(完結)鉄血の子リィン・オズボーン   作:ライアン

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オズボーン君「覚えてろアルバレア公爵……地べたをはい泥水を啜ってでもいずれ貴様にこの借りを返してやる……」

原作のシュバルツァー君は耐え忍ぶタイプ
ここのオズボーン君は然るべき報いをいずれくれてやるからなと心の中で中指を立てているタイプです。


鉄血の子と翡翠の都《バリアハート》⑦

 地下水路を使って侵入を果たしたフィーとエマは途中で「奴が泣きべそをかいているところを拝みに来た。それに副会長殿の方には借りもある」等と素直じゃない事を言うユーシスと合流を果たし、マキアスとリィンの捕らえられている地下牢へと進んでいく。

 

「マキアスさんとリィン先輩……大丈夫でしょうか?」

 

「いくらなんでも捕らえた容疑者を暴行する程ここの部隊は腐ってはいまい」

 

「二人共まだ学生だから大した情報持ってないだろうからね。拷問してまで聞き出すってのは考えづらいと思うよ」

 

 エマの不安を払拭するかのようにユーシスは「誇り」、フィーは「実利」とそれぞれの観点から二人はおそらく無事だと告げる。そうして進んでいくと程なくして地下牢と思しき場所に三人はたどり着いたのだが……

 

「よし、そうだマキアス!その感覚を忘れるな!!!」

 

「はい、リィン先輩!」

 

 何やらとても囚われの身とは思えない威勢の良い声が響いてきて

 

「イメージしろ!拳を憎いあんちくしょうに叩き込む所を!差し当たっての対象はもちろん」

 

「僕らをこんな所に送ってくれたアルバレア公爵ですね!!!」

 

 そしてその言葉を皮切りに2つの拳が空を切る音が響いてくる。一体革新派の二人はどこへ向かおうとしているのか、その答えは当人たちも忘れかけているかもしれない。

 

「……………」

 

「泣きべそかくどころかすごい元気そうだね」

 

「あ、あははは……」

 

 冷え切っているとは言え仮にも父を仮想敵にされて何とも形容し難い表情をユーシスは浮かべる。

 そうして現れた三人の姿に二人は驚きの表情を浮かべる。これが行動を共にしていたのがクロウやアンゼリカ、トワ、そしてジョルジュだったらリィンは驚きはしなかっただろう。ただ一言助けに来てくれたその友情に感謝の言葉を告げて終わりだった。それだけの信頼関係が自分達の間にはあると彼は自負しているからだ。5人は1人のために1人は5人のために。自分達はそんな絆で結ばれた仲間であり、友であるのだから。

 だがフィーにしてもエマにしてもユーシスにしても現状リィンは未だそこまでの信頼関係を築けているとは思っていなかった。彼らが冷淡だと言っているわけではない、この帝国で四大名門に逆らうというのはそれだけ重い行為なのだ。それこそ昨日ゴルディ伯爵を相手にした平民の青年のように、従ってどうにかやり過ごす、それが一般的な大貴族に対する平民の対応である。

 ユーシスにしてもそれはそうだろう、家でのユーシスの立場や実の父のあの冷淡な態度を思えばアルバレア公爵の意向に逆らってどうなるかわからないという点で言えば、ユーシスも他の二人とそう変わらない。それにも関わらず、危険を犯して助けに来てくれたというその事実に二人は感動を覚える。

 

「いやはや、不甲斐ない班長で申し訳ない。苦労をかけたな」

 

 だからこそリィンの心の中にみすみす捕まり無様を晒す事になった自分の不甲斐なさに対する怒りが芽生える。これでは班長失格ではないかと。

 

「あの状況では仕方がありませんよ」

 

「最適解と思う行動をとってもそれが裏目に出る事もある、そんなものだよ。大事なのはそこからどうリカバリーするか」

 

「……ああ、そうだな。失敗は自らの行動によって晴らすべしだ。ところで離脱の手はずは整えているのか?」

 

「駅まで突破して乗り込む予定」

 

「………この状況下で領邦軍が駅を放置しているとは思えんが」

 

