超次元ゲイムネプテューヌ ~殺し屋の異世界見聞録~   作:鉄の字

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ちょっと補足ですが進の使っているか刀は野太刀です。


依頼と説明

 

 

「ん?何だこれ?」

 

 

ネプちゃんが止めを刺したモンスターから金色の金属でできた欠片が落ちてきた。

敵を倒したらアイテムがドロップするって本当に名前の通りゲームみたいな世界だな。

 

 

「なになに?それって揃えて首にかけると自分の中に遙か昔の魂が宿るパズル?」

 

 

「ぬおっ!?ネプちゃんが元に戻ってる!?」

 

 

「むー、なにー?進は変身後の私がいいの?」

 

 

プンプンと擬音が付きそうな感じで不機嫌そうに言うネプちゃん。

今の姿と変身後……………か。

そりゃぁ、勿論…………………

 

 

「Yes!!変身後が綺麗だしクールで美人だしな!!(キリッ」

 

 

俺のタイプは美人ですから!!

年下でも美人ならAll ok!!!

 

 

「そ、そう?ねえ、コンパ、これって誉められてるのかな?」

 

 

「どっちかと言うと誉められてはいないかと思うですぅ…………………」

 

 

『…………ネプテューヌさん、漆谷さん、聞こえますか?イストワールです』

 

 

突然、頭の中に響くどこかで聞いた声。

 

 

「あ、いーすん!昨日ぶり!それで今回はどんな用?」

 

 

「ん?あー、いーすんちゃんか」

 

 

『漆谷さんまでその名前で呼ぶんですね………………もういいです……………』

 

 

「諦めたらそこで試合終了だよ?」

 

 

「いーすん?ねぷねぷ、進さん、誰とお話ししてるです?……………私以外、誰もいないですぅ」

 

 

コンパちゃんは頭にハテナマークを浮かべながら辺りをキョロキョロしている。

あれ?コンパちゃんには聞こえないのか?

 

 

「あ、コンパには聞こえないんだ。いーすん、コンパにも電波飛ばせる」

 

 

『ごめんさない。不便かもしれませんが今の私ではネプテューヌさんと進さんに声を届けるだけで精一杯なのです』

 

 

「むー、コンパ、無理だって。大丈夫!後でちゃんと話すからっ!それよりいーすん、さっき進が変なアイテム拾ったんだけどー…………」

 

 

「おう、これなんだけど」

 

 

俺は先程手に入れたアイテムをよく見せる様に前に出す。

つーか、これで見えてるのかな?

 

 

『………………鍵の欠片の事ですね。それは私の封印を解くことのできるキーアイテムです』

 

 

そこからは説明が長くなるから端折るけど、いーすんちゃん曰わくこの世界の大陸、4つにそれぞれこの鍵の欠片が存在しており、さっきみたいなモンスターが守っているんだとか。

 

 

それを集めてゲイムギョウ界のどこかに封印されているいーすんちゃんを助けて欲しいとさ。

 

 

しかし、そんな大袈裟な封印されてるいーすんちゃんって何者だ?

『私はこの世界の全てだー』っとか何とか言ってたけど。

 

 

ネプちゃんは『いーすんちゃんを救う=世界を救う=困っている人を助ける』ということでノリノリで鍵の欠片を探すことを決意して、自分だけ置いてけぼりにされ半泣きになっていたコンパちゃんを慰めている。

 

 

「んで、いーすんちゃん、何で俺を呼んだんよ?」

 

 

いーすんちゃんの声でいまさっき思い出した。

確か夢の中で呼んだ理由を後で教えると言ってたな。

 

 

『今回私が漆谷さんを呼んだのは漆谷さんにある依頼をお願いしたいのです』

 

 

「…………………ネプちゃん、コンパちゃん、ちょっと向こう行っててくれないか?」

 

 

俺の雰囲気が変わったのが気づいたのかネプちゃんとコンパちゃんはどこか戸惑っているみたいだ。

 

