15
兄さん達鉄華団を追いかけて地球に再び降下することになった時には既に事態は決着を迎えたところだった。
雨が降り出し外に出ると体が冷えるのが理解できる。夜中になり船をピッタリくっつけると、作業員に紛れ込む形で中に入り込んだ。
中に入り込み、格納庫に辿り着くとそこには二人の女性と一人の老人が待ち構えていた。
「初めまして。クーデリア・藍那・バーンスタインとお申します」
金髪の長い髪をまとめている一人の女性は頭を下げた。
その隣に立っていたのは髪の短いカールのかかった金髪の女性で、「メリビット・ステープルトンとお申します」と告げてきた。
そして、最後に一番左端に立っていたのは俺でも知っている人物だった。
長いひげをいじりながら立ち尽くす老人こそ蒔苗東護ノ介本人だろう。
「初めまして。私達はEDMのファントムブラッド隊と申します。私はオペレーターのイオリとお申します。それで……」
イオリが困った表情でこちらを見てくる。それもそうだろう。俺は今雨合羽で顔を隠しているのだから。しかし、蒔苗は笑いながら俺の方をじっと見つめてきた。
「初めましてじゃな。修羅で間違いなかろう?」
俺も頭を軽く下げつつイオリに話を託して奥へと姿を消していった。
なんとなくで船の中を歩いていると、ここだという場所に辿り重たいドアを開けようと手を掛けるとそこから声が漏れてきた。
「……ビスケット」
ゆっくりドアを開けるとドアはギギィという音を立てる。白髪の若者は特徴的な長い前髪を揺らしながらこちらを見つめる。
「お前は……?」
俺は隠していた顔をさらしながら自分の名前をさらす。
「サブレ・グリフォン」
これが俺とオルガとの出会い。
16
「作戦の説明を始めるぞ。まず、革命派が穏健派の最後の拠点に対して攻撃を仕掛ける。しかし、その間ギャラルホルンが横やりを仕掛けてこないとも限らない。だから俺たちは要塞から出てきたギャラルホルンを叩く。要塞自体は降下部隊が叩く手はずになっている。こちらの敵が少なくなってきたら革命派の応援に向かう。何か質問は?」
俺がそう言って会議室に集まったパイロットたちにそう叫ぶと、特に質問は無かったらしく静寂が会議室を満たした。
俺は解散と言いつつ部屋から出ていく。すると、廊下の奥にサイガが待ち構えていた。
「少しいいか?」
そういいつつ俺たちは休憩室へと足を運んだ。
この船には酒は積んでおらず、ゆえにサイガに酒を出すことができない。それだけが俺自身不満ではあるのだが、そればかりは仕方ない。
サイガの前に飲み物を出し、俺はサイガの対面に座る。
「ありがとな。あいつらに指導してもらって、それに武装の一部も恵んでもらったし、これだけあれば穏健派だけなら何とかなる」
「気にしないでくれ。こっちも必要投資だよ。今後は多分アフリカ大陸を活動拠点にする予定らしいからな」
「それでも……いや、本題は別だな」
サイガは飲み物には一切手を出さずこっちをまっすぐ見つめながら笑顔を向けた。
「この作戦が終わったら一緒に酒を飲もう」
俺はその微かに存在した間に多少思うところはあったが、だからと言ってそれに対して否定するつもりもない。
「ああ、絶対だ」
17
サイガはヴァルハラを降りてしまうとそのまま歩いて自分たちの機体まで移動していく。サイガ自身は結局自分のしたい話ができなかった。
これからいくらでもできるだろうという気持ちがあるわけではない。自分達の仕事ゆえにこれからなんてあるとは思えない。
サイガは歩きゲイグの元までたどり着くとゲイグのコックピットに上り、コックピットから20を超えるモビルスーツたちを眺めながら大きな声で叫んだ。
「俺たちの大切な者を奪い、殺した!俺達に変える場所なんてもう無い!!だから突き進むんだ!」
「「「オオー!!」」」
