暇つぶしに行くD×D世界で祖龍がBalance Break!!   作:ぬくぬく布団

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ミラ「うぎゃあああああ爆死したぁあああ!」
黒「へっへっへ・・・何故だぁアアアア!」
紅「くっ、聖女が引けなかった。・・・アーシアちゃんに見本として見せたかった」
ティア「ふぉおお!?き、来てしまっただと?あ、主・・・その眼で睨まないでくれ」
雌煌「なんじゃこりゃああああああ!麻婆ばっかりじゃねぇかよ!!」




布団「あのー・・・始まってますよ?」
「「「「「!?」」」」」
ねる「はじまりはじまり~」












第73話 ヤベー奴にロックオンされる者達

~一誠side~

 

皆聞いてくれ。遂に今回のサバイバルが終了したぞ!!俺は全開で慣れたから大丈夫だったんだが、部長と朱乃さんとギャスパーの三人が精神を相当すり減らしていたぜ。木場と子猫ちゃんはなんだかんだで順応したって言ってたんだが、アーシア・・・一体どうしちまったんだよ

 

一誠は、サバイバルで仲間たちが手に入れた力が嬉しかった。しかし、アーシアだけは、「何故一緒に居なかった!」と後悔する位の変貌を遂げていた

 

「一誠さん見て下さい!私こんな事が出来る様になりました!」

 

聖なる気を変化させて、モンスター達を真っ向から防ぎ、攻撃して、命を頂く感謝の祈りを行っている。逞しくなり過ぎているアーシアを見た一誠は、頬を引き攣らせながらその光景を見ていた

 

(なぁ、ドライグ)

 

(何だ?)

 

(アーシアってこんなに強かったっけ?)

 

(・・・超越者という言葉は知っているか?)

 

(超越者?)

 

(その者本来の力の枠組みを超えた奴らの事だ)

 

(んじゃあ、アーシアは超越者になったって事か?)

 

(あぁ。だが、アーシアだけではない。塔城もアーシア同様に超越者となっている)

 

(うそん・・・)

 

(正直言わせてもらうが、あの二人は相棒よりも強いぞ。やはり禁手化に至らない限りは、成長の幅が段違いという事か)

 

ドライグの言う通り、グレモリー眷属の中で力が抜きん出ているのはアーシアと塔城の二人である。そして次に一誠と木場、最後にリアス、姫島、ギャスパーの三人。特に最後の三人に関しては、一芸に秀でているが体力が無い為に長期戦は無理という前提が付く

サバイバルをやり遂げたリアスと姫島とギャスパーはズタボロ状態で、三人の姿を見て笑いが止められない美羅がこれからの予定を話す

 

「さて、プフッ、KY赤髪達のサバイバルはこれで切り上げるわ。それに一誠君達の修学旅行近いでしょ?」

 

「そっか~、俺達には修学旅行があったな・・・。バカンスとして楽しむか」

 

「旅行が楽しみです!」

 

「アーシアちゃんは俺が守るぅ!」

 

「黒歌と離れる?・・・ウソダウソダドンドコド「私も行くにゃ。黒の自由時間の時に一緒に―――」よっしゃあああ!」

 

修学旅行ねぇ~、学校を休んでのんびりとしようかな?敵意を持った輩は色々と居るけど、仕掛けて来る様子はないから丁度良いわ。雌煌は白トカゲ達にけしかけて対処、舞樹姉弟はネルと一緒に外出させてガス抜きさせよう

フッ、これで私を邪魔する者は居ないパーフェクトな計画!食べ歩きは出来ないから、今の内に買い溜めしなきゃいけないわね!

