超次元ゲイムネプテューヌ ~殺し屋の異世界見聞録~   作:鉄の字

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今回は短いです。



記憶

「よっこらせっと!!」

 

 

刀を振り下ろし眼目の飛んでいるモンスターごと地面に叩きつける。

さらに、近くにいたモンスターを振り上げで上に飛ばす。

 

 

飛ばされたモンスターにワイヤーを打ち込み、巻き取ると同時に俺の体も空中へ踊り出た。

 

 

「そらよっと!!」

 

 

体を思いっきり縦に回転しながら空中のモンスターを真っ二つに斬りつける。

感じはどこぞのるろう侍だ。

 

 

「……………プラネテューヌ以外にも。これほどモンスターがいるのね。倒し甲斐があるわ……………!」

 

 

俺の近くでも変身したネプちゃんが楽しそうな表情で太刀を片手にモンスター達を蹂躙している。

どうも変身した後はアグレッシブでバトルジャンキーな感じになるんだよな。

いや、変身する前も常に強いモンスターを探してたけど。

 

 

シアンちゃんと別れた後、メモに書いてあった通りに行くと、山道にまぁまぁ、わんさかとモンスターが溢れ出てきたこと。

 

 

倒しては移動して、倒しては移動してを繰り返し、襲いかかるモンスターをいつも通り迎撃し続け、遂に森の奥に辿り着いた。

そして、ネプちゃんが倒したモンスターで最後である。

 

 

「なんかねぷねぷ、その格好だと強気です。それにしても……………やっぱり女神様の守護が弱まってるから、モンスターさんも現れるですか?」

 

 

「私に聞かれても分らないわ。でも、仮にも女神様と呼ばれてるほどの存在よ。その守護が弱まるなんて、ありえるの……………?」

 

 

「だが、女神が万能ってわけでもないだろ。いずれにしろ、弱点はあるんだろ?」

 

 

んな万能だったら今頃モンスターなんかいるわけねぇしな。

ネプちゃんと俺の質問にこの中では知識に詳しいあいちゃんが腕組みしながらウーンと唸る。

 

 

「そうね…………女神様の力が弱まるっていうか………………そもそも、その力の源はシェアと呼ばれる大陸の人々の信仰心よ。モンスターが人を襲えば自然と弱まるの。守護が弱まってモンスターが現れる。モンスターが人を襲って守護を弱める。堂々巡りなんだと思うわ」

 

 

「なるほど、分りやすいわ。でも、だとしたら時間が経過すればするほどモンスターは増えるかもしれない……………」

 

 

ネプちゃんのその考えに思わず口笛を吹いてしまう。

俺もそのことを考えていたが、まさか変身すると頭までよくキレるようになるんだな。

 

 

いやぁ、あのネプちゃんがこんな頭がよくなるとはなぁ。

 

 

もし俺が変身前のネプちゃんにさっきの事を言ったら『おお~~!さっすが進ぅ!頭いいー!!もしかして、進のじっちゃんは有名な探偵だったり!?』って絶対目を輝かせながら言うよな。

 

 

でも姿、性格が違うとはいえ、お兄ちゃんは嬉しいよ。

 

 

「進、そこはかとなく心の中で私を馬鹿にしてないかしら?」

 

 

「ん?してねぇぞ?」

 

 

適当にはぐらかすとネプちゃんは仏教面になり、俺を指差す。

 

 

「進はイライラしている時、嘘をつく時はいつも後頭部を掻いているわよ」

 

 

「………………………へ?」

 

 

ネプちゃんに指摘されいつの間にか後頭部にまわっていた右手に視線が移る。

あーー、この癖、まだ治ってなかったか。

つーか、ネプちゃん、よく見てるね。

 

 

「確かに変身前だとはしゃぎ過ぎるのは自分でも認めるけど、文字の読み書きができない進に言われたくはないわ」

 

 

「グハッ!!?」

 

 

仏頂面からからかうような笑みになったネプちゃんの一言に思わず吐血してしまう。

 

 

そ、そこを突かれると痛いです…………

一応これでもコンパちゃんやあいちゃんに本で詳しく教えてもらってるんだぞ!!