立ち止まることなど無いと言わんばかりに大きな叫び声をあげて周囲の仲間たちも同じように叫び声をあげる。
もう今更引き返せない。
18
オルガは黙ってこちらを見ながら俺の名前を呟いた。
「サブレ……グリフォン?グリフォンってことは……ビスケットの?」
「そう、双子の弟だよ。似ていないだろ?」
オルガは罪悪感に満ち溢れた表情を浮かべながら俺に背を向けた。
「俺を責めに来たのか?そうだよな、俺が殺したようなもんなんだから」
一人でぶつぶつつぶやくオルガに対して俺はあくまでも冷たく突き放す。
「責めてほしいんならそう言えよな」
「責めてほしい……か。そうだな、俺は責めてほしいんだろうな。お前にじゃなく……ビスケットに」
「嘘はよくないと思うけど?あんたが求めているのは責めではなく……止めてくれる人間なんじゃないのか?」
オルガは薄笑いを浮かべながら「そうかもな……」とつぶやいた。
つぶやき続けた。
「いつだってビスケットは俺の言うことに文句を言いながらもついてきてくれた。これからだってそうだって信じていたよ」
俺はオルガの隣を歩いていきながら兄の体が入った死体袋の前に立つ。
「だからってそれを俺に求めるなよ。あと、これ俺たちが預かるからな。今なら蘇生治療で間に合うかもしれないからな」
オルガが勢いよく立ち上がり一歩近づくのを俺はまっすぐ視線を合わせて牽制する。
「た、助かるのか!?」
「だから?たとえ助かったとしても俺があんた達に兄さんを返すとは限らないぞ」
オルガの表情が暗く落ちていくが、次第に顔を上げ達観した表情を受けべる。
「そうだな。いや、ビスケットにとっては俺達といるよりお前と一緒にいる方がいいのかもしれねぇな」
気に入らない、そう思いながら俺は振り返りオルガを軽く睨む。
「達観するなよ。自分の願いや願望すらいえないような大人になるなよ。お前はそんなに物分かりのいい大人なのか?」
オルガは下唇をかみしめながら俺の話を聞いていると、いよいよ我慢の限界を迎えたのか周囲に響かないような声で怒鳴る。
「俺だって悔しいさ。お前に分かるのかよ。誰が庇ってくれって言ったんだよ……お前と一緒に歩けりゃ俺はどこでもよかったんだよ。なんで……庇ったんだよ」
床に膝をつき両手で顔を覆いながら涙を流したオルガは嗚咽をもらした。
多分、弱音を吐くことなく心を強く持たなければ生きれなかったのだろう。だからこそ兄にその居場所を求めたのだろう。
それに他人を庇って命を落とすか……変わらないな。
俺は明楽を部屋の中に入れて死体袋を持たせて部屋の外へと連れていく。俺はオルガに連絡先を書いた紙を渡す。
「弱音なら聞いてやるよ……友人としてならな」
オルガは立ち上がって複雑な表情を浮かべる。
「それも………いいかもな」
19
サイガの目の前には穏健派の最後の拠点が広がっている。通信妨害施設がつぶれてしまった穏健派の最後の拠点はアフリカ大陸の北に位置する拠点しかない。逆に言えばあそこさえ潰してしまえば穏健派を完全に潰すことができるはずだ。
サイガは自分の部隊を指示を出し、穏健派の拠点に向けて駆け出していく。ゲイグのバトルアックスを振り回しながら二体のキッシュを潰していく。
「俺達が敵の主力をひきつけるぞ!」
サイガ達が敵の主力をひきつけている間にもう一方の部隊が穏健派の拠点を潰す。そういう作戦で行こうと決めた。
サイガは三機のキッシュを同時に戦っている間に他の革命派のモビルスーツがキッシュを相手にしていた。次第に増えていくキッシュの数に多少追い込まれていくが、サイガから言えばまだまだ増えてもらわなくては困る。
「もっとひきつけるぞ!!持たせろ!!」
二機のキッシュの胴体をバトルアックスで真っ二つにしつつ、さらにキッシュの数を増やしていく。