 

サバイバルも終わり、学業を開始した一誠達は修学旅行に行った。美羅はティアと舞樹姉弟を連れて街中へと補給に、黒歌は雌煌を護衛に付けて一誠達の旅行先へと発った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~美羅side~

 

一誠達が修学旅行先へと行き、美羅達は駒王の中心街へお買い物に来ていた

 

「さぁ、甘味を補給するわ!三人は荷物持ち頑張ってね♪」

 

「甘味を食べれるのならば大量に持てる」

 

「荷物持ちでお菓子を食べれるの!?やる!沢山持っちゃう!!」

 

「あれ?白野さんって手作りの方が美味しいんじゃ?」

 

「見た事もない甘味を作らないわ」

 

「俊屋は分かっていない!お菓子は食べてこそ分かる物があるのよ!妥協したら低クオリティどころじゃないのよ!!」

 

「あぁ・・・春姉が俺に菓子を食べさせてた理由が分かった。そういう事だったのか・・・」

 

この世界に来る前の俊屋は、春に何度も甘味を食べさせられて作らされていたのだ。貧乏だからこそ、一度食べて味を覚え、再現をする―――これの繰り返しである。そして、俊屋が作る甘味はかなりクオリティが高いのは春だけしか知らないし、美羅の作る甘味の再現度はティアしか知らないという事だ

 

「あっ、この季節限定ケーキ美味しそう。購入決定~♪」

 

「ねぇねぇ白野さん!あそこのショコラロールって個数限定だよ!」

 

「なにぃ?即買い決定よ!―――む、北海道限定の海鮮丼も美味しそうね。買っちゃおう!」

 

美羅と春が美味しそうな食べ物を大量購入する姿を見る俊屋は、一つだけ心配事があった

 

「なぁ、ティアさん。あんなに買ってるけど・・・お金ってあるの?」

 

「資金はある。主が投稿しているMetubeの料理動画の収入がとんでもないからな・・・。コメント欄にはプロの料理人から会いたいとのコンタクトもある位だ。海外で有名な三星のシェフが見ているのだ。そういえば、海外メディアもコンタクトを取ろうとしていたな・・・」

 

「ヤバくないですか?俺と白野さんじゃあ比べ物にならないレベルの差があるんじゃん」

 

「見方を変えろ。有名シェフからオファーがある主から教われると言う事だ」

 

「動画に出たら俺、バッシングの嵐じゃね!?」

 

美羅が登校している動画は、手元しか映らない様にしている。しかし、音声は有るので、声ソムリエの変態紳士が美人であると宣言している。尚、視聴者の殆どが冗談で流している

美羅と春の二人は、やり切ったといった様子でホクホクな笑顔で両手に紙袋を沢山持っていた

 

「俊屋ー、荷物持って―!」

 

「ティアも来なさい。私達の戦いはまだ始まったばかりよ!帰りにデパートで材料を買うわよ!」

 

「白野さんの作ったデザート食べてみたい!」

 

「ふふふ、私の甘味の虜にしてやろう!」

 

「くっ、私は敗けないんだから!」

 

漫才みたいなやりとりをしている美羅と春に、俊屋は溜息を吐きつつ甘味ではなく弁当を籠に入れる。せっかくの期間限定販売なので、普段食べれない物を食べてそのお弁当のコンセプトを感じたいという事だった

 

「ほう、俊屋も肉か」

 

「そうですね。お肉のブランドよりも、ソースの味付けを覚えてアレンジしたいな~って思って」

 

「なるほど、覚えた暁には我らに食べさせてくれるのだな?」

 

「いやいやいや!?白野さんの料理に比べたら俺は駄目だよ!?絶対に不味いって言われちゃう!」

 

「何事も試しだ。なぁに、余程酷くなければ辛辣な言葉は吐かれないさ」

 

ティアは俊屋の肩に手を乗せて期待とプレッシャーを乗せ、俊屋はガックリと項垂れる

買い物は終わり、大量の荷物を持つ俊屋。少し位ぶつけても大丈夫な物を持たせ、注意が必要な物をティアと春に持たせて美羅は精算口へ向かう

 

「お、お代金は三十五万三千五百円になります。・・・あの~、本当にお金大丈夫ですか?」

 

「大丈夫、現ナマ一括だから」

 