「あっ」

 

 うっかりしていたと言わんばかりのフィーとエマの様子にリィンは冷や汗をかく。此処を抜け出した所でクロイツェン州から抜け出してアルバレア公爵の勢力下から抜け出さないと意味がない。当然向こうも万一脱走されれば、駅へ向かう程度の事は想定しているはずだ。このままではミイラ取りがミイラになって終わるだけになりかねない、そう考えたリィンは助けに来てくれた目の前の後輩達に感謝しつつもバレない内に退いてもらおうかと考えたが……

 

「……不本意だが俺の名を使おう。現場レベルの兵士であればおそらくそれで押し通せるはずだ」

 

「……良いのか?」

 

 アルバレア公爵家の名をそうした事に使うのを嫌っており、何よりそんな事をしてしまえばまず間違いなく此度の騒動を主導したアルバレア公爵の怒りを買うだろう。それこそ元々関係が冷え切っている事も相まって勘当される事とてありえるかもしれなかった。

 

「構わん。今回の一件は間違いなく父の暴走。兄上がこの場にいらっしゃれば間違いなく父を諌めた事だろう。それこそが真の意味でアルバレア家の誇りを護る事に繋がると俺は信じている」

 

「そうか、そういう事ならばその言葉に甘えさせてもらおう」

 

 当人が覚悟の上だというのならばこれ以上の問答は不要だろう。今はとにかくこの場からの離脱を優先すべきだ。

 

「それに、なんとか駅まで行けば先輩のお姉さんが助けてくれるんじゃないの?確か、鉄道憲兵隊の大尉さんだったでしょ?」

 

「……ああ、そうかもしれないな」

 

 だがバリアハートはケルディックとはわけが違う。事件にしても窃盗事件と軍事施設への侵入とでは領邦軍の本気具合も。自分の救出のためにもしもクレアがケルディックの時のように強行してきた場合、革新派と貴族派の対立は更に悪化する事となるだろう。そしてそれを行ったクレアの軍内の立場でもまた……

 

 まただ(・・・)。先月に引き続きまたもや自分は無力だ。首席だの副会長だのと持て囃されようが所詮今の自分は一介の学生に過ぎない。力になるどころか足手まといになってしまっているという我が身が不甲斐なくてたまらない。先月の時、あの局面を打開するための手札はラウラという光の剣匠の娘という威光だった。そして今もまた、ユーシスというアルバレア公爵の息子という権威がこの場を切り抜ける切り札となっている。自分はそこに何ら寄与していない、それどころか今回は囚われの身となったことで明確に足を引っ張ってしまっている始末だ。

 そんな自分の不甲斐なさに憤懣やるかたない、何が姉と並び立って父の力になりたいだ。増上慢にも程がある、未だ自分は誰かの庇護がなければあっさりとこうして囚えられて、政争の道具に使われる程度の存在なのだと突きつけられた現実にリィンは激しい怒りを燃やす。

 

「とにかく方針が決まった以上迅速に行動するとしよう」

 

 自らの不甲斐なさを戒めるかのように血が滲み出そうな勢いで強く握りしめた拳を解いて、気を取り直したリィンはそう号令をかける。今は、そんな事を考えている状況ではないと。かくしてリィンとマキアスを奪還したB班のバリアハート脱出行が幕を開けたのであった。

 

・・・

 

 結果としてB班の脱出口は失敗に終わった。流石は州都と言うべきか、領邦軍の練度は精鋭と呼ぶに足るものであった。リィンとマキアスが脱走した事を悟った未だ試作段階の大型の軍用犬を地下水路へと放つ。これの撃退には成功したものの、交戦している間に瞬く間にリィン達を包囲。

 逮捕対象にユーシスがいた事を確認して動揺の色を見せたものの、指揮官足る士官は冷静に「如何にユーシス様であろうと軍事施設への侵入は許される事ではありません」と毅然な対応を見せる。……これにはリィンとマキアスの捕縛はアルバレア公爵直々の命令だったこと、そしてユーシスと公爵の関係が冷え切っている事も大きく関係していたであろう。ユーシスを捕らえたところで、公爵の不興は買わない。むしろここでリィン達を取り逃がしてしまう方が公爵の不興を買うこととなる、そう判断したのだろう。万事休すとそう思った時ーーー

