【完結】地球の玄関口   作:ターキィ

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読み物:ニュース映画『大日本観光案内 第3回』

 

 

冬の季節の日本は特に素敵です。

地球歴で言う、10月から3月までの日本は我々ガウラ人にとっても住みやすいものとなっています。

特に北海道と東北地方、それから新潟。

冷たい風に雪、凍り付く川と湖、どの地域もガウラ人にとっては過ごしやすい冬となるはずでしょう。

 

「皆さんご機嫌麗しゅう、リポーターのエレベスドでございますわ!」

毎度おなじみのエレベスド氏ですね。おや?今日はどうしたのでしょうか。首しか出ていないようですが。

「ご覧になってくださいまし、ここでは首まで雪で埋まることが出来ますのよ」

それは確かに素敵ですけども、出て来なくっちゃあ話にならないというものです。

ここは日本の秋田県。秋田県というのは、『米』と呼ばれる穀物で有名なプロヴィンスです。

「それだけではございませんわ、大きな原生林がある事でも有名ですのよ」

よく調べてますね!それでは、町を散策していきましょうか!

「さあ、行きますわよ!」

 

しばらく、いや小一時間ほど町を散策しましたが、誰もいません。

「おかしいですわね、どういう事かしら……」

近年まで日本は少子高齢化が進んでいたと聞きますからね。

「そうなのですね……あ、ガウラ人がいますわ」

第一村人、ではありませんが、とりあえず話を聞いてみましょうか。

 

「おや、こんなところで同胞と出会うとは、滅多にあるものじゃないで」

「ご機嫌麗しゅう。帝国映画製作所のエレベスドでございますわ」

「ホンマでっか!?サイン貰ってええ!?」

「ええどうぞ」

エレベスド氏、ここでも人気者ですね~!

「当然ですわね」

ところで御仁は、どうしてこの町に?

「『米』を見に来たついでに遊びに来たんやけど、誰もおらんのや」

そうですかぁ、まあ我々も誰にも会わなかったですものね。

「そうですわねぇ……ここには誰もいないのかしら」

「建物はあるんやけどなぁ」

建物を見るに、ゴーストタウンって訳では無さそうです。

「人が住んでいない訳じゃなさそうですわね」

「せっかく遊びに来たけど、一人ぼっちじゃ楽しくないでなぁ」

「今日は日本の暦でも休日のはずですわ」

「せやねん、みんな外で遊ぶもんやと思たんやけど……ところで、これスワーノセ荘園にも配給される?」

ええもちろん。スワーノセ領出身なんですか?

「せやねん。おーい、おとうはんおかあはん見とるかー。そこそこ元気やでー。アンダルスも元気しとるかー、はよ結婚せなあかんでー」

「妹さんですか?」

「せや、もう14歳やから、そろそろいい相手を見つけんとなぁ。せや、ここで募集したらええやん」

あのー、これ、観光案内でして……。

「そうか、あかんか……」

「そうでしたわ、観光案内というのをすっかり忘れていましたわ」

しかしながら、誰もいないし案内しようが……そうだ、行政機関があるはずでしょう!

「そうですわね、行ってみますわ!」

「気ぃつけや~~」

 

そして我々はこの町の行政機関を訪ねました……が、しかし。

「誰もいらっしゃらないのかしら……」

本日はお休みのようです。なんとまあ間の悪い……。

「前回の大日本観光案とは大違いですわね」

前回の川越はサイコーでした。人も大勢いましたしね!

「今回は、残念回という事になりますわね」

そうですね。吹雪と積雪、絶好のお散歩日和と言うのに日本人は何をしているのでしょうかねぇ。

「全くですわ」

それではここいらでごきげんよう!

次回は日本の蛮族の住むと言われている鹿児島を訪問したいと思います!

 

 

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