クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 アドベント・オブ・チルドレン   作:オービタル

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第十三話:外界からの来訪者達

 

アルゼナルの発着デッキでは物資の搬入が行われていた。

 

「食料4、衣料1、医薬品1、補修用資材3。はい、確かに受領しました」

 

「このブラジャー入りのコンテナはジャスミンモールへ運んでくれよ」

 

「確かに受領しました、今後ともよろしくお願い致します」

 

『では後ほど』

 

そうエマは敬礼で通信をつないで話している間に物資に人影が入り込んでいた事に気が付かなかった。

エマが通信を終えようとすると。

 

『あっ、もう一つ忘れておりました』

 

「何が…えっ!!?」

 

エマが画面に書かれている内容に驚いていて、ジャスミンも驚く。

 

物資の搬入が終わると今度は第1中隊が任務を終えて帰ってきた。

 

「総員、かかれ!チンタラやってると晩ごはんに間に合わなくなるよ!」

 

「イエス・マム!」

 

メイが整備員達に激を飛ばす。と、パラメイルの間を縫う様に先程の人影は移動していた。

 

「アンジュ、おっす!や~、今日もキレッキレだったにゃ~」

 

そしてドラゴン狩りを終えたグレイス達はアルゼナルへと戻って来て、更衣室へと向かっていた。

そんな中でヒルダ、ロザリー、クリスの三人は不満な顔をしている。

 

「クソ!またアイツだけ荒稼ぎしやがって! おまけにデカいのはあいつばっか!!」

 

「それは仕方ないとして…なんで生きてるの?」

 

「どっちがゴキブリなんだか…」

 

アンジュの荒稼ぎに不満を持っている三人、ロザリーは胸からネジを取り出しアンジュの頭部目がけて投げ突けようとする。

 

「アイツの頭にネジ穴開けてやる!」

 

「だ!駄目だよ…司令に怒られる」

 

叱りを怖がるクリスの言葉にロザリーはちょっとやばいと表情をするが、それをヒルダが言う。

 

「バレなきゃいいじゃない」

 

「…それもそうだね」

 

ヒルダがそう言った事にクリスも悪乗りする。

 

「そういうこと、これでも喰らいな害虫女!」

 

ロザリーがネジを投げようとした瞬間、基地中に警報が鳴り響いてロザリーは慌てる。

 

「ひえっ!?違います違います!私何もしてませんよ!?…ん?」

 

『総員に告ぐ!アルゼナル内に侵入者有!対象は上部甲板を逃走中!直ちに付近の者は侵入者確保に協力せよ!』

 

「侵入者!?」

 

それに驚くエルシャに対し、グレイスは首を傾げる。

 

「兎に角向かうわよ! 上部甲板の侵入者を対処する!」

 

「「イエス・マム!」」

 

「了解」

 

グレイスは銃を持ってスライドさせて、初弾を送り込んだのを確認して向かう。

そして上部甲板で一人の少女が警備員から逃げていた。

 

「いたぞ!!」

 

「この!!」

 

一人の警備員が警棒を振り下ろすも、その少女は『マナ』を使って弾く。

到着したグレイス達、とくにグレイスとアンジュはそれを見て驚く。

 

「あれは…」

 

「マナの光!?」

 

追い込まれた少女はその場にしゃがみ込んで叫ぶ。

 

「やめて下さい!!わたくしは!…わたくしはただ! アンジュリーゼ様にお会いしに来ただけなのです!!」

 

その少女の顔が明かりで照らされた事に、アンジュはそれを見て思わず…。

 

「モモカ!!?」

 

「何?」

 

「え?」

 

その少女……モモカはアンジュの方を見てしばらく唖然とする。

 

「もしかして…アンジュリーゼ様?」

 

すっかり変わり果てたアンジュの姿にモモカは目に涙を溢れさせ、そのままアンジュの元に駆け寄る。

 

「アンジュリーゼ様〜!!!」

 

モモカはアンジュに抱き付いて泣きつき、それに戸惑いを隠せないアンジュ。

 

「ちょ、ちょっと…」

 

その様子に隣に居るグレイスは銃を見て、マガジンを外して、銃口内に入ってる弾をスライドさせて取り出してキャッチする。

 

「知り合いですか?」

 

「…」

 

その事に黙り込むアンジュ、グレイスはそれ以上問わなかった。

 

 

モモカがやって来たことに司令部では…。

 

