クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 アドベント・オブ・チルドレン   作:オービタル

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第五話:まつろわぬ魂・後編

アルゼナルの食堂、兵士の一時期な休息を取られる場。新人のココとミランダは今日の献立を貰っている。

 

「わぁー♪」

 

デザートのプリンを渡された事に喜ぶココ、それにミランダは呆れる。

 

「またとっとくの?たかがプリンでお子様だなあ~」

 

「もうお姉さんぶらないでよ。あ、グレイスさんにアンジュさんじゃないですか!」

 

するとココとミランダがある場所にアンジュとグレイスが居て。彼女は食べなれていない食事に喉が通らなかったが、グレイスは食事を食べて空腹を養い腹を満たしていた。

アンジュはグレイスが食べている食事に付いて語る。

 

「よく食べられますわよね…それ」

 

「まぁ、僕は今までこんなに美味しいのは初めてだから♪」

 

グレイスはそう言っていると。

 

「おや?これはこれは痛姫さま。あんなに何でも出来ちゃうお方が好き嫌い~?」

 

そこにヒルダとロザリー、そしてクリスの三人がやって来て。

グレイスの隣にロザリー、アンジュの隣にクリスが座って来て、その様子にグレイスはやや呆れかえる。

 

「しっかり食べないといざっていう時に戦えないよぉ?」

 

ロザリーがアンジュの食事を取って自分の皿に移し、からの皿をアンジュに渡す。

 

「…あなたもよく食べられますわね。それ」

 

っとロザリーの手が止まって、それにはクリスもアンジュの方を見て睨む。

 

「あらあら、イタ姫さまのお口には合いませんでしたかあ?」

 

ヒルダがアンジュの方を向いて言う。

 

「お高くとまってんじゃねえよ!」

 

ロザリーがアンジュの言葉にキレて、水をアンジュにぶっかけようとする。しかし彼女の反射神経がそれを避けられて、水にはかからなかった。

 

「テメェ!」

 

そしてアンジュの胸元を掴み、言いたい事を言おうとしたその時。

 

「まぁまぁ、二人とも」

 

グレイスはロザリーを宥めようとすると、

 

「辞めときな」

 

ヒルダが止め、アンジュの方を向く。

 

「痛姫さま…一つ忠告しておくわ。此処はもうあんたのいた世界じゃない、早く順応しないと…死ぬわよ」

 

ヒルダはアンジュにキツイ一言を言うが、それでもアンジュは完全に無視し席を離れた。グレイスはそれにため息を吐くと。

 

「あ、あの!よかったらコレどうぞ!」

 

離れていくアンジュに同じ新人の女の子が現れ、ココはアンジュにプリンをあげている。

 

「えっと……」

 

「あ、私はミランダ。んでこっちの子はココですよろしく!」

 

「あ、新人同士これからよろしくお願いします!」

 

緑髪の子ミランダ、藍色の髪の子ココが自己紹介する。

 

「僕はグレイス……訳あって、初の男のノーマだけど、二人ともよろしく」

 

「は、はい!」

 

「さっき、アンジュに何を渡したんだ?」

 

「私の大好物のプリンを是非アンジュ様には食べてもらいたくて!」

 

「…プリン?」

 

「この子、アンジュにベタ惚れのようでさ」

 

「ああ…そういうこと」

 

「(ココの精一杯の気持ちを今のアンジュは微塵も理解できないんだろうか?)……」

 

その後、グレイス達はアルゼナル優位つの市場"ジャスミン・モール"の品物を見て回っていた。

 

「へ~、色々あるんだなぁ……」

 

アンジュは紙とペンを購入したようだ。

 

「そういえばアンジュさんは外の世界ではどうやってお買物とかしてたんですか?」

 

ココがアンジュに質問をする。アンジュは懐かしむように答える。

 

「……望めば何だって手に入りました。

 望んだ物が手に入る、望んだ自分がある。

 かつての暴力や差別が無い。困った事は何一つ無くマナの光に満ちていました」

 

「本当にあったんだ、魔法の国!」

 

ココは外の世界の事で目を輝かせる。

 

「へぇ〜、マナの光って対象物をコピー出来るんだ…凄いなぁ」

 

 「ありがとうございました。では、私はこれで・・・」

 

 アンジュはココ達にお礼をすると行こうとした。すると、

 

「あ、あの。また、明日。アンジュ様。あと、プリン食べて下さいね」

 

ココがアンジュに挨拶をする。

 

「アンジュリーゼです」

 

アンジュはそう返事をすると去っていった。ココはうっとりしており、ミランダは呆れていた。

 

 

数時間後、アンジュは買ってきた紙とペンで嘆願書を出してくれるようにと頼み込んでいたが…結果は同じであった。

 

