「このことから地球、及び双子星で住まう人々の生活水準はどちらも同じような社会的文明を構築しており、この事から互いにコミュニケーションを行う際は問題ないと推定する・・と。」
死に物狂いで仕上げたレポートをUSBに入れる作業に時間をとられてしまい、学校に到着したのは遅刻数分前になり、なんとか「間に合った」である。
・・・が。
(眠い・・)
午前中はまだなんとか頑張れはしたものの、お昼ご飯を食べてからの午後が地獄だった。途中何度か意識を失いかけ、その度に隣の席のクラスメイトに声をかけられ、教師にばれなかっただけでも奇跡、ありがとうクラスメイト。
「ふうむ・・。」
目の前の教卓でパソコンの画面を見ている先生。須賀先生は、マウスのクリック音とともに大きく欠伸をする。
「須賀先生、眠そうですね。」
私がそう言うと、「んん?まぁな・・」と少し苦笑いを浮かべつつ視線を此方へ向け、一旦休憩するかのように大きく伸びもする。
「いやぁ・・昨日少し遊びすぎてな・・ソロでアニマルウェポンのクエストを進めていたら見事沼にはまっちまってなぁ」
「アニマルアニタジー。はまってますね先生」
目の前に居る教師の眠い理由は、深夜遅くまでゲームをしていた弊害と聞き、私は少し呆れてしまうが、本を読んでいて作業が遅れた自分もまた、人の事は言えない。どちらかというとお互い様のような気もする。
「まーな!・・さてと、一通り読んだぞ。中々イイ文章を書くようになったな、流石俺の従兄弟だ」
ノートパソコンを閉じ、時計に目を向ける先生の行動に合わせるように、私もまた、視線を時計に向けると、時刻は17時を越えていた。
「さてと、しかし一番最初に提出したのが拓斗。お前だったとは俺も嬉しい」
須賀先生の発言に私はきょとんとした。
「一番・・最初? 提出は今日が締切りでしたよね」
私の質問に、須賀先生はプリントを1枚机の上に出した。・・これは先週もらったレポート提出期限の書かれている内容だ・・が?
「俺は別に今日が締切りとは言ってないぞ?提出は「今日」からと書いてあるだろ」
(や・・・やられた・・!?)
私の反応に、須賀先生は「はははは!」と笑う。
「ま、その様子だと徹夜で仕上げたみたいだなぁ・・」
私の目の下のクマに、須賀先生も流石に苦笑いを浮かべる、そういう須賀先生も目の下にクマが出来ている。
これも「似たもの同士」なのだろうかと思いながら、私はレポートを無事提出し終えた安心感に包まれながら、学校の門を出る。
「あ・・星間連絡船・・」
私は夕暮れの空を見上げながらぼそりと呟き、「地球」へとやってきている巨大な宇宙船を見つめる。
(あの中には、「あっち側」から来た人が乗ってるのかな・・)
須賀先生も「あっち側」に一度行ったことがあるという。景色は似ているが、どことなく地球とは異なる世界のようにも思える・・らしい。
空気が違うのかといわれたら、笑われてしまった記憶はある。
「1度だけでも・・行ってみたい。」
見つめているのは星間連絡船のさらに向こうに浮かぶ巨大な「星」。地球と瓜二つだけど、こことは違う「異なる世界」
私は、そんな未だ見たことのない世界に、胸を弾ませた
・・・・。
『間もなく、地球国際空港に到着致します。お荷物のお忘れの無いように、御確認ください』
船内のアナウンスと共に、ゆっくりと重い瞼を開ける。眼下に広がる建物を見つめて、私は小さく呟いた。
「ここが・・地球」
1時限目終了。
こんにちは、木啄です。どんどん気温も低くなり、早朝になると息が白くなっていて、車のハンドルを握るのも少しつらいなと思える季節になってきていますね(笑
閑話休題。
本作品の全体像を模索しつつ作っています「明日の君へようこそ」ですが。
「あっち」と「こっち」 一体どっちの星の話をしているのかという疑問点が出てくると思うのですが、今回の主人公は男の子の拓斗(ようやく名前が出てきました)君です
拓斗君は地球に住む日本人なので、基本的にはこっち側を地球と捉えてしゃべったり考えたりしているそうです
はぁ、それにしても寒いです・・。また次回、お会いしましょう