クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 アドベント・オブ・チルドレン   作:オービタル

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最終決戦編
第四十三話:フリューゲルスとの契約


モーント・ウィガー発着場で格納されているディスティニーフェニックスとリュミエール。リュミエールから出てきたアカリ達は、グレイスの帰還に大喜びする。

 

「良く無事であった!」

 

「姿…変わった!?」

 

「変わりました。それに…」

 

『私もいます♪』

 

《ラルス!!?》

 

アカリ達は、サイボーグへと変わったラルスの姿に驚く。そして、ルナも勇人達と合流する。

 

「ルナさん、上手く行きましたね♪」

 

「えぇ、それよりお父さん……」

 

「あぁ、そろそろグレイスに“あの事”を話そう。」

 

シンはそう呟き、グレイスの所に近づく。

 

「グレイス…」

 

「?」

 

「お前に話しておかなければらない事がある…………君が何故、ヘリオスのようにエンブリヲの配下にならないのか。それは…お前の遺伝子の中に、エンブリヲの因子の他に、【アウラ】の遺伝子情報も入っているのだ。」

 

「え!?」

 

「理由は分からない。君のDNA検査をしたところ、君は幼少の頃に誘拐され、本当の両親の記憶も全て掻き消され、エンブリヲの遺伝子情報を埋め込まれた。しかし、君だけにはどうしてからアウラの遺伝子情報も組み込まれた…アウラの因子とエンブリヲの因子……【母なるアウラ】と【父なるエンブリヲ】。正に【降臨の子】としては相応しい名前なっているのだ。」

 

「初耳じゃな…」

 

「あのぅ…」

 

するとティアがシンに問い出す。

 

「前に…アルゼナルがドラゴンや襲撃の時に、私の頭の中に女性の声がしたのです。」

 

「それって……清らかで美しい女性の声か?」

 

「え?はい。」

 

「その声の正体は【アウラ】だ。多分、君が奴らから逃げれたのはアウラの力だろう。そしてお前達12人のその強大な獣の力も、アウラの因子の一部だ。」

 

新たに真実を耳にしたエグナント達は自分達の力がアウラの力だと知り、動揺する。

 

「じゃあ……俺たちは…」

 

「あぁ、紛れもない立派な成功作であり、エンブリヲに抗するスーパーイレギュラーだ。さて、お喋りはここまでにして、プロフェッサー・アカリよ、彼等をフリューゲルスが格納されている格納庫へ案内してくれ。」

 

「おお〜いいとも!」

 

「あれ?お父さんは?」

 

「私はこれから、グレイスが10年前に着用していたバトルスーツの修理と改造、そして勇人達の専用のバトルアーマーとラルスの強化アーマーを開発する。ラルスお前は残れ」

 

『はい』

 

シンはラルスを連れて、デスティニーフェニックスへ連れて行く。

 

格納庫に到着したグレイス達は、フリューゲルスが格納されているデッキを見上げる。

 

「閉じられている?」

 

「あぁ、このフリューゲルスは元々、エンブリヲが使うはずじゃった」

 

「え!?」

 

「だがどういうわけか…奴はフリューゲルスを捨て、ラグナメイル一号機であるあの【ヒステリカ】に乗るようになったのじゃ」

 

アカリはそう説明しながら、シャフトの電源を入れる。シャフトが上へと動き出し、中が露わになる。

 

「これが……ラグナメイル0号機『フリューゲルス』…。」

 

 

 

ミスルギ皇国、その頃アンジュは……。

 

「うあああああああ!!!!!!!!」

 

何やらとんでもない事になって居た、アンジュは生まれたままの姿で何やら床に転がりながら暴れまわっていて、それをエンブリヲは眺めていた。

 

何故アンジュはあんな事になっているのか、それはエンブリヲがアンジュの感覚と痛覚を全て快感へと変化させていて、それにアンジュは苦しめられていた。

エンブリヲは感覚と痛覚を全て変える事が出来る、彼はそれを使ってアンジュの心を徹底的に落とそうとしていた。

 

そしてようやく快感である呪いが解けて、アンジュは息荒らした状態で床へと倒れ込む。

エンブリヲはアンジュのそばにより、アンジュを見ながら問う。

 

「どうだねアンジュ、これで私の妻になる気はあるかい?」

 