タックルでキッシュを吹き飛ばすと、サイガはキッシュのサーベルを腰に取り付けられたサーベルで受け止めつつ、蹴り飛ばす。
体制の崩れたキッシュをバトルアックスで真っ二つに切り裂く。
「まだいける……」
言葉がふと止まり視界の先に存在するモビルスーツを確認した。
「あれは……グレイズ!?レギンレイズ!?ギャラルホルンがどうしてこっちに!?」
サイガの視界には予想より多い数のモビルスーツの大群がサイガ達の方に移動してくる姿が見えた。
レギンレイズとグレイズが数のほとんどを占めている。
「まずい……施設を攻撃する部隊が……!?」
サイガはキッシュをはねのけながらレギンレイズとグレイズの大群に向けてバトルアックスを振り回す。
「ファン!!俺が囮になっている間にお前たちはひいてファントムブラット隊と合流しろ!!」
「サイガはどうするんだ!!?」
「俺は施設攻撃部隊を回収しに行く!!」
そう言ってグレイズとレギンレイズ達に向けて無謀な戦いを挑んだ。
20
ヴァルハラが要塞から距離を取りつつ、要塞からの舞台に注目をしている間に明楽は貧乏ゆすりをしながら革命派の事が気になって仕方がないようで、先ほどから顔を動かす。
そんな姿に気になっていたシノが声をかけた。
「落ち着けよ。こっちの戦いが終われば応援に行けるだろ」
「でも!」
サブレ自身は多少落ち着きながらも今の状況に違和感を覚えていた。
(どうしてギャラルホルンの部隊が見えてこない?まるで……)
と考えつつサブレは思考を重ねていく。明楽はついに我慢が限界になったのか明楽はグシオンめがけて駆け出していく。
グシオンを含めてガンダムフレームは全機が改良が加えられている。
グシオンは背中のサブアーム以外にサブフライト機がくっついている。サブフライトシステムは平べったい姿が背中からよく見え。存在感を放っている。
フラウロスは背中に可変機構に適応した翼が追加でついており、飛行形態への変形を可能としている。
バルバトスは背中に八枚の白い翼を生やしており、装備はマルチスタイルと同じシールドとライフルを装備している。単純な装備でいえばシンプルだろう。
明楽は走ってグシオンに乗り込み動かしていく。シノが焦った様子で駆け出しそうになる体を押さえる。しかし、その隣でサブレが駆け足でバルバトスの方へと駆け出していく。グシオンの体が自動で動き出し始め、カタパルトデッキに移動する。
「ビスケット!!明楽がカタパルトデッキを勝手につかってるぞ」
シノは急いでビスケットに通信を繋げると、ビスケットは焦った様子でイオリに確認させる。
「駄目です!こっちからでは操作できません」
グシオンの足場が固定され腰を低くしつつ出撃体制を作る。
「明楽・アルトランド。グシオンリファイン行きます!」
明楽の叫び声をあげながら勢いよく射出されると、サブフライト機が背中から離れてグシオンの足場に移動する。サブフライトに乗りながら勢いよく革命派の元へと移動していく。
少し遅れてバルバトスも同じようにカタパルトデッキに移動して足場が固定される。
目の前にブリッジからの通信でビスケットの顔を移る。
「サ、サブレ!?」
「悪い!俺も行く。ギャラルホルンが動かない理由が気になる。下手をすれば既にギャラルホルンはもう……」
「既に革命派のところに!?」
「だから……行く!!ガンダムバルバトスリファイン・ウイングスタイル!!サブレ・グリフォン行くぞ!!」
勢いよく射出されそのまま背中の翼が風を受けつつバルバトスの体を浮かせていく。
遠く離れていくバルバトスの姿を確認した後に、ビスケットは少しだけ考え込む。
(もし、この状況であのイズナリオ・ファリドならどうするのかを考えるんだ)
そう考えたのちにビスケットは決断を下す。
「シノ……頼みがあるんだけど……」
「?なんだよ?」
シノは疑問顔で首をかしげるとビスケットは真面目な表情で告げる。
