成り代わり短編集   作:紗代

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アオギリ編。今回はカネキくんの行動がちょっとおかしくなっています。


霧嶋董香は臆病にして小心なり4

最近、カネキケンからの視線が突き刺さる。少なくともバイト中はずっと。なんでだ。

 

フラグはほとんどすべてへし折ったはずだ。おい、こっち見ることに集中すんなポットのお湯注いでんのフィルターの中じゃないぞ調理台だ。

気づいて慌てるカネキケンにやれやれと私も片付けを手伝いに行く。「あ、ありがとう」って顔赤いぞ、具合悪いのにバイトくんなよ・・・とか思いながら新しい布巾を取ろうと手を伸ばす。とカネキケンも同じことを考えていたようで自然と手が触れる。するとカネキケンは物凄い速さで手を引っ込めた。「ご、ごめん!」また赤くなってる・・・乙女かよ。

 

周りは止めようとしない。それどころかうなずいたりにやけてたり・・・面白がってんだろ、確実に。

 

つーかおまえリゼのこと好きなんじゃないのかよ。もう各話のことは思い出せないから何となくの流れや変化をまとめた。

たしかカネキケンは第一部は終始リゼに対しての恋心を引きずってるから、先に好きになった(というか恋心を自覚した)トーカとは仲間って感じだったはずだ。

その後の第二部でハイセがトーカに一目惚れして物語の後半あたりで恋人みたいになって妊娠からの結婚だったと思う。

この段階ではカネトー恋愛フラグなんてゼロもいいとこなはずなんだけど・・・

 

「トーカちゃん」

「・・・はあ」

 

どうしてこうなった?

 

 

 

それから数日後、アヤトたちが襲撃してきた。で、やっぱり敵わずカネキケンは攫われてしまった。

バッドエンドはごめんだが仲間を見捨てるほどあれではない。ということでアオギリのアジトに来た。そんでまた弟に負けた。みじめだ・・・でもとりあえず赫包は死守した。代わりに腕が抉れたけど。

意識はある。でも動けない。もう終わりか・・・そう思っていた。

 

「助けに来たよ、トーカちゃん」

 

ああ、白髪になるのってここなんだっけ。じゃあ次会うのは半年だか一年後か。

そうやって現実逃避する中、アヤトはカネキケンの手によりバッキバキに半殺しにされていく。でも腕だけ残してるのはどういうことだ?って思ったらアヤトの手の指の爪を剥がしてた。で最後に締めの蝶形骨折って終わりだった。原作のカネキケンはこんな拷問めいたことをする奴だっただろうか?いやきっとそうだったんだろう。

 

ここで原作とちがうくなってるってなったら怖い。そりゃ私だって生きている。バタフライエフェクトの存在も知っている。だから願うこともあった「私がヒロインじゃなくて誰でもいいから別の人物がカネキケンとくっつきますように」とか「私は原作に巻き込まれませんように」とかさ。全て無駄だったけど。

 

でも結局、原作通り私は置いて行かれた。・・・カネキケンと一緒になるのは私にとってのバッドエンド直行便だって思っていた。だからなるべくなら関わり合いになりたくなかった。でもアイツの純粋な優しさと好意に惹かれていたのも事実で、もっと話しておけばよかったかもしれないと今更後悔した。




主人公は人間としてカネキくんを認めている設定。恋心は淡い、かな?敬語と心の中のカネキケン呼びが取れないのは切り替える機会を逃した(なかった)ことと惹かれていながらもバッドエンドになりたくないという意地でもカネキくんを警戒するための予防線です。
カネキくんはもう恋心がリゼさんではなく主人公に向いて振り切ってます。
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