誤字報告ありがとうございます!!
なんとか今日中にギリギリ間に合った…
ちょっと今回は真面目な八幡な感じです…(八幡っぽくなかったらごめんなさい)
ではどぞー!
八幡はカフェを出て当初の目的を果たす為に、生徒会室へやって来ていた。
「八幡さん、お兄様は大丈夫でしたか?」
八幡が生徒会室に入り一番はじめに出迎えたのは深雪だった。余程達也のことが心配だったようだ。
「大丈夫だったぞ、部活勧誘されてたがバッサリ断ってたしな」
八幡は真由美を待たせているので、簡単に説明する。
「それならいいのですが…」
「あんまり気にすんな」
八幡は深雪の頭をポンポンと叩く。
「……はい、では仕事に戻りますね。それと、帰ったらお話がありますので…」
深雪はそう言って端末がある席に戻った。
お話ってなんなんだ…やだなあ…怖いな…お兄様に深雪の機嫌の取り方を教えて貰えばいいじゃないか!八幡!
八幡は達也に深雪の機嫌の取り方を教えてもらうように心に決めて、真由美の前へと行く。
「会長お待たせしてしまい、すいません」
八幡は礼儀正しく、真由美に謝る。今回は八幡からアポを取っていた。
「そんなに待ってないから大丈夫よ。それに、ハチくんからのお誘いなんだからお姉さんいくらでも待っちゃうわよ?」
悪戯な笑みを浮かべ、真由美は八幡を許す。
「では、応接室の方へ行きましょうか」
真由美に案内され、応接室に入る。
今日こちらに来る要件は、深雪も知っている為普通にしている。服部は席を外しているようだ。
「さて、ハチくんが私に聞きたいことはなにかな?」
応接室に入るなり、真由美は悪戯な笑みを浮かべ八幡に問いかける。
「雪ノ下達が関わってる事柄について、教えて欲しいなと思いまして」
八幡は目的を知っているが、真由美に確認と今回の目的を果たす為に質問する。
「それは言えないって前にも話したと思うんだけど…」
真由美はこの前言えないと八幡に説明していたのに聞いてきたことが少し意外だったのか、驚いた顔をして答えた。
「これは俺のただの予想ですが、ブランシュに関わることなんじゃないんですか?」
『ブランシュ』この言葉を八幡が口にしたことにより、真由美は更に驚いた顔をした。
「その反応は当たりとみていいんですかね…?」
「報道規制がかかっているはずなんだけど…はぁ…最近の噂の所為ね」
材木座が流した噂は、かなり手広く拡散した為、色々な人にブランシュの存在が明らかになっていた。
八幡が知っていても何も問題はない。
「信憑性の高い噂だと思ったんで、少し気になって調べてみたんです。雪ノ下家の次期当主としてはある意味で好都合な仕事なのかなと思いまして」
ブランシュは公安当局から厳重にマークされている代表的な組織である。
ある意味とは、関東を監視、守護するという七草家と十文字家の管轄内で問題を雪ノ下家が解決しても側から見れば不思議ではないが、雪ノ下家の事情を知る者が雪ノ下家が単独で解決したと知れば
それを次期当主の雪ノ下雪乃が解決したとなれば、その功績は確固たる物となる。
雪ノ下家が
そして真夜が八幡にブランシュの殲滅をお願いしたことはこれを防ぐ意味合いがあってのことなのかもしれない。
「ハチくんの推測は間違ってないわね…」
間違ってないが正解ではない。真由美の答えにはそれが込められているような気がした。
七草家はそれを容認した上で、雪ノ下家の単独行動を認めているということであるのかもしれない。
「そうですか、それを確認したかっただけなので…」
今回の目的は達成された。
雪ノ下達が関与してるのはブランシュの問題。
そして八幡がブランシュの存在に気付いているということ。
ブランシュの事を八幡が知ってるという事を真由美に知らせることで、問題が起これば介入できるように保険をかけておくのが目的である。
「ねぇハチくん?ハチくんは雪乃さん達の事はどう思ってるの?」
真由美は八幡に質問をする。
「特に特別な感情は抱いてませんよ、嫌いでもないですし好きでもないです」
八幡は曖昧な答えを返し、応接室から立ち去ろうとする。
「そうですか。それと、今回の件は雪ノ下家の動向を見守る形です。これは十文字くんも知っていることよ」
動向を見守るということは七草家と十文字家は雪ノ下家が穏便に解決できるならそれで良いということなのかもしれない。
もしくは雪ノ下家では解決できないと踏んでやらせているのかもしれない。真意は不明である。
「それは何故です…?」
八幡は思わず聞いてしまった。答えてもらえるわけはないはずなのはわかっていたが、つい口にしてしまっていた。
「それは教えられないの。私からも質問いいかしら、ハチくんがブランシュについて調べているのはどうして?」
真由美は八幡の問いに答えなかった。
そして真由美は八幡に質問をする。
「妹がここに入学する予定なんで、不安要素を取り除くのも兄の仕事なんで」
八幡は正直に答える。
これは四葉とは別問題な為、言っても支障はないそう判断したからである。
「ハチくんは妹さん思いなのね」
「千葉の兄妹なら当たり前のことですよ」
「そうなのかしら…」
真由美は八幡の答えに少し呆気にとられたが、八幡に嘘をついてる様子は見受けられなかったので信じることにした。
「会長はブランシュについて、どう思ってるのですか?立場上は仕方ないとは思いますが…」
