クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 アドベント・オブ・チルドレン   作:オービタル

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第十一話:再会の島

 

一晩経ってその翌日、ヴィルキスで男が工具で何かをしていた。

そこにアンジュがやって来て、それに男は気づいて向く。

 

「もう動いて大丈夫?」

 

「何してるの?」

 

「修理…かな」

 

男はヴィルキスの修理をしている事にアンジュは問う。

 

「…直せるの?」

 

「此処にはたまにバラバラになったパラメイルが流れ着くんだ、それを調べて行っている内に何となくね。そこの六角レンチ取ってくれる?」

 

アンジュの横にある六角レンチを取ってほしいとお願いされたアンジュはそれを取って男に渡す。

男はそれを受け取って作業を進める途中でアンジュがすぐに気にしていた事を聞く。

 

「マナで動かせばいいじゃない」

 

それに男は手を止めてしまう。

 

「どうして使わないの?、どうしてパラメイルの事を知ってるの? あなた……一体何者?」

 

アンジュの問いに男は険しい表情をする。

 

「…俺は『タスク』。ただのタスクだよ」

 

その男……タスクはそう言って作業を再開する。

 

「いや、そうじゃなくて…」

 

「あ〜!やっぱり出力系の回路が駄目になってるのか、でもこれさえ直せば無線は回復する。そうすれば君の仲間とも連絡が取れるよ」

 

タスクは原因を調べてくれて、直せば仲間が来るとそうアンジュに言う。しかしアンジュは…。

 

「…直しても無駄よ」

 

「え?」

 

その言葉にタスクは唖然としてしまう、アンジュは砂浜に座り海の方を向く。

 

「連絡しても誰も来ないし、帰ったって…誰も待ってないもの…」

 

「…本当にそうかな?」

 

タスクの意外な言葉にアンジュは顔を上げて向く。

 

「君はそう言うかも知れないと思うけど、実際本当に待ってくれない人はいないと俺はそう思うな」

 

「…なんであなたがそんな事分かるのよ」

 

「え、まあ、君じゃないから分からないけど…そうだ。修理が終わるまで此処に居たら? あの…変な事はしないから」

 

タスクの誘いを聞いてアンジュはクスリっと笑い「そうね」と答えて再び海を見る。その時にアンジュは思った。自分を助けてくれたタスク、そして何かしらに心配してくれるグレイス、最後に気遣ってくれたヴィヴィアンの事を思い出し。彼女の心に何時しか凍りついていた心が少しずつ溶けていく様な感じがしていた。

 

 

アンジュがタスクと無人島で二人っきりで過ごしてから数日後、ヴィルキスの修理をしていた他に楽しい日々を過ごしてから、お互い打ち解けて行き。

二人は川岸で寝ころび、夜空を見上げていた。

 

「うわぁ…、こんなに星が見えるなんて」

 

「気が付かなかった?」

 

「空なんて、ずっと見てなかったから…。綺麗…」

 

アンジュは星を眺めて、その時にタスクがアンジュの手を握り、タスクが顔を赤くしながら言う。

 

「君の方が…綺麗さ」

 

「え?」

 

アンジュは少しばかりタスクの言葉にドキッとする。

良い雰囲気となり、二人が顔を近づけようとした時にタスクが何かを感じ取り、アンジュを押し倒し。静かにと言われる。

すると空にある物が見える。

 

「あれって…凍結されたドラゴン?」

 

アンジュとタスクは凍結されたガレオン級が輸送機に運ばれて輸送されていくのを目撃した。

その時にスクーナー級一体が森から現れた、それはアンジュと戦っていたドラゴンの一体だった。

 

スクーナー級に襲われ、輸送機は反撃しようとした直後、ドラゴンが何かに蹴り飛ばされ、地に落とされた。

 

「あれは!?」

 

それは緑に発光するエナジーウィングを放出した緑色のリベリオンであった。そのリベリオンは腰部に装備しているビームセイバーを抜刀し、輸送機を斬り裂いていく。すると今度はオレンジ色のリベリオンが、氷塊に向けて、向けてアンカーを放つ。

 

「何をしているの!?」

 

「分からない!何であいつ等が!?」

 

すると吹き飛ばされたスクーナー級が緑色のリベリオンに襲い掛かるが、吹き飛ばされ、運悪くアンジュとタスクの近くに落とされる。

 

「「!!」」

 

スクーナー級はボロボロだが二人を睨み襲い掛かってくる。アンジュは銃で対抗するにも全く効かなかった。

 

「そうだ!パラメイルなら!」

 

「でも修理が終わっていない!!」

 

「直して!早く!!」

 

「分かった!」

 

二人はヴィルキスがある海岸へと向かう。

ヴィルキスに着いた二人、タスクはすぐに修理に取り掛かり、アンジュはナイフでスクーナー級と立ち向かう。

 

しかしナイフではスクーナー級にはあまりにも分が悪い、翼で弾かれてしまいナイフを落としてしまう。

 

「これを!!」

 

タスクはアサルトライフルをアンジュに投げ渡し、キャッチする。

 

「お願い!急いで!!」

 

アンジュはスクーナー級の攻撃をすぐに避けて、それを見たタスクはすぐに取り掛かる。

すぐに直さなければアンジュは喰われてしまう、焦ってしまうが落ち着きながら修理を進めるタスク。

アサルトライフルで攻撃するも、スクーナー級の尾で弾かれてしまう。喰いにかかろうと時にアンジュの指輪が光を放ち、ヴィルキスが起動して、持っていたライフルがドラゴンへと発砲する。その時の異変にタスクは気付く。

