クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 アドベント・オブ・チルドレン 作:オービタル
アンジュを捕まえようとした時にサラ達の登場でエルシャ達とアトラス達はより警戒を強め、アンジュは焔龍號を見て通信を入れて来る。
「サラ子!?サラ子なの!?」
モモカがアンジュにそう聞いてくる中で焔龍號から通信が帰って来た。
『しばらく見ない間にとても淫らになって、それに風下だと何だか臭いますわ』
「うっ…」
サラに痛い所を突かれるアンジュは思わず表情を歪める。
『お風呂にでも入っていらしたら?ここは私達が引き受けますから♪』
「じゃあ、お言葉に甘えて!」
アンジュはサラの命令に従い、その場から逃げる。そしてサラはナーガとカナメに命令する。
「お二方、準備は出来てますか?」
『はい!サラマンディーネ様!』
サラ達は武器を構え、エルシャ達とアトラス達に攻撃を仕掛ける。
「通してもらいます!アウラの元に!」
一方、グレイス達も偽りの世界軌道上に現れる。
「さぁ、着いたぞ!勇人!用意は出来てるか?」
雄二がブリッジから、勇人のアダムに通信を送る。
『いつでも行けるぞ、雄二』
各デッキには、勇人達がそれぞれの機体に乗り込み、酸素マスクを付けていた。
「それじゃ、デスティニーフェニックス!モード“ヘルジャンパー(軌道降下強襲形態)へ移行!!”」
デスティニーフェニックスが変型し始め、宇宙ステーションへと変わる。リングの格納デッキの頭上が開き、降下シーケンスが始まる。
「ん?」
っとグレイスが、あるものに目が入る。それはかつて500年前に使われた軌道衛星兵器『ハルマゲドン』が浮いていた。
「ごめん!ちょっと待って!」
格納デッキから離れるフリューゲルスに勇人が注意する。
「勇人!急げ!」
グレイスはハルマゲドンに近付くと、ハルマゲドンの頭部が、フリューゲルスの方を向く。
『久し振りだ…フリューゲルス』
『お前もな、ハルマゲドン』
するとフリューゲルスが、ハルマゲドンに何かし始める。
『パスコードを入力してください。』
フリューゲルスは3D形式のキーボードを入力する。
『ハルマゲドンのセーフティを解除。外部からのコードをフリューゲルスに変更しました。これより、ハルマゲドンと対話インターフェイスAI『ネメシス』とのリンクを強制リンクを解除します。』
ハルマゲドンに搭載されていたアンドロイド『ネメシス』が分離し、フリューゲルスのバックパックにドッキングする。そしてグレイスの元に、ラルスがジェットパックで近付き、ネメシスのコックピットに入り込む。
『ラルスも久し振りだ…形、変わったな』
『ご久し振りです、ネメシス。』
「二人とも知り合い!?」
『グレイス様、これより、フリューゲルスのコックピットに移動します。』
ネメシスのコックピットとフリューゲルスのコックピットが繋がり、さらに広範囲の全天周囲モニターになる。
「凄い……フリューゲルスのコックピットがさらに広くなった」
『当然です。ミストラルは我々の常識をも覆す程の計算力を持っております。今の私の計算力、フリューゲルスの軌道演算処理、ネメシスの補助計算、グレイス様の操作が揃えば、流石のミストラルもそこまでの計算は不可能になり、ショートします。』
「つまり?」
『はい、グレイス様。ヘリオスはミストラルの軌道計算によって、高速で軌道を読み取っているのです。』
「なるほど、つまり奴はミストラルがいなければただのメイルライダーっていう事か。」
『その通りだ…グレイスよ、もしエンブリヲが“あの力を”使おうとした時、我の最大の能力を全開にして使ってくれ。』
『俺もだ……俺のジャミングフィールドなら、他のラグナメイルの動力源を一時的に強制に停止することが出来る。それと……奴が怯んだ時やトドメを刺す時、この台詞を言ってください。』
ネメシスが、フリューゲルスのコンソールにある台詞が表示される。
「えぇっ!!?」
その台詞に、グレイスは茫然する。そしてフリューゲルとネメシス、そしてランチャーへとなったハルマゲドンを連れてきた。
「早くしろ!グレイス!カウントダウンが30秒だ!」
フリューゲルスがデッキに着くと、ハルマゲドンキャノンを下目掛けてビームを放つ。黄色く光り輝くビームは、勇人のアダム、シンディのイヴ、智彦達ののアーキバスIIへ吸収される。
「この光……これは?」
『お前たちの機体に、ハルマゲドンの超兵器とある機能を追加させた。』
「ある機能?」
『ディメントは必ず、ラプソディーを使って来る。なら、それに応じて、我らは…………絆合体によって、ラプソディー以上の機体へとなる。』
《合体できる!!!!!!??????》
『勿論、デスティニーフェニックスとリュミエールもだ。』
《…………フ!、フ!、フ!、フリューゲルス、ゲェカッケェェッ!!!》
勇人は勿論グレイスや雄二達、アカリやエグナント達も、フリューゲルスの機能に感心する。その直後、降下が開始し、勇人達を含むデスティニーフェニックスやリュミエールが超加速で大地へと降下していく。激しいGが彼らを襲う中、フリューゲルスとネメシスがデッキから離れ、ワープしながら、降下していく。
『見えてきました!』
ネメシスの超範囲索敵機能が、アンジュのヴィルキスや乗っているアンジュやモモカ、エルシャやアトラス達に識別タグを付ける。