「行ってきてほしい場所があるんだよ。一か所怪しい場所があるんだ」
「いいのかよ?これ以上戦力を減らしてもよ……」
「降下部隊がもうすぐ降りてくるはずだ。それに、この人を放っておけばこの後も大変なことになると思うんだ」
シノは少しだけ考えると「分かった」と言いつつフラウロスに乗り込んでいく。フラウロスの体がカタパルトデッキに移動して足場を固定する。腰を低くしつつ出撃体制を取る。
「六代目流星号!!ノルバ・シノ出るぜ!!」
カタパルトから勢いよく射出されると空中で変形していく。飛行形態へと変形するとバルバトスとは違う方向へと移動していく。
21
「革命派と穏健派が今頃戦っている頃だな。うまくつぶし合ってくれれば……」
スーツ姿のイズナリオは手元のスマフォをいじりながら今頃始まっているであろう革命派と穏健派のつぶし合いに興味を示さない。
イズナリオからすればすでに自身のやるべきことを終えたような男の顔をしつつ地中海沿いで迎えの人間を待っていた。
彼が左手で持っている鞄の中に入っているのは一枚のディスクだった。
「このディスクのお陰でうまく交渉が進んだものだ。この点ではマクギリスに感謝だな」
マクギリスの死後、彼の近辺を探っていたイズナリオはある人物のデータを見つけ出し、違和感に気が付いた。
「勝つのはこの私だ」
22
ファンの仲間の一人がバエルのビームサーベルで殺されてしまった。一人一人と潰していく。
「や、やめろ!!」
耐えかねたファンはボロボロのゲイレールで駆け出していき斧を振り下ろすが、バエルはそれは無造作と言ってもいいほどに簡単に回避してビームサーベルで切りつける。
ファンのゲイレールは致命傷こそ回避したものの既に戦える状況ではなくなった。両腕は既に切り落とされている。
「くそ……くそ………くそ!!」
悔しく拳を操作盤に叩きつける。後死ぬしかないと覚悟を決めるとファンのゲイレールとバエルの間にグシオンが舞い降りた。
ハルバードを叩きつけ、バエルは少し後ろに下がる。周囲にいるキッシュやグレイズ達が多少距離を取る。
「まさかこの距離を戻ってくるとは」
ジュリエッタは多少驚きこそしたものの今更だと感じていた。たった一機では多数のモビルスーツに囲まれておりどうしようもないと考えた。
しかし、その考えは上空から奇襲をもって簡単に打ち砕かれた。
ドガン!
そんな爆発音が数回させながら上空から何発もビーム攻撃が襲い掛かる。グレイズやレギンレイズを含めて多数のモビルスーツが5機近くまで減ってしまった。
ジュリエッタを含めた明楽以外の視線がグレイズの上へと移動する。八枚の翼で体を浮かせているバルバトスがそこにはいた。
「か、神みたいだ」
誰かがそうつぶやいて見せた。
「明楽なのか?ファントムブラッド隊なのか?なんで?」
ファンが絞り出した言葉に明楽は笑顔で答えた。
「友達だからに決まってるじゃないか……」
明楽のやさしさに涙を流し嗚咽を漏らす。そして明楽とサブレへと告げる。
「サイガが……サイガが俺達を逃がすために……!?」
サブレは少し遠くへと視界を移す。遠くではまだ戦闘が行われているように見える。
明楽はジュリエッタへの視線を外さないようにサブレへと声をかける。
「ここの革命派は俺が守ります。先輩はサイガさんのところへ」
「明楽……ここは任せる」
そう言ってバルバトスをサイガの元へと進ませる。
ジュリエッタから視線をそらさずに怒りを胸に抱きさらに前へと進んで行く。ジュリエッタは一気に手持ちのモビルスーツを減らされた事へと焦りをにじませる。
「なぜ、そこまでして戦うのですか?」
明楽は普段は出さないような冷たい声を放つ。
「お前に俺たちの何が分かるんだよ。先輩は何かを失わないと何かを手に入れられない人間なんだよ」
