Ange Vierge~The Wings Tail~   作:のわわーる

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 初回なので少なめ。

 あらすじやタグにも記載した通り、オリジナルの男性主人公が登場します。その手のジャンルが苦手な方はブラウザバック推奨です。

 ここから本編


出会い

 ――空に憧れていた。

 

 空は何処までも続いている、自由な世界だ。

 

 ちっぽけで無力な自分でも空を翔べば何かが変わる、そう信じていた。

 

 ――あぁ、きっといつか、あの空の向こうに――

 

―――

 

「はぁぁぁ……」

 

 体に疲れを覚え、思わずため息をこぼす。時刻は午後4時。今日の授業を全てこなし、ホームルームを終えた直後の事であった。今日は一段とハードな授業が多かった、などと疲れで回らない頭にはそんな備忘録じみた物が浮かぶ。

 

「よっ、今日もお疲れさん」

 

 そんな折、心を許せる数少ない友人の一人が軽い調子で声をかけてきた。

 

「あぁ、お疲れさん。……お前は随分と元気そうだな」

「お前さんと違って鍛えてるからな」

 

 そう言って目の前の友人、"国後宗悟"は軽く自分の腹筋を叩く。実際どの程度鍛えているのかは知らないが、少なくとも自分より体力があるのは間違いないだろう。

 

「お前も少しは体力つけたらどうだ、節成さんよ?ただでさえハードな授業があるんだし」

「そうだな、考えとく」

 

そうして彼、"日向節成"は友人の助言をほんわかとあしらい、下校の支度を進める。

 

窓から見える空の遠く、太陽が沈もうとしていた。

 

―――

 

 "青蘭学園"。名前の通り学校法人の施設であると思われがちだが、実のところはその域を超えている。"青蘭島"と名付けられた人工島に建てられたこの学園に通う生徒は、一人の例外なく"異能力"を宿しているのだ。総じて"エクシード"と呼ばれるそれは突如として発現した。ある日、4つの世界が上空に浮かぶ門、"ハイロゥ"によって繋がったのだ。

 

 黒の世界"ダークネス・エンブレイズ"。

 赤の世界"テラ・ルビリ・アウロラ"。

 白の世界"S=W=E―システム・ホワイトエグマ―"。

 そして青の世界"地球"。

 

 この"世界接続―ワールドコネクト―"と呼ばれる現象を折に、学生を中心とする世代がエクシードに目覚めていく事となった。

 

 何故そのような現象が起こったのか、何故異能力が宿るようになったのか、何故異能力は少年少女にのみ宿ったのか。それは現段階においても議論の余地を出ない。

 

 その一方でこんな噂が学園内で囁かれている。

 

 

 

 ―世界接続で繋がった4つの世界はいずれ互いを引き合い、衝突し、崩壊する―

 

 

 

―――

 

 時刻は17時を回っている。季節は春、日が長くなっているとはいうものの、雨雲が近づいているのか、辺りは薄暗くなっていた。

 

 ―何だかんだこんな時間になるまで学校に残ってしまった。

 

 俺は自分の行動に後悔していた。ひと月前に青蘭学園に"強制入学"させられ、一人でそそくさと帰るのがいつもの事になっていたのに、いつの間にか学校生活になじんでしまっている。それもあの"日向美海"とかいう生徒のせいだ。初対面なのにやたら馴れ馴れしく接してくるし、やたらトラブルを起こす。そいつがプリントを丁度目の前で散らかしてくれたおかげでそれをを手伝う羽目になった。

 

「まあ、何だかんだ手伝っちまった俺も俺でお人よしか……」

 

 そんな独り言が口から出た。食材が切れてたから今日は商店街に寄ってから寮に帰ろう。

 

 ここひと月の基本ルーチンをこなすため、節成は商店街へと足を進めた。

 

―――

 

 ―おいおい、今日はまとまった雨は降らないんじゃなかったのか?