っとそれにアンジュは息荒らした状態で、エンブリヲを睨む。

 

「……はい…エンブリヲさっくっ!!…くたばれ…クズ野郎!!ぜ…絶対…に…アンタの……妻に…は…ならな…い!地獄に…堕ちれ!」

 

アンジュのとても強い心の強さはエンブリヲの感覚変化さえも折らせる事は出来ない、しかしエンブリヲはため息を少し出しながらアンジュを見る。

 

「はぁ…、やれやれ、困った子だ」

 

そうエンブリヲは指でアンジュ頭を突き、アンジュに再び快感の感覚を味あわせる、それも次は強烈な物を浴びせて…。

 

「ああああああああああああああ!!!!!熱いいいいいいいい!!!!!!!!」

 

アンジュは再び転がりまくりながら暴れ、エンブリヲはその部屋を出ようとした時だった。

 

「タスク…!!!」

 

「ん?」

 

エンブリヲはアンジュの言った言葉に思わず振り向き、アンジュは目に涙を流し絶えながらタスクの名を言う。

 

「助けて…!!タスク……!!!」

 

「(タスク…?何者だ、フッ、まあよい…いづれ君は私の物になる…永遠にな)」

 

エンブリヲはそう思いながらその部屋を出て行く。エンブリヲが出たのを確認したサリアがアンジュが居る部屋の前に来る。

 

「不様ねアンジュ」

 

「サリア…」

 

アンジュは何とか目を動かし、サリアの方を見る。

 

「エンブリヲ様に歯向かうからよ…馬鹿」

 

「馬鹿はあなたの方よ、あんなゲス男に心中しちゃって」

 

「私にはもうエンブリヲ様しか残ってないもの、でもあんたは違う…ヴィルキス、仲間、自分の居場所…何で持ってる」

 

サリアはアンジュがどれだけ恵まれている事に羨ましがっていた。

だがアンジュは頭を横に振る。

 

「ううん、居場所を持っていないのは……あなただけじゃないのよ」

 

「えっ?」

 

アンジュの言葉にサリアは少し驚く。

 

「グレイスは……大切な人が失っても、前向きなあいつは……私達に居場所を作っていた!一番苦しいのは、私やあなた達でもない、グレイスの方なのよ!それに……唯一あなたを心配しているティアもいる!」

 

「グレイスとティアが……、そう…アイツらがそうしているのね。でもさっきも言った通りあんたは私やあの二人よりも凄い物持ってるじゃない。変身なんてしなくても十分よ、これ以上私から奪わないで!」

 

そう言い残しサリアは出ようとして、再びアンジュの方を向く。

 

「出て行きなさい、エンブリヲ様が戻ってくる前に…。抵抗を続ければその内心を壊されるわ、それでも良いの?」

 

「!?」

 

アンジュはサリアの行動に見開いて驚きを隠せない。

エンブリヲに忠実であるサリアが自分を逃がすなんて考えられなかったからだ。

 

「別にあんたを助ける訳じゃないから」

 

「えっ?」

 

「不様なあんたを見たくないから」

 

そう言い残して出て行くサリア。

 

 

 

シャフトの中に格納されているフリューゲルスに見惚れるグレイス達。

 

「これが……ラグナメイル0号機『フリューゲル』……」

 

格納されていたのは、

 

猛禽類の嘴にも似た鋭い流線型を描く頭部。線が細いながらも堅牢な印象を与える胴体。飛行機の垂直尾翼めいた突起が突き出す肩、すらりと伸びる腕。手には何も持っておらず、指にも力は込められていない。足は膝から下が戦闘機の主翼を思わせる丸みを帯びた形状をしており、足首にあたる部位がない。全身くまなくラグナメイルと同じ、漆黒で染め抜かれた体表面は、金属を思わせる冷たい輝きを宿している。そして血管のように細かな溝が走っていた。特徴的だったのは、その機体の各関節部、手首や足首、首根や背部のスラスターウィングの関節部のほとんどがなかったのである。

グレイスはフリューゲルスのコックピットハッチを開け、コックピット内を見る。

 

「これ……見たことのないコックピットだな」

 

グレイスの呟きを聞いていた勇人も、コックピット内を見る。それは全天周モニターであり、各部が取り付けられてなく、浮遊するパラメイルと同じバイク状の座席が浮遊していた。グレイスはそれに乗り込み、操縦桿のスロットルを捻るが、何も起こらなかった。