「モモカ・荻野目、元皇女アンジュリーゼの筆頭侍女です、はい…元皇女に世話を…えっ!? …はい…では」

 

エマは受話器で上司と話し合ってる中でとんでもない命令に渋々了解して受話器を置く。

隣で聞いていたジルは煙草を吸いながら問う。

 

「委員会はなんと? ふぅ~…予想通り…ですか?」

 

「…あの娘を国に戻せば、ドラゴンの存在にそれと戦うノーマ。最高機密が世界に漏れる可能性があると…何とかならないのですか? 彼女は“ただ”ここに来ただけなのに」

 

「ただ来ただけ…ね、っまノーマである私には人の作ったルールを変えられる力などありませんから、せめて一緒にいさせてあげようじゃないですか、今だけは…」

 

それにエマは椅子にもたれながらため息をする。

 

「そう言えばまた問題が起きたようですね? ジャスミンから聞きましたよ」

 

「え? あ…実は明日、このアルゼナルに科学者と他のメイルライダーが参られるようなんです」

 

「科学者に他のメイルライダー?」

 

エマの言葉にジルは耳を疑う。

 

「えぇ、特にその科学者は…マナの研究として、アルゼナルに属されるそうです。名前は……アカリ・ヤマツ…」

 

「!?」

 

その名前に、ジルは驚くのであった。

 

 

翌朝、グレイスは食堂へ向かっている時、下の方から、モモカの声が聞こえていた。どうやらヒルダ達がアンジュに席を譲らなかったことにモモカは反発していた。

 

「なんたることですか!!アンジュリーゼ様に席を譲りなさい!」

 

「(うわぁ、モモカさん.....ヒルダさん達と堂々と張り合うなんて.....)…仕方ない」

 

グレイスは食堂で言い争うモモカとヒルダ達の口論を止めに行く。

 

「はいはいそこまで、ここは食堂だから。もめごとを起こさないでください」

 

「そうよ♪食事中は静かにしないと、作ってもらった人達が困るでしょ?」

 

するとグレイスの頭上から、巨大な何かが出現し、グレイスの頭を覆い尽くす。

 

「!?」

 

グレイスは頭を覆い尽くしている何かに触れる。

 

「あれ?何だこれ……柔らかい?」

 

グレイスは離れると、その正体が明らかになった。それは……。

 

「!!」

 

普通の女の子よりも背が大きく、エルシャと同じおっとりとしており、そして何より一番目が入ったの物はその"胸"であった。アルゼナルで唯一胸が大きい人物であるエルシャよりもデカかった。あの胸…絶対にIカップ行っている……。長身の少女はヒルダ達とモモカに注意するが、皆は驚いていた。

 

「あら〜?皆さんどうかしましたの〜?」

 

《…………》

 

「まぁ、それは置いていて♪」

 

大きな少女はカウンターまで行き、配給食を貰う。だが驚くのはその配給食の量であった。少女は山盛りの配給食を数分で平らげ、去って言った。

 

「……何だ…あの女?」

 

「デカすぎる、しかも何あの桃っぷり…凄い敗北感…」

 

ロザリーとクリスあの少女の胸の事を考える。嫌そっちじゃなく、普通は身長だろ!?。ヒルダは何やら不機嫌そうな表情をしながら、不味い配給食を食べるのであったが、突然モモカがお腹を空かしてしまい、その場で倒れてしまうのであった。

 

 

数分後、アンジュとグレイス、ティアはモモカをジャスミン・モールに連れて行き、ファストフードの自販機でハンバーガーを買う。

 

「それ、あなたの…」

 

「いただきます!」

 

モモカはハンバーガーを食べる。

 

「いつから食べていないのですか?モモカさん」

 

「…丸々三日も食べていなかったので……」

 

「うわぁ……アンジュさん探すのにどれだけ費やしたんだろか…」

 

グレイスがそう言っていると、アンジュがポーチからお金を取り出すとモモカに渡す。

 

「それからこれを使って、欲しい物を買うの。これは私からの餞別。大事に使ってね」

 

モモカはアンジュからもらったお金を手に取り、興味深そうに眺める。

 

「これがお金という物なのですか?ありがとうございます。貨幣経済なんて不完全なシステムだと思っていましたが、これはこれでなんだか楽しいですね」

 

「そう?」

 

「あ、ああああああああああっ!!!」

 

1人のノーマが苦痛に見舞われながら、マギー達医療班に担架で運ばれていた。

 

「何なのでしょうか、あれ?」

 

