スマホの着信で目が覚める。太陽は上がりきっていて時刻は既に12時を回っている。ベッドには人形の紅いシミがくっきりと付いていて、鈍った頭で思い出してみると昨日は帰り血を落とさなかったなとぼんやりと思い出す。スマホは催促するように鳴り続けている。ベッドには腰かけ電話に出る
「何のようだ?サーゼクス。仕事か?」
『いや、昨日妹が迷惑をかけたようでそれを謝ろうと思ってね。すまなかった。会ってから話した方が良いだろうけど君が学校に来ていないからね』
「そりゃそうだろうな。今まで寝てたし、余程昨日の余計な事がめんどくさかったみたいだ」
『本当、すまない…』
名字が違うことなどデリケートな話題な様な気がするので名字の違いには触れないで話を進めると申し訳ないように苦笑いしながらサーゼクスは謝る。
「気にするな。困難な依頼を回してくれたらそれで手打ちにする」
『本当、昔とは変わったね。昔ははぐれ悪魔への怨みしか無かったのに今はだいぶ落ちついた』
「なついてる猫がいるんでな。死に場所探しを辞めるつもりは毛頭ないが」
猫とは小猫の事だ。猫ぽい雰囲気だから俺は小猫を小猫が居ないときは猫と呼んでいる。
ここでふと昨夜のことが頭を過る。昨日、俺はグレモリーを殺そうとした。サーゼクスが気さくに話しかけて来ているのは俺が殺してないから脅しだと思っているんだろう…。ただ俺はあの時グレモリーが誰の家の奴かは気にせず殺そうとした。だが小猫に頼まれて殺意は消え去り俺は殺すのを止めた。何故だ?。サーゼクスの妹だから?いや、それは今知ったことだ。となれば答えは一つ。小猫に頼まれたからだ。けど小猫はあいつではない。
俺にとって…
「俺にとって小猫って何だ?」
無意識に出した神器の紅い血の色をしたナイフ。名前はサーゼクスいわく初めて発見されたらしく名前は分からないからレイスブラッドと名付けた神器を眺めながら呟く。サーゼクスが、どうかしたのかい?と心配そうに聞いてくるのを適当な返事を返しておく。
『それで夕方に一緒にリアスに会いに行かないか?君の自由を確立するために…まぁ1日一回はリアス達に会うかもしれないけどね』
「そうか…まぁ、小猫が居るようだしあいつの顔を見るためなら悪くないかもしれないな。昼休みには会うだろうが」
『決まりだね。放課後4時に学校の理事長室で会おう。姿は見られないように来てね?。君には余裕な事だろうけどね』
「学校で使っていいのか?」
俺の神器にはテレポートともう一つ力がある。霊体化だ。それも透明か見えるのかも切り替えられる。そのお陰で俺は悪魔と渡り合えてきた。昨日ので言うと木場の剣とグレモリーの魔力弾の2つもそれで避けた。禁じ手もあるようなのだが俺にはそれを起動することは出来ない。何かが足りないようだ
『緊急事態だしね。それじゃよろしく』
「分かった」
サーゼクスとの電話を切り一つため息をつく。小猫に対する俺の思うがわかりそうだったがまた分からなくなった。だが分からないなら必要ないか…そう結論付け俺はシャワーを浴びに行った。独り暮らしで他人に見られはしないがこの姿はなと血がこびりついてしまった右手を見ながら…