サンジェルマンのパパになりまして   作:アラバス体系

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思いついたネタを投稿。
サンジェルマンのお母さん美人だよね。


追記
ちょっと内容を変えました。といっても転生要素を消しただけなので、読み返す必要はないです。もし、消し忘れがあったら、活動報告でお願いします。


こんにちは、俺たちの宝物

 石造りの廃墟。かつては人が住んでいたかも入れないが、その姿ははるか前よりなく、主を失った家たちは、扉を腐らせ窓を割りながらたたずんでいる。

 

 一人の男が家の影に座っている。激しく息を切りながら、誰かから逃げているのかキョロキョロとあたりを見回し、誰かやってくるのを警戒している。

 

 「・・・・・・・・・・どこにいるの、お父さん?」

 「ッ!」

 

 そこに一人の女性がやってくる。その服は一見男物かと思いきや、膨らんだ胸のあたりの装飾から男物を女物に改造したものだとわかる。白い髪が歩くたびにゆれ、ゆっくりと廃墟を見回し、男を探している。女の名前はサンジェルマン、パヴァリア光明結社の大幹部、組織の中で知らぬ者はいない優秀な錬金術師である。

 

 隠れた男はまずいと思いこっそり逃げようと、足を動かすが不運にも地面の小石に当たりわずかに音が鳴る。

 

 そのわずかな音をサンジェルマンは聞き逃さない。

 

 「そう・・・・そこに居たのか・・・お父さん!!!」

 

 そういって、サンジェルマンは銃を取り出し、引き金を引こうとする。

 

 「待って、待ってサンジェルマン!!お父さんはそんな風に、人に向けて銃を撃つように育てた覚えはないぞ!!」

 

 男のサンジェルマンを止めようとする声が響くが、サンジェルマンには火に油を注ぐようなものである。

 

 「・・・・お父さん、何故私が怒っているか自分でも分かっているだろう?」

 

 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・カリオストロとプレラーティに手を出したから・・・・・・」

 

 「・・・・・正解だ!!!!!!」

 

 「元男だって知らなかったんだよぉ~!!」

 

 「そこではない!!!」

 

 サンジェルマンは男に向かって銃を連射し続けるが、男はそれを家や地面を盾にしたり、自力で躱したりして一発も被弾しない。そうやって往生際の悪い姿勢がさらにサンジェルマンを苛立たせる。

 

 「ふ、ふむ、サンジェルマン、やりすぎというワケだ。」

 「サ、サンジェルマ~ン。ここはあーしたちの顔に免じて・・・」

 

 「黙っていなさい!!お前たちには、後でじっくり話を聞かせてもらう!!」

 

 その一喝で、これ以上怒りがこちらに向くのは得策ではないと思った二人は口を閉じ後ろで縮こまる。

 

 二人の目の前で、壮大な親子喧嘩は続いていく、廃墟を更地に変えながら。

 

 「俺はお母さん一筋だーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

 「どの口が言うーーーーーーーーーーー!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 物心つく頃の記憶、それは両親が物陰で俺のことを薄気味悪いと言っている光景から始まる。

 

 比較的早いころから、自分がどういう存在か分かっていて、他の子供のようにはしゃぐことも出来ず、一人だけ雰囲気が違うから他の子供と違いなじむことが出来なかった。親も俺のことをあまりに大人びていて不気味がっていたと思う。

 

 でも捨てられなかった、捨てたくてもだ。

 

 俺は結構なとこの金持ちの家に生まれた跡取り息子だった。そのほかに子供がいないため、違うやつを跡取りにすることも出来なかった。

 

 ・・・なにやら両親は両親で苦労したらしく、いつも何故こんな化け物に継がせねばならんのだ、俺たちの苦労が、努力がと呟いていた。それを聞いて申し訳なかった、俺の様な存在が両親たちの息子であることに、生まれてきてしまったことに。けれど、じゃあ死ぬかと言われたら断るだろう、俺も生きていたいからだ。だからせめて彼らが生きている間は理想の後継者になって、少しでもプライドを満足させようとした、そのために生きた。

 