「モモカさん、見ない方がいいと思う……。」

 

「え?それはどういう……」

 

モモカが疑問に思っているとその答えはすぐに明らかになった。ノーマの子の片腕はなくなっており、その子の傍らに置かれていたのだ。血に塗れて。それを見たモモカは食べていたハンバーガーと見比べてしまい、吐きそうになる。ティアの目を覆い隠していたグレイスが離れると、モモカが動揺する。

 

「ここは一体、何をする所なのですか?」

 

モモカが怯えながらグレイスに尋ねると、アンジュが去りながら言う。

 

「狩りよ、私もいつああなるか…」

 

アンジュが去るの見るグレイスは少し心配そうな表情をするのであった。

 

 

それからと言うもの、モモカは必死にあの頃のアンジュを思い出させようと、ロッカールームにアンジュ用のタンスを置いたり、部屋の内装がお嬢様風な部屋へとビフォーアフターされていたり、翌日、朝食を食べようと食堂に行ってみるとガーデンテラスがレストラン風に改装されておりそこにはテーブルに並べられた料理と案の定、モモカがいた。

 

「おはようございます、アンジュリーゼ様。今日はアンジュリーゼ様が大好きだったヤマウズラのグリル、夏野菜のソース添えになります。これでアンジュリーゼ様も元気百倍に……」

 

「いい加減にして!!」

 

度重なるモモカのお節介に業を煮やしたアンジュは料理をひっくり返そうとテーブルクロスを掴む、下へばら撒かす。

 

「うわぁ!勿体なし!」

 

ヴィヴィアンがせっかくの美味しそうな料理に、声を上げる。

 

「ハァ…ハァ…」

 

「…アンジュリーゼ」

 

「私の名は、アンジュよ!!何度言ったら分かるの!?これ以上私に関わらないで!!」

 

アンジュはそう言い、食堂を去るのであった。

 

 

昼、第一中隊の面々は射撃場で射撃訓練を行っていた。エルシャはドラゴンに見立てた的に向かって撃つが、

 

「あら~、ダメねぇ」

 

彼女が撃った弾は的から大きく外れた。重砲兵という役職に反して、射撃は余り得意ではない様である。

 

一方でサリアが撃った弾は見事に的の中心を穿った。

 

「ど真ん中!お見事~、いつまで経ってもサリアちゃんみたく上手く当てられないわねぇ。何が違うのかしら?」

 

エルシャは胸から取り出したハンカチを振りながらサリアの腕を褒めるが、サリアはエルシャの胸を見ながら舌打ちをする。

 

「ちっ、四次元バストが……」

 

実はサリアは年齢の割に胸が小さい事に密かにコンプレックスを抱いていた。するとサリアの横からさっきの長身の少女がライフルを構える。

 

「よいしょっ♪」

 

サリアはエルシャより大きな胸を見て、さらに舌打ちする。

 

「くっ、九次元バスト……」

 

サリアがそう思っていると、別の銃声がする。長身の少女の横に黒髪で眼鏡をかけたツインテールの少女が、スナイパーライフルを構えていた。

 

「秒速940メートルですか……アルゼナルのライフルも、悪くありませんね」

 

その少女は秒速も読んでいたのか、眼鏡を掛け直す。

 

「も〜!メタちゃんまたカッコつけちゃって〜」

 

「デカパイの姉さんには言われたくない発言です。」

 

すると黒髪の少女が、サリアに近付き、自己紹介する。

 

「申し遅れました…第一中隊の隊長"サリア"さん。私は今日ここアルゼナルに参りまして、アルゼナル特装小隊隊長"メタリカ"と申します。そしてこちらがアルゼナル特装小隊"セシル"です。」

 

「も〜!何でメタちゃんは私の事をお姉ちゃんって呼ばないの?子供の頃は何時もお姉ちゃ〜んって泣きながら私の胸に飛び込んできたのに〜」

 

セシルがメタリカに抱き付く。

 

「あれはセシルが勝手に、あ、失礼しました。今後とも、よろしくお願いします。」

 

メタリカはサリアに手を差し伸べ、握手を交わす。

 

「それと博士もいますが、彼女等にもよろしくお願いします。」

 

「えぇ、こちらこそ。」

 

 

「ええっ!?あの侍女が殺されるって、マジかよ!」

 

同じ射撃場にて、ロザリーの声に射撃訓練をしていたアンジュが反応する。声がした方を見るとヒルダ達が訓練もせずに井戸端会議を行っていた。

 