「まだ分かっていないの貴方は…」

 

流石のエマは呆れていた。

 

「いやはや困ったものですよ。そいつの頭の固さには」

 

ゾーラも呆れていた。

 

「教育がなってないぞゾーラ」

 

「それはどうも…だが、少年の方がしっかりとしてますがね~」

 

「では、皇女殿下をお借りします」

 

「キャ!?ちょ、ちょっと!?」

 

ゾーラは嫌がるアンジュを強引に何処かに連れて行った。

 

「はい…なんですって!?司令!」

 

「来たか!」

 

「「エマージェンシー!第一種攻勢警報発令!」」

 

エマにジルは冷静に警報を流すようオペレーターのパメラ、ヒカル、オリビエに言うように促した。

 

「リュガ、お前も早く準備しろ!」

 

「分かりました!」

 

 

ドックではメイの声が響く。それぞれのパラメイルが発着場に置かれていく。

 

「アンジュは後列1番左の機体。グレイスは後列1番右の機体に乗って」

 

メイがそれぞれの機体の場所を教える。グレイスは置かれていたリベリオンに乗り込む。

 

「久しぶり、ラルス♪」

 

『お久しぶりです。グレイス様』

 

「うん、初陣だからサポートお願い」

 

『分かりました、グレイス様』

 

『生娘共、初陣だ!といっても、1人は実質2度目だがな。お前達は最後列から援護。隊列を乱さずに落ち着いて状況に対処しろ。訓練通りにやれば死ぬ事はない』

 

『『イ、イエス、マム!』』

 

ゾーラの通信越しの指示にココとミランダが緊張気味に応える。

 

『全機、発進準備完了!進路クリア、発進どうぞ!』

 

「ゾーラ隊、出撃!」

 

ゾーラの機体が発進し、大空へと飛び立っていく、彼女に続くように他の機体もどんどん発進してゆく。そしてココ達が出撃したのを確認しグレイスも出撃した。

 

『リベリオン…出る!!』

 

『モノホンのパラメイルはどうだ?振り落とされるんじゃないよ!』

 

「「は、はい!」」

 

ゾーラが新兵達に檄を飛ばす。しばらく飛行していると、

 

『シンギュラーまで距離1万』

 

オペレーターから通信が入る。戦闘区域が近くまできている様だ。

 

「よし、各機フォーメーションを組め!」

 

『イエス!マム!!』

 

ゾーラの指示と共にパラメイルが隊列を組む。

 

『位置につきなさい。アンジュ、グレイス』

 

「イエス!マム!」

 

グレイスは隊列の後方につく。だが次の瞬間、異変が起きる。

 

『アンジュ機、離脱!』

 

アンジュが隊列を離れて、離脱を始めた。外に出ていることに気付いたアンジュが逃亡を図ったのである

 

「…え!?」

 

「チッ!」

 

グレイスはアンジュの行動に思わず唖然し、サリアは舌打ちをして後追いかける。

それにグレイスもすぐさま追いかける。

 

「アンジュ戻って!もうすぐ戦闘区域なのよ!?」

 

「私の名前はアンジュリーゼ・斑鳩・ミスルギです。私は私のいるべき世界、ミスルギ皇国へと帰るのです!」

 

「えぇ!? アンジュさんまだ分かってないの!?」

 

グレイスはアンジュのとんでもない行動に驚く。

 

「持場に早く戻りなさい!でないと貴方を命令違反により今此処で処罰するわよ!」

 

サリアは銃を取り出し、アンジュを脅しにかけたその時。

 

「アンジュリーゼ様! 私も、私もミスルギ皇国へと連れて行って下さい!」

 

なんとココがアンジュに近寄り、自分も連れて行ってほしいと頼みに来たのだ。

 

「え!?な!何を言ってるの!? ココ!?」

 

「私も魔法の国に!」

 

「ちょっとココちゃん!何を言ってっ!?」

 

『上空から膨大な熱量を感知!』

 

ラルスの報告で上を見ると何か光るものが見えて、グレイスはすぐさまココに近寄り、ココをグレイスの機体に乗せ、その場から離れる。

 

「グレイスさん?!」

 

その直後、レーザーの様な物がココのパラメイルを破壊し水柱が上がる。グレイスは上空を見ると空間から歪みが発生してそこからドラゴンの群れが出現して来た。

 

『ドラゴンコンタクト!』

 

「……あれがドラゴン」

 

「…な、なんなの?…これ…」

 

グレイスはドラゴンの出現に目を開きながら見ていて。

アンジュも酷く混乱していたが、ドラゴンは雄たけびを上げて睨んでいた。

 

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