 そういうわけで、親からの愛情はあまりなかったが、一応育ててくれた恩と、俺が産まれてしまった仇を返すため俺は跡取りとしてふさわしくならねばならない。

 

 最初に作法や礼儀を完璧にマスターした。家柄にふさわしい行いをすることにより、周囲からの尊敬の念を得られる。田舎者や格下と嘗められるのはもってのほかだ。

 

 次に、勉学と肉体修練に励んだ。どちらも厳しい家庭教師も付けられ、これ、虐待と同じじゃね?レベルの教育を施された。

 

 でもまぁ、知識というのは知れば知るほど奥が深い。その当時の著名らしい知識人たちの本も面白くて、それを理解するために必死に努力した。

 

 肉体修練というのは、どうやら肉体を鍛えることでより人間として真理に近づくという風潮があって、毎日筋トレみたいなものがあったり、戦闘訓練を受けるはめになった。

 

 ・・・何回か死にそうになったけどな!いや、訓練所の奴ら、思いっきり剣で切り付けてくるんだぜ、しかも刃をつぶしてないやつで。

 

 幸い、子供としては聡明なおかげで、それらに対処して何とか生き残った、かと思いきや「お前は見込みがある!」とか教官が言うから、当時の武芸者が集まる山に放り込まれた。

 

 いや、人間て凄いんですね(白目)。ライオンの首をへし折るとか序ノ口中の序ノ口。数十メートルの岩を砕いて中級とか。バケモンすぎんだろ!神話の光景とは、こういうものかもしれない、そう思えるほどだ。

 

 もちろんやらないわけにはいかない。弱い奴は死ぬしかないとかで、強くならないと崖から突き落とされたり、餓えた狼の群れに放り込まれたりされる。

 

 ・・・・しかもここは女人禁制。どうやらアッーーーーーーーーーー!なことを狙っている奴もいるらしく、俺は寝る時も襲撃者に対処しなくてはならなかった。

 

 俺は肉体を鍛えに鍛え、並み居るライバルたちを倒し、いつの間にかその山で一番の強者になっていた。・・・さすがにこれ以上はいないよな?海を割ったり、山を消し飛ばしたりするやつはいないな?

 

 と、思ったらいた。俺はまたもや、そいつらに連れていかれて訓練を受けさせられた。歯が折れたり、関節が逆方向に行っても何故かすぐに治す術があり、すぐに訓練が開始される。嘘だろ・・・。それが数年間続き、何とか師範に認められて山を出る時には、俺も立派な化け物だった。

 

 まあ、そんなこんなで俺は文武両道であることを示し、家柄にふさわしい、いやそれ以上の家名をさらに上に押し上げるものだと周囲に認められた。

 

 

 

 成人すると、結婚相手を決められ結婚させられた。

 

 この都市の風紀は乱れていて、乱〇パーティーとかも普通にあった。多数の男女が一室でやるあれだ。

 

 俺もそれに当てられ少々女遊びを激しくしてしまった。

 

 いや、他の貴族とかに比べたら普通よ普通。そんなみんなでとかやったことないし。あーでも、女数人とはどうだったかなぁ~。

 

 しかし、おれの両親はどこぞに知らない子供を作られたら迷惑だと結婚相手を勝手に決め、俺も親の恩に報いるため、それを受けてしまった。

 

 ・・・けど、この結婚相手がよくなかった。

 

 家柄だけは良いようだけど、それに品性が伴っていない。自分以外を徹底的に見下し虫けらにしか見てないとか、身分で差別するとか、すぐにヒステリーを起こし汚い言葉遣いで罵るとか。

 

 でも、それだけなら我慢できた。俺はあることに我慢できなかった。

 

 ・・・それは愛だ。この女は俺の家柄にしか興味がなく、二人の間には愛がなかった。

 

 そのことは、俺の親が死んでから気付いた。俺は、一度も愛を受けたことがなかった。

 

 親は俺のことを薄気味悪い子供、そして跡継ぎの器にしか考えていなかった。

 

 俺は愛を欲した。誰かを愛し、誰かに愛されたかった。

 

