クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 アドベント・オブ・チルドレン 作:オービタル
フリューゲルスは聖天をコントロールし、サイバーエルフェンとサイバーフェアリスに攻撃を仕掛ける。対するサイバーエルフェンとサイバーフェアリスは電磁シールドを展開し、聖天のビームを防ぐ。
「効かない」
「無駄だ」
クリムゾン・ラグナルクとディープ・アブソルトの各部の対空ホーミングレーザー砲を放ち、フリューゲルスもネメシスのデブリスィーパーを放ち、爆炎の中を突き進む。
「っ!!」
炎の先に待ち構えていたのは、サイバーエルフェンが乗っているクリムゾン・ラグナルクであった。クリムゾン・ラグナルクはビームバスターソードを構え、突き刺そうとしていた。
「甘い!!」
聖天のビームフィールドを展開し、ビームバスターソードの上に伝って走り出す。
「小賢しい!!」
サイバーエルフェンやアルゴルモアが対空ホーミングレーザーを放つが、リベリオンビットで作ったバリアがレーザーを拡散・無効化して行く。そして聖天をバイブレーションサーベルモードに切り替え、アルゴルモアの装甲に穴を開ける。グレイスはその隙にライフルとレイブラスター、ビームソードを持って、アルゴルモア内部へ侵入する。内部にはグリニア、コーパス、スワーム、レギオロイドの大群で固められていたが、グレイスは御構い無しに容赦なく切り裂いたり、レイブラスターのレーザーが貫通していき、アルゴルモアの中枢部へと辿り着く。アウラと同じ空間で、その中央にアルゴルモアのコア『マザーブレイン』がいた。
「あれか……」
グレイスは飛び上がり、着地したその時、ヒステリカ デアボリック・フォルムが現れる。
「……アポカリプスか!!」
操っているのは、アポカリプスことパラサイト・リリスであり、ヒステリカがビームライフルをグレイスに向ける。
「……そんな装備で、良く僕に立ち向かうな……」
グレイスはレイブラスターのダイアルを調整し、ヒステリカに向ける。するとパラサイト・リリスが現れる。
『そんな鈍の銃で、私に勝てるとでも?』
「できるさ……嫌、自身があるから言っているんだ♪」
グレイスはそう言い、レイブラスターのトリガーを引く。それぞれの銃口からビームが放たれ、ヒステリカのビームを押し出し、ヒステリカを撃破する。するとパラサイト・リリスが危険と判断したのか、人口合金ブルーダイアモンドでできた装甲板でマザーブレインを覆い隠す。
「やっぱりそう来るか…だが!」
グレイスは今度、ヴァリスランチャーを取り出し、砲口下部にレイブラスターを取り付け、ガトリングバレルを取り付ける。
「うおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」
グレイスはヴァリスランチャーとレイブラスターを構え、周りを破壊して行く。各部が大爆発を起こし、大穴が開く。通路を走り逃げる敵は大爆発に巻き込まれ、空間へと放り出される。さらに危険と判断したパラサイト・リリスは頭の中にある言葉が浮かび上がる……
《“恐怖”》
グレイスの手によって、今度こそ死ぬのではないのかと。そして断末魔の叫びを上げる。
『アアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァッ!!!!!!!!!!!!』
すると恐怖に怯えてしまったのか、マザーブレインを守る装甲板が解除される。
『しまっ!!』
「確か…クアンタ帝国の別れの挨拶ってこうだよな?………“サ・ヨ・ナ・ラ”!!!!!」
ガトリングバレルに装填していたグレネードを放ち、マザーブレインに炸裂した。マザーブレインが大爆発を起こし、パラサイト・リリスの悲鳴と、サイバーエルフェンとフェアリスの悲鳴が聞こえてくる。するとフリューゲルスが内部に穴を開け、現れる。
『『グレイス!!』』
「フリューゲルス!ネメシス!」
グレイスは急いでフリューゲルスに乗り込み、アルゴルモアから脱出する。各部分が爆発して行くアルゴルモアにとどめを刺す為、各部のビーム砲を展開する。
「ドレギアスの呪いを…今、断ち切る!!」
フリューゲルスはハルマゲドンキャノンと合体し、連装型大出力エネルギービーム砲『メテオ・イレイザー』を放つ。アルゴルモアとクリムゾン・ラグナルク、ディープ・アブソルトがメテオ・イレイザーで抉られ、内部にいたエルフェンとフェアリスが叫ぶ。
