚いていたが、一方外道丸はその光の柱を知っているのか特に眩しさも感じていなかった。

光の柱が出現したことに驚いていたが、それが現れた場所に琴里は外道丸から教えられていた。

 

 

「あそこって...巳厘野家の屋敷!」

「道満様率いる巳厘野衆も五段祈祷法を始めた様でござんすね」

「始めたって......もしかして巳厘野衆も結野アナを応援に?」

「そうでござんす。かつて争っていた両家も今やクリステル様を応援していく仲になったでござんすが...」

 

 

外道丸がそう言っていると巳厘野衆の屋敷からあの男の声が聞こえてくる。

 

 

「ははははははは!! どうした晴明!! 貴様のクリステルへの応援はその程度かァ!!」

「道満!!」

 

 

道満の挑発に反応する晴明。

そのまま道満は挑発を続ける。

 

 

「今日の応援呪法合戦は我ら巳厘野衆が頂くぞ晴明ィ!!」

「そうはいかんぞ道満!! 者どもォォォ、奴らの呪法に負けるなァァァァ!!」

 

 

道満の挑発の触発され、晴明ら結野衆も曇天に向けて光の柱を発生させる。

結野衆と巳厘野衆が発生させた二つの光の柱はぶつかり合いながら曇天の空に向かっていく。

 

 

「道満んんん、儂らの超絶応援呪法が上じゃァァァァ!!」

「まだだ晴明ィィィ!! 我らの超絶ウルトラ応援呪法が上だァァァァ!!」

「それがどうしたァァァ!! 儂らの超絶ウルトラスーパー応援呪法がァァァァ!!」

「無駄無駄無駄ァァァ!! 我らの超絶ウルトラスーパーハイパー応援呪法がァァァァ!!」

「オラオラオラオラァァァ!! 儂らの超絶ウルトラスーパーハイパーメガトン応援呪法がァァァァ!!」

 

「.........この応援呪法合戦、さっきの張り合いと同レベルでしょ」

「そうでござんす。毎日毎日あのように張り合っていてクリステル様も苦笑していやしたが......そろそろ決着でござんすね」

 

 

先の歓迎での張り合いと同レベルなやり取りをする晴明と道満に呆れる琴里であったが、外道丸はそろそろ決着が付くと発言。

その発言通りにぶつかり合っていた二つの光の柱は曇天の空の中に入っていくと、一瞬曇天の空に光が弾けた。

その後に曇天の空に変化が起きる。

 

曇天だった空に太陽に光が射し、次第に晴れていく。

そして最終的には快晴に至った。

 

 

応援呪法合戦による天気の変化に琴里は驚愕していた。

 

 

「す...すごい......これが陰陽師の力...!」

「ええ、ここまでは良いでござんす......ここまではでござんすが......」

「え......それって」

 

 

どういう意味よっと質問しようとした琴里であったがそれは出来なかった。

 

 

ウ~!! ウ~!! ウ~!!

 

「!!」

「...どうやら来ましたね」

 

 

突然、結野衆と巳厘野衆の屋敷全体に鳴り響く警報に緊張が走る琴里と対象的に外道丸は落ち着いた雰囲気である。

その様子に琴里は外道丸に問い出す。

 

 

「外道丸さん、この警報は一体?」

「これは江戸に何かしらの異常を伝える『亜瑠楚九(あるそっく)』の術でござんす」

「......なんかどっかの警備会社の様な名前だけど...それは置いとくとして、異常を知らせるって...」

「その異常、もう起こってるでござんす」

「え!?」

 

 

外道丸はそう言って快晴の空を見上げると琴里も吊られて空を見上げる。

すると快晴な空に変化が

 

快晴だった空に曇り空が現れ、次第に太陽が隠れてしまう。

 

再び変わる天気に結野衆と巳厘野衆は気を引き締める。

 

 

「御頭、これは...!」

「うむ......来たようじゃな」

「道満様!」

「分かっている! 今回は負けんぞ!」

 

 

結野衆と巳厘野衆の陰陽師達は事態に対処する準備を始める中、置いてけぼりの銀時が尋ねる。

 

