μ’sと仮面ライダーの物語   作:シーチ

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はい、109話です。

まず皆さん、投稿がかなり遅れてしまい申し訳ありません!!最近少しリアルの方が忙しくて、これからも投稿ペースがかなり落ちてしまうかもしれません…

そして、僕が投稿してない間にジオウは色んなレジェンドキャストの方が出演されてましたね!更に、ラブライブフェスが開催!μ‘sの皆さんが久しぶりに戻ってこられて、更にAqours、SaintSnow、虹ヶ咲学園とも共演するとか…これはかなり熱いですね!!

そんな中、僕は昨日Aqours5thにLVで参加してきました!本当に最高で、感動しましたよ!今日もLV参加ですが、かなり楽しみです!

では109話、スタートです!


109話 恋心と紫のメダルと欲望の暴走

μ‘sと仮面ライダーの物語、前回の3つの出来事。

 

1つ。初のラブソングの作詞のため、優と海未はデートをすることに。

 

2つ。そんな優と海未の前に、新たな財団Xの幹部『ガリュサ』が現れる。

 

そして3つ。屑ヤミーに襲われている絵里とことりを助けたのは、仮面ライダーオーズ『火野映司』だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜side 優〜

 

「ふふふ…待っていたわよ。2人目のオーズの坊や。」

 

俺は海未と頭に浮かんだ場所まで来た。そこには、どうやら俺を待っていたらしいメズールとガメルがいた。

 

「俺とメズールのメダル、返せぇ…!」

 

「ガメル。行くわよ。」

 

「うん…」

 

メズールの言葉にガメルが頷くと、メズールがガメルにセルメダルを入れた。すると、ガメルから白ヤミーが出現し、すぐに融合系のヤミーへと進化した。

 

ガメルから生まれたヤミーは、右肩に赤いタコの顔のようなものが着いていて、右腕と両足は赤くタコの吸盤のようなものが付いている。右肩、右腕以外の上半身はゴツゴツと膨らんでいるボディ。

 

恐らくガメルのコアメダルを取り返すという欲望から生まれた、メズールの水棲系とガメルの重量系、その2つが融合したヤミー、タコガウルヤミーだ。

 

「ヤミーか…」

 

「待て待て待てぇ!」

 

その時、俺たちの後ろから大きい牛乳缶を持って走ってきた男性が、タコガウルヤミーに1発蹴りを入れた。更に、後ろからバイクに乗った男性も現れ、メズールとガメルを轢いた。

 

「君たち、大丈夫か?」

 

バイクに乗った男性に、そう聞かれた。

 

「はっ、はい…」

 

あれ?っていうか、この男の人が乗ってるバイク、見覚えが…あっ、ライドベンダーだ!

 

「伊達さん!」

 

「おう!そこの2人、ちょっと下がってな。」

 

伊達、と呼ばれた男の人は俺と海未にそう言った。そして、2人はある物を腰に巻き付ける。

 

「バースドライバー!?まさか、あの人たち…」

 

「「変身!」」

 

2人はバースドライバーにセルメダルを入れ、ライドベンダーに乗っていた人は仮面ライダーバースに、伊達と呼ばれた男の人は仮面ライダーバース・プロトタイプに変身した。

 

「伊達さん、行きましょう!」

 

「おう。さーて、お仕事開始だ!」

 

2人のバースはガメルとメズール、タコガウルヤミーと戦闘を開始した。

 

「うぅ…ママぁ…どこ?」

 

その時、草むらに隠れて泣いている女の子が、俺の目に映った。

 

「海未、あの子を頼む。」

 

「分かりました!」

 

海未はそう答え、女の子の方へ向かった。そして俺は、オーズドライバーを呼び出し、腰に巻き付ける。

 

「変身!」

 

『タ・ト・バ!タトバ!タ・ト・バ!』

 

「はぁ!」

 

俺は仮面ライダーオーズ タトバコンボに変身し、トラクローを展開してタコガウルヤミーを引っ掻く。

 

「なんで君がオーズに!?いや、話は後だな…グリードは俺と伊達さんが引き受ける!君はヤミーを頼む。」

 

「分かりました!」

 

俺は頼まれた通り、タコガウルヤミーを再びトラクローで引っ掻く。

 

「せいっ!っく…かったぁ…」

 

ガウル側の体へ攻撃するが、硬くて全く効かない。

 

「だったら、こっち側を…はっ!ってうおっ…!?」

 

