ひかりちゃんインカミング!   作:栄光

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大変お待たせしました。
ようやく仕事がひと段落つき、BFVをやり込み気づけば正月も終わっている状況……。


ファースト・アタック

 ネウロイは突然やって来た。

 地中から迫撃砲弾の様な紡錘形のネウロイが飛び上がり、煙突に手足が生えたようなタイプのネウロイが大地を割って現れる。

 急いで通報しようとするも無線、および有線電話のいずれもが不調となり連絡が取れない。

 敵の奇襲に通信の妨害、現れたネウロイの光線照射で施設や武器兵員が焼き払われ、前線はパニックに陥った。

 西部戦線ではネウロイ勢力圏との境界にして警戒線であるライン川を易々と突破され、地上部隊が大打撃を受ける。

 

 一方502及び統合魔導師団のいるペテルブルグ軍管区内でも西部戦線の新型ネウロイに呼応するように六角柱の様な地上型ネウロイ、翼を広げた怪鳥のような大型の飛行型ネウロイが出現したのだ。

 大型ネウロイの周りを護衛機とばかりに邀撃型などの速度に優れた中型や、電子戦型と思われる歪な形状をしたネウロイが固めていた。

 

「こちら121、ネウロイと遭遇した、ネウロイと遭遇した」

 

 敵を目視したブダノワは、インカムに向かって叫ぶウィッチと一向に返事のない演習統裁部(とうさいぶ)、ひいては師団司令部の様子からすぐにあたりを付ける。

 

「どうやら通信を妨害しているらしいな」

「どうする、隊長」

「決まっているだろう、奴らを撃滅する。我に続け」

「あの!中佐からの命令は!」

「演習において()()()()()()()()は許可されているんだ……おっと」

 

 ブダノワは実弾演習用の通常弾フリーガーハマーを小脇に抱えると、左手で吊るしていたPPSh機関短銃を握って戦闘態勢に移る。

 目の輝き方から大物を狙おうとしているのは一目瞭然であり、第2飛行隊の面々は援護に回ろうと機関銃を構えた。

 

 敵方に目をやると、発進母機と思しき大型飛行ネウロイの腹より翼の生えた電信柱のような中型ネウロイが20、30と吐き出され、高速で突進してきた。

 放射される赤黒い光線が空中に閃き、実体弾が黒々とした爆炎の花を咲かせる。

 

「全機、散開せよ」

 

 ブダノワの号令で四方八方に散開したウィッチたちはシールドで光線を受け流し、突進してきた高速型のネウロイをいなす。

 

「新型かぁ、ずいぶんと速いねぇ、よーし、ひとつやってみようか」

 

 固有魔法を発動したクルピンスキーのBf109Gの呪符がひときわ青く光り、高速型のネウロイの尻に張り付いた。

 そしてStG44小銃を短連射し撃墜、すぐさま近くを飛ぶ次の目標に取り掛かる。

 

「クルピンスキーさん、飛ばし過ぎです!」

「定ちゃん、お願い!」

 

 ジョゼのブレン軽機関銃が短く数回に分けて火を噴き、要撃型ネウロイ(ファントムモドキ)の機首に弾幕を張って損傷させる。

 そこを下原がコアを撃ち抜き、続いて2機、3機とやって来た敵機をあっというまに撃墜する。

 なかでも502のウィッチは接敵後15分以内に9機を撃墜し、クルピンスキーが4、ジョゼ、下原が合同戦果1とそれぞれ2機ずつ撃墜したのだ。

 そんな最中、下原の遠距離視が速度に劣る増援を捉えた。

 

「……敵増援、40以上です!」

「あの黒いのみんな敵かっ!」

 

 下原の報告を傍で聞いたアーニャは思わず叫んだが、来たものは仕方ないと切り替えて敵の進路上に弾幕を張る。

 こうしてクルピンスキーやジョゼ、下原、アーニャといった前衛型のウィッチは敵味方入り乱れての乱戦に飛び込んでいった。

 