 

「おいおいお義兄たま、こいつァ...」

「すまんが説明している暇はない!! 者ども、もう一度五段祈祷法を始めるぞ!!」

「お前たち!! 結野衆に後れを取るなよ!!」

 

 

再び五段祈祷法によって結野衆、巳厘野衆ら両家が二つの光の柱を発生し、曇天に染まろうとしている空に向かって昇っていく。

二つの光の柱が曇天に染まろうとする空に到達すると、何か強大な力(・・・・)とぶつかり合う。

 

 

『晴れろォォォォォォォォォォ!!!!』

 

 

結野衆、巳厘野衆は五段祈祷法をもって全力で晴れにしようと両腕を空に向けて上げ叫ぶ。

しかし、二つの光の柱にぶつかりながらもその強大な力は空を曇天に変えていく。

 

 

「お、御頭ァァァァ!! ダメです、ビクともしていません!!」

「諦めるなァァァァァ!! 何としてもクリステルの予報を当てさせるんじゃァァァァァァ!!」

「道満様ァァァァ!! これ以上はもう...!!」

「黙れェェェェ!! 何が何でも晴れにするのだァァァァァ!!」

 

 

結野衆、巳厘野衆が五段祈祷法で晴れにしようと必死に奮闘する。

 

 

『晴れろォォォォォォォォォォ!!!』

 

 

両家の叫びと共に二つの光の柱は先程よりも大きくなり空を曇天に染める強大な力とぶつかる。

三つの力によるぶつかりは空一面を閃光で満たすがそれも一瞬。

閃光が消えると、残ったのは曇天の空と

 

 

「ハァ、ハァ......ど、どうじゃ?」

「ゼェ、ゼェ......や、やったか?」

 

 

力を出し切って息を吐く結野衆(ついでに銀時)と巳厘野衆、その様子と傍観する琴里と外道丸だけであった。

晴明と道満ら陰陽師たちは曇天の空を見上げる。

 

しかし.........

 

 

ポタ

 

 

庭に一滴の水が曇天の空から落ちる。

 

 

ポッ ポッ ポッ

 

 

次第に一滴の水が複数落ちていき

 

 

ザアアアアアアアア

 

 

やがて雨へと変わった。

 

 

「また......駄目だったか......」

 

 

晴明は雨に濡れながら無念の表情を浮かべ曇天の空を見上げる

 

 

「く...クソォォォォォォォォ!!」

 

 

道満も濡れながら悔しさと無念な表情を浮かべ曇天の空に向かって叫ぶ。

 

 

ザアアアアアアアアアア

 

 

しかしただ無情に雨が結野衆と巳厘野衆の陰陽師達を濡らしていくだけであった。

 

 

 

 

呪法合戦から数分後。

 

結野衆と巳厘野衆の陰陽師たちはそれぞれの屋敷に戻り、銀時達も先程の和室に晴明と共に居座っていた。

晴明は先程の呪法合戦で消耗してたが、数分経って回復していた。

しかし表情は暗い。

 

 

「......見ていた通り、ここ最近の雨続きに対し、結野と巳厘野が協力してクリステルの予報を当てさせようともこのざまじゃ」

「晴明さん......原因はわかっているの?」

「原因だが...前に言った可能性について戻るが、このような事を起こせられるのは人の者ではないとしたら残るは人外...つまりは化生しかいない......そしてこの様な事を可能とする存在に儂と道満は心当たりがある」

「その心当たりって?」

「......千年前、京の空を雨雲で人々を苦しめ、結野衆と巳厘野衆の誕生にも関わった鬼神『闇天丸』じゃ」

 

 

晴明の口から語られる原因。

だがその原因と思われる鬼神は既に存在しない事は外道丸から教えられた琴里は知っている。

 

 

「闇天丸......でもその鬼神は銀さんや結野衆と巳厘野衆の手で討たれたはずでしょ?」

「そうじゃ、闇天丸は万事屋と共に結野衆と巳厘野衆が協力して討ち取った......だが、現にこの様に雨が降り続いている。...この現象を見て儂と道満はある仮説に思い至ったのじゃ」