俺は右肩のタコの部分を殴ったが、ボヨンという音を立てて跳ね返されてしまう。

 

「クソ…これじゃ攻撃が効かない…」

 

どうする…メズールとガメルのヤミーなら、ライオンとかが効果的だけど、この前カザリに取られたし…よし、だったら…

 

俺は腰のメダルを変え、オースキャナーでスキャンする。

 

『タカ!クジャク!バッタ!』

 

俺は仮面ライダーオーズ タジャバにコンボチェンジした。

 

「はぁっ!」

 

そして、タジャスピナーから炎を吐き出し、タコガウルヤミーに命中させる。すると、今度は少しダメージが入った。

 

「よし…まだまだ、はぁ!」

 

俺は更に炎を吐き出したが、同時にタコガウルヤミーが墨を吐き出して打ち消されてしまう。

 

「ぐぁっ…!?」

 

更に後から吐き出された2つの墨を受け、俺はダメージを受けてしまう。

 

「くっ…だったら…!」

 

俺はオーズドライバーに入っているタカ、クジャク、バッタの3枚、そしてセルメダル4枚をタジャスピナーに入れ蓋を閉めた。

 

「「ぐぁっ!?」」

 

「オーズ…!」

 

その時、バースたちと戦っていたガメルが、2人のバースを強制変身解除にまで追い込み、俺の方へ襲いかかってきたのを、間一髪で避けた。のそのそと力任せに襲いかかってきたため、ガメルは体制を崩した。

 

『タカ・クジャク・バッタ・ギン・ギン・ギン・ギン…』

 

俺はその隙に、オースキャナーでタジャスピナー内のメダルをスキャンした。

 

「はぁっ!!」

 

『ギガスキャン!』

 

そのタジャスピナーで、俺は傍にいたガメル、そしてタコガウルヤミーを巻き込んで強力な炎を吐き出した。それにより、ガメルとタコガウルヤミーは吹き飛ばされていったが、俺はもう1人の敵を忘れてしまっていた…

 

「…っ!?ぐぁぁっ…!?」

 

身を潜めていたメズールは、俺の腰についているメダルホルダー目掛けて殴りかかってきた。それをもろに受けた俺は、コアメダルを2枚こぼしてしまい、更に強制変身解除して倒れてしまう。

 

「2枚…私のメダルじゃないわね…今日はまあいいわ。ガメル!今日は一旦引くわよ。」

 

「うん。分かったぁ…」

 

メズール、ガメル、そしてタコガウルヤミーは、メズールが出した水の中に消えていった。

 

「またメダル奪われちまったな…」

 

「後藤ちゃん、大丈夫か?」

 

「はい。すみません、伊達さん。」

 

『伊達』と呼ばれた男の人に支えられながら、『後藤』と呼ばれた男の人は立ちあがり、2人は俺の方に向かってくる。

 

「ところで、君は一体?オーズに変身していたようだが…」

 

「俺は仮野優。インフィニティって仮面ライダーで、その他いろんな仮面ライダーに変身できます。」

 

「まさか、火野が持ってるやつ以外にも、オーズのベルトがあったとはな…あっ、俺は伊達明。世界を駆けるドクターだ、よろしくな。」

 

「俺は後藤慎太郎、警察官だ。よろしく。」

 

「こちらこそ、よろしくお願いします。」

 

「優、お待たせしました。」

 

そこに、海未が戻ってきた。

 

「海未、あの子は?」

 

「無事、お母様の元へ送り届けました。」

 

「そうか、悪いな。あっ、そうだ。この人は後藤慎太郎さんと、伊達明さん。先輩の仮面ライダーの方だ。」

 

「園田海未と申します。よろしくお願いします。」

 

礼儀正しい海未は、ぺこりとお辞儀をして挨拶した。

 

「あぁ、よろしく。」

 

「それにしても美人だな。なんだ、優の彼女か?」

 

普通に挨拶を返してきた後藤さんだが、伊達さんは俺たちの関係について冗談混じりに聞いてきた。

 

「かっ…//」

 

「違いますよ。ただの友達だ。」

 

「なーんだ。そうなのか。」

 

ただの友達と答えた俺に、残念そうに言った伊達さん。なんであなたが残念そうにしてるんですか…

 

そんな中海未が少し不機嫌な顔で俺を見ていたのに、俺自身気づいていなかった。

 

〜side out〜

 

 

 

〜三人称視点〜