 高速戦闘にあまり向かない対戦車狙撃銃などを装備した中距離型、榴弾を持った火力支援型のウィッチはというと各部隊に居る新兵たちの援護を行っていた。

 

「目標捕捉、修正射」

「孝美さん、後ろッ!」

 

 新兵と狙撃支援をしている孝美に近づいていた敵の一団をニパが撃墜する。

 技量の足りないウィッチは事前に取り決められていた通り、2機単位で編隊を組んでネウロイから身を守る。

 縦横無尽に飛び回る高速型の後ろからよく見慣れたエイ状の中型ネウロイが光線を撒き散らす。

 編隊を組んでまっすぐ飛び、薙ぎ払うような連続照射を振り回すエイ型など孝美にとってはただの的だ、狙撃を受けて爆散し光と化していった。

 

「敵が、落ちていく……」

 

 次々と目の前でエイが消えていく様子を見ていたあるウィッチは呟いた。

 そこに高速型が直上から彼女に体当たりせんと迫る。

 

「あっ!」

 

 そこに黒い影が飛び込み、一連射。

 

「お前、ボンヤリ飛んでんな!落ちるぞ!」

「はい!」

 

 森林迷彩が施されたMiG-60を駆るベテランウィッチによって事なきを得たが、あと数秒遅ければ撃墜されていただろう。

 ほっと胸をなでおろす暇もなく、121のウィッチはそのままの勢いで要撃型ネウロイを2機血祭りにあげた。

 

 同時刻、地上ではスラム・ウィッチーズの陸戦ウィッチや情報班が主力部隊に先立って展開され、降着地点の確保に務めていた。

 尾を上げたサソリのようなシルエットの “対空砲型”ネウロイを先頭に、人類側の兵器を模倣したいびつな戦車もどき、兵士型ネウロイと続き、その数およそ150。

 、わらわらと数と強力な光砲を頼みにして迫り来るネウロイ群に対し、扶桑軍のウィッチはわずか42名、火力に乏しい対ネウロイ砲と小銃、機関銃しか持たない。

 

「先頭に火力集中!」

「撃てッ!」

 

 こちらが1発撃てば光線20発のお返しというような状況であったが、見通しが悪く密な植生が光砲の射線を制限することで燃える木々の隙間を縫うように接近する陸戦ウィッチに対応しきれていなかったのだ。

 辻野大尉の“抜刀隊”は火力があってなおかつ射程の長い対空砲タイプの中型ネウロイに砲撃を集中させ、その流れ弾で随伴歩兵と思しき小型ネウロイが吹き飛んだ。

 

「よし、総員突入!」

「応ッ!」

 

 砲が向首する直前に脚の付け根に37㎜砲弾を叩き込み、姿勢を崩した所を魔力を纏わせた扶桑刀で袈裟斬りにする。

 ウィッチたちに切り付けられたネウロイが光へと溶けてゆき、躍り出た彼女たちは見届けることもなく刀や銃剣で後続の小型ネウロイを次々と屠っていった。

 スオムス軍のウィッチは砲の火力こそあるものの扶桑同様、物量に乏しい経験から砲を節約し近接戦闘に突入していた。

 最新型のT-34/85戦闘脚を身にまとったレーヴェシュライホ少尉は先陣を切るアウロラの援護に手斧と集束手榴弾を使い、木々の隙間から見えたクモ型ネウロイを撃破する。

 

「お前たち、空の奴らが安心して降りられるように地点を確保するぞ」

「隊長、もし囲まれたらどうするんです?」

「その時はその時だ、ウォッカでも飲みながらぶち殺せば穴は空く」

 