美羅は今日の買い物の為に引き落とした百万円が入っている茶封筒から三十六万円分取り出してトレーの上にドンッと置く。この程度はした金だと言わんばかりの使い方にレジ員も周囲の客も呆然としており、一早く現実に戻ったレジ員が手で数えてお札投入口に数回分けて万札を入れていた

 

「こ、こちらがおつりになります・・・」

 

「はいは~い。それじゃあ、また期間限定のイベントがあれば来るわ」

 

美羅は三人を引き連れてデパートを後にした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~俊屋side~

 

大量の荷物を持ち家へ帰る四人。その中で一番多く持っているのは、唯一の男性である俊屋だった

 

あぁ・・・分かっていたけど、荷物が重い。不満はあるけど、白野さんの家に住まわせてもらっているからそこは我慢だ。だって、無一文の春姉と俺に仕事をくれるし(不思議ワールドでの環境変化レポート)、給金もあるし、美味しい物も食べれるし・・・・・あれ?これってヒモに近い生活じゃね?まぁ、ニートみたいに何もせずって訳じゃないからないから、まだマシっていう部類だよな

 

「あ~、デザート楽しみ~♪」

 

春姉は本当に食べ物ばっかりだな。趣味は食べる事、好きな事は食べる事―――食べても食べても太らないその体質が更に拍車をかけているのが難点だよなぁ

 

今を楽しむ春に俊屋はヤレヤレと気疲れするが、春独特の元気さがそれすらも吹き飛ばす。人に好かれやすい性格と言った方が良いだろう

 

「・・・主」

 

「まぁ、一人だけだから罠かもしれないわね」

 

「えっと・・・一人?どういう事?」

 

美羅とティアが後ろに振り返り、電柱の傍をジッと見つめている様子に俊屋が遅れながらも違和感に気が付いた

 

「春姉こっちに戻れ!周囲に人が居ない!「え?」―――これ、結界・・・なのか?」

 

人混みの多い街中にも関わず、周囲に人影が無くなっていたのだ。違和感を覚えさせない程溶け込ませる魔法となると、担い手は限られる。人外か、転生者達か、神か―――この三択位だ

 

「一人で現れるとはいい度胸だな。主が手を下すまでもなく、我の手で消滅させてやろうか?」

 

春は急ぎ美羅達の傍に戻ると、電柱の影からヌッと人影が現れた

 

「デュッフフウウウウ~!拙者、元禍の団に所属していた志桐京矢(しどうきょうや)と申します。あ、因みに転生者ですぞ?今日は、白髪の貴女に御用があり参上したんでふ」

 

少しだけぽっちゃりな体系で、何とも独特な口調で話す男だった

 

「ひぃっ!?わ、私あの喋り方駄目!気持ち悪いっ!!」

 

「う、うむ・・・我も長き時を生きているのだが、この様な者は初めてだ。いきなり肌寒くなったぞ」

 

「酷いでござるぅ!拙者は自己紹介しただけなのに辛辣な言葉で否定されるのは理不尽ですぞ!?」

 

取り敢えず、京矢と名乗る男性の視線から二人を護る様に俊屋が前に立つ事で少しだけ和らげる

 

「それで?私に用って何なの?」

 

美羅の様子は変わらずだが、何時でも排除出来る様に力を一点に溜め込んでいる

 

「それは―――」

 

「それは?」

 

ふぅ、と一息入れた京矢は本題を切り出した

 

「拙者に貴女様の魔法を教えて欲しいのでござる!何卒、何卒お願いなのですぞ!」

 

美羅以外が、予想していた言葉との違いにずっこけた

 

「おまっ!お前は禍の団に居る転生者って言ったよな!?転生者派閥はどうしたってんだよ!」

 

「はっ!あんな糞にも劣る畜生共と一緒にしないでほしいですぞ!マッチポンプで手当たり次第に犯すのは当たり前、女性には紳士な対応をしないし、YESロリータNOタッチの基本すらなっていない下劣な奴等とは居たくなかっただけでござる!」

