超次元ゲイムネプテューヌ ~殺し屋の異世界見聞録~   作:鉄の字

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アニメ、アイリスハート様キタァァァァァァアアア!!!!!


炸裂

「行くぞ、ネプちゃん」

 

 

「ええ!」

 

 

進は走り出し、ネプテューヌは空を飛ぶ。

 

 

モンスターは進を標的にして大剣を勢いよく振り下ろすが、進はそれを刀を両手に持ち受け止める。

金属の特有の甲高い音が鳴り響き進とモンスターとの鍔迫り合いが始まる。

 

 

「ネプちゃん!」

 

 

「喰らいなさい!!」

 

 

相手が進に集中して動きが止まった隙に進の合図で飛んでいたネプテューヌが高速で移動して脇腹に一撃を入れた。

 

 

「よっこらせっと!」

 

 

ネプテューヌの攻撃によって体勢が崩れたモンスターを見計らって進は刀を握りしめて飛び上がり逆袈裟切りで斬りつける。

 

 

「進!」

 

 

「おう!」

 

 

空中にいる進をネプテューヌが手を伸ばし、進はその手を掴み急いでその場を離れた。

 

 

「それーー!!」

 

 

そこにコンパの注射器の射撃が火を噴き、連続でモンスターの体に弾が当たる。

 

 

モンスターは進達の連続の攻撃に後ろへ数歩退いたが、今度はコンパに狙いを定めて進み出した。

 

 

「ネプちゃん、離してくれ!」

 

 

「分かったわ!」

 

 

繋がれたネプテューヌの手が開いて進の体は重力に従って落ちていく。

 

 

進は左手をモンスターの左肩に向けてワイヤーを発射する。

狙いは見事相手の肩に突き刺さった。

 

 

それを確認するとすぐにワイヤーを巻き取り、モンスターに向けて急接近する。

 

 

「獲物屠る……………イエェェェェェエエガァァァァァアアアア!!!!」

 

 

勢いを殺さずどこぞの歌の歌詞を叫びながら残念ながら項ではなく大剣を持つ右腕へと刀を叩き込んだ。

 

 

腕は斬り落とせなかったものの、あまりの衝撃のせいかモンスターは大剣を離す。

大剣は半円を描いて遥か後ろに突き刺さり、モンスターも流石にこれには戸惑いを隠せなかった。

 

 

武器を失ったモンスターに何も防ぐ術がなくなった。

 

 

「さぁて、どうするよネプちゃん?」

 

 

「簡単よ。叩き込めるだけ叩き込む!!」

 

 

「ははは!それ賛成!!」

 

 

進とネプテューヌは直ぐに武器を構えてモンスターと間合いを詰める。

 

 

進が一太刀入れたら次はネプテューヌが前に出て太刀を振るう。

そして、ネプテューヌが下がり進が刀を正眼で振り下ろす。

進がしゃがむとネプテューヌの太刀が通りモンスターを切り刻む。

ネプテューヌが高く上がると同時に進は真横に刀を振る。

 

 

こうして進とネプテューヌの見事なコンビネーションで攻撃していくと腕で何とか防いでいるモンスターも防ぎきれず虫の息になっていく。

 

 

「進、ラストよ!」

 

 

「はいよ!」

 

 

進は飛び上がりネプテューヌと高さを合わせる。

 

 

「ハァァァァア!!!」

 

 

「よいしょっと!!」

 

 

進は右斜め上から左斜め下へ。

ネプテューヌは左斜め上から右斜め下へ。

 

 

お互いの武器が交差すると同時にモンスターの胸に大きなクロスが描かれ、それと同時にモンスターは力を失ったように地面にぐったりと倒れた。

 

 

「死んだか……………」

 

 

「そうみたいね。お疲れ様」

 

 

「おう、コンパちゃんもな」

 

 

「はいです!」

 

 

三人は一カ所に集まり、進とコンパは改めてネプテューヌの姿をまじまじと見る。

 

 

「しっかし、改めてネプちゃん見るとさっきの姿と全く別人だな。そっちの方が綺麗だぞ?」

 

 

「あら、お世辞でも嬉しいわ」

 

 

「ははは、生憎俺はお世辞が苦手なんだよ」

 

 

「でもねぷねぷ、本当に別人ですぅ……………」

 

 

「私も思い出せたのはこれだけなの。これ自体何なのかもわからないけど」

 

 

「まぁ、いいじゃん。それが連鎖して他の記憶も思い出してくるかもしれねぇぜ?」

 

 

和んだ空気で談笑する三人。

 

 

だが、進はそこであることに気づく。

さっき戦ったスライヌやシカベーダーは細かくなりゲームの様に倒されると消えるのだ。

しかし………………………

 

 

ーーー何であのモンスターは消えないんだ?

 

 

モンスターは消えもせずにただじっと地に伏しているだけだ。

 

 

消えない。

そう、それはこういうことになる。

 

 

 

 

 

生きている、と。

 

 

 

 

 

 

 

「ッ!?」

 

 

突如モンスターは震えだしたかと思うと、蜘蛛の下半身が動きその巨体が飛び上がった。

 

 

(俺達を潰そうとしてるのか!?)