「「RBLー1272!!!貴様ああああああぁぁぁぁぁっ!!!!!」」
爆炎に包まれ、塵と成りかわる二人。そして最後まで生きていたパラサイト・リリスが奥の手として、アルゴルモアに装填されていた次元反応弾『サターン』を放つが、気づいていたのか、すぐにディスコード・フェイザーで塵へとなる。
『そ…な……バカ……』
音声も薄れて行くと同時に、アルゴルモアの目の前にフリューゲルスが立つ。
「これで終わらせる……今度こそ消えろ!!」
グレイスは聖天の輻射波動機構を使い、アルゴルモアとオリジナルのアルゼナルとの連結部を破壊する。そしてアルゴルモアを押し出し、次元跳躍システムを使い、偽りの地球の月の裏側、ダーク・サイド・ムーン付近へと辿り着く。月面に着陸すると同時に、口部のギガ・スマッシャー、胸部装甲が両サイドスライドされ、中心部の球状コアに内蔵された超威力の究極兵器『ソドム』とネメシスに搭載されている絶対兵器『ゴモラ』、ディスコード・フェイザー。そして、ハルマゲドンキャノンを持ち、超次元兵器『ゴッド・オブ・フェイザー』が放たれた。
黒く巨大なエネルギーの球体が発生し、アルゴルモアを分子分解し、ブラックホールへとなる。
「終わった…」
ブラックホールは徐々に縮小していくと同時に、吸引力も上がり、フリューゲルス共々吸い込まれ、消滅した。
ここではないどこかの時空にワームホールが開き、中からアルゴルモアの残骸と、フリューゲルスが出てくる。残骸は星の引力に引き寄せられ、隕石のように落ち、フリューゲルスも隕石のように落ち、大気圏を突入していく。荒れた土地……辺境の大地に溶けた残骸が衝突し、フリューゲルスも衝突した。砂埃が舞い、クレーターからフリューゲルスが立ち上がる。グレイスはコックピットを開け、荒れた大地を見渡す。
「ここが…ディスピアースの星『World・tree・Eden(“世界樹の楽園”)』……」
その星は何もなく、緑も水もなく、ただあるのは……青い空と砂と荒野であった。
「ここで…僕は新たな生命を生み出す。エンブリヲのような間違った恩寵ではなく、どんな種も関係もない厳しく当たり前な世界……人々が…“自分の道を、自分の足で”!」
グレイスは自身の体の中の最後の力をレイブラスターに注ぎ込み、天高く射つ。緑に光る光弾が拡散し、大地へ散っていく。すると荒れた土から木の芽が生えて来だし、水も吹き出す。グレイスはコックピットの中で変わっていく大地を見て笑い、フリューゲルスに言う。
「僕は疲れた………何かあったら……起こして…」
グレイスはそのまま眠り込み、大樹がフリューゲルスやネメシスを覆い尽くし、巨大な樹木へと変わる。そしてその星に、新たな生命が生まれようとしていた。
それからアンジュ達の世界では、それぞれの生活に育んでいた。
アンジュはタスクと共に念願の『喫茶アンジュ』を建て、従業員であるモモカ、ヒカル、パメラ、オリビエと共に働いていた。
サリアは軍を退役したジルの代わって、司令官へと就任。
軍に置いても政府においても多忙な日々を送る事になり、忙しくはあるが充実した日々を過ごす事になる。
ヒルダは世界を旅すると、地方の彼方へ歩み続ける。
クリスはサリアに代わり第一中隊隊長に就任する
だが、戦う相手がいないこの世界に置いて軍の在り方に疑問を感じたのか古代文明発掘調査に隊の在り方を方向転換させ、古代文明の解析に大いに貢献し多忙になる
最近、文明調査隊と政府支援部隊(主に建築・土木)と部隊を再編制し自分の時間を作る事に成功している。もちろんロザリーと共に。
アレクトラはアウローラの艦長として再就任していたが、クリスの成長ぶりに引退を決意。後は若いモノに任せて遊遊暮らす予定を立てていたが、アンジュに捕まり政治の世界へと引きずり込まれる
もっぱらの仕事はアンジュの相談役として言葉を交わすが、意見が割れる事の方が多く、憂さ晴らしへと問題解決案にタスクを要求している。
エルシャは持ち前の母性はドラゴンにも功があり、アンジュの支援により創立した保育園の園長となり女性の社会進出に大きく貢献する事になる。前の子供達に変わって一輝が助けた子供達がエルシャに懐いてくる事が多くなる。
最近の悩みは育児ママからの見合いの話が上がってきている事だが、彼女からしてみれば相手が皆、人間体ではないので戸惑っている模様。