 

不意をつかれたスクーナー級が怯み、アンジュがこの隙に近くに落ちていたナイフを拾い、ドラゴンに立ち向かって行こうとした時だった。

 

空から3発の重金属のリベット弾が降り注ぎ、スクーナー級を貫いて息の根を止める。突如の攻撃にアンジュとタスクは空を見る、すると空からリベットガンを構えたグレイスがゆっくりと降りて来て、アンジュの前に降りて来る。

 

そしてリベリオンのコックピットが開いて、そこからグレイスが出てくる。

 

「無事か?アンジュ」

 

「あなたは…グレイス!」

 

「え?…グレイス!」

 

っとタスクはリベリオンに乗っているグレイスを見て、そしてグレイスもタスクの存在に気付く。

 

「え…? タスクさん?」

 

 

朝日が昇り、一筋の日差しが照らす。スクーナー級の死体は海へと襲われて、そのまま流されて行く。

三人は光景を静かに見届けていた。

 

「仲間を助けようとしたんだ。一緒に帰りたかったんだね、自分達の世界に…」

 

「ドラゴンにも…仲間意識が?」

 

グレイスはタスクの言葉を聞いてドラゴンを見て言う。

 

「それよりもグレイス…あなたはどうして?」

 

「アンジュさんとヴィルキスの捜索をしていた所に、島から爆発が見えてな、そこに向かったらドラゴンと戦闘していた所を見つけたんです……それとタスクさん、お久しぶりです♪」

 

「あなたグレイスの事、知っているの?」

 

「うん、前に一度会ったんだ。勿論、グレイスって言う名前も、俺が付けたんだ。」

 

「タスクさん、アンジュさんを助けてくれて…ありがとうございます」

 

「いや、俺はできる事までしたから……それにあの子、アンジュって言うんだ」

 

「ちょっと!何私の名前を知ろうとしているのよ!」

 

「嫌!綺麗な名前だなぁって!」

 

「いいこと?私とあなたは何もなかった。何も見られてないし、何もされてないし、どこも吸われてない。全て忘れなさい!!いいわね!?」

 

「は、はい…」

 

二人のやりとりにグレイスは冷や汗を流しながら思わず思った、『それは余計に誤解を招くのでは』と…。

するとヴィルキスから通信がヴィヴィアンのヴィヴィアンの声が聞こえてきた。アンジュとフィオナは顔を見合わせ、それから通信機に向かって返事をする。

 

「こちらアンジュ、生きてます。すぐに救助を要請します!」

 

 すると、通信機の向こうから仲間達の嬉しそうな声が響いてきた。

 

 

「それじゃあね、アンジュ、グレイス」

 

別れを言ったタスクは去って行って、アンジュは去って行ったタスクを見届けた。

 

「変な人」

 

「もしかして、アンジュさん……タスクに惚れちゃいました♪」

 

それに少々キレたか、アンジュはグレイスの足を踏みつけて、それにグレイスはもの凄く痛がるのだった。

数分後、サリア達が乗った輸送ヘリが到着して、アンジュとヴィルキスを乗せてアルゼナルへと帰投し、グレイスも輸送ヘリの後を付いていくと……。

 

「ん?」

 

島の隣にある隣島の方を向く。

 

「……!?『(痛い!!……苦しい!!……誰か…助けて!!)』」

 

頭の中から、女の子の声が響き渡り、輸送ヘリから離れる。

 

『グレイス!どこ行くの!?』

 

「あの隣の島……誰かが僕に助けを求めている!」

 

グレイスは隣島に着陸し、砂浜に上げられた人影を見て驚く。それは背中まで伸びたピンクの長髪、薄紅色の唇、吸い付くような肌をした全身全裸の美少女であった。

 

「!?」

 

グレイスは美少女を安否を確認する。

 

「……息はある、おい!しっかりしろ!……!?」

 

よく見ると、彼女の横腹に銃で撃たれた穴があり、血を流していた。

 

「っ!!こちらグレイス!隣島にて負傷者を確認!左横腹に2ヶ所銃弾跡及び大量流血、至急救助を!『了解、何とかして応急処置をして。』了解」

 

グレイスはリベリオンから前もって応急処置キット備えており、止血剤と鎮痛剤、そして消毒薬の噴霧器と弾丸摘出用鋏を持って少女の所へ駆け付ける。グレイスは彼女の胸に手を当て、心臓マッサージをし、人工呼吸を施す。グレイス願いを込めて人工呼吸を続ける。そして、

 

「がはっ!はあ、はあ、はあ……」

 

彼女が息を吹き返し、呼吸を始める。それを見たグレイスはへたり込んで安堵する。

 

「よかった。、息を吹き返した……と言っても、まだ終わっていない」

 

グレイスは穴に止血剤、消毒薬の噴霧器、鎮痛剤をし、弾丸を取り出す摘出用鋏を持つ。

 

「ここは……どこ?」

 

「ただの無人島だ…それに喋らないで!…痛いかもしれないけど……耐えて!」

 

弾丸摘出用鋏が彼女の横腹に空いている穴の中へ入った。

 

「アアアアアアアアアアァァァァァァァッ!!!!!」

 

あまりの痛さに、彼女は悲鳴を轟かせた。それから、輸送ヘリが到着し、彼女は全身全裸な為、毛布で体を包み、ヘリに乗せるのであった。

 

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