 

「その必要はなかろう」

 

 どこまでも優美な声が響き、トールズ士官学院の常任理事たるルーファス・アルバレアが姿を現した。そうして現れたルーファスの「父には私から話しを通しておいた」という言葉と「この上、私に余計な恥を掻かせる気か」という静かだが有無を言わさぬ言葉をその言葉の迫力に領邦軍は即座に撤退して、リィン達は事なきを得るのであった。

 

「済まなかったね、君たちには要らぬ苦労をかけた。アルバレア公爵家の人間として改めて謝罪させてもらおう」

 

 領邦軍が退いた後にルーファス・アルバレアはどこまでも真摯な様子でそう謝意を告げる。その姿はまったくもって困った人だと己が父に対する呆れの色が出ていた。

 

「……いえ、ある意味では中々に得難い経験をさせて頂きましたよ」

 

 その気になれば大貴族という存在はいくらでも平民を破滅に追いやれるのだという事をリィンはその身を持って味わう事が出来た。ある意味では得難い経験だったと言えるだろう、ケルディックに続いて地方における貴族のその権勢を味わう事が出来たのだから。

 目の前のルーファス卿が悪いわけではないと理解していながらリィンの言葉は自分自身に抱いた怒りから、そんな刺々しく皮肉気なものになってしまう。だが、ルーファスはそんなリィンの八つ当たりに対しても怒る事無く苦笑して

 

「そう、皮肉を言ってくれるな。今回の事は私としても予想外だったのだ。まさか父が宰相閣下と知事閣下の息子である等という理由だけで未だただの学生に過ぎない(・・・・・・・・・・)君たちを拘束する等とは思っていなくてね」

 

 子供の癇癪を宥める(・・・・・・・・・)かのようにどこまでも大人な態度をリィンに見せつけていた。

 

「……ッ!」

 

 ただの学生、そう所詮自分はただの学生に過ぎない。ルーファス卿の言っている事は別に嫌味というわけではない、ただ事実を述べているだけだ。

 

(何が……帝国男子の鑑だ……!何が……いずれ乗り越えなければならない難敵だ……!)

 

 ルーファス卿にとって見れば自分など文字通り未だ独り立ちしていない、親の庇護が必要な子供でしかないのだ。為す術無く捕まった挙句後輩達までも巻き込みかねなかった自分に対して、「私に恥をかかせるつもりか?」という一言のみで領邦軍を退かせたルーファス卿、今の自分などルーファス卿にとっては本当に取るに足らない存在に過ぎないのだろう。 

 無力だった。所詮今の自分は学生としては(・・・・・・)良くやっているという程度の身に過ぎない。次期アルバレア公爵たるルーファス・アルバレアにとっては文字通り敵にすら値しないのだろう。

 

「だが、無論未だ学生の身である君たちを政争の道具に使うなど理事を務める身としては見過ごす事は出来ない。故にこうしてバレスタイン教官からの報告を受けて戻ってきたというわけさ。今回の件は父の独断であり、決して我々貴族の総意というわけではない、そう理解して貰えると助かるのだがね」

 

「……承知致しました。先程の無礼極まる態度、申し訳ございませんでした」

 

「ははは、何構わないさ。決して居心地の良いとはいえぬこのような場で拘束されていたのだ、それは嫌味の一つ程度言いたくもなるだろうさ。君も何かと苦労が耐えない身だろうしね」

 

 そこでチラリとルーファスは弟であるユーシスの方を見て

 

「お前も後輩だからと言ってあまり先輩である彼に甘えすぎないようにな。如何に優秀とは言え、彼とて年齢で言えばお前と同じ17歳、未だ学生の身に過ぎない。互いに刺激し合うライバルならば結構だが、班員同士でいがみ合い等をされては彼も班長として苦労が耐えないだろう」

 