「アルゼナルやドラゴンの存在は一部の人間しか知らない極秘機密だって事は知ってる?」

 

「聞いたことある。ここにやってきて、秘密を知った人間を素直に返すはずがない」

 

「そういう事さ。かわいそうにねぇ。あんな冷血女を追って、こんな所に来たばっかりに死ぬんだからさ。あいつに関わった奴は碌な事にならない。酷い女だよ、ホントにさ」

 

ヒルダ達はアンジュを見てせせら笑う。アンジュも集中できずに撃った弾が的から大きく外れる。

 

 

部屋の中にいるグレイスが、ティアの肖像画を描いていると……。

 

「グレイス君……」

 

「ん?」

 

「……わたくしね、グレイス君に……謝らなければならない事があるの…」

 

「何?」

 

「私ね……実は憶えている事があるの」

 

ティアの言葉に、書くのを止めるグレイス。

 

「え?」

 

「ラルスとリベリオンを作った人の事だけど……」

 

「ラルスとリベリオンを作った人……」

 

「……彼等を作ったのは、あなたの父なの。」

 

「僕の……お父さん?」

 

「いえ、正確に言ったら…彼の遺伝子で作られた種って言っても良いかもしれません」

 

「父の…遺伝子で?何の為に?」

 

「ある計画の為なのです……その計画とは…」

 

ティアが話そうと時に警報が鳴り響いて、グレイスは向かう。

 

着替えてすぐにライダースーツに着替えて格納庫へと向かう。

 

格納庫でパラメイルが上昇して来ている中、ロザリーがアンジュにやや意地悪を言って来たがそれをアンジュは無視する。

 

「総員騎乗!」

 

皆が各機体に乗り込んでいる中でアンジュの元にジルが居て話し込んできて、その様子をグレイスは黙って見ていた。そしてジルはアンジュに任務完了と言った後去って行き、各機ドラゴン狩りへと向かうのであった。

 

 

数時間後…。

 

「あんのクソアマァ…!! 戦闘中にアタシの機体をまた蹴っ飛ばしやがってえー!」

 

「邪魔って…私の事邪魔って…!」

 

ドラゴンを撃退しアルゼナルに帰投した第一中隊、しかしその中でロザリーはアンジュが戦闘中に蹴っ飛ばされた事にキレて、クリスは邪魔と言われた事に混乱していた。

そしてサリアとヴィヴィアンとエルシャは着替える為に更衣室に向かっていた。

 

「いや~今日のアンジュはピリッピリだったにゃ~!」

 

「何呑気な事言ってんの! とんでもない命令違反よ…あんなの!」

 

「ヒィ!?」

 

サリアの怒鳴りに思わず引くヴィヴィアン、エルシャは落ち着かせる。

 

「まあまあ落ち着いて」

 

「これが落ちついていられる訳ないでしょう!? 一人でほとんどのドラゴンを狩るなんて…聞いた事ないわ!」

 

勝手な事をし、微妙な命令違反?を起こしたアンジュに不満を持つサリア。

 

そして滑走路でモモカが荷物を持って輸送機の所までやって来て、ジルとエマの前でお辞儀をする。

 

「お世話になりました、アンジュリーゼ様に『短い間でしたがとても幸せでした』宜しくお願いします」

 

「ええ…(これで良かったのかしら?)」

 

そうエマが思った所に。

 

「待って!!」

 

っと皆が振り向くと、アンジュと何やら大量の札束を持ったグレイスがやって来た。

 

「アンジュリーゼ様!」

 

「何で僕がこれを持たなきゃならないのですか!?」

 

「男でしょ!文句言わない!!」

 

グレイスはアンジュの札束の事に文句を言うも、アンジュに黙らされる。

 

「その子!私が買います!」

 

「は?…はあー!?」

 

アンジュの突然の発言にエマは驚き目を丸くしている。

 

「ノーマが人間を買う~!?こんな紙屑で…!?そんな事が許される訳が!」

 

「良いだろう」

 

「はい!?」

 

ジルの放った発言にエマはまたしても驚きを隠せない。

 

「移送は中止だ。その娘はアイツのものだ。それにここでは金さえあれば何でも買える、それがここのルールですから」

 

「そ!そんな! ちょ!ちょっと待って!」

 

エマはすぐにマナで札束を持って去って行くジルの後を追いかける。

そしてアンジュはモモカと向き合う。

 