 

 

ま、まぁ、教えてもらったのはつい最近だから、日本語で言う『あ行』から『ま行』までしか覚えれてないけど………………

 

 

くっ……………ネプちゃんめ、変身すると本当に頭が冴えてやがる…………!

恐ろしい子!!

 

 

「で、でも!それは考えて無かったです!!どうするです!?ねぷねぷの言うとおりだとしたら、キリが無いですぅ!」

 

 

俺が傷を抉られ地面に五体投地している中、コンパちゃんはオロオロした様子で慌てだした。

 

 

コンパちゃんが慌てるのも無理はない。

今もこうしてゲイムギョウ界では俺達が倒したモンスターの何倍の数が増えているかもしれないしな。

 

 

「安心して、私がいるわ」

 

 

だが、ネプちゃんはコンパちゃんだけでなく、この場にいる皆に安心させるように視線を向ける。

 

 

「……………誰かに言われたの。世界を救えるのは、私だけだって。 私なら救えるのよ。なら、救ってみせるわ……………!!」

 

 

決意した表情で拳を握りしめ、胸に掲げる彼女。

正義感が強いのは変わらないが、本当に変身前とは別人みたいだな。

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、何だ………………?

これ、どっかで見た覚えが………………

 

 

その姿を見た時、俺の頭の奥底が微かにズキンと痛み出した。

 

 

 

 

 

 

 

『私はね………………私みたいな立場の人は人々を幸せにすることしかできない。私にはそれを実現できる力がある。なら、私が皆を幸せにしてみせるわ』

 

 

 

 

 

 

「…………………………ぁ…………」

 

 

 

 

 

 

 

脳の一部がポロリと剥がれたような感覚と、喉の奥がカッと熱くなる感覚が同時に起こる。

そして、目にはノイズと共に“過去”が“現実”と入れ替わり、戻り、入れ替わり、戻りを繰り返す。

 

 

 

 

 

 

「……………………リ……………ディ……………ア…………………?」

 

 

 

 

 

 

 

似ている……………………

あの気高く、凛々しい彼女に…………

 

 

『だから、さ…………』

 

 

 

 

 

 

 

かつて共に一緒にいた人と………………

 

 

『あんたも幸せにしてみせる』

 

 

 

 

 

 

 

そして、お互いにーーー

 

 

『だって、私はあんたの…………いや、貴方のことがーーー』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ーーーすむ?ねぇ、進!」

 

 

「ふぉぉぉぉぉぉぉおおお!!?!??」

 

 

思考が遮断され、気づいたらネプちゃんの顔が目の前にあり、思わず変な悲鳴をあげてしまった。

だが、美人の顔を間近に見れたのでよしとしよう。

 

 

うん、美人は正義だ。

 

 

「大丈夫?急に固まって返事しなかったから心配したじゃない」

 

 

「あ、あぁ、悪い、ちょっと昔のことを思い出してな」

 

 

確かに、本当に昔のことだな。

まだ、ケツの青いクソガキの頃だっけな。

 

 

あの頃はやんちゃ坊主だったなぁ~。

 

 

色々とやらかしたものだな。

あー、それは今もか。

 

 

「まぁ、そんなことよりもさっさとシアンちゃんの所に行って報告しようぜ。お兄ちゃん、煙草が無くなったから早く買いに行きてぇよ」

 

 

適当に話を打ち切り、俺はネプちゃんに背を向けて来た道を戻り始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「進………………誰なの?………リディアって……………あなたの過去に何があったの……………?」

 

 

この時、ネプちゃんの悲しそうな小声は俺の耳に入ってなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




モンハン4買いました!
操虫棍使いまくりです!!
あ、でも最近チャージアックスの面白さに気づき始めました。
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