 

 

そう考える内にモンスターとの距離は数メートルに迫っている。

ネプテューヌ達も気づいたが進のワイヤーはもう間に合わない。

 

 

「チッ!」

 

 

進は舌打ちすると条件反射の様にネプテューヌとコンパを突き飛ばした。

 

 

「アウッ!?」

 

 

「キャッ!?」

 

 

二人がモンスターの着地地点から離れた事を確認すると進のいる場所はモンスターの下敷きになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「進!?」

 

 

「進さん!」

 

 

叫ぶネプテューヌとコンパ。

だが、二人の声に進は答えない。

 

 

「す……す……む……?」

 

 

「そんな………………」

 

 

唖然とするネプテューヌと膝をつくコンパ。

さっきまで楽しく話していた人がもういない。

胸に現れる喪失感と亡くなった悲しみにネプテューヌとコンパの瞳からはポロポロと涙が零れ落ちる。

 

 

「……………さない」

 

 

「ねぷねぷ…………?」

 

 

「許さない!!絶対に許さないッ!!」

 

 

太刀を握りしめ蒼い瞳から流れる涙をネプテューヌは乱暴に拭うと一気にモンスターに飛びかかる。

 

 

「ッ!?」

 

 

しかし、そこでネプテューヌは目の前に起こっている異常に気づき空中で急停止する。

 

 

その異常とは何故かモンスターが浮いているのだ。

モンスター自身も何が起こっているのか分からず手足を動かすだけである。

もちろん、ネプテューヌとコンパにはそんな能力はない。

 

 

では誰が?

 

 

そんな疑問が浮かぶが、モンスターの足下の土煙が晴れる。

そこには一つの影。

 

 

真剣になれば整っているのにやる気の無いヌボーとした表情が台無しにしている日系の顔に申し訳ない程度に伸ばした黒い髪。

黒に統一したロングコートとスーツ。

 

 

その影は先ほどモンスターに踏みつぶされた筈の進だった。

そして、その進は何倍もの身長を持つモンスターをたったの右手で事もなく持ち上げていた。

 

 

「あーら、どっこいしょっと」

 

 

進はその体勢から砲丸投げの様にモンスターをポーンとこれまた気の抜けた声で投げた。

 

 

だがそんな声とは裏腹にモンスターは宙を舞い奥の壁にぶつかった。

 

 

「あぁーーーー、死ぬところだぞ!!」

 

 

「……………死んでるわよ、普通…………」

 

 

「ずずむざぁ~~ん!!」

 

 

さりげなく突っ込むネプテューヌとコンパの涙声に反応して進は申し訳なさそうに頭を掻いている。

 

 

「悪い。心配させちまったな」

 

 

そして、優しくネプテューヌとコンパの頭を撫でた。

 

 

「本当に死んだかと思ったわ……………」

 

 

「すすむ………ひっく…………さん、けがは…………えっぐ…………ないんですか…………?」

 

 

「体は頑丈だからこれぐらいじゃ怪我しねぇよ。それよりも……………」

 

 

進は手を二人の目尻にやり、彼女達の目に溜まっていた涙を拭う。

 

 

「女は涙なんか似合わない。どんな時も笑顔でいないとな」

 

 

ほら笑って笑って、と微笑む進に二人もつられて笑顔になる。

 

 

「うし!じゃあさっさ無駄に生命力強いあのモンスターに止めを刺すか」

 

 

「さっさと終わらせて帰りましょう」

 

 

「そうですね!」

 

 

「ネプちゃん、天井近くまで高く飛んでくれないか?」

 

 

「いいけど何するつもりなの?」

 

 

「直ぐに分かる」

 

 

進が走り出したのと同時にネプテューヌも首を傾げながらも指示通り天井近くまで飛ぶ。

モンスターが迫ってくる進に腕で薙払おうと振るうが進は姿勢をさらに低くして避けて素早くモンスターの下半身に潜り込む。

 

 

「お前のその生命力に敬意を込めて3パーセント本気出してやる。歯、食いしばれよ!!」

 

 

そして、拳を握りしめて脚、腰、肩、腕の筋肉を総動員させて88m砲の如きアッパーカットを放った。

 

 

「オンドラァァァァァアア!!!!」

 

 

普通のアッパーでは絶対鳴らない轟音がモンスターの下半身で鳴り響き、モンスターの体をネプテューヌに向けて勢いよくぶっ飛ばした。

 

 

「決めな、ネプちゃん」

 

 

進の豪腕にまたも驚くネプテューヌだったがすぐに冷静になり武器を構えて自分に向かってくるモンスターに向かって突撃する。

 

 

「デュエルエッジ!!」

 

 

放たれた紫の斬撃により空中により無抵抗のモンスターの体は切り刻まれ、スライヌやシカベーダーと同じ粒子の様に細かくなり消えた。

 

 

「汚ねぇ花火だ。爆発してないけど」

 

 

進は本日何度目か分からない喫煙をする為、ポケットに手を突っ込んで箱を取り出すが…………………

 

 

「あ……………煙草きれた……………………」

 

 

どこか締まらない殺し屋であった。

 

 

 

 

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