「本当に良いですね?…私。アンジュリーゼ様の…お側に付いても宜しいのですね?」

 

「…アンジュ」

 

その事にモモカは唖然とする。

 

「私の名はアンジュよ」

 

「は…はい! アンジュリーゼ様!」

 

と喜びの笑顔でアンジュに付いていくモモカの様子にグレイスは微笑みを浮かばせる。

 

「良かったな、モモカちゃん…ん?」

 

っとグレイスの所に、ティアが来る。

 

「ティア?」

 

「さっきの話の続きですが……」

 

するとティアがグレイスの耳元で話し掛ける。

 

「(誰もいない所に来てください……あなたに見せたい物があります…)」

 

ティアはそう言い、グレイスを何処かへと連れて行く。ティアに連れられて、着いた場所はアルゼナルの裏側の海岸であった。

 

「ティア…見せたいものって?」

 

「う!」

 

「?」

 

突然ティアが苦しみだし、グレイスが慌てる。

 

「大丈夫……!?」

 

すると彼女の足に変化が起きる。足から赤い鱗が浮かび上がり、横腹にエラ、手には水掻き、耳にもヒレ、そして足が完全に一体化し、尾ビレが生える。

 

「ティア…君は一体!?」

 

するとティアの口から血が出ると、グレイスに近付き、キスをする。

 

「っ!?」

 

それと同時に、ティアの血がグレイスの喉へと入る。

 

「!!?」

 

すると、グレイスの頭の中に、何かが浮かび上がる。それはリベリオンの設計図であり、各種のフォルムが浮き出る。基本形態のプリミティブ・フォルム。戦闘特化形態であるアドバンスド・フォルム。他にも重装形態、特殊能力形態、軽装形態が存在していた。グレイスはあまりの出来事に、ティアから離れる。

 

「……」

 

「……あなたとリベリオンの能力を開放させました。ある人物の企みを壊すために……」

 

「ある人物?」

 

「ですが、この話は長くは話せません。……ジル………アレクトラ・マリア・フォン・レーベンヘルツを信用してはいけません……。そしてこの事や私のこの姿を絶対に誰にも知られてはなりません……」

 

ティアはそう言い、元の姿へと戻る。

 

「(アレクトラ・マリア・フォン・レーベンヘルツ?誰の事なんだ?それより、ティアに質問してみよう…)……ティア、君は………人魚なの?」

 

グレイスは緊張の溢れる中、質問をしていくのであった。

 

 

その頃、ジルの司令室では、ある博士が来ていた。

 

「来たな……狂信少女アカリ・ヤマツ博士」

 

その少女はメイよりも一つ年下であり、金髪の短髪、狂った様な朱眼、綺麗な白衣を来ていた。

 

「そう言うアレクトラも、元気そうで良かったよ♪」

 

「お前の様な小娘には言われたくないね……」

 

するとジャスミンがアカリに言う。

 

「久しぶりだね……アカリ姉さん」

 

何と、アカリはジャスミンの姉である。

 

「ジャスミンも…婆さんになっちゃったなぁ♪」

 

「六歳に若返っても、アカリ姉さんは変わらないなぁ…」

 

するとジャスミンの隣にいたバルカンがアカリに近付き、尻尾を振る。

 

「アンタが"あっこ"からここに戻って来るとは思っていなかったよ……やはりあの二人に興味を持ったんだろ?」

 

マギーが、ある資料をアカリに渡す。

 

「えぇ、この二人は何れ……これから私達の運命を大きく左右する事にもなるだろう。」

 

資料にグレイスとティアの写真が貼られており、その下にこう書かれていた。

 

『曙光のグレイス』。『宵闇のティア』。

 

「この呼び名を付けたのは……アレクトラだろ?」

 

「フフ……まぁ、な。それに、他の10人はどうしている?」

 

「ヴィルキスの狂戦士である『大樹』、『岩壁』、『湧水』、『紅蓮』、『鍛鉄』の名を持つベルセルク。

ヴィルキスの女戦士である『深緑』、『淡水』、『精金』の名を持つアマゾネス……」

 

「人間ならざる12人の守り手達と導くヴィルキスが揃いし時、掌握する神様と四天王を殺す……アカリ、お前という奴は本当に狂った博士だ。」

 

「まぁね♪」

 

アカリは不気味な笑顔をジルに見せつけるのであった。

 




活動報告にて、オリジナルキャラである残りの戦士達を募集しますのでお願いします。
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