クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 アドベント・オブ・チルドレン   作:オービタル

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第三十七話:神からのお告げ

勇人達の住む世界へやって来たグレイス達。彼等は超高度な科学力と神々からの加護によって、平和維持と恩寵を守っているとの事。グレイス達はエルシュリア王国の城にもてなされた。エルシュリア城 謁見の間……。

 

「アストラッド国王陛下…別世界のアンジュさん達を連れて参りました…」

 

勇人とシンディ、陽弥とエミリアは玉座に座っているエルシュリア王国国王 アストラッド・ヴァルネア・クリーフとその妻であり王妃 アリシア・ヴァルネア・クリーフとエミリアの義妹である第二王女 マリア・ヴァルネア・クリーフがいた。

 

「御勤め御苦労、勇人君とシンディ君…それから陽弥君もエミリアも」

 

「「はい」」

 

「それから、陽弥君」

 

「はい?」

 

「また……あの子達が泣いている。」

 

「え!?」

 

「何とかヨーコとマナが面倒見ていたんだが…「お父さん〜〜!!」噂をすれば…」

 

すると謁見の間の脇道から、二人の女の子が泣いている四人の子供(女児一人、男児三人)を連れて来た。

 

「あらら、大変!」

 

「あ〜あ…」

 

陽弥とエミリアは長女(養子)の『ヨーコ』、次女の『マナ』、長男の『オリバー』、三女の『ライラ』、次男の『カイト』、三男の『ルクス』の所へ行く。

 

「お父様、お母様、この子達を落ち着かせて戻りますね♪」

 

「うむ♪」

 

エミリアはそう言い、子供達を部屋へ連れて行く。

 

「……さて、率直に言おう。そこの銀髪の少年」

 

「え?……はい」

 

「お主……向こうの世界では、エンブリヲの因子によって造られた人造人間だな」

 

「え!?」

 

するといつの間にか陽弥と勇人が顔を近づけて、グレイスをマジマジと見る。

 

「銀髪の短髪…蒼眼の瞳…褐色の肌……だが、本来は金髪の長髪、碧眼の瞳…白く透き通った肌であり、エンブリヲとは大違いの心を持っている。」

 

「にわかに信じ難いですね…」

 

陽弥と勇人がそう思っていると、アンジュが話に割り込む。

 

「ちょっと!私たちの事を忘れていない?」

 

「あ、これはこれはすいません、アンジュさん♪」

 

「え?、何で名前を!?」

 

「……感ですかね?そしてタスクさん♪」

 

「俺も!?」

 

「ここでは立ち話になりましょう♪」

 

陽弥と勇人とエミリアはグレイス達を連れて、間客室へ案内させた。陽弥と勇人とエミリアはグレイス達にスペシャルな紅茶を作り、皆んなに渡す。

 

「さぁ、おあがり♪」

 

陽弥はニッコリと笑みを返す。グレイス達は恐れもなしで紅茶を飲む。アンジュは紅茶に毒が入っていないか、グレイス達に確認させ、恐る恐る飲む。

 

「?……これって?」

 

「“ダージリンのセカンドダッシュ”…お味は?」

 

「…まぁ、まぁ、……モモカが入れてくれる紅茶の方が美味しいわ(何これ!?モモカ以上に美味しい、何者なの……あの男は…)」

 

「……今、モモカ以上に美味しいと…考えましたね?」

 

「っ!!?」

 

アンジュは思っている事に驚く。

 

「な!?何を言ってるの!?本当…男って…「全くコイツは何なの?自分から護星神って、神気取りなのか?」っ!!?」

 

アンジュは思っている事がバレバレな事に驚き、ある行動を取ろうとするが、

 

「無駄だ…ホルスターから拳銃を抜き構え、そこにいるシンディを人質に取り、変える方法を探そうと俺達に尋問する。」

 

勇人が分かっているかの様な顔で、タスクの腹部に付き構えているプラズマガンをアンジュに見せ付ける。

 