 そんな俺の前に一人の女性が現れた。名前はない、奴隷だったから。

 

 しかし、俺には奴隷に悪感情などなく彼女と接していくたびに彼女に惚れていった。

 

 彼女は聡明で人としてどう生きるべきかを知り、感情に機敏で愛に餓えた俺に優しく接してくれた。

 

 彼女の白くて長い髪が風になびくたびに俺の目は奪われたし、彼女の瞳がこちらを見つめるたびに心が高鳴った。

 

 俺は彼女を必死で口説いた。主人として命令したわけではない、貴族や金持ちの中には相手が奴隷であることをいいようにそんな下種のようなことをする奴もいるらしいがそんなことをしても愛は得られない。人として接し、彼女のことを心から大切に思い、愛していることを伝えた。

 

 最初は彼女も、身分の違いや既に俺に妻がいることを理由に断ったが、俺はそんなこと関係ない、真剣にお前の優しさに惚れたことを何度も伝えると彼女は次第に俺を受け入れ始め、とうとう体を重ねるに至った。

 

 

 体を重ねるうちに、彼女は身ごもったことを俺に伝えた。俺は狂喜乱舞した。俺と彼女の子だ、嬉しいに決まってる。どんな子が生まれるだろう、男の子と女の子のどっちだろうとお腹の膨らんでいく彼女と言葉を交わして、俺は生まれる日はまだかまだかと待ち続けた。

 

 そして、ある寒い夜にとうとう生まれた。なかなかの難産で、ひっそり呼んだ産婆と俺をやきもきさせたり、彼女が苦しんでいるのを少しでも柔らげようとずっと手を握ってたりもした。

 

 けど、とうとう元気よく鳴き声を上げながら生まれた。やったぞ、俺たちの子だ!。その子の顔を見た瞬間、俺は喜びのあまり外に飛び出し、叫び声をあげながら夜の世界を走り回った。おかげで、町の住民が何人か起きたため貴族権限で家の中に追い返しながらこっそりと戻ることになり、産婆からは白い目で見られ、彼女からは苦笑いされることになった。

 

 産湯に使った後、赤ん坊を布に包んで最初に彼女が抱いた。すると彼女がぽろぽろと涙を流した、聞くと奴隷のみでこんな風に子供が産めるとは思ってなかったらしい。そんな彼女を俺は抱きしめ、いくらでも泣いていい、俺が一緒にいるとささやいた。

 

 次に俺が受け取り、赤ん坊の顔を見た。彼女と同じ顔の輪郭、目や鼻立ち、そして青い瞳。きっと髪も白だろう、お前に似て美人になるというと、口元はあなたですよと彼女に言われた。赤ん坊の顔を見ているうちに、俺の目にも涙が浮かんで、オイオイと声を挙げて泣いてしまった。

 

 俺たちの子だ、愛を貰えなかった俺とは違う、彼女にささげたようにこの子にも愛を与えよう、それこそ世界中の誰よりもお前を愛していると何度でも言おう。

 

 思う存分赤ん坊を抱いた後、ある一つの問題が生じた。

 

 名前だ。いろいろ考えたが、俺のセンスはあまりよくないらしく、言い出した名前はあまりいい顔をされなかった。

 

 名前を出し尽くした俺は、記憶を必死にひっくり返して探していると、どこかの本で読んだどこぞの聖職者だったかの名前を呟いてしまった。

 

 

 すると、赤ん坊が笑い出し、彼女も笑ったためそれでいいかとその名前に決めた。

 

 

 

 「サンジェルマン、お前の名前はサンジェルマンだよ。お父さんとお母さんの大事な、この世の何よりも大切な、命も惜しくない宝物だ。どうか、健やかに育っておくれ、誰よりも優しい子に、人々の幸せを考えられる子になっておくれ。」

 

 ・・・ちなみに、この子は女の子。なのにサンジェル「マン」ていいのかなと思ったが、当人が喜んでいるからいいか。

 

 

 




もしかしたら続くかもしれない。けど、もしかしたら消すかもしれない。
多少倫理観が時代の感覚で狂っています。女関係とかはガバガバです。

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