八幡は魔法科高校に入学する。   作:丹下

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誤字報告ありがとうございます!!


やっと本編に戻って来ました!(後半から)



ではどぞー!


部員争奪戦が始まろうとしている。

 

 

週末になり、八幡と材木座は四葉本邸に来ていた。屋敷に到着した二人は真夜の元へ。

 

「いらっしゃい、八幡さん義輝さん」

 

「はぁ…仕事って何やるんですか…」

 

八幡は帰りたいオーラを出しながら真夜に問いかける。

 

「真夜殿!今日も一段とお綺麗でございます!!」

 

「八幡さんは挨拶もできないのかしら、義輝さんありがとう」

 

真夜は八幡に指摘する。

 

「この間振りですね…真夜伯母さん会いたかったです…」

 

「私もよ八幡さん、早速だけど義輝さんCADを見てもらえるかしら」

 

「了解です!」

 

材木座はCADを受け取り工房へ行く。

四葉本邸の中にも材木座の工房があり、今いる応接室にある隠し部屋が材木座専用の工房である。

 

「さて、八幡さん久しぶりに二人でお話をしましょうか。葉山さんお茶を頼めるかしら八幡さんの分もお願いね」

 

「畏まりました」

 

葉山が、そう言ってお茶を入れに向かう。

 

「久しぶりね、八幡さんと義輝さんをここに招くのも」

 

「遠いんであんまり来たくないんですけどね…」

 

四葉家本邸は旧長野県との境に近い旧山梨県の山々に囲まれた盆地に存在する。

東京から近いと言える距離ではない。

 

「貴方達が来る為には、葉山さん以外の人間をここに近づけれないのよ?これでも結構無理してるんだからそんなことを言わないで欲しいわね」

 

四葉内でも亜夜以外の比企谷家の人間の存在を知る人は執事長の葉山と当主の真夜しかいなかった。

屋敷へつくまでは認識阻害魔法を使いひっそりと入り込んでいる。

 

「そんなに無理するなら招待しなくてもいいんじゃないですかね…」

 

「私だって可愛い甥に会いたいのよ?寂しいことを言わないでくれるかしら」

 

笑みを浮かべながら八幡の問いに答える。

 

「仕事を押し付けられて来てるんですが…」

 

「亜夜なら自分の仕事ならしっかり終わらせてたわよ?」

 

「はっ?」

 

八幡は亜夜の仕事をする為にここに来ているはずだが、既に亜夜は仕事を終わらせていた。

 

「ごめんなさいね、八幡さんこうでもしないと此処には来てくれないから」

 

真夜は笑顔で八幡に謝るが、悪気は感じない。

 

「はぁ…本題は別にあるってことですかね…」

 

母ちゃん達にハメられたのかよ…

 

「ええ、けど当初の予定と大幅に変更したんですけどね。葉山さんありがとう」

 

「ありがとうございます…」

 

葉山が二人にお茶を出す。

 

「俺が達也と深雪に会ったからですか?」

 

「そうよ、私達は達也さんが気付くと思っていたんですけどね。正直予想外でした」

 

ぼっちの観察力を侮ってはいけません!!

 

「まぁアレは偶然だったんで」

 

「それについては素直に褒めてあげるわよ」

 

「ありがとうございます…」

 

真夜伯母さんに褒められるのって不気味なんですよね…

 

「達也さん達について聞きたいことはあるかしら?ちょっとしたご褒美に一つだけ答えてあげるわよ」

 

「では…遠慮なく、達也の精神構造実験についてですが」

 

八幡の一言に真夜の表情が変わった。

 

「本当に遠慮ないわね」

 

「そこまでする必要がありましたか?」

 

八幡は真夜に対して問いかける。

 

「あったわよ」

 

真夜は一言だけ八幡に答える。

 

「理由は…?」

 

「一つだけ答えると言ったでしょう?理由は教えられないわよ」

 

真夜は八幡の質問に一つだけ答えた。それ以上の質問は受け付けないと言うことである。

八幡は真夜に一本取られたので少し苦い顔をする。

 

「そうですね…」

 

「ふふっ、私の勝ちかしら」

 

真夜は楽しそうにお茶を飲む。

 

「第一高校はどうかしら?風紀委員会に達也さんと一緒に入ったと聞きましたが」

 