「フンッ!それが何なのよ?こっちは怪物達がいるからこっちが有利だわ!」

 

「アンジュ殿…」

 

「黙って!、とっとと私達の世界へ返しなさい!今すぐ!」

 

「アンジュ殿!」

 

「何!?」

 

アンジュが怒鳴りながら、エグナントに問う。

 

「……流石に、儂等だけでこの数は無理だ。」

 

エグナントが冷や汗をかくと、彼の背後から光学迷彩で隠していた26人の使徒達がエグナントやグレイスに武器や剣を付き構えていた。そしてアンジュの目の前に魔法陣が浮かび上がる。

 

「何?」

 

「全くお兄ちゃんったら……人の心の中読み過ぎ」

 

「悪いなぁ、ルナ。別の世界となると…性格は気性が荒いと思ったからなぁ♪」

 

ドアが開き、現れたのは羽織りの巫女服を着た藍色の女性であった。

 

「紹介する。彼女はルナ。俺の双子の妹だ♪」

 

「どうも、ルナ・ギデオンです♪」

 

ルナが挨拶すると、アンジュがナイフを取り出し、ルナに襲いかかるが、魔法陣によってアンジュの動きが止まる。

 

「な……に……!?」

 

「そう言うルナも、警戒するのか?」

 

「……何のことでしょう♪」

 

「図星がバレバレだぞ」

 

「ギクッ…」

 

ギデオン兄妹は仲良く会話している中、グレイス達は自分達の存在感を忘れられていた。

 

「(この人達…完全に僕達のことを忘れている)」

 

「……さて、エンブリヲの子よ。何か話したい事があるのか?」

 

「え?…はい。あなた方は一体? 」

 

「……正真正銘の護星神と」

 

「荒神だ♪」

 

陽弥と勇人は互いの呼び名を言う。すると今度はアカリが問い出して来た。

 

「のうのう!護星神 陽弥よ!お主らの話を聞かせてくれないかな!?モーント・ウィガーの石碑に書かれていたお主達の物語。とても気になっておるのじゃ♪」

 

「待って?まさかお前達…クアンタムシーカーを見たのか?」

 

「そうじゃ♪」

 

「あれを……解読したのか?」

 

「そうじゃ♪」

 

「……大した女の子だな」

 

「大した女の子とは失礼な、妾を誰だと思っている?妾はアカリ・ヤマツ!ジャスミンの姉貴だ!」

 

「……え!!?」

 

「「「えぇっ!!?」」」

 

アカリの正体がジャスミンの実姉と判明した陽弥とアンジュ達は、目を丸くし、驚く。

 

「アカリさん……それ、アンジュさん達に言っちゃったら…」

 

グレイスは頭を載せて後悔してしまう。

 

「…………やっぱり、彼等に会わすべきだな」

 

《ん?》

 

グレイス達は首を傾げると、間客室のそれぞれの扉が開く。すると現れたのは……。

 

「えぇっ!!?」

 

「嘘!!?」

 

「っ!!?」

 

「ほえええええぇぇぇぇぇ〜〜〜〜〜っ!!!!?」

 

現れたのは、何と……自分と瓜二つのアンジュ達。だが微かに皺はあるが、間違いなくアンジュたちであった。

 

「どどどどど!!!???どうなってるのよ!!?」

 

「俺が……もう一人!?」

 

アンジュとタスクはもう一人のアンジュとタスクに驚いていると、ヴィヴィアンが、自分と同じ髪の色をした人へ近づく。

 

「やっほ♪」

 

「やっほ♪」

 

「……」

 

「……」

 

「よっ!よっ!……よっ!」

 

「よっ!よっ!……よっ!」

 

二人のヴィヴィアン(正確には片方が陽弥のヴィヴィアン)が同じ動きや返事でする。

 

「おっほ!すげ〜!あんた誰?」

 

「ヴィヴィアン♪」

 

「うっは〜!私と同じ〜!」

 

二人のヴィヴィアンは全くの動揺を見せなかった。アンジュやタスク、グレイス達は動揺しながら、陽弥を見る。

 