 

「いいけど、なんで?」

 

 

「あーー、ちょっとした大人の話だな。直ぐに終わるからな」

 

 

ネプちゃん、コンパちゃんは怪訝な表情を浮かべるも素直に向こうに行き、念の為にいーすんちゃんに頼みネプちゃんに会話を聞かれないようにしてもらった。

 

 

そうじゃないと色々と困るからな。

こっからはR指定だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「一体どんな内容だ?」

 

 

『漆谷さんにはこれから私を解放するまでネプテューヌを護衛して欲しいのです』

 

 

護衛か。

一応昔に何回かやったことがあるが…………

本当にやっていることが殺し屋じゃねぇな俺。

 

 

「護衛任務か。それも護衛対象はネプちゃん。期限はいーすんちゃんを解放するまで。で、いいんだな?」

 

 

『はい、そうです』

 

 

そして、俺は一番重要な事を聞く。

 

 

「それで、いくら出す?」

 

 

そりゃ、俺は殺し屋だ。

報酬がないと何もできないし、やらない。

しかも、今回はこの世界を回るのだ。

期間がとてつもなく長くなるのは必須である。

 

 

『さっき言った通り私には出すお金がありません』

 

 

「ほぉー、どうするの?俺は金が無ければ動かないぜ?」

 

 

『………………あまりこういう方法は使いたくありませんが……………

 

 

 

 

…………………漆谷さんが元の世界に戻せるのは私しかいません』

 

 

その言葉に俺は一瞬呆気にとられるが、次に自然と口角が上がる。

 

 

「ククク……………それはこの俺を脅しているのか?」

 

 

思わず犬歯を剥き出しにして低く笑ってしまった。

この殺し屋を脅すとは、いーすんちゃんは中々根性あるなぁ。

 

 

『そう受けとってくれても構いません。だけど貴方にはネプテューヌさんを護衛するしか道はない筈です』

 

 

「まぁ、そうだな。だけど、そこまでしてネプちゃんを護って欲しいのは何故だ?」

 

 

『………………………………』

 

 

言えねぇ、か。

この沈黙でネプちゃんがただの女の子だという可能性は消えた。

こうやっていーすんちゃんがネプちゃんに必死になるのは恐らくネプちゃんがこの世界の重要な“何か”だと言うことだろう。

 

 

危険な確率は遥かに高い。

 

 

だが、元の世界に戻るには受けるしかないな。

 

 

 

「分かった。この依頼、引き受けよう」

 

 

『ほ、本当ですか?』

 

 

「男に二言なんてねぇよ。一度依頼を受けたら最後までやり遂げる。それが殺し屋だ。」

 

 

ここ最近では前金貰って逃げる殺し屋が多いからな。

こっちの信頼に関わるから本当にやめてほしいよねぇ~。

 

 

「あー、そうだ。いーすんちゃんよ」

 

 

『何でしょうか?』

 

 

「ネプちゃんを襲おうとしてくる奴らは全員殺していいんだな?」

 

 

護衛=襲ってくる奴らがいる。

そうじゃないと護衛の意味がないからな。

 

 

『………………なるべく殺さないでいただけますか?』

 

 

「………………………本当にそれでいいんだな?」

 

 

『そ、そうですが、何か?』

 

 

「いんや、何にもねぇーよー」

 

 

“なるべく”殺さないように、だな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「つまり世界を救うには大陸を回って鍵の欠片を集めてイースンさんを救う必要があって、進さんはねぷねぷの護衛を頼まれたのですね?」

 

 

「うんうん、そうそう!そーなのー!!流石小説は便利だね!!」

 

 

「実際説明したのは俺だけどね」

 

 

俺達は今、ダンジョンから遠く離れたプラネテューヌの市街地にある喫茶店にいる。

テーブルの上には俺のコーヒー、ネプちゃんのパフェ、コンパちゃんのケーキが置かれていた。

因みに俺はコーヒーはブラック派です。

 

 

「ねぇねぇ、進のさっき戦っていたときの力は何なの?」

 

 

「そうです!進さん、モンスターに踏みつぶされたのに傷一つなかったです!!」

 

 

ぬお!?