「風紀委員の話ももう知ってるんですね…」

 

「小町さんからメールを貰いましたからね」

 

小町と真夜伯母さんどんだけ仲が良いんだよ…

 

「相変わらず仲が良いみたいですね」

 

「そうよ、羨ましいかしら?でも風紀委員に入ったのは好都合じゃない、CADの携行も許してもらえるんですから。達也さんに関しても同じことを言えますね」

 

「まぁそれはそうなんですが…」

 

「雪ノ下家のこともありますからね、用心に越したことはないでしょう」

 

真夜は雪ノ下家についてどこまで知っているのか?八幡は質問したい気持ちをグッと堪える。

 

「そうですけど…後、報告があるんですけど」

 

「八幡さんが報告してくるなんて珍しいじゃない、何かしら?」

 

真夜は八幡を見つめる。

 

「七草家当主が俺に会いたいらしいんですけど、やめといた方がいいですよね?」

 

「そう…弘一さんが八幡さんをね…」

 

真夜が不敵な笑みを浮かべる。

 

「おもしろそうじゃない、行って来なさい」

 

少し考える素振りをするが八幡に七草家に行ってもいいと告げる。

 

「まぁまだ確定ではないんですけど」

 

「もし行くなら気をつけなさい、あの人は四葉に執着している人だから」

 

真夜は八幡に忠告する。

 

「わかりました…」

 

そんなこと言われたら更に行きたくなくなっちゃうじゃないですか…

 

「亜夜にも相談したのかしら?」

 

「まだ何も…」

 

「亜夜にも話しておきなさい」

 

「はい…」

 

この後、八幡は学校の話を真夜に話すなど、他愛のないただの伯母と甥の会話していた。

材木座が戻ると、八幡達はすぐに四葉本邸を後にした。帰りに八幡達は葉山さんから入学祝いを頂いた。

 

 

八幡達が屋敷を出た後。

 

「葉山さん八幡さんはどうかしら?」

 

真夜は葉山に問いかける。

 

「お言葉ですが、やはり八幡様は四葉の人間としては…」

 

「言いたいことはわかるわよ、けどあの子は紛れもなく四葉の子よ。理性で色々歯止めをきかせてる見たいだけど理性が崩れてしまえばもうあの子は引き返せないわ」

 

「そうなれば…」

 

「四葉の人間として八幡さんは運命に逆らえなくなるわね、雪ノ下家が上手く八幡さんを解き放ってくれると嬉しいんですけどね」

 

真夜はお茶飲みながら不敵な笑みを浮かべる。

 

「やはり奥様は八幡様を…?」

 

「本音としては捻くれててもいいからあの子を次期当主としてあげたいかしら、でも八幡さんはそれを絶対に望まないでしょうね。それよりも早く八幡さんと小町さんのことを分家の方々に紹介しないといけないわね」

 

お茶を飲み終え真夜は席を立ち、外を見ながら葉山の問いに答える。

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

八幡達が四葉本邸で出向いている時達也と深雪は亜夜と小町と水波の五人で出掛けていた。

 

「八幡さん達がお仕事しているのに出掛けていいのでしょうか…?」

 

深雪は八幡達が仕事をしている間に出掛けていいのかと少し落ち込んでいる。

 

「深雪、アレは方便よ。私の仕事はしっかり終わらせてあるから」

 

「えっ?どういうことでしょう?」

 

亜夜の言葉に深雪は問い返す。

 

「最初は本当に仕事を残すつもりだったんだけど、達也と深雪のことを知らせに本邸に行った時に持って帰ってきてやっといたのよ」

 

亜夜は笑いながら深雪伝える。

 

「ならどうして八幡さん達は…?」

 

「真夜姉さんが話があるからどちらにしても本邸に招く予定だったのよ、真夜姉さんはなんだかんだ八幡のことを気に入ってるから」

 

秘匿回線で通信してもいいのだが、八幡は必ず逃げるので本邸に呼ぶか真夜が八幡の所へ出向いている。

 

「そうなんですね…」

 

「義輝ちゃんは完全に仕事ね、真夜姉さんのCADでも調整してるんじゃないかしら」

 

亜夜の予想は見事的中していた。

 

「話とは何なのでしょうか?」

 