 非正規のルートで手に入れたオラーシャ製魔法質量(MM)85砲弾は数十発しかないのだ。

 その後方に続く情報班の男性兵士たちはというと、双眼鏡と地図をもって敵の観測を行っていた。

 偵察車の車載無線機が妨害を受けて使えないため、偵察班に4台いるオートバイを使って伝令を出した。

 木々の向こう側の実態がよくわからなかったものの、土埃を立てて動く大型の目標と視認できた敵先鋒集団の大体の数を通信文に記す。

 通信文を図嚢に入れた2組の伝令兵はオートバイに跨るとエンジンを吹かし、戦闘で全滅しないようルートを分けて師団本部の設けられた前線宿営地目指して走り出した。

 自衛用の火器は背中に背負ったPPSh機関短銃、よくてパンツァーファウストであり、戦闘になればひとたまりもない。

 敵と近接戦闘にこそならなかったものの、流れ弾の光線が頭上の木々を焼き、実体弾が空中で炸裂して破片が降り注いで辺りをボロボロにすることから生きた心地がせず、走りながら祈りをささげる者も居た。

 

「ネウロイ見ゆ、“水晶”4目視、その他中小40以上出現」

 

 偵察隊や本部付情報班が命がけで収集し、持ち帰った情報をもとに各連隊本部の参謀たちは動き始める。

 長距離魔力波通信、無線、有線通信網の妨害並びに断線による不通は各戦線で阿鼻叫喚の地獄絵図を展開し、ここ東部戦線においても奇襲によって一時間あまりで1個師団相当の兵力が灰燼と帰した。

 アルチューフィン中佐以下統合魔導師団司令部は想定していたシナリオより悪い状況に、作戦計画を練り直さなくてはならなかった。

 作戦室のテントにアルチューフィン中佐と方面軍の幕僚たちが集まり、伝令兵から得た情報をもとに反攻作戦を立案していた。

 師団長不在の間に次席指揮官、ウィッチ部隊指揮官としてラルは指揮所にいた。

 指揮所として使われているテントに入れ代わり立ち代わり各部隊の連絡将校が集まって来る。

 

「少佐、ウィッチ隊の一部が戦線を押し上げているという報告が」

「まあ、うちの連中ならそういう事もあるだろう」

「ラル少佐、彼女たちの携行弾薬では1時間も持ちません」

「当初の想定通り、Nの27を緊急降着地点とする。補給部隊と整備中隊はどうなっている」

「油槽車と弾薬運搬車が降着地点におりますが、弾薬は梱包されております」

「整備はテントにて待機してありますが、予備機は補給本部ですので発進可能までは時間がかかるかと」

 

 そこに上級部隊で作成された書類を抱えたサーシャが戻って来た。

 記憶能力をフルに活用し、各部隊からの報告書の内容を覚えていたサーシャが将校たちに尋ねる。

 

「317連隊は予備機が4機あったと思いますが、どうですか」

「ポクルイーシキン大尉、4機ですが部品取りが1機あるので即応は3機です」

「ではケージにセットして降着地点に準備しておいてください、おそらく脱落機が多いですから」

 

 激戦のさなか披撃墜、故障での喪失機は当たり前であり全力で稼働させればブレイクウィッチーズでなくとも3~4機は壊れるのだ。

 被弾、不時着すれば傷つくのはユニットだけではない、それを纏うウィッチも負傷する。

 

「軍医と衛生兵たちはどうだ」

「はっ、先ほど降着地点に向かいました」

 

 前線飛行場に併設された野戦病院の軍医と衛生部隊が装甲救急車6台に分乗して出発したという。

 ちらりとテントの外を見ると、大きく赤十字の書き込まれたハーフトラックが土煙を立てて走って行くのが見える。

 ラルと副官のサーシャの指示を受けた連絡将校が指揮所を飛び出していった。

 

 接敵して以降、天地がひっきりなしに回転するような激しい空中戦に、あるウィッチのLa-5はついに音を上げた。

 高速性能に優れた重戦闘機のようなネウロイは一撃離脱戦法とばかりに光線を撃ちながら突っ込んで来る。

 後ろにつかれた彼女は大きく身体をひねってストライカーを左右に滑らせることで光線を避け、身を起こして急減速。

 オーバーシュート。下を抜けていった要撃型ネウロイの尾部に弾を浴びせて撃破した時にそれはやって来た。

 

