Silent-Nightmare of Second-   作:reizen

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そういえば、4月4日までとなりのヤングジャンプで東京喰種が全話公開されていましたよ。見ていない人はこの際見に行きましょう。
アニメしか知らない私には意外な展開もあってびっくりしましたが、re:も含めて全巻揃えようかなと思える作品でした。

手持ちの金と相談だ!(←これが言いたかった)












………まぁ、そのおかげで投稿遅れたら元も子もないですけどね。...( = =)


ep.20 楽しい楽しいお買い物

 レゾナンス―――と聞けば中学生………いや、高校生のカップルが手を繋いで力を増幅するアビリティとかそういうものを彷彿させる。まぁそれはあくまでもフィクションの話だ。

 実際はありとあらゆる分野の物が揃っている。ゲームショップはもちろん、フィギュアもあるしスポーツショップは季節によって変わるけど、大抵のものは揃っている。

 

 僕らは妙な視線を感じつつ水着売り場に移動したけど、何故か織斑君とデュノアさんが店内で正座させられていた。

 

「………何やっているんですか?」

「……影宮か。相変わらず仲が良いんだな」

「ええ。………で、また織斑君がやらかしたんですか?」

「そうだな。デュノアと2人で試着室に入ってな」

「………………そろそろ脳外科に入院させることを考えさせた方が良いんじゃないですか?」

 

 頭がおかしいとしか思えない。

 後で話を聞くと、デュノアさんに無理矢理入れられたとか言っていたけど、だからと言って普通に中に入るだろうか? それとも織斑君は女を一人でどうにかできない程に貧弱なのだろうか。今度打ち合ったらどこかの吸血鬼(?)みたく「貧弱貧弱貧弱貧弱ぅううううッッ!!」みたいなことを言うべきだろうか?

 

(いくら何でも自覚無さ過ぎでしょ……)

 

 ま、織斑君たちは放置しておいても問題ない。自分が馬鹿だったことを後悔すれば良い。

 とりあえず僕らは馬鹿を放置してそれぞれ水着を選ぶ。って言ってもそもそも僕は水着を選ぶ必要なんてない―――のだけど、何故かそれを織斑君と話していたら物凄く怒られた。

 

(………入らないって言う可能性は否めないけどさ)

 

 僕だって多少は成長しているから希望はある。そう言い聞かせて今回買ってみることにした。サイズ的に今はいているパンツとかと一緒で良いだろう。

 僕はカジュアルなタイプで黒い背景に青い水玉が付けられている水着にした。もちろん、灰色のパーカーとゴーグルは忘れない。

 

(………浮き輪はどうしようかな)

 

 別に泳げないわけじゃないけど、波の気ままに流されるのも悪くない。僕は浮き輪を持っていないし1つ買っておくことにした。

 

(本音さんは買い終わったかな?)

 

 できるだけ気配を消して目立たないようにしていたから、あまり本音さんの方を見ないようにしていたけど……もしかして僕を探していたりして。

 生徒のほとんどが外に出ると確信していたので、透さんに発信機を借りて正解だった。………って、あれ? 後ろ?

 僕は振り向き、棚から本音さんを確認すると………彼女は何かに悩んでいた。

 

(………たぶん、水着なんだよね?)

 

 一つはビキニ。もう一つは………着ぐるみ?

 何故着ぐるみがあるかとツッコミたくなるけど本音さんの趣味だし深くは考えないことにした。

 

(そう言えば、いつの間にかキツネのパジャマを着なくなってた………)

 

 実はちょっと可愛いなと思っていた着ぐるみパジャマを最近見なくなったことに寂しく思っていたんだよね。いくら高校生だからってなにも自重しなくていいのに。………もしかして、知らず知らずの内に僕が自重させていたのかもしれない。………この機会に、ちょうど良いかな。

 僕は少し残念そうにビキニを選んだ本音さんに気付かれないようにさっき持っていたキグルミ水着を持って本音さんが会計する瞬間に割り込んだ。

 

「すみません。これも一緒にお願いします」

 

 もちろん、会計は僕持ちだ。これくらいしても良いよね? 日頃から世話になってるし……まぁ本当は―――本音さんが今着ている服をジャージに変えたいけど黙っておこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 本音さんに荷物を渡すと複雑な顔をしてから嬉しそうな顔をしたけど、何かあるのだろうか?