達也は亜夜に問いかける。

 

「それは秘密よ」

 

亜夜は笑顔で達也に告げる。

 

この後普通に買い物をして、解散となった。

小町が泊まっていけばと言ったのだが、流石に家を何日も開ける訳には行かないので今日は帰ると断り、達也と深雪は自分達の家へ帰ってきていた。

 

「久しぶりな感じだな」

 

「そうですね」

 

達也と深雪は比企谷家にここ数日泊まっていたので久しぶりの我が家に浸っていた。

 

「静かだな」

 

比企谷家では小町や水波が仲良く話していたり、材木座が一人で叫んでいたりしていたので達也は誰もいない家にボソッとこぼしてしまう。

 

「前まではこれが普通でしたのに、少し物足りない感じがしますね…申し訳ありません!決してお兄様と二人でいるのが嫌とかじゃないですよ!」

 

「わかっているよ、今日は二人でゆっくりしよう」

 

達也は必死で謝る深雪に優しく微笑む。

 

「はい、お兄様。お茶を入れますね」

 

久しぶりの二人の空間に少し違和感を感じるが、いつも通り過ごしていた。

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

そして再び学校が始まる。

生徒会室でお昼ご飯を食べている。

メンバーは達也、深雪、真由美、摩利そして八幡。

 

『八幡さんが楽しみにして頂いていた、お弁当を作って来ました!』

 

と深雪に朝学校に来る途中に言われ八幡は退路を断たれていた。もちろん水波には内緒である。

 

今週から部活勧誘週間が始まると摩利から告げられる。

 

「その所為で、この時期はトラブルが多発するんだよ」

 

摩利はため息混じりに八幡、達也、深雪に話す。

 

「勧誘が激しすぎて、授業に支障を来たすこともあるの。だから勧誘期間を定めているの、具体的には今日から一週間」

 

真由美が説明する。

 

「この期間は各部が一斉にテントを出すからな。ちょっとどころじゃないお祭り騒ぎだ。密かに出回っている入試成績リスト上位者や、競技実績のある新入生の取り合いにもなる。無論、表向きなルールはあるし、違反したクラブには部員連帯責任の罰則もあるが、影では殴り合いや魔法の撃ち合いになることも残念ながら珍しくない」

 

摩利はルールはあるが実質無法地帯になると説明する。

 

「CADの携行を禁止されているのでは?」

 

達也は摩利に問いかける。

 

「新入生向けのデモストレーション用に許可が出るんだよ、審査はあるが実質フリーパスだ」

 

「学校側も九校戦の成績を上げてもらいたいから。新入生の入部を高める為か、多少のルール破りは黙認なの」

 

摩利と真由美が説明する。

 

「そういう事情でね、風紀委員は今日から一週間、フル回転だ。いや、欠員の補充が間に合って良かった」

 

「良い人が見つかってよかったわね、摩利」

 

そう言って二人は八幡と達也を見る。

 

入学して早々フル出勤ですか…やだなぁ…帰りたいなぁ…

 

「俺の分まで頑張ってくれ…達也」

 

「お前も頑張ってくれ…」

 

八幡の言葉に達也は呆れるが返事を返す。

 

「二人とも即戦力として期待しているからな」

 

「「はぁ…」」

 

二人は同時にため息をついた。

 

お昼休みは終わり気づけば放課後になっていた。

八幡は逃げようとするが一瞬で達也に捕まってしまい風紀委員会本部へ連行されていた。

 

「小町の言う通りだな、何かあればすぐ逃げようとすると忠告を貰っておいて助かった」

 

達也は笑みを浮かべながら八幡に話す。

 

「はぁ…小町は俺のことをなんだと思っているんだよ…」

 

「小町はお前のことを一番理解してると思うぞ?」

 

「そうだな…」

 

 

「おっ!達也くんに八幡、何してるの?」

 

エリカが元気良く話しかけて来た。

 

「エリカか、珍しいな一人か?」

 

達也がエリカに問いかける。

 

「珍しいかな?自分で思うに、あんまり待ち合わせとかして動くタイプじゃないんだよね」

 

「だろうな」

 

エリカの言葉に八幡が肯定する。

 

「何よ、八幡に言われるとなんかムカつく!」

 

「美月とレオはどうしたんだ?」

 