 先日の自分の醜態を見透かしたかのような兄の態度にユーシスとそしてまたマキアスも顔を赤くする。海千山千の妖怪たちがうごめく社交界、そして政界ですでに確固たる実績を挙げているルーファスにしてみれば未だ未熟な学生との僅かなやり取りからどういった関係を見抜く事など朝飯前なのだろう。

 昨日のほんの僅かなやり取りからユーシスとマキアスの仲が険悪だったこと、そしてそれが解消された事をルーファスは見抜いていた。

 

「さて何時までもこんな場所にいても気が滅入ってくるだろう、どうやら課題も一通りこなしたようだし、今日はもう宿に帰って休み給え」

 

 そう、ルーファス・アルバレアはどこまでも優美にそう生徒を気遣う理事としての言葉を告げるのだった……

 

 

・・・

 

「ま、そこら辺は今は(・・)気にする必要ないわ」

 

 バリアハートからの帰りの列車、領邦軍と正規軍の対立に対するエマの懸念に対して教官であるサラ・バレスタインは告げる

 

「君たちはまだ(・・)、学ぶ立場にある」

 

 告げられるのは昨日のルーファスが言っていたのと同じ事。リィン達はまだ(・・)正規軍の軍人でもなんでもない、ただの学生に過ぎない(・・・・・・・・・・)という言葉。焦る必要はないのだと、大人として焦る子供(・・・・)を諭す言葉。

 

「今回みたいに厄介で面倒な現実を少しずつ知りながら、それでも今しか得られない何かを掴む事が出来るはず。掛け替えのない仲間と一緒ならね」

 

 そうだ、自分は奢っていた。首席だの副会長だの、帝国男子の鑑だのと賞賛を受けてそれに満足していた(・・・・・・)

 現状に満足してしまえばそれ以上の成長など有り得ないというのに。高みを目指して羽ばたく事を怠っていた。

 だが、今回で現実を知る事ができた。所詮今の自分など一介の、無力な学生に過ぎないのだという現実を。大貴族の有するその権勢を。

 

「それは、社会に出たら何の意味もない儚いものかもしれないけど……どこかで君たちの血肉となり、大切な財産になってくれると思う」

 

 ああ、そうだ。トワ、クロウ、アンゼリカ、ジョルジュ、彼らと過ごした日々はもはや切っても切り離せない大切な財産だ。彼らに出会う事がなければ今の自分はなかった。

 ーだからこそ、自分はその心地良さに甘えていた。大切だから、彼らと過ごす日々が楽しいから。未だ頂きには程遠い未熟な身にも関わらず研鑽を怠っていた。

 鍛錬というのは長ければ良いというわけでは決してない、だがそれでも今の自分は入学していた頃程の研鑽を積んでいただろうか?脇目も振らずに全身全霊を持って理想を実現しようとしていたか?

 ーいいや、否だ。何時しか自分の走る速度は間違いなく遅くなっていた。

 ー迷うことが大事だと学院長は言っていた、確かにその通りだ。あの迷いは間違いなく自分にとって必要な行為だった。

 だが、何時までも迷っていては間違いなく進む速度は遅くなるのだ。そして自分が目指しているのは生涯を費やしても届くかどうかわからない頂きなのだ。

 故に、そろそろ(・・・・)迷うのは辞めよう。多くのことを知った、掛け替えのない仲間から多くの財産を受け取った。打倒しなければならない敵(・・・・・・・・・・・・)を知った。

 ならばそう、再び全身全霊で持って進み始めるべきだろう。受け取った財産を無駄にしないためにも。

 

「ー少なくともあたしはそう信じている」

 

「ええ、教官の仰るとおりだと思いますよ。きっと俺にとってのトワやクロウやアンゼリカやジョルジュがそうだったように、彼らにとってはⅦ組がそうなるでしょう」

 

 胸の中に静かに灯りだした決意の炎を表には出さずリィンはそう柔和な笑みを浮かべてサラの言葉へと応じる。教官の言葉それ自体に対する異論など全く無いからだ。

 