 考え事をしていると次第に店の雰囲気がカジュアルな雰囲気から少し引き締まる感じになる。どうやら指輪などの高価なゾーンに入ったようだ。

 

(………指輪は邪魔になる、かな)

 

 戦う時にそう言った金属類はどうしても邪魔になる。炎を灯して箱に炎を注入するとかなら買おうかな……って、考えてみればそんなものあるわけないか。あったとしてもこんなところに売っているわけがないし。

 それに、さっきは咄嗟に買ったけど、あれは父さんが遺してくれた金だから自分が稼いだ金じゃない。バイトとかしてみたいと思うけど、たぶんIS操縦者になってしまったからおいそれとできないだろう。つくづく今の身分は生きにくい。

 

「―――あれ、瞬?」

「………え?」

 

 考え事をしていたら周りを警戒するのを忘れていた。咄嗟に本音さんから距離を取ってナイフを出そうとすると、見覚えのある顔があった。

 

「智久? どうしてここに?」

「そっちこそ。………あ、もしかしてデート中?」

「やだなぁ。そっちみたいに相思相愛イチャイチャパラダイスまっしぐらなクソバカップルじゃあるまいし」

「酷い言いようだよね!?」

 

 そもそも僕は本音さんをそういう対象としては見ていない。強いて言うなら妹、かな?

 透さんは「妹なんて碌なものじゃない」って断言していたけど、実際はどうなんだろう?

 

「……えっと……」

「そう言えば本音さんは知らないんだっけ? 彼は時雨智久。僕の知り合いの中じゃまともな方」

「否定はしないけど……否定はしないんだけど……」

 

 決してあの2人は普通の人間とは言わない。素手でコンクリを破壊する化け物と、天才ゆえに魔法すら作り上げた化け物は。

 

「とりあえず君は鏡を見るべきだと思う」

「……いきなり何を言ってるの、智久」

 

 それじゃあまるで僕までも化け物クラスと言いたげじゃないか。僕は違うよ? ただちょっと足が速いだけだよ。

 

「何だ。てっきりみーやんの友達だから不良を消し飛ばしたとかそういう類かと………」

「どちらかと言えば中学からバイトをしていた稀有な存在ってところかな」

 

 たぶん、智久ぐらいじゃないかな。いくら同じ施設で育っているとはいえそんな子たちのために色々な物を買ったりしているんだから。一度遊びに行ったことがあるけど、子どもたちはそれぞれ役割分担していてキチンとその役割を全うしていた。まさしく「パラダイス」と言っても差し支えない程に。

 

「じゃ、僕はこれで。馬に蹴られて死にたくないからね」

 

 そう言って智久はどこかに去っていく。人ごみに紛れ、瞬く間に消えていった。

 

「………訂正するね。あの人も色々と凄いね」

「普通いないもんね。さも当然のように人ごみに融け込んで察知できない人って」

「………」

 

 本音さんが何か言いたそうな顔をしていたけど、僕は気付かない振りをした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ■■■

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………僕が普通、か」

 

 姿を消し、路地裏に移動した智久は手から電気を少し出す。

 

「僕が普通で済むなら、さしずめ世界は蛆虫が跋扈する世界か」

「―――そうですね」

 

 その少女は突然現れた。

 彼女の名前は藤原幸那。普段は智久が住む孤児院で過ごしているが、彼女もまた智久と同じで裏の人間だ。

 

「それで、君が来たという事はあの人からの要請かい?」

「ええ。最近、活発的になっているのでまた力を貸してほしい、と」

 

 それを聞いた智久は笑みを浮かべる。

 それは普段子どもたちに見せる「兄」としての笑みではなく―――まるでこれから玩具で遊ぶことに楽しみを見出している子どもの笑顔そのものだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ■■■

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 智久と別れた後、僕は本音さんから離れて路地裏に移動していた。そろそろ視線がウザったいと思っていたからだ。

 自ら餌となっているように見えるけど、こっちはすぐにでも戦えるように準備はしてきているんだ。

 

「そろそろ出て来たら? 僕もまどろっこしいことは嫌いなんだ」

 

 そう言っても出てくる様子はないので、ナイフをブーメランの要領で物陰に隠れている相手を攻撃する。その間に僕自身も移動して拳銃を抜いて至近距離に持って行こうとすると―――上から強襲されたので咄嗟に回避した。

 

「IS? なら―――」

 

 相手の背中には機械の翼。となれば普通に考えてISだ。

 僕もISで応戦しようとすると聞き覚えのある―――というか本当にそこから聞いて良いのかと疑問がある声がした。

 

『待て瞬。俺だ』

「………透さん? え? サイボーグ?」

 

 女性から分離した翼が大型の鷲になる。

 

『似たようなものだが、少し違うな。俺自身は別の場所にいる』

「それにしても珍しいですね。今度はストーキングですか」

 

 相変わらず多趣味だな、この人は。

 それにしてもストーキングか。とうとう……。

 

「とうとうストーカーになりましたか。いくら捕まらないとはいえ、犯罪はやはり犯罪ですよ」

『…………実は発案者はこっちだからな』

 

 そう言った鷲型透さんはとある女を前に―――ってえ!?