 

「何で動かないんだ?」

 

「ガス欠?」

 

「嫌、そんな筈はないんじゃが…」

 

アカリはそう言いながら、燃料メーターを確認する。グレイスはフリューゲルスから下り、フリューゲルスの見上げる。

 

「どうしてなんだろう……フリューゲルス、呼んでいた理由は何なんですか?何故僕を?」

 

グレイスがそう思っていると、何処からか、声がしてきた。

 

《…………ベロ……》

 

「?」

 

《ベロ…………リベロ…………リベロ……》

 

「この声…」

 

すると、グレイスの首にかけている陽弥から貰った赤い宝石のペンダントが光り出す。

 

「?」

 

《…私の血を……フリューゲルスに……》

 

そして謎の女性の声が聞こえなくなり、グレイスはフリューゲルスを見上げると、コックピットの中に入る。

 

「どうしたのじゃ?」

 

「…………」

 

グレイスはコックピットのコンソールのあちこちを確認する。すると一箇所だけ、窪んだところがあり、ペンダントをはめ込む。

 

「…………」

 

何も起こらなかったその直後、ペンダントの赤い宝石が、突然溶け出し、鱗と共に窪んだ箇所の穴の中へと入る。

 

「溶けた?」

 

『照合を確認。新たなメイルライダーの登録をお願いします。』

 

「……“グレイス”」

 

『“グレイス”名前認証登録完了。ーーーーーーアメリア合州同盟国元大統領『バラク・オバマ』からのメッセージです。』

 

《オバマ!!!!???》

 

勇人達はその人物の名前に驚くと、モニターに褐色の男性が映る。

 

『こんにちわ未来の人々よ……私は元アメリア合州同盟国大統領“バラク・オバマ”。統合経済連合連合国は北極の地下遺跡から発掘した機体である。そしてこの機体には、この世界に生きる未確認生物“通称UMA”や外宇宙に生きる者との対話を可能としている。だが、それを自分たちの利益にしようとしているものがいる。だから、私はこの機体をこの月面基地や基地の人たちに任せた。…………未来に生きる者よ、この機体を動かすとなれば、絶対に約束してほしい。……“このフリューゲルスを、大戦争の兵器や道具にしてはいけない。この機体の力を危うさを知らない者は、やがてその力に支配される……それだけは忘れてはならない。”』

 

オバマという人物は悲しい表情のまま、メッセージ映像が切れる。その時、コンソールが光り出し、その光がグレイスを包み込む。その時、フリューゲルスのソリッドアイが血のように赤く輝くのであった。

 

 

 

そしてアンジュの帰りが遅いと感じたモモカはミスルギ王家の地下を調べてアンジュを探していた。

 

「アンジュリーゼ様ー!何処ですか?!」

 

パシュ!!

 

「??」

 

何やらムチの音がしたのをモモカは振り向き、その場に向かう。

その場には裸のまま吊るされたリィザの姿が居て、それをシルヴィアがムチでリィザを痛みつけていた。

 

「全く!何て汚らわしい! そこで反省していなさい!!」

 

そう言ってシルヴィアはその場から離れて行き、隠れて見ていたモモカはすぐさまリィザの元に行き、彼女を解放する。

下ろされたリィザはモモカに水を渡されて、それを飲み干すとモモカを見る。

 

「…どうして」

 

「ジュリオ様と一緒に、アンジュリーゼ様を貶めた事…忘れはしません」

 

アンジュの誕生16年祭の時に彼女をノーマと暴露し、そして彼女に酷い仕打ちをしたことを忘れはしないと言うモモカ。

 

「だから…アンジュリーゼ様に謝ってください。それまでは絶対に死んでは駄目です」

 

っとアンジュに謝罪を申し込むモモカ、それだけの思いにリィザの目に涙が浮かび上がって来る。

自分がどれだけアンジュに酷い事をしたとは言え、だた謝れと言うだけで死んでは駄目だと言う事を言われれば、涙を流さない者はいない。

 

「……皇宮西側の地下、皇族専用シェルター…彼女はきっとそこに居る」

 

それを聞いたモモカは有力な情報を手に入れた。モモカはすぐにリィザを隠れる場所へと案内した後アンジュの元へとすぐに向かった。

 

 