『識別完了。『デブリスイーパー』及び『フェザーミサイル』スタンバイ。』
ネメシスの6股の先端に装備されているビームライフルと各所の発光部、そして翼のハッチが開く。
「グレイス様、いつでもいけます」
「うん……」
グレイスは頷き、フェザーミサイルのマルチロックオンする。
「……殲滅開始!」
ネメシスに搭載されている偏向粒子砲『デブリスィーパー』とビームライフル、フェザーミサイルが一斉に放たれ、エルシャ達とアトラス達へ向かっていく。
っとここで、上空から多数の熱源反応を確認したアトラスが急いで気付き、通信する。
「っ!!退避しろ!!」
アトラスやエルシャ達は急いで回避する。フェザーミサイルがミスルギ皇都を破壊したり、デブリスィーパーで市民が一瞬で蒸発した。
「何!?」
アンジュやサラ達は、突然の事に動揺する。すると突然強い風が吹き荒れると、何処からか、男性の歌声が聞こえて来る。
「♪〜♪〜」
《!?》
すると、上空の雲から曙光が燃える街を刺し照らし、雲がから稲光が発する。そしてその雲から、ゆっくりと尻尾を蛇のように動かし、ネメシスの6股のアームが円状を描き、その中心点に薄暗い球体と光のリングを合わせたような形状のフローターを発し、聖天使のように地上へ降下するフリューゲルスが現れた。
その機体を確認したエルシャ達やアトラス達は動揺する。
「何あれ!?」
「あんな機体…見たこともない」
エルシャ達の他に、アトラス達も言う。
「データにない機体だ…誰が?」
「……この感じ……危険」
《っ!!?》
すると各機体の通信機がハッキングされ、左にグレイス、右にラルスが通信してきた。
『この期に及んで、お前達はあの男の為に尽くすか……』
「グレイス君!?」
「嘘!?」
「バカな!?」
「貴様!?」
エルシャ達は驚き、アンジュは通信を送る。
「グレイス!グレイスなの!?その機体に乗っているの!?」
『しばらく振りですね、アンジュさん♪サラさん♪』
「グレイスなのですね?」
『えぇ♪』
そしてグレイスはプライマルブラスターを撃つ。
『『『『エンブリヲにこき使われの家畜が!!お前らに絶望と俺の苦痛を1000万倍返してやるぞ!!!!』』』』
グレイス、ラルス、フリューゲルス、ネメシスが同時に怒声を上げ、掌に内蔵されているマニュピュレーター内蔵ビームバルカン砲からビームサーベルを展開し、アトラスに斬りかかる。
「小賢しい!!」
アトラスはナックルバスターを振りかざすと、フリューゲルスはプライマルブラスターを収納し、片手でナックルバスターを受け止めた。
「っ!?馬鹿なっ!!新しい機体でこんな!!」
その時、後ろを突こうと、ファントムが迫った直後、テイルブレードがハーミットの右腕部やセブンステイルの4本を切り裂いた。
「何!?」
「ファントムッ!!」
アトラスが負傷したファントムに呼びかけた直後、ナックルバスターが払いのけられ、フリューゲルスのビームサーベルがトライデントカノン砲を斬り裂き、焦るプロメテウスのコックピット目掛けて、ビームサーベルを突き刺した。
「グエェェェェェェェェッ!!!!」
アトラスの断末魔の悲鳴が聞こえ、プロメテウスが動かなくなる。
「アトラスを一撃で!!」
次に、フリューゲルスはハーミットを睨む。
「ヒィッ!!」
フリューゲルスがビームサーベルを突き刺そうとしたその時、上空からミサイルバードが向かってきた。グレイスは急いでフリューゲルスの頭部にあるビームアンテナからビームバルカンや両サイドに内蔵されている頭部バルカンやマニュピュレーター内蔵ビームバルカン、プラズマ・フェイズ・バルカンを乱射する。現れたのは、ヘリオスがグレイスが来ることを想定して、フルアーマーへ改造したアイオロスであった。ヘリオスはフリューゲルスに通信を送る。
『まさか……お前が旧世界の遺物であるフリューゲルスとネメシスとハルマゲドンをこの世界に持ち込むとはなぁ。』
「お前に言われたくない。それに、よくもまぁその武装で来たもんだ。」
『当然だ』
するとヘリオスが二連装ハイパーシールドライフルをハーミットに向け、ハイパービームを放つ。
『ヘリオォォォォォォスッ!!!!!!』
ファントムは断末魔の悲鳴を上げ、ヘリオスを名を叫び、破壊された。
「っ!!何故だ!!同じ生まれて来た兄弟であったのに!!?」
『弱き“降臨の子”はこの世に存在してはならない。弱肉強食の世界と同じだ。弱き者は強き者に肉として喰われる!アトラスやファントム、テティスは弱きホムンクルスとして造られた!完璧な力を持つ人造人間は……この私!“ヘリオス”である!!!』
ヘリオスはシールドライフルのクロー部分から高周波ビームソードを展開し、グレイスに突き付ける。
『貴様も抜け!リベロ!お前と私……どちらが最強の人造人間か決着だ!!』
「…………」
グレイスは黙ったまま、ビームサーベルを展開し、両者ビームの刃をクロス字にしてぶつけた。そしてフリューゲルスとアイオロスがそれぞれの構えを取り、両者鋭い眼差しで呟く。
「(まさかこうして弟であるリベロと対立するとは……私も皮肉だ。だが、リベロ……お前が何処まで強くなったか、見てやる。お前を…………)」
「(ヘリオスと一騎打ちだなんて、不愉快すぎる。だがもう俺は迷わない……生きて、セレスを救い出し、あの言葉を言うまでは、まだ死ねない!僕は、お前を…………)」
「「ねじ伏せて殺る!!」」
両者はビームソードとビームサーベルを構え、突撃するのであった。