「それって......まさか」

 

 

琴里もその仮説に思い至ると、晴明は顔を縦に振り肯定する。

 

 

「そうじゃ、この江戸に...闇天丸に次ぐ存在......『二代目闇天丸』が現れたと言うことじゃ」

 

 

 

 

 

「よぉはよぉ~、その二代目闇天丸ッつぅ奴をぶっ殺せばいいって事だろォ~、お兄たま~」

「.........あの、銀さん?」

 

 

晴明と道満の仮説を聞く中、銀時は相当な荒みっぷりにと血走った目で返事する。

そんな銀時の様子に琴里は顔を引きつる。

 

銀時がこの様になった原因は先の呪法合戦の結果によるものである。

毎朝、結野アナの天気予報や占いを見るほどファンである銀時にとっては彼女の天気予報をハズレさせる行為は許されないのだから。

 

そんな荒んでいる銀時を落ち着かせようとする琴里だが

 

 

「銀さん...出来れば落ち着いてほしいんだけど...」

「あァん? 何言ってんだよ琴里ィ、銀さんはとォ~ても冷静だよォ? 今頭の中でその吾妻丸をどんな感じで四分の三殺しの刑にしてやろうか考えていたところだからよォ」

「吾妻丸じゃなくて闇天丸だし、四分の三殺しってそれほとんど殺っちゃてるからね?......ダメだ、異常じゃない荒みっぷり加え目が血走ってるわ...」

「まあ、気持ちはわからないでござんすよ」

「外道丸さん...!」

 

 

銀時の荒みっぷりに困る琴里に外道丸が会話に加わる。

助け船が来たかと琴里は思ったが

 

 

「クリステル様の予報をハズされる事にハラが立っていたので、良かったらあっしもその刑罰に参加しても良いでござんすか?」

「よォし外道丸、今回はテメェの外道っぷりを存分に発揮しな。俺が許可する」

「御意でござんす銀時様」

「逃げてェェェェェェ!! 此処に最悪のドS同士が手を組んだわよォォォォォ!!」

 

 

銀時(ドS)外道丸(ドS)が手を組む所を見て琴里は現在雨を降らす存在に警告と言う叫びを上げる。

そんな様子を見ていた晴明はごほんと咳払いし会話を続ける。

 

 

「...気持ちはわかるが話を続けるぞ.........二代目闇天丸が存在することを知った儂と道満は結野衆と巳厘野衆と共に今も躍起になって捜索をしてるのじゃが...」

「......まだ、見つかっていないって事?」

 

 

琴里の答えに晴明はコクリと頷く。

未だに見つかっていないという晴明の答えに疑問を覚える銀時。

 

 

「見つかっていねぇって......そりゃあどういう事なんだよ? ちゃんと股先からつま先まで穴が開くほど探したのかよお兄たま?」

「だからお兄たまではない......どうやらこの振っている雨が原因じゃ」

「雨がだァ? どういう事だよ?」

「この雨はどうやら霊力で出来ていて、二代目闇天丸が出現すると共に降ってくるため大まかな場所は特定出来ても、その正確な位置を特定することが困難なんじゃ」

 

 

晴明の説明を聞いて今度は琴里が二代目闇天丸の場所を問う。

 

 

「晴明さん、その特定してる大まかな場所って一体何処なの?」

「......おぬしらがよく知る場所じゃ。今日の雨降りの際もそこに出現したのも確認した」

「...おいおい、それって」

 

 

勘付いた銀時に晴明は二代目闇天丸が出現した場所を告げる。

 

 

「江戸の町『かぶき町』。二代目闇天丸はそこに潜んでいる」




デアラ三期は今月で最終回を迎えましたがいい作品でした。
何時頃になるかと思いますが四期に期待です。
銀魂も漫画はアプリで続きが配信される様で
気長に原作を読み返したり、アニメを見たりなどしてますが
やっぱり銀魂は面白いの一言。
次回も不定期ですが出来る限り早く更新出来る様にしたいと思います。
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