 

その頃、モーント・ウィガー格納庫では、大変な事になっていた。突然の光がグレイスを包み込むと同時に、フリューゲルスが起動し、勇人達に襲い掛かっていた。勇人達やエグナント達は必死にフリューゲルスを取り押さえようとするが、フリューゲルスの全ての十指に内蔵されている補助武器『プラズマ・フェイズ・バルカン』を乱射する。

 

「うわぁっ!!危な!!??」

 

さらに、蛇のように動く尾部の先端部に内蔵されているビームキャノン『フリューゲルスキャノン』とその先端下部から模様が描かれているビームソード『テイルブレード』が襲い掛かる。

 

「やめろ!グレイス!基地が壊れる!!」

 

「ダメだ!!グレイスはフリューゲルスに取り憑かれている!」

 

「オバマがさっき言っていた“力の危うさを知らない者は、やがてその力に支配される”って、こういう事だったのか!!」

 

アツマと玲二がそう言うと、フリューゲルスが二人の方を見る。

 

「「?」」

 

するとフリューゲルスの口部フェイスが露出展開し、砲口が露わになる。

 

「嘘!?」

 

「あんな武器もあるのか!!?」

 

フリューゲルスの口部に内蔵されている高出力荷電粒子砲である『ギガ・スマッシャー』が光り輝きながら、チャージする。

 

「やばい!」

 

そしてギガ・スマッシャーから大出力の荷電粒子が放たれ、アツマと玲二に迫っていたその時、勇人のアダムがクアンタムシールドを展開し、荷電粒子攻撃を防ぐ。

 

「熱っ!?シールドを張っているのにこの熱さ、常識じゃないだろ!?」

 

すると荷電粒子の熱に、格納庫の壁が溶け始める。

 

「マズイ!」

 

「これ以上荷電粒子の収束が続くと、俺たち諸共空間へ放り投げ出される!」

 

「目を覚ませ!グレイス!」

 

「…………」

 

勇人の声も届かないグレイス。何故なら、グレイスはどこか知らない白い空間で一人絶え間なく歩んでいた。

 

「(もし、10年前の悲劇がまた……僕は……)」

 

グレイスがそう思っていた直後、彼の元に亡くなったセレスが語りかける。

 

《リベロ…ううん、今の名前はグレイスだったね》

 

「セレス…」

 

《10年前の悲劇、もう良いのよ……あの時、あの子達がリーパー・エキスによって悍ましき怪物へとなり、それぞれの将来を考えていた子達を守れなかった事を守れなかったあなたを……誰が責めるの?それに私はあの子達を苦しみから解放したあなたに、感謝しているのよ。》

 

「だけど…」

 

《私がディメントに銃殺された事を後悔しているの?》

 

「違う!僕は……セレスやあの子達を!」

 

「……」

 

するとセレスが、グレイスの額と彼女に額をくっ付ける。

 

「?」

 

《私は…ううん、私やヒョウマ、ティアはずっとエンブリヲやディメント、テティスに差別されていた。私たちのような醜い怪物として……けど、あなたは…そんな私達に声をかけ、優しく接し、そして私が綺麗で美しく、可愛い女の子って♪》

 

そしてセレスは、グレイスに口付けし、抱き締める。

 

「!!?」

 

「私は…あなたのような素敵な人に出会えて良かった……」

 

そしてセレスはグレイスから離れ、天へ登って行く。グレイスは泣きながら、天へ登って行くセレスを追い掛ける。

 

「待って!!セレス!!」

 

するとセレスの元に、魂を解放した子供達もセレスと一緒に登って行く。

 

「あなたは生きて…グレイス。それから………あなたに伝えなければならない事があるの…」

 

セレスは頰を赤くし、グレイスに言う。

 

 

《私を愛してくれて……ありがとう♪》

 

 

セレスはグレイスに告白すると同時に、彼女の涙と言うより雫がグレイスの手のひらに滴り落ちた。すると雫が光り出し、形を変え、純白の銃身と黄金の装飾が付けられているブラスターへと変わった。

 

《私は今も……ラプソディーに囚われている。だから、私の騎士様であるあなたが、眠り姫である私を……助けて♪》

 

「……あぁ、約束する!そして!」

 

グレイスはブラスターを構え、トリガーを弾く。銃口から蒼く輝く閃光と共に、ビームが発射され、白の空間を星空へと変える。

 