 

 買い物を終え、折り畳み式の傘を差しながら商店街を歩く。"今日の天気は晴れのち曇り、所によっては小雨がぱらつくでしょう!"なんてテレビで自慢げに言っていたが結果ははずれ、残念なことに本降りの雨が降っている。雨は何となく憂鬱になるから嫌いだ。そんなことを考えながら、三日分の食材が入ったレジ袋を手に下げ、商店街の喧騒の中を歩く。放課後の時間な事もあり、学園の制服を来た連中が沢山いる。大抵そいつらは複数でまとまって行動してて、クレープを手に取って食べていたり、雨の中傘も差さずに肩を組んでいたり、カップルなのだろうか、相合傘なんて事をしてる奴もいる。

 

 ―とにかく、あまり長居はせずにさっさと寮に帰ろう

 

 そうして帰路に付こうとしたとき、不意に商店街には不釣り合いな音が聞こえてきた。誰かが泣いている…そんな音、いや…声だ。

 

 常々思うのだが、俺はトラブルに巻き込まれやすい体質なんだろうか。実際には自分からトラブルに首を突っ込んでいっているような気もしないでもないが、それはあくまで結果論だ。誰かが困ってるならそれを見過ごすことは出来ない…相当変な事でない限り。

 

 

 そんなお人よしな少年はすすり泣く声のする方向へ足を運ぶ。その場に自分の人生を大きく変える事となる者がいるとも知らずに。

 

 

―――

 

 

 目の前に"天使"が居た。例えではなく、文字通りの"天使"だ。背中からは純白の翼が覗き、地球の人間とはかけ離れた容姿と服装をしている。只、眼前の天使には地球で一般的に語られる天使とは異なる点が一つだけある。

 

 ―片翼の……天使?

 

 ……翼が片方無かった。それが原因で泣いているのか、または別の原因があるのか。

そんな事を浮かべ、どう対処したら良いか必死に思考していた節成の脳に儚く崩れそうな声が響く。

 

 

「ぁ……なた……は?」

 

 

 

 

 それが俺の――レミエルとの出会いだった

 

 

 

 

 

 

 Act.1 出会い

 




 くぅ疲…。のわわーるです。

 あらすじでは堅苦しく書いてしまいましたが、あとがきなら許されますよね?


 ここまで読んで下さった方(いらっしゃいましたら)、本当にありがとうございました!初めてこの手の小説投稿サイトに載せた小説の為、いったいどれほどの方が見てくださっているのかかなり不安です……。

 自分はTCGアンジュ・ヴィエルジュが発売された年、2013年の12月からその終焉までTCGアンジュと付き合ってきたのですが、いつアプリ版が終わるかもわからない状況で「俺流アンジュストーリー」をいつ形にしようかとずっと考えていました。

 結果的に今こうして形にしているわけですが、完全に見切り発車の為、いつまで続くか、次の投稿はいつになるのかすら自分でも分かりません…。

そんなつたない物語ですが、出来る限り続けていこうとは思っているので、アンジュに興味があって読まれた方、そうではない方も、是非よろしくお願いいたします。


 ここで少し物語に触れますが、主人公の"日向節成"君ですが"ひゅうが せつな"と読みます。作中にもほんの少し登場した"日向美海(ひなた みうみ)"ちゃんとは何の関係もありません。実は兄弟だとか、親戚だったとか、そんなこともありません、これだけははっきりと真実を伝えたかった。

 なら何で苗字被らせたんじゃと問い詰められそうですが、ごめんなさい、そこまで考えていませんでした。ふと思い立った主人公の名前が"日向節成"だったんです、すいません許してください何でもしませんから!


 また、作中で"プログレス"と"αドライバー"の概要に触れられませんでしたがそれもすいません許してください(ry。次回でしっかりと触れていきたいと思います…。


 少々長くなってしまいましたがあとがきはここまで、次回がいつ投稿されるか、首を長くしなくてもいいので待っていただけると幸いです。

 感想待ってます!(露骨

 ありがとございました!
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