急に俺の話題が来たか。

 

 

……………そりゃ、片手で楽々とモンスターを持ち上げたりアッパーでモンスターぶっ飛ばす人間なんていねぇよな。

聞きたがるのも無理ねぇか。

 

 

「あー、あれの事?あれだ、漆谷進からスーパーススム人にレベルアップしたんだよ」

 

 

「「………………………………」」

 

 

「分かった分かった。本当の事話すのでそんな無の反応やめて下さい…………」

 

 

その、心が痛いッス……………

ちょっと茶化しただけじゃん!!

 

 

俺は一度コーヒーを一口飲んでカップをソーサーに置く。

 

 

「そうだな…………少し人体の話になるんだが、二人は人間が体の20パーセントしか使っていないのを知ってるか?」

 

 

「えぇーと、確か全ての力を使うと体が壊れるので脳がリミッターをかけているんですよね?」

 

 

この時点でネプちゃんは頭から煙を出してテーブルにうなだれているので無視します。

 

 

「ああ、そうだ。だが、俺にはその筋肉を抑制するリミッターがないんだわ」

 

 

「ふぇ!?じゃ、じゃあ進さんは体がボロボロの筈じゃあ……………」

 

 

「そりゃあ、小さい頃は脱臼しまくりだったし、ずっと筋肉痛だったよ。でも回復しまくってそれはそれは固い筋肉になってしまったんだよ」

 

 

あぁ…………………師匠との地獄の訓練を思い出すな……………

あの爺、今なにやってんだろうな。

 

 

『ぐへへへ、乳、尻、太股、項~~!!!』

 

 

…………………………やめよう。

あのボケ爺は忘却の彼方に置いておこう。

 

 

「でも、それだと進さん、筋肉ムキムキのゴリマッチョになってますよ?」

 

 

ゴリマッチョ…………………

あったな昔そんなCM。

俺は細身の細マッチョだけどな。

 

 

「知り合いの医者曰わく、俺の細胞達は度重なる俺の体の破壊に修復が追いつかなかった。そこで筋肉はこれ以上太くやるのを諦めて一つ一つがより強靭になるという別の手を選んだんだよ。その結果がこの体だ。」

 

 

話を〆て再びコーヒーを飲む。

むむ…………温くなってやがる…………

 

 

俺は未だに頭から煙を出しているネプちゃんの前に置いてあるパフェを自分の前まで持っていき、スプーンを片手にバクバクと食べ始める。

 

 

「あの~、それってねぷねぷのパフェじゃ……………」

 

 

「人の話を聞かないのが悪いのです。これ社会の常識」

 

 

パフェを平らげて温くなったコーヒーを流し込む。

そして空になったパフェの器を再びネプちゃんの前に置いた。

 

 

「ほら、ネプちゃん、もうそろそろ起きろよ」

 

 

「はっ!?何か記憶が飛んでた気がする!!………………あーー!!!私のパフェがない!!」

 

 

「何言ってんだ?さっきバクバク食べて俺の話の途中で寝てたじゃねぇかよ。なぁ、コンパちゃん?」

 

 

「え!?あ、えぇっと………………」

 

 

「あ、そうなの?あははは、ごめんねぇー」

 

 

「全く、疲れてるんなら今日は早く寝た方がいいぞ」

 

 

「うん、そうするー」

 

 

フハハハ!!

我ながら自分の口が恐ろしいわ!!

 

 

 

 

 

 

 

「進さん、悪ですぅ………………」

 

 

「ククク、誉め言葉として受けとっておこう」

 

 

だって俺、殺し屋ッスから!

 

 

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