 

ティアと春と俊屋は、一番そういうのを率先してやりそうな奴だと偏見していたのだが、事実無根である。目の前の男は、本当に、それはもう本当に大量の苦虫を噛み潰したかの様な怒りの顔をしていた

 

「拙者が求めていたのは魔法の研究!切磋琢磨して技量を上げる事こそ、真の魔法道!それをあの糞共は、拙者を便利道具扱いばっかりですぞ!もう既に離脱して一人で寂しく研究するだけの日々・・・。しかし!貴女がロキとと言うクソ神を殺した一撃を見た時、ビビッとセンサーに反応したのでござる!この人の下でなら、本当の魔法道を極められると!!」

 

「・・・あ、あ~・・・魔法は何に使うつもり?」

 

「魔法は生活を豊かにする。基本中の基本ですぞ!」

 

「は?お前は俺tueeeeしないの?」

 

「それこそ、は?としか返せないでござる。tueeeeして良い事なんて何一つ無いですぞ。待っているのは・・・搾取やしがらみがテンプレ!因みに、身を護る為の魔法はありますぞ?この結界もその応用でござる」

 

すると、美羅はある事を思い出した

 

「もしかして、聖剣(笑)の時に結界を張っていたのって」

 

「拙者ですぞ!元々は、魔法の試し撃ちで作っただけの物でござる!リアル再現が一番苦労したのですが、貴女様の目からビームの前では一撃死ですぞ!」

 

そんな事もあったなぁ~、と美羅は感慨深くウンウンと頷いて当時の事を思い出し、目からビームという謎のワードに春は「?」を大量生産し、俊屋は「えっ、マジで!?」と驚愕している

 

「それがs「そろそろ普通に話さないとぶっつb」真面目に話します」

 

「普通の言葉遣いが出来るなら、最初からそうしろ!」

 

「え~っと、つまりですね・・・転生者派閥もそうだけど、どこの派閥も僕を道具扱いするのが嫌になりました。一人だと大変危険―――でも、魔法の研究をしたい。なら、強くて安全な貴女様の下でならと思いまして」

 

「却下」

 

「酷いでござるぅううううううう!「うるさいっ!」・・・すみません」

 

京矢は真面目な言葉使いで本音をぶちまけるが、美羅にとっては厄介事が舞い込むだけの存在なので突き放す

 

「あっ、僕はデジタル系に強いですよ?MeTubeに料理動画をアップしていますよね?もっと明るく楽しい演出編集出来ます。裏方仕事は大体大丈夫です」

 

何故美羅が動画をアップしている事に気が付いたのかというと、声ソムリエの第一人者であると言う事で、紹介される料理は簡単なのに美味しく、京矢も試しで実践して虜になったとの事だ

 

「え~っと・・・お前は白野さんの料理に虜になってるし、その強さにも虜になっていると?」

 

「もの凄くぶっちゃけるとそうです!」

 

「・・・それはもう信者ではないのか?」

 

「崇めろと言うならば、あらゆる手を使って宣伝します!」

 

「やるなっ!」

 

美羅からすればそんな生活は嫌なのだ。もしも正体がバレた時は、多くの信者が押し寄せる事間違いないだろう

 

「まぁ、既に信者になっている者達はいるのですが」

 

「え?」

 

「料理動画でコメントが寄せられていますが・・・見ていないのですか?」

 

「勧誘やら何やらが多かったから見ない事にしてるけど」

 

「料理で人間関係が良くなった者達から感謝と布教のコメントが沢山あるのです」

 

「  」

 

美羅が投稿している動画を参考にしながら料理を作った者達は、恋愛、夫婦愛、仕事、等々多くの関係を良くしているのだ。自分で食べても美味しいし、他人に食べさせても美味しいとなればもっと多くの人に知ってもらおうと動く者や、これからも動画を投稿して欲しいと願う者達から食の神として崇められたりしている

 

「・・・どうしてこうなった。私はお金欲しさに投稿しただけだというのに・・・」

 