立場上とは生徒会長という立場を指して言っている。国立の施設である第一高校は、国の方針に従わなければならない、学校の運営に関わる生徒会役員は国の方針に縛られている事を意味する。
「それをわかってて私に質問してくるなんてハチくんは私をいじめたいの?」
「冗談です…では失礼します。お時間をとってもらいありがとうございます」
「ハチくんからのお誘いならいつでも大歓迎よ、それと何かあればいつでも相談してね?」
「はい…何かあればですが…」
八幡は真由美に一礼して応接室から出る。
生徒会室から出た八幡は大きくため息を吐いた。
少し歩いていると…
「八幡さん!」
先程まで生徒会室にいた深雪が声をかけてきた。
「…どうした?」
「いえ、元気がなさそうだったので心配で…話は上手くいったのでしょうか?」
深雪は応接室から出て、すぐに生徒会室から出ていった八幡を心配していたようだ。
「多分上手くいったとおもうが…」
八幡は自信がなかった。
「深雪は八幡さんを信用しています、お兄様も同じ気持ちのはずです!それに材木座さんも」
「そうか、心配かけて悪かったな。ありがとな」
そう言って八幡は図書館に行くと深雪に告げて、その場を後にした。
図書館についた八幡は達也を呼び出していた。
「どうだった?」
「多分上手くいったとおもうぞ」
達也の質問に対して、深雪に返答したことと同じことを達也に伝える。
「そうか、八幡が真面目すぎる話をするのは少し荷が重い気がしてたが…今回はお前が適任だったからな」
達也は少し笑みを浮かべながら八幡に告げる。
「こういうのは達也の役目だと思ってるんだが…」
「それは厳しいだろう…」
話すだけなら達也の方が適任だったのだが、真由美との繋がりや、雪ノ下家との繋がりを考えると八幡以外に真由美と話せる人物がいなかった為、八幡に任せる形となった。
「とりあえず、お疲れ様だな」
達也はそう言って八幡にMAXコーヒーを渡す。
「お、おう…サンキューな」
「気にするな、これくらいさせてくれ」
「それで、壬生先輩のことはどうするんだ?」
八幡は達也に問いかける。
「あの人の答えをもらってからだな決めるのは」
達也は壬生に最後に伝えた答えを待っている。
「そうだな、それと達也…深雪の機嫌をとる方法を教えてくれないか…?」
「何かしたのか…」
八幡は帰ってから話があると深雪に言われているので達也に深雪の機嫌の取り方を聞くことにした。
達也は八幡のその言葉に呆れてしまっていた。
そして達也は八幡に深雪の好きなケーキを聞き急いで買いに行ったのである。
そして深雪が生徒会を終えて、達也と八幡と合流して比企谷宅に帰宅することになる。
最近泊まることも増えて、余っていた部屋を達也と深雪の部屋に小町と水波が用意し、着替えなどはバッチリな状態である。材木座は家に帰らないで、工房で寝泊まりしている。
「ただいま」
八幡はそう言って家に入ると、小町が走ってきた。
「お兄ちゃんケーキ美味しかった!小町と水波ちゃんの為に嬉しいよ!小町的に超ポイント高い!」
八幡は膝から落ちて手をついて絶望した。
達也はその様子を見て思わず笑いそうになるが堪えて、八幡に同情した。
「お兄ちゃんどしたの?」
「お兄ちゃん、今、天使二人が堕天使になったのかと思うくらい絶望してるからほっといてくれ…」
八幡は小町に対して訳のわからないことをいう。
「水波ちゃんお兄ちゃんがまた気持ち悪いこと言ってるよ…」
小町はドン引きして、走ってやってきた水波を見ながら答える。
「おかえりなさいませ!八幡さま、達也さま、深雪さま!」
遅れて水波は大急ぎで玄関へとやってきた、ケーキを食べていたのであろうほっぺにクリームがついていた。
「八幡さまどうかなさいましたか?」
水波は膝から崩れ落ちている八幡を見て声をかける。
「水波、今はそっとしてやってくれ…」
達也は水波にそう伝え、八幡を玄関に取り残し全員はリビングに集まっていた。
深雪は状況が把握できていないので、あたふたしていたが達也がリビングへと連れて行った。
「達也お兄ちゃん、お兄ちゃんどうしちゃったの?」
達也は小町に事情を聞かれて深雪もその場にいるが、説明をした。
物流システムが進化し、店で買い物をしたりする時は小さなものでも宅配してもらえる世の中になっている為、八幡はケーキを買い自宅に届くようにしていた。
「私なんてことを…」
一番ショックを受けていたのはやはり水波である。だが、まだほっぺにクリームはついている。
「八幡さんたら…私をケーキで釣るおつもりだったのですね」
この深雪を見て、達也はもう庇えないと判断した。そして深雪は八幡の元へと歩いていったのだが、誰一人それを止める者はいなかった。
「お兄ちゃん…連絡してくれたらよかったのに…」
小町は呆れていた。
「水波、ほっぺにクリームがついてるぞ?」
達也は水波にそう告げると水波は急いでほっぺを拭いた。
「あ、ありがとうございます…」
「水波も小町も悪くないからな、今回は八幡のミスだ、だから気にするな」
達也と小町と水波は三人で仲良くお話をしていたら軽く霜焼けをした八幡が帰ってきて、慌てて水波が治療していた。深雪はその後、八幡に謝っていた。達也にも少しやりすぎだと怒られていた。
一回雪ノ下側視点も書いた方がいいのかなと思ってたりします…
入れないと分かりづらい気がして…w
次回はもしかしたら雪ノ下視点で少し書くかもしれないです!(悩み中ですが…)
そして今回の話上手く書けているか自信ないので質問があればお願いします…