なんか雑な高校生のお話   作:最強の無能力者

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この春、俺は高校生になった。中学から一番仲のいい友人も同じ高校に通うことになった。高校生活に少しずつ慣れてきたある日の朝。


入学半年後のお話

月曜日に襲いかかる憂鬱というものは何回経験しても慣れることができない不思議なものだと思う。そんな憂鬱を抱きながら教室へと入る。ああ、また一週間が始まるのか、と考えつつ自分の席に着くと

「よお、いまさら言うのもあれだけどそんな顔するのやめたらどうだ?こっちまで憂鬱になっちまうよ」

「よお、大成。そんなこと言われても憂鬱なものは憂鬱なんだよ」

と、親しげに話しかけてきたこいつは橘大成。

「俺はお前とは中学から一緒で野球一筋。スポーツやってればそんな気持ち吹っ飛ぶさ。お前も何か部活すればいいのに」

何やら前半は説明くさい口調だったがまあ、前述の通り大成は野球一筋の運動バカである。

「運動は嫌いなんだよ…」

そして俺は部活もせずに日々穏やかに過ごしているザ・普通人。どうしてこいつと仲良くなったのかが未だに解けない最大の謎だ。

「部活なんかするくらいなら家でアニメ見た方がマシだ。」

おっと失礼。ザ・普通人というのは違ったな。俺はアニメ一筋のオタクだったぜ。

「まったく、アニメのどこがいいんだよ。アニメ見てなにか学べるのか?」

お前のような運動バカには理解できない物なんだよ!アニメバカにするんじゃねえよ!と心の中で思いつつ、

「それを言わせれば、部活なんてやってなんの役に立つ?将来プロになる訳でもあるまいし。」

冷静なフリをして俺も抵抗する。このやりとりも何回したことやら。数えるのも嫌になるくらい繰り返した。

「俺はプロ野球選手になるんだよ!そしていずれはメジャーリーガーにーー」

「そんなこと言ってるが、お前は中学三年間ずっと補欠だっただろうが」

「うっ…ふ、ふん。俺は高校でレギュラーになるからいいんだよ!」

何やら汗ダラダラ垂らしながら言ってるが無視した。こんな奴だけど補欠とはいえ練習は誰よりも頑張っていた事は知っている。そういう所は大成のいいところであり、尊敬出来るところでもある。などと思っていると、俺はふとある事に気がついた。

「あれ?この高校野球部あったっけ?」

「」

やれやれ、高校生活が始まって半月しか経ってないのにこのザマだ。これからどうなるのかが正直怖い。

 

それからしばらく経ち、周りの人たちはそれぞれ様々な部活に入部した。もちろん俺は安定の帰宅部だが。そして大成と言うと

「はぁぁぁぁぁ…」

まだ落ち込んでやがった…どのくらいひどいかと言うと序盤の俺の憂鬱な気分の時の顔の10倍はひどい顔してるよ、今。

「き、気にすんなよ。あ、何なら俺と一緒に帰宅部にしようぜ!」

などと気休めにもならない(むしろ逆効果でしかない)俺の慰めは耳に届いていないのか、何も答えない。

「……」

…ホントにどうしよう。こいつがここまで落ち込んだことなんて今まで無かったぞ。付き合いは長いがこんなことになるのは初めてなので

どう対応すればいいかわからない。

 

どうしよう…

 

 




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