「主、食は心を豊かにする。なるべくしてなったと諦めるしかない」

 

「ほえ~、白野さんってそんなに有名なんだ。後で動画見よ~っと」

 

「動画を投稿するだけでその効果・・・すげえな」

 

美羅は落ち込み、ティアは慰め、春は動画に興味を持ち、俊屋は万人でも成功する料理という事に興味が惹かれた。しばらくして気を持ち直した美羅は、話を本題へと戻す

 

「君は禍の団を抜けても魔法の研究をしたいから私の所に来たいという事ね」

 

「是非とも置かせて下さい。下働きもしますので是非御一考を!」

 

「う~ん・・・まぁ、良いか・・・なぁ?」

 

悩みに悩みぬいた結果、京矢は美羅の下僕になった

これは読者の皆に言うが、美羅の下僕は何気に多いのだ。黒、紅、雌煌は勿論の事で、ティア、舞樹姉弟、ヴァーリチーム男連中達もである。尚、ジャンヌとレオナルドとルフェイの三人は下僕ではない。ジャンヌはリオ夫婦のドラゴンライダー?竜の魔女?まぁそういう事だ。レオナルドはねるのお友達で、ルフェイは美羅の癒しとなっている

 

「やったでござるぅうううう!拙者破滅のレールから外れたぁあああああ!」

 

京矢は、コロンビアポーズで喜びを露にする

 

「さて、早速だけど脳にある爆弾を取り除くから」

 

『え?』

 

周囲が「えっ?爆弾!?」と思っている中、人差し指を突き出して雷撃を放出

 

「そいやっ!」

 

「あっばばばばばばばばっ!?」

 

「「!?」」

 

特に舞樹姉弟が驚いており、春が「死んだ!?」と感じた事をありのまま言うと、俊屋が「この人でなしー!」と定番のツッコミを入れたりする。さて、美羅の雷撃が直撃した京矢はプスプスという効果音を立てながらも、ギャグマンガの様に黒煤まみれの体を起こした

 

「殺す気でござるか!?」

 

「死ななかったでしょ?」

 

「確かに死ななかったけど!痛かったのでござるよ!?」

 

京矢は納得いかない模様だが、俊屋が肩に手を置いて一言告げる

 

「それ以上は止めとけ。俺は消し炭にされたし、踏み潰されたし、ビーム直撃したしで色んな目に遭った。痛い程度の雷撃なら我慢すれば良いだけだ」

 

「それはそれで怖すぎるでござるぅ!」

 

「誰が怖いって?」

 

「「申し訳御座いませんでした!」」

 

美羅の僅かな威圧を察知した二人は、素直な謝罪と土下座で赦しを請うた

 

「・・・今回だけは特別だからね?―――さ~てと、自称神の転生者暴走措置用の爆弾を破壊したしあっちの世界の観察を頼もうかな~」

 

「あっ」

 

「ひょ?」

 

俊屋は京矢に何をさせるのかを理解し、複雑な表情をしながら同情の眼差しを送る

 

「一先ずはこの結界を解かないとね?」

 

「徐々に結界を弱めています。徐々に人が増えた方が違和感ありませんので」

 

「・・・KY赤髪より優秀な人材ゲットだぜ?」

 

美羅からすれば、幼少の頃から魔について学んでいる彼女等よりも、京矢の方が優秀過ぎて本当に呆れている。ちゃんと周囲を見ているし、自分の力の影響を考えているとも理解出来る。その点、三勢力の連中は、"結果良ければ全てよし"に似た感覚で力を行使しているので評価は下の方である

美羅自身はどうかという事についてだが、人間界限定では力の制御も行っているし、後の問題も踏まえて行動している。だが、人外達の領域なら別だ。元から守っていない者達に対して遠慮はしないというだけだ。唯一だが、それなりに評価しているのは魔王の妹の一人、シトリー一行だけだ。まだまだ甘い部分があるが、それでも陰で努力しているし、周囲の評価を特に気にしているという点が良い所だ