「助けた後…お前に言わなきゃならない!だからそれまで!待っていて欲しい!!」

 

《……良いよ♪じゃあ、約束ね》

 

「あぁ、約束だ……」

 

セレスとグレイスは小指を結び、指切りげんまんする。そしてセレスの頭上に、フリューゲルスが現れ、グレイスの周りを飛ぶ。

 

『どうやら、迷いがなくなったな。』

 

「あぁ……俺はもう、誰も死なせない。この身がズタボロになろうとも、絶対に!」

 

『その決心と勇気……惚れた!!』

 

フリューゲルスの肩部やスラスターウィング、関節部がない筈の肘部、膝部からドラゴニウム粒子で覆われたトランスミッターが展開し、6基のスラスターウィングから金色に輝く剣を放出する。そしてフリューゲルスのソリッドアイのカラーが、赤から翠へと変色し、頭部の螺旋状のアンテナから二つの螺旋状のビームアンテナを放出する。

 

「その姿…」

 

『私の本来あるべき姿だ、グレイス。この力は、今偽りの世界で、ミスルギの姫とその侍女が逃げ出そうとしている。その時二人に奴…エンブリヲが近寄ろうとしている。その時に使え……彼、“勇人・ブリタニア・クアンタ”とその息子二人を助け出す事が出来る。』

 

そしてフリューゲルスが光り輝き、グレイスは元のコックピットへと戻る。モニター画面には、勇人のアダムがフリューゲルスから放たれている高出力荷電粒子を防いでいた。

 

「え!?ちょっ!?」

 

グレイスは急いでフリューゲルスの操縦桿を握り、攻撃を止める。攻撃が止んだ事に勇人達は恐る恐るフリューゲルスに近づく。コックピットハッチが開き、中からグレイスが出てくる。

 

「グレイス!大丈夫か!?」

 

「……大丈夫、大丈夫…それにもうフリューゲルスはもう僕の新たな機体になってくれた。行きましょう。」

 

すると誰も乗っていない筈のフリューゲルスが動き、落ちていたアマノソウウンガを持つ。

 

《……………………》

 

どの機体…アダムにしか扱えなく持てない筈のアマノソウウンガが、フリューゲルスが軽々とアダムに渡し返してきた事にみんなは茫然する。

 

 

デスティニーフェニックスの格納デッキに搬送しているフリューゲルス。そして勇人達に新たな装備を、シンがみんなに渡していた。

 

「これは?」

 

「勇人好みである和装だ。しかもただの装甲ではない。『合成オリハルコンダイヤコーティング装甲板』と骨格状サポートスーツ『エグゾダス』を追加しているからなぁ、強力なビームや実弾射撃に対し、高い防御性能を発揮する事ができるバトルライダースーツ。さぁ……とっととアンジュの元へ迎えに行って、エンブリヲに悪夢を見せてきな!今日がお前の命日となるってな!!」

 

皆はそれぞれの指定された和装に着替える。

 

グレイスは口を覆い隠す面と近未来的な侍の鎧と服装。そして日本刀とビームブレード、そしてホルスターにセレスの形見『レイブラスター』を持参。

 

勇人は将軍と思わせる鎧に腰のマント、そして鬼と思わせる鬼面を付けていた。腰には神刀 スサノオの他に小刀を持参。

 

シンディは口につける鬼面と、袴と刀、そして姫鎧を身につけており、得意の古代クアンタ兵装の弓と矢と薙刀を持参。

 

雄二と玲二、智彦は鎧武者と思わせる鎧武者をしており、雄二は古代クアンタ兵装の十文字槍と刀、玲二は古代クアンタ兵装籠手と鎖鎌、智彦は刀に大太刀を持参。

 

志歩と彩乃は鎧武者と同様に小刀と古代クアンタ兵装の小銃、医療ドラゴニウムや救急キットを持参。

 

瑠璃と真里亞は隠密用のスーツでその姿はまさに忍びであった。隠密用の護心盾とビームダガーを持参。

 

ラルスは古代クアンタ兵装の重火器と追加装甲、そして鬼武者と思わせる鬼面と角が追加された。

 