 

『おい虚!?』

「止めないでください、透さん。これは私がやらないといけないのことなので」

 

 何故か殺気むき出しな女性がいるんですけど。なら―――

 

「!?」

『………俺は止めねえからな』

 

 女性の後ろに回り、すかさずナイフで切りつけようとするけど女性もそれなりにできるようで前回り受け身回避し、立ち上がると同時に銃口を向ける―――けど、僕は既にそこにいない。

 

「どこを見ているの?」

「―――!?」

 

 相手の首を斬ろうとした時、目の前に機械型の鷲が目の前に現れた。

 

『あーもう見てられねぇ。そこまでにしておけ、虚。やっぱり力の差があり過ぎた』

「……こんな簡単に追い詰められるなんて……」

 

 勝手に戦闘を止められたけど、それはそっちの話。こっちは不完全燃焼というだけでなく、納得がいかない。

 

『瞬、落ち着け。こいつはただ試しただけだ。お前の実力を疑って―――』

「―――お姉ちゃん?」

 

 その声に反応した僕は後ろを向くと、そこには本音さんがいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 少しした後、僕らはファミレスにいた。

 

「初めまして。布仏虚です」

「……か、影宮瞬です」

 

 鷲型透さんは機械型らしく小型のキューブに変形して僕らにイヤホンを渡して状況を説明すると、本音さんが女性に対してため息を溢した。

 

「だから言ったじゃん。警戒心が高いんだから無闇に近付いたらダメだって」

「でも、やっぱり姉としては心配なのよ。誰彼構わず攻撃するような男と付き合うなんて。もしかしたらあなただって狙われる可能性もあるのよ?」

 

 僕を襲った―――というより監視していたのは布仏虚さん。本音さんの姉だった。

 どうやら僕を危険人物だと思ったようで、これを機にどんな男か見定めに来たらしい。

 

『まぁ、本音に何かされたらそれこそ色々と終わる気がするけどな』

 

 カメラが付いたキューブを睨む虚さん。今の発言はどういうことだろうか?

 でも仮に本音さんが誘拐される………人質にされたりしたら………その時は……

 

 ―――ピシッ

 

 変な音が聞こえて顔を上げると、2人が心配そうに僕を見ていた。

 

「ど、どうしました…?」

「大丈夫。なんでもないよ~」

「ええ。おそらく気のせいです」

 

 何か言いたそうな顔をしている2人。僕は気になったけど敢えて突っ込まないようにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ■■■

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『で、どうだった?』

 

 虚の肩に停まった小さくなった透の鷲は虚に尋ねる。

 

「そうですね。思ったほど優しい印象でしたね」

『まさしく本音のおかげだよ。アイツが体を張って守ったからこそ、本音を受け入れたんだ』

 

 今の世の中、女が男を助けるという事はISを使用して住民を避難させるという状況でない限りあり得ない。ましてや、男女1人ずつならば女性は率先して助かろうとする。それが普通だ。それを知っていたからこそ瞬は一夏以外の生徒はもちろん、教員すらも遠ざけていた。

 だが、本音はそんな中で自ら身体を張った。だからこその過剰とも言える依存なんだが。

 

『………にしても、よく言わなかったな。お前だって瞬の事は気になっていただろ?』

「…あくまでも弟として、ですよ」

『たぶん、本音の姉だから多少の警戒心は解いているだから、第二夫人として―――』

「消されたいですか?」

『あ、はい。すみません』

 

 笑顔を見せた虚にその場にいないのにも関わらず透は震えた。

 

 

 機械鷲を戻しながら、透は自分の椅子に身体を預ける。するとドアがノックされ、「失礼します」という声と共に静流が入って来た。

 

「瞬の様子はどうだった?」

「問題ない。順調に依存している」

「………それって問題じゃねえの?」

「いざとなれば本音ごと引き入れるさ。最初から更識家はこっちに引き寄せる予定だったからな」

 

 そのための装置は既にできており、今も装置が更識家本陣及び主要施設を囲うためにはるか上空で待機している。

 

「それで、衛星基地は?」

「アンタの指示通り動いている。が、難航しているため楓が今度の作戦から外れたいと言って来た」

「別に構わない。あの人のオペレーターに回すだけだ」

「………で、良いのか? 親ナシの俺や遺伝子強化素体共ならばともかく、未来あるお前がここにいるのは少々問題だろ?」

「今更だな。それとも、静流は実権を握りたいのか?」

「暴れられないから嫌だ」

 

 「それに俺はそうのには興味がないからな」と付け足す静流。そういう面があるからこそ透は心から静流を信頼していた。

 

「って言っても、今この組織でまともに指揮できるのは俺だけだ。あの人は女と言うだけで毛嫌いされているからな」

「仕方ないって言うのはあるけどな」

「まぁな」

 

 笑い合う2人。もし2人を腐女子が見たら、間違いなくイケない妄想に浸ってしまうだろう。それほどまで絵になっている光景ではあるが―――近付いたら最後、その女性たちがこの世から消えるのは時間の問題だ。

 何故なら彼らはとある事件をきっかけに全世界から特Sレートの危険人物指定をされているのだから。

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