両親を失う代わりにマハラジャを手に入れた。
サヴァランを失う代わりにビスケットを手に入れた。
オルガ達を失う代わりにバルバトス達を手に入れた。
何かを失わないと何かを手に入れられない。
それがサブレ・グリフォンという人間だった。
「何かを失うたびに心を痛める。それでも先輩が自分の事で怒ることは無いんだ。あの人が怒るのはいつだって他人の為なんだ。叫べない人が、怒れない人が、困っている人がいる度にあの人は怒り戦うんだ。そんな優しいあの人だからこそ……!」
明楽は告げる。怒りを抱えて、サブレの代わりにあの人の怒りをぶつける為に。
「俺はあの人についていくんだ!!あの人の怒りは俺が払う!!!」
23
ゲイグの左腕が吹き飛んでいくキッシュやグレイズ達の後ろで隠れながらキマリスは指示を出すだけ。しかし、サイガが戦っている間に味方は撤退を始めている。
サイガの腹に刺さった部品を引き抜き、血が出るのを何とか抑えていると後方から大きな爆発音が聞こえてくる。
「サ、サブレかな?……追いかけてきたのか」
サイガは目の前で隠れながら指示を出すだけのキマリスに向かってもう一度近づこうとする。
「なら……見ていてくれよ!!俺の生きざまを!!!」
そう覚悟を決めゲイグで再び前へと駆け出していく。キッシュのやり攻撃をぎりぎりで回避するが、グレイズの斧攻撃がコックピット左端に当るとコックピックに再び小さな爆発音とともに破片が飛び散る。
「ッグ……まだだ……」
グレイズとキッシュをバトルアックスで吹き飛ばしさらに前へと進んで行く。最後のキッシュがランス攻撃をゲイグの腰へと当てるが、サイガはサーベルをキッシュに突き刺しほとんど動かないゲイグを動かし前へと進んで行く。
「まだだ……まだ…だ」
ゆっくり、ゆっくり進んで行く。執念というべきその行動力にガエリオは背中に嫌な汗をかき始める。後ろに一歩だけ下がりながら恐怖を覚えていた。
ボロボロのゲイグを引きずり、執念だけで戦うサイガへの恐怖がガエリオを突き動かそうとしていた。
(サブレ……見ていてくれよ。俺の執念、生き様を。お前は……俺にとって……)
バトルアックスを引きずってキマリスの正面までたどり着く、しかし我慢の限界に辿り着いたガエリオは叫び声をあげてゲイグのコックピット目掛けてランスを突き刺す。
「ウオオォォ!!」
サイガの右半身を吹き飛ばす。虫の息になってしまったサイガはそれでもバトルアックスをそれでも前へと突き出そうとする。
ガエリオは恐怖がぬぐえないまま後ろに数歩下がる。
「なんで?どうしてそこまでして……!?」
上空からの攻撃をかろうじて回避するとサイガはバトルアックスをさらに前に突き出した。
「あ、あと……は………まかせ……た」
バルバトスはゲイグの前に降り立ちバトルアックスを受け取りガエリオをにらみつつ答える。
「後は……任せろ!」
サイガは最後に笑った。
24
俺は何かを失わないと手に入れないのだと悟ってしまった時、これは呪いなのではないかと思った。
ずっと聞きたかったことがある。サイガ。オルガ。
彼らにずっと聞きたかったこと、今だったら聞けるかもしれない。
俺はお前たちの友人になれたのかな?
お前たちの大切な人間になれたのかな?
「「なれたさ……お前は俺たちの大切な親友だ」」
だったらいいな。
どうだったでしょうか?面白かったと言っていただけたら幸いです。サイガの最後は書き始めた時点で決めてありました。彼はサブレという主人公を作った時点で既に決めていた配役です。明楽とは対照的なキャラクターなだけに結末も対象的にすると決めていました。次回、いよいよサブレ覚醒です!
次回のタイトルは『生きた証Ⅳ』になります。次回は戦闘回になり『生きた証Ⅴ』エピローグ回になる予定です。エピローグ回ではタカキが登場しますのでお楽しみに!