「ふふふ、そうですね私達もいつか先輩たちのようになれたら良いなと、そう思います」

 

「ふん、他の面々とはともかく副委員長殿とは仲良しの友人等御免こうむるがな」

 

「な、何おう!それはこっちの台詞だ!」

 

「……また始まった。実は二人共仲良しでしょ?」

 

「「断じて違う」」

 

「……やっぱり仲良しじゃん」

 

 そんな光景を見てエマはクスクスと笑う。

 

 Ⅶ組の面々は気づかない。彼らにとってリィン・オズボーンは頼れる先輩だから。自分達よりも成熟した、非の打ち所のない先輩だから。

 首席であり生徒最強の文武両道、人格の方も公明正大そのものとそんな先輩が今の自分(・・・・)を不甲斐なく思っているなど想像の埒外だから。

 

「うーん雨降って地固まるって奴かしら。さすがねリィン、この調子で先輩として頼むわね」

 

「ええ、おまかせ下さい教官。俺にとってもこの特別実習は大変得難い経験(・・・・・)ですから。望むところです」

 

「あんたとトワってばつくづく優等生ね~よくもまあクロウみたいな不良生徒と仲良く出来ているもんだわ」

 

「はは、まあそれについては教官が来る前に色々(・・)ありまして」

 

 教官であるサラ・バレスタインもまた気づけなかった。

 何故ならば彼女が赴任してきたのはリィンがクロウと大喧嘩を繰り広げた後だったから。

 彼女にとってのリィン・オズボーンという生徒は向上心が強いものの常軌を逸したレベルではない、微笑ましいものだったから。

 一番危うかった時期(・・・・・・・・・)のリィンを知らず、友人達と共に年相応の少年らしい笑顔を浮かべるリィンを見てきたから。

 落ち着いた様子で後輩達を導く頼もしい先輩としての成長した姿をこの2ヶ月見続けたから。

 

(ああ、そうだ、忘れるな。あの光景を)

 

 思い出すのは何時までも続くと思っていた日常が唐突に終わりを告げた日。愛する母を失った日。

 何も出来ずに、血まみれで倒れた状態の父と母、炎によって真っ赤に染まった我が家の光景。わけがわからぬままに胸に走った激しい痛み。そしてそれを齎したのが大貴族であったという事。

 

 ユーシスやアンゼリカのような友になれる大貴族も居れば、バリアハートで見たような傲慢極まる者や自分から母を奪ったような貴族たちがいる事もまた現実。

 ーーーケルディックで商品を盗まれた青年のように

 ーーーバリアハートで婚約者のために用意した品を泣く泣く譲らなければならなかった青年のように

 ーーーそして大貴族にとっては都合が悪いというだけで公正さ等欠片もない冤罪をかけられている者達のように

 今も貴族の横暴によって虐げられている無辜の民が居るのだ。そしてそんな不公正を是正すべく自分は強くならなければならないのだ。

 そう、リィンは決意の炎を燃やしだす。知らず知らずの内に自分はそうした現実を忘れて今ある幸福に甘んじていたと。

 かつて自分が味わった悲劇をもう誰にも味合わせない、そんな理想を抱いて軍人を目指していた事を再び強く誓って。

 

 掛け替えのない友人達によって解きほぐされていた心を、鉄血の子は再び自らの意志によって鋼で纏い始めていた………




サラ教官「焦る必要はないわ、貴方達はまだ学生なんだから。いずれはそうした理不尽な現実に立ち向かうだけの力だって手に入れる事が出来る」
オズボーン君「いずれ……いずれじゃ困るんだ。要るのは今です!教官!」
つ内に秘められた鬼の力、灰の騎神ヴァリマール
まあケルディックやバリアハートで必要だったのはそういう単純な武力ではないですけど。

ちなみに他意はないんですけど自分スターウォーズEP2でアナキンの母が死んだところでの
「何故僕は母を救えなかった!」
「全てを救うことは出来ないわ、貴方は全能じゃないんだもの」
「僕はそうあるべきだ!」
ってやり取りが好きなんですよ。他意はないんですが。

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