 

「蒼那達も頑張っているものの、成果に繋がっていないのが残念ね」

 

「悪魔社会は貴族主義ですから」

 

「そんなもん潰れちゃえばいいのに」

 

「主、潰すか?」

 

「ヤダヤダ~、何かしらの処理をしないといけなくなるから放置で」

 

「ヒーローみたいな人材が現れたら変わるかもしれないでござる」

 

「ヒーロー・・・ね。今のご時世でそんな人が現れたら、真っ先に潰されそうよね」

 

美羅は、貴族主義の人外達の間ではヒーローという存在は邪魔に思われるだろうと予測する。貴族と言うのは何処の世界だろうとプライドやしきたり等のしがらみも多い反面、自分より目立ち、影響力を及ぼす者を好ましく思わない者達が殆どだ

 

「湿っぽい話も止めて、さっさと転移しようか」

 

「今更ですが、僕は貴女様の事をどの様に呼べばいいのでしょうか・・・」

 

「好きにすれば?」

 

「それでは美羅様とお呼びします!」

 

「・・・もうそれでいいよ」

 

美羅は京矢に対し、それは駄目と言ってしまえばより歪に呼ばれる可能性を危惧して折れた。敢えてこれ以上の事についてはスルーしていつも通り転移の空間をこじ開ける

 

「凄いでござるぅ!無詠唱で別空間へ繋げるなんて初めて見るのですぞ!」

 

「お前・・・口調が素に戻ってるぞ」

 

「舞樹殿にはこの凄さが分からんのでござるか!?」

 

「白野さんが凄いのは理解しているから驚かない。ってか、もう何でも出来ると思うし。それと、舞樹だと春姉とどっちを読んでいるか分からないから俊屋でいいぞ」

 

「無駄話は後にしてさっさと行くわよ」

 

美羅に続く様に皆も転移先へと歩を進め、全員が入ったと同時に空間は元に戻った。そして、京矢の目の前に広がる広大な自然の姿は心を震わせた

 

「凄い!凄い!!ただ凄いとしか言えない!!」

 

京矢は、まるで子供の様に広大な自然と遠目で空を飛んでいる竜達を見て喜んでいる。ひとしきり喜んだ後、冷静さを取り戻した京矢は、つい先程までの己の行動に固まった

 

「童心に帰ってはしゃいでしまったのですぞ。大自然のロマンが詰まったこれを見てしまい・・・つい」

 

「そりゃあ仕方がない。あんなモンスター達を見せられたらそう思うのも当たり前だな」

 

「という事は、魔法によるモンスター達の監視をという事ですかな?」

 

「監視というよりも、環境の変化の報告だ。野生の直感と言うべきか・・・モンスター達を魔法で監視するのは止めた方が良い」

 

「魔法は此処で生活する為に使っても良いのでござるか?」

 

「この自然に過度な干渉しなければいいだけよ」

 

「食料はどの様に?」

 

「弱肉強食」

 

「拙者、ここでサバイバルしなければいけないでござるか?」

 

「魔法開発したいのでしょ?食料程度自分でどうにかしようね?」

 

「魔法を使ってモンスターを倒「それはご法度よ」・・・拙者だけでは生きていけないでござる」

 

「甘えんな!」

 

甘い環境で自堕落に魔法を開発するなんて事はさせないし、何より京矢の体形が駄目だった。筋肉ならよかったが、脂肪がたくさんつき過ぎているので適度に絞るという計画でもあった

 

「諦めろ、ハンターとして一緒に頑張ろうな。なぁに、此処には沢山の仲間が居る」

 

「本当でござるか!」

 

「おっ、噂をすれば丁度いいな」

 

俊屋が振り向いた先には、新調した武器を肩に担いで狩から帰って来たヴァーリ達だった。俊屋は手を振って合図すると、向こうも気付いた様に手を振った。合流し、経過観察もとい間引いたモンスターの報告を行う

 