ヴィヴィアンは軍を除隊し母親と暮らす事を決意。その影にはエルシャがおり、今まで過ごせなかった分、家族の時間を築いて欲しいとの事
今は両親と共に仲良く暮らし、アルゼナルとは違った新鮮な暮らしに感動を覚える。
サラマンディーネは先の功績により近衛大将へ昇進。
大巫女から絶大な信頼の元、アンジュの国立ち上げにも協力し外交官としても働き始めるが、もとより要用の良い彼女は少ない休日や空いた時間を利用し研究に没頭するようになる
研究に没頭するあまり、仕事に遅刻するようになってしまったがカナメやナーガのフォローのおかげで問題にはなっていなく、歯止めが効かなくなった
アカリ達はモーント・ウィガーが別世界の宇宙船だと分かり、モーント・ウィガーと地球を繋ぐ『高軌道上スペースステーション“ディーヴァ”』を設立し、各地の遺跡を調査する事になった。
彼方の星では数千年が経ち、あらゆる生命が誕生した大地、青い海、青い空、水と空気に満ち溢れ、全てが神の加護によって創られた“楽園”へとなっていた。大陸の中心点にある巨大な樹木…通称“世界樹”の中にフリューゲルスとネメシスと共に封印されており、世界樹の巨大な枝にアウラの様な美しい純白のドラゴンへとなったグレイスが二体を見守っていた。グレイスは空を見上げ、呟く。
《早く来い……次の世代♪》
星の海を見上げるグレイスは地上にいる者達を眺める。
その中に呪いによって醜い顔に変えられたエルフの姫が、部屋の中で引きこもりながら嘆いていた。グレイスはその様子に見ておられず、彼女の頭の中で語り掛ける。
《どうしたの?》
「っ!?誰なのですか!?」
《…我が名は、“聖龍皇 グレイセス”…世界を再構築し、君達生命を生み出したプライム・オブ・ドラグーン(原初の龍神)だ》
「グレイセス!?世界樹の上にいる龍神!」
《そう……君達異種族を生み出した最初の神様…かな?》
「ハァ〜ッ!まさかお伽話は本当だったんだ!!」
姫は本物の神の声を聞けた事に、感動する。
《まぁ、それは置いておいて、君は何故泣いていたの?》
「…………」
エルフの姫は、訳を話す。彼女の国は隣国と争っており、その時に敵兵に囚われ、美しかった顔も酷い有様に、鉄の仮面を付けられていた。しかもその鉄仮面は焼印の様に仮面を釜の中に入れ、そのまま顔へはめ込んだと…。父と母と兄は悲しんだ。そのせいか周りの貴族達から忌み嫌われる様になったと…。
《それで、部屋に引きこもっちゃっているんだね?》
「はい…」
少女は落ち込んだ表情をすると、グレイスがある事を言う。
《いい事を教えよう。君達エルフは、100歳で成人かな?》
「はい。」
《成人になって誕生日の日……“運命の人”が来るよ♪》
「え?私に…運命の人が?」
《うん、君の将来的に愛し合い、旦那さんになる青年だ。その青年は逞しく、誰よりも家族思い、ちょっと頑固な一面も持ち、常に自分に出来ることを探し真っ直ぐに行動している。また仲間想いで心優しく、仲間を心から信頼されている。》
少女は頭の中で理想な青年を思い浮かべると、頰を赤くする。自分の夫となる人が逞しい青年だと言う事に。
《だから、嘆いて、哀しんで、そこで諦めちゃダメ……君の心の傷を癒してくれる。絶対に……。》
そう助言を言い終えると、声が聞こえなくなる。
「……分かりました。龍神様の助言…しっかりと守ります」
少女はグレイセスを祈り続けるのであった。そしてグレイスは星の海を見上げる
《成長した君が来るのを楽しみにしておくよ……勇人さんの息子“ロビン・ブリタニア・クアンタ”皇太子殿下♪》
グレイセスは微笑み、彼が来るまで100年も待ち続けるのであった。
あの戦いから18年が過ぎ、新生クアンタ帝国宮殿訓練所で日本刀を素振り400回振る青年が、剣術を鍛錬していた。すると訓練所に母であるシンシア・ケラン・クアンタが呼ぶ。
「ロビン!お父さんがお呼びですよ!」
「母さん。ちょっと待ってください!着替えて行きます!」
18歳の青年へと成長を遂げたロビン。母親譲りの金髪にクアンタ人の特徴である碧眼の瞳、体型や顔は誰もが憧れる戦士でもあった。ロビンは父の“神刀 スサノオ”を元に加工して作り上げた二太刀の一つ『真刀「夜光」』を持って、玉座の間へと向かうのであった。
グダグダかも知れませんが、まだ終わりません!一応完結ですが、アフターストーリーも投稿しようと思っております。