フリューゲルスにも新たな武装が追加された。モーント・ウィガーに格納されていたフリューゲルス専用武装である『プライマルブラスター』とネイキッドリベリオンのデータを元に、球状のエネルギー光弾『リベリオンビット』とスラスターウィングに追加された自動追尾式ハイパーメーサー砲『ブリッツェン・プルーマ』と両足脹脛部に内蔵された二連装式ミサイルランチャーが追加された。皆はそれぞれの席に座り、勇人とグレイス、シンディはアダムとイヴ、フリューゲルスに乗り込む。アカリ達も、リュミエールに乗り込み、デスティニーフェニックスと共に、偽りの地球へと向かって行った。

 

 

その頃エンブリヲ達はアケノミハシラでラグナメイルを使い、アウラのエネルギーである事をしようとしていた。

エンブリヲはノーブル三将とダイヤモンドローズ騎士団の皆を見て言う。

 

「諸君、揃ったな。ん?サリアはどうしたのだい?」

 

「それが…何処を探しても見かけていないのです。」

 

っとエルシャがそう言い、エンブリヲは「やれやれ」と頭を抱えながらも、ホログラフィック端末を展開させる。

 

「仕方ない、では最終段階の準備をしよう」

 

「待てエンブリヲ」

 

エンブリヲが準備をしようとした時にディメントがやって来る。

 

「どうしたのかねディメント」

 

「お前の計画を開始する前に邪魔する者達がまた現れた。ミスルギ皇国の南の方だ」

 

っとディメントは画面に映像を映し、エンブリヲに見せる。それはこちらへ向かってくるタスク達の機体であった。

 

「やれやれ、まだ私に歯向かうか……ん?」

 

エンブリヲはそう考えながら端末を見ると、サリアが気を失っている画像を見つけ、それにエンブリヲは舌打ちをしてしまう。

そして追跡部隊のエルシャとクリスを回す。

 

そしてアンジュはモモカに支えられながら宮邸の外に出る。

 

『何処に行くの?アンジュちゃん』

 

「「!!?」」

 

二人は空からやって来た追跡部隊であるエルシャに発見されてしまう。

 

「エンブリヲさんが探しているわ、戻りましょう」

 

アンジュは再びエンブリヲに捕まる訳には行かない、あんな苦しい思いをするのは二度とゴメンだった。

 

「走れますか?アンジュリーゼ様」

 

「ええ!」

 

そう言ってアンジュはモモカに引っ張られながら走り出して、それにはエルシャは困った表情になる。

 

「あらあら、仕方ないわね」

 

エルシャはすぐさまレイジアをアンジュの方に向かわせ、それにアンジュ達は逃げているとアンジュの指輪が光り始める。

 

するとアケノミハシラにあるヴィルキスが起動して青色に変化する、そしてアンジュの元にジャンプしてアンジュ達の目の前へと現れる。

それに追跡していたエルシャとクリスがヴィルキスの登場に驚く。

 

「「ヴィルキス!!」」

 

アンジュはすぐさまヴィルキスへと乗り込み、すぐにモモカに言う。

 

「モモカ!乗って!!」

 

「はい!!」

 

乗り込んだアンジュ達はすぐさまヴィルキスを動かして逃げ始める。

エルシャとクリスはすぐさま追いかけえる。

 

「クリスちゃん!!」

 

「分かってる!逃がさないよ…アンジュ」

 

そして二人はアンジュ達に攻撃を仕掛け、アンジュ達はその攻撃を何とかかわしながら逃げ続ける。

 

「アンジュリーゼ様!」

 

「しっかりとつかまってモモカ!」

 

するとアンジュの目の前にアトラスが操るプロメテウスが現れる。

 

「食らいやがれ!」

 

アトラスはプロメテウスのトライデントカノン

 

それをアンジュはかわす。

 

「くっ!ちょっと何よあいつ!」

 

「逃がさん」

 

するとまたしてもファントムが操るハーミットがセブンテールを撃ちまくって攻撃を仕掛けて来た。

 

「食らいな!!!!」

 

強烈なセブンテールにアンジュは間一髪でかわしながら再び逃げる、しかし徐々に追跡部隊が集まって来てアンジュに逃げ場が無いと感じた時だった。

 

空から異常な空間変異が現れ、そこから龍神器達が現れる。

 

「借りを返しに来ましたわ!」

 

「サラ子!」

 

サラ達が助けに来てくれた事にアンジュは驚くのであった。

 

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