「と言う訳で、ランポスが増えすぎていたからボスを含めてある程度は間引きした。後は、水辺の魚が少なくなっていたのだが・・・恐らくランポスの弊害だろう」

 

「ここだと大型モンスターも居るけど、生態系で考えるなら少ないからランポス系が増えやすいね」

 

「鳥竜種だったっけ?」

 

「変態猿の癖に勉強はしたのね」

 

「あれは空から降りてきたそっちが悪いんだぶるぉおおおお!?」

 

美猴は美羅が空から降りてきた事自体が駄目だと指摘するが、無言の腹パンを食らい悶絶する。誰も美猴に対して庇う事はしない。白野美羅とは理不尽だから諦めろ。そして、最悪を想定して動けと認識しているのだ

 

「美猴がいけないのですよ?事故とはいえ女性の下着を見たのであれば、素直に謝罪するしかありません」

 

「そもそも見ても見なくても何もないだろう」

 

「ヴァーリ、アーサー!おめえらぁっ!!」

 

そんな無様な美猴に、ジャンヌが思った事を一言

 

「ふんっ!欲情するお猿さんにはお似合いの名前ね!」

 

「ブットバス!」

 

「やってみなさいよ!」

 

美猴とジャンヌの戦いが始まったが、あっという間にジャンヌの黒炎に逃げ場を失い金的で沈められた。その光景を見た男達は、内股になって小さな悲鳴を漏らして美猴に黙祷する。すると、京矢の存在に気付いたジャンヌは、鋭い眼光で睨み付ける

 

「ちょっと!どうして禍の団のメンバーが居るのよ!!そいつは、あのクソ派閥のメンバーの一人なのよ!!マッチポンプで性犯罪集団の内の一人よ!」

 

ジャンヌの言葉で、ヴァーリ達が京矢を睨み武器を掲げて威圧する

 

「そうか・・・あれの仲間か」

 

「アソコ潰すか?」

 

「駄目です。女性陣の事を考えるなら、棒を捥ぎ取りましょう」

 

京矢の股間をロックオンして武器を何時でも振り下ろせる態勢で止まる

 

「それは違う!拙者は変態だけど、紳士でござるううう!糞下劣なあれらと一緒にしないで欲しいですぞ!!」

 

「変態っていうのは認めるんだな」

 

「YESロリータNOタッチ、幼女は愛でる者。女性に対しては常に優しく―――が拙者の変態道、あんな紳士の言葉が一つもない奴等と一緒にしないで欲しいですぞ!!」

 

京矢は、ヴァーリ達に睨まれても自分の変態道を力強く語り睨み返す。男の中の男の意志を感じた三人は、武器を取り下げて溜息を吐く

 

「これはまた・・・濃い奴だな」

 

「へっ、あいつらの派閥に入っていたから糞な野郎だと思っていたが、その熱意は本物かよい」

 

「紳士の使い方が違いますが・・・まぁ、良いでしょう」

 

だが、女性のジャンヌだけは反応が違うのは当たり前で

 

「ちょっと待ちなさいよ!こいつ変態なのよ!?幼女を観察してきっとグヘヘなんて言うのよ!?汚物は消毒する方が良いでしょ!」

 

「蝋燭プレイでござるか?拙者はMではないので御免被りたいでござる」

 

「こ、こいつっ!」

 

ジャンヌの手から黒炎がチラチラと燃え、我慢の限界だという事は誰の目から見ても分かる。京矢は、ジャンヌの黒炎を見て頬を引き攣らせつつ冷や汗を流す

 

「これは興味本位なのでござるが、あの派閥を「転生者については説明済みよ」・・・転生者派閥を潰すのは誰がやるのでござるか?」

 

話が物凄く変わったのだが、これはとても重要な事だ。正直、転生者派閥の者達は色んな所から恨みを買っているし、実態に気付いた者達からも憎悪の対象となっている。しかし、力を持っている彼等にはどうする事も出来ず泣き寝入りする事も出来ない。誰か潰して欲しいとすら思われている奴等なのだ