達也がエリカに問いかける。

 

「美月は美術部に入るんだって、誘われたけど私は美術部って柄じゃないからね」

 

だろうな…

 

八幡は今度は口に出さず心の中で肯定する。

 

「何よ八幡!そんなに私が美術部だと似合わないって言うの?」

 

「何も言ってないだろうが…」

 

「顔に書いてあるのよ!」

 

八幡はポーカーフェイスが苦手である。

 

「レオはもう決めてると言ってたな」

 

「山岳部でしょ?似合いすぎだっての」

 

千葉も山岳部にいても不思議ではないと思う。

 

「私は山岳部には入らないわよ!!」

 

「俺ってそんなにわかりやすいのか…?」

 

「八幡はポーカーフェイスを覚えた方がいいと思うぞ?」

 

達也は八幡に告げる。

 

「達也くんと八幡はまだ決めてないの?決めてないなら一緒に回らない?」

 

エリカは二人に提案する。

 

「千葉の頼みなら仕方ないですね…達也後は任せた」

 

八幡は逃走しようとするが…

 

「実は早速風紀委員会でこき使われることになってな。見回りで巡回しながらなら一緒に回るけど?」

 

「八幡あんた逃げようとしてたわね…なら巡回しながらでいいから一緒に回ろ!教室の前で待ち合わせね!」

 

八幡の目論見は見事に達也に潰された。

 

「お前がちゃんとしてくれないと俺が小町に怒られるんだ、頼むぞ…」

 

達也はどうやら小町に八幡のことを頼まれているらしい。

 

そして二人は風紀委員会本部についた。

 

「全員揃ったな?」

 

全員席についており材木座は隅の方に立っている。

 

「そのままで聞いてくれ、今年もあのバカ騒ぎの一週間がやって来た。風紀委員として新年度最初の山場になる。この中には去年、調子に乗って大騒ぎした者も、それを鎮めようと更に騒ぎを大きくした者もいるが、今年こそは処分者を出さずとも済むよう、気を引き締めて当たってもらいたい。くれぐれも風紀委員が率先して騒ぎを起こさないでくれよ」

 

トラブルに巻き込まれたくないな…どこかに隠れてればいいですよね…

 

「今年は幸い、新入生(欠員)の補充が間に合った。紹介しよう」

 

摩利の言葉で達也がすぐに立ち八幡が遅れて立つ。

 

「1-Eの司波達也と1-Eの比企谷八幡だ。今日から早速パトロールに加わってもらう」

 

「誰と組ませるんですか?」

 

二人は二科生である。ウィードと言う言葉は流石にこの場では言えないがその言葉を発した生徒は二人の胸の位置に目をやっている。

 

「部員争奪習慣は各自単独で巡回する。新入りであっても例外はない」

 

「使えるんですか?」

 

さっきの男が摩利に問いかける。

 

「二人共実力はこの目で見ている問題ない、心配ならお前がついてやれ」

 

摩利の一言に八幡はすごく嫌な顔をする。

 

「やめときます」

 

男は嫌味な口調で答える。

 

「他に質問があるやつはいるか?」

 

「そこにいるやつは誰ですか?」

 

さっきとは違う男が材木座を指差して問いかける。その瞬間摩利は忘れていたのかやばいっと言う顔をしたがすぐにいつも通りの表情に戻った。

 

「こいつは1-E材木座義輝、風紀委員見習いとして特別に風紀委員の機器のメンテナンスなどをして貰う予定だ。争奪週間は材木座にもパトロールに回ってもらう」

 

材木座は争奪週間のパトロールの話を聞いていなかったのかあたふたしている。

 

「使えるんですか…?」

 

材木座のことを質問した男は心配そうに問いかける。

 

「材木座は使えるやつだ」

 

辰巳が摩利の代わりに答えた。

 

「心得ました」

 

「他に質問があるやつはいるか?」

 

摩利は再び問いかけるが全員異議なしといった感じである。

 

「よろしい。では早速行動に移ってくれ、レコーダーを忘れるなよ。比企谷、司波、材木座には私から説明をする。他の者は、出動!」

 

摩利の一言で新入生以外全員が出動する。

 

 

 

 

 

 






ようやく本編に戻って来ました!
次回からは部員争奪戦です!
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