「そう…この三人はこっちの世界のアンジュさん達だ♪」

 

「はぁ!?そんな話聞いたこともないわ!私がアンジュ!この世に私と同じ…「待って…」何?」

 

グレイスはその時、あの現象を思い出す。サラがアルゼナルに襲撃した時、二人の歌によってヴィルキスと焔龍號が放った収斂時空砲同士がぶつかり、そしてグレイスとアンジュとサラはそれぞれの世界で物語を描く三人の姿に……。

 

「確かにありえない事だけど……今、目の前にいる三人は紛れも無いアンジュさんやタスクさん、そしてヴィヴィアンの…もう一つの世界の未来の姿なんだよ」

 

「……信じられない」

 

「俺もグレイスと同意かもな。」

 

タスクがそう言うと陽弥の世界のアンジュが問いかける。

 

「全く。これが二つ目の世界の私?笑ってしまうわ」

 

「っ!?」

 

陽弥の世界のアンジュがふざけた事を放った事に、アンジュが怒ろうとしたその時、彼女の耳元でアンジュが囁く。

 

「(エンブリヲ……気を付けなさい。あの男は危険だから……)」

 

「!?」

 

 

そして、グレイス達を元の世界に帰そうと、リュミエールの修理が終え、準備していた。グレイス達を見送ろうと、皆が集まっていると……。

 

「あ、そうだグレイスよ…」

 

「ん?」

 

陽弥はグレイスにあるものを渡す。

 

「もし君が…エンブリヲやディメントに囚わらそうになったり、迷いがあったら……」

 

渡されたのは、綺麗な鱗が二個。琥珀として入っている赤い宝石が付いたペンダントであった。

 

「この宝石を祈れば……ここへ転移できるから……その時は、俺達に相談しろ。力になる……」

 

「?」

 

陽弥はそうグレイスに告げ、見送る。勇人はアダムに乗り込み、グレイス達を乗せたリュミエールをアルゼナルへと送っていった。

 

 

そしてシンギュラーを通ったリュミエールはアンジュ達の世界にやって来て、ブリッジに来たアンジュ達は再び外の光景を目にする。

 

「また…帰って来たんだ」

 

「おう!この匂い確かにあたし達のだ!」

 

そこは、あのアルゼナルであった。勇人は直ぐにアルゼナルから元の世界へと戻る。

 

完全に基地機能を失ったアルゼナルを見て呟き、それにアンジュはただアルゼナルを見て呆然とする。

夜、アルゼナルの付近に着陸したが、黒焦げの遺体が所々ある。

 

「酷い事をする…」

 

「皆…何処に行ったの?まさか…」

 

「脱出して、無事で居るはずさ。ジルたちがそう簡単にやられる筈がない」

 

ヴィヴィアンは何かに気付き、それにリュガ達は見る。

すると海の方に緑色の光の玉が浮いて、そこから三人の人影が現れる。

アンジュは恐怖のあまりに悲鳴をあげながらタスクに抱き付く。

 

「あ…あ…アンジュリーゼ…様?」

 

「ち、違う!!私は!!……え?」

 

アンジュは自分の本名を知っている事に反応する。

すると、その人物はマスクを外すとモモカだ。

 

「モモカ……?」

 

「アンジュリーゼ様ー!!」

 

モモカはアンジュに駆け寄って抱き付き、アンジュもモモカが現れた事に嬉しながら抱き付く。

ヴィヴィアンはその他の者達を見た時にマスクを外したヒルダとロザリーを見て驚く。

 

「うわー!みんなだ!!」

 

「ヒルダ、ロザリーも無事だったのか」

 

「うわっ!!ドラゴン女!?」

 

ロザリーはヴィヴィアンを見てビビって引いて、ヒルダは笑みを浮かべてアンジュに駆け寄る。

 

「本当に………アンジュなの?」

 

「勿論よ、ヒルダ」

 

かつての仲間たちと合流し、あの後、何があったのか聞くことになる……。

 

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