「何っ、一発貰ったの?違う……」

 

 カカカカという耳障りな異音に右脚のユニットを見ると、呪符発生器がいびつな回り方をしている。戦闘被弾ではない。

 機動性の高さを活かしたハイGマニューバの連続に粗悪な戦時生産品の部材、軸受けが持たなかったのだ。

 ユニットは双発機でありどちらか一方が不調を起こしたとしても飛行を続けることはできるがバランスを取るのが難しく空中戦をするのは難しい。

 推力差と保護フィールド表層の流体移動の関係で右に流れつつある体を左に傾け、左脚の出力を落とすが思うように飛べない。

 これ以上推力バランスのために出力を落とせばウィッチはいともたやすく失速しそのまま墜落する。

 こうなっては戦闘継続は不可能だと意を決した彼女はインカムを使った近距離魔力波通信で飛行小隊長を呼び出す。

 

「こちらリュドミラ、右が故障を起こしたわ。左脚はまだ回ってるけどこれもあやしい」

 

 広い帯域の無線、魔力波に投網を被せるようなバラージジャミングが酷く、ハンドサインや接近しての会話での意思疎通を行う。

 すぐ傍まで接近しリュドミラ機の不調を目視で確認した129連隊の飛行隊長は護衛機をつけて降着させる判断をした。

 

「了解、緊急降着地点まで後退せよ……カタヤイネン曹長!白煙が!」

「これはオイルが漏れたんだ、でも飛べるよ」

「ニパさん、私はいいから彼女の援護に回ってください」

「孝美さん、どうするの?」

 

 一方、なぜか壊れることに定評のあるニパのBf109Kはというと、カンカンとノッキングを起こし左脚ユニットから白煙を吐きつつあった。

 どうやらオイルがシリンダー内に流れ込んでいるらしく、ガソリンと一緒に燃えてまるで煙幕のような状態だ。

 このままだとじきにオイル潤滑が切れてピストンが焼き付き動かなくなるだろう。

 クルピンスキーのユニットもマジックブーストなどによる酷使によって回転数が上がりすぎてピストン、クランクシャフトが壊れる一歩手前となっていた。

 だが、ブレイクウィッチーズの面々にとっては左右の不揃いやエンジン破損などと言ったものは日常茶飯事であり慣れ切っている。

 

「私はこれがあります」

 

 そういうと孝美は狙撃銃を背負い、腰に付けていたホルスターから拳銃を抜いてスライドを引いた。

 M1911A1というリベリオン製の自動拳銃であり、45ACP弾とともに補給物資の箱に梱包され海を越えてやって来たのだ。

 かつては威力もあまりない、腰などの重量増加、あるいは拳銃・ホルスターの触感の冷たさなどから敬遠されていた。

 しかし、拳銃携行に対する意識が変わったのは、ひとえにグリゴーリ撃破の最終局面において雁淵ひかり軍曹の携行していたリベレータピストルが役立ったからである。

 直枝の越境以降、孝美やロスマンは近距離用で、ニパは不時着の際の自衛用に携行していたのだ。

 航空機関銃や小銃に比べ火力は乏しくとも、無いよりはマシである。

 

「みんな、こっちに来るわ」

「雁淵中尉に近づけるな!撃て!」

 

 周りに居る129連隊の新兵たちのDP28機関銃やシモノフ対戦車銃といった火器が火を噴き、中型ネウロイを撃墜していく。

 機関銃の弾幕をすり抜けて突入してきた2機の小型ネウロイに孝美は拳銃を片手にドッグファイトに飛び込んでゆく。

 くさび形の小型ネウロイはビームを先端から放ちつつ高速で接近して1機がそのまま、もう1機が一度飛び上がるホップアップ機動を取って対象を上下から挟みこむ戦術をとった。