 

「ん~、そろそろ本格的に動こうかな~?でも、めんどくさい」

 

「美羅様的にはどうでもいい奴等と?」

 

「弱肉強食は世の常だから何とも言えないな~。まぁ、身内に手を出したら消すよ?」

 

しかし、美羅はこれから運命が大きく動く事を感じていた。もしかしたら誰かが死ぬかもしれないし、死なないかもしれない。それは、神が介入してくる可能性が特大なので未来がはっきりとは見えないのだ。人間とは違う存在なので、力も、理不尽も持ち合わせているから

 

「転生者派閥で思い出したのでござるが、新しく入った女の子が極めつけにヤバイですぞ」

 

「あれは仕方がない」

 

『なにそれ?』

 

京矢は魔法だけを研究する為に引き籠っている最中、食料を手に入れる際に遠目に見たのだ。見ただけで心臓を掴まれたと錯覚させる危険な存在―――。それが京矢を離脱する切っ掛けのトドメだったのだ

 

「その女の子はリコリスと呼ばれていましたぞ。生憎ですが、拙者が知りうる情報はこれでけでござる」

 

「どんな奴なのよ?変態のあんたがヤバイっていう位だから、極めつけなんでしょう?」

 

「俺達は見た事ないな」

 

「女の子って事は、未だ十代辺りか?」

 

「貴方が女の子相手にヤバイと言いますか・・・」

 

ティアも俊屋も春も興味本位で聞いているが、美羅の一言で空気にヒビが入る

 

「ドラゴンマニアなの。収集癖じゃなくて、食べる方よ?ドラゴン見たら生きたまま食べる事に全力を注ぐキチ外よ」

 

それを聞いたティアは、悪寒で体を震わせつつ尋ねる

 

「我は対象ではないよな?」

 

だが、現実は非情である

 

「対象になってるからね?」

 

「絶対に殺す、絶対に殺す、絶対に殺す―――etc」

 

「肉を切らせて命断つみたいにやってくる筈よ」

 

「既に冥界にいるドラゴンを食べているのでござる」

 

「そんな話は聞きたくないっ!!」

 

全員がティアに可哀想な眼差しを向けるが、美羅がもう一つ爆弾を落とす

 

「白トカゲも注意だよ?」

 

「何?」

 

『まて、まてまてまてまてっ!?』

 

「ドラゴン食べる=宿主も対象だからね?因みに、今のままだと・・・食べられちゃうだろうなぁ~」

 

ヴァーリまでロックオンされてしまった事に皆が哀れみの眼差しを送る。当人は自分よりも強い相手と戦う事が出来る事に歓喜している。だが、アルビオンに関しては魂レベルで震えていたりする

 

『俺は美味しくないぞっ!?ダメだ!ヴァーリ、絶対にその女を殺せ!勝てないと感じたら逃げるんだ!!人間に食われるなんて歴代の中でも最悪な死に方だぞ!』

 

「強者と戦えるんだ。弱肉強食―――弱ければ食われるだけだ。なら、もっと強くなれば良いだけだ」

 

『嫌だ!食われるのは嫌だああああああ!!』

 

アルビオンの魂の叫びは無視されてしまった。ドラゴンイーターの牙に噛まれない未来を手に入れる為、これから奮闘をするヴァーリと、食べられて死にたくない為に魂だけでも努力をする事になったアルビオン。白龍皇に強化フラグが立った瞬間であった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




布団「さて、話の流れが一気に乗りました。終盤戦に突入準備に入ったぞおおお!」
ミラ「神なんてぶっ飛ばす。―――以上です」
布団「まぁまぁ、もう少しだけ待ってくだせぇ」
ミラ「今年中に終われるかなぁ?」
布団「(;^ω^)ムリジャネ?」
ミラ「浮気してんじゃねーよクラッシャー!」
布団「ヴェアアアアアアア!?」
ミラ「頑張って書かせるんだぞ☆」
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