 経験の少ないウィッチであれば上下どちらを優先するか逡巡してもう一方の接近対処が遅れるのであるが、孝美は両方に対処する。

 直感で相手の進行方向に2発ずつ発砲し、下方から接近してきたネウロイには当たらなかったものの進路を変えることに成功し、上から突入するネウロイには全弾命中した。

 魔法力の込められた銃弾が貫通こそしなかったもののネウロイの外板に抉れを作ると空気抵抗が一瞬変わり、その高速性能から尾部を振る“尻振り運動”を起こして側面を見せて飛んで来る。

 すれ違いざまに横倒しになったネウロイを至近距離から的確に撃ち抜き、爆散させる。

 一方、下方から突入したネウロイは右に進路を変えるも、高度を落として離脱しようとするニパが張った弾幕に飛び込んで撃墜された。

 

「リュドミラ少尉!こっちへ!」

「あっ、助かるわっ!」

 

 バンクを振るように何度も傾いて左右に振れながら飛ぶリュドミラの手をとってニパは地面から撃ち上げられる実体弾と光線を掻い潜る。

 木々の隙間が煌めいたかと思うと1秒後には本照射がやって来て、時限信管のようなものが組み込まれているサナギ状の黒い実体弾が空中で爆ぜ、黒煙とともにガラスのような破片を撒き散らすのだ。

 

「さすが502ねっ……こんな状況に慣れているの?」

「はい、ワタシたちはいつも何処かしら壊れちゃうことが多いんで」

「噂はよく聞いていますよ、壊したらポクルイーシキン大尉が独特の懲罰を与えるって」

「正座のことだ、恥ずかしいな……」

「今度、飲みながらじっくり聞きたいですね」

「あはは……それは遠慮しまーす」

 

 リュドミラは実際に体験したブダノワ含む121のウィッチや飛行隊長からも聞かされていた扶桑式懲罰法について尋ねる。

 ニパは正座がオラーシャ軍のウィッチに広まっていきそうだなと感じると共に、お酒の席を拒否する。

 穏やかそうな彼女も酒の席になれば火を噴き、水のように飲み、はしゃぐのだ。

 話していた視界の端に一瞬輝く物を見つけた。

 

「曹長、4時下方に敵です!」

「はい!」

 

 航過する際にちらりと見えたそれは対空砲型の砲身で、初弾を撃たせまいとニパのMG42が火を噴いた。

 パラパラと辺りに機銃弾が着弾したことで飛行するウィッチに気付いたのか、木々をへし折りながら二人に対して向きを変えようとしたとき、爆発した。

 ニパが作った隙に気付いたスオムス軍の陸戦ウィッチが懐に飛び込み、近距離で梱包爆薬を投げつけたのだ。

 

「爆発?ねーちゃんたちだ!」

 

 上空から陸戦ユニットこそ見えなかったが、木々の隙間から発射炎が見えて爆音が轟く。

 そう、シールド魔法が使えることから集束手榴弾や機関銃に加え、通常の兵士ではほぼ死ぬような対戦車地雷、梱包爆薬を用いた肉薄攻撃が行われていたのだ。

 

 二人が降着地点に辿り着いたとき、外周部で地点確保の陸戦ウィッチが進攻を食い止めていることから補給部隊が2台、3台と集結しつつあった。

 枝葉の束が巻きつけられて上空擬装が施されており、目を凝らしてみるとユニットケージを牽引した車両もいた。

 

「整備中隊、来てますね」

「よかった、この子じゃちょっときついから」

「ワタシももう危ないかな」

 

 そういった瞬間、ニパのユニットは耳をつんざくような異音とともに“両脚ともに”停止した。

 オイルが燃えたことに加え、“どこからか漏れたこと”によってシリンダーが焼け、ピストンが噛んでしまったのだ。

 

「やっぱりこうなるのかぁ」

「ええ……」

 

 こうして片肺飛行のリュドミラと二人森の中へと落ちてゆき、ユニットは全損した。

 

 

 統合魔導師団初の戦闘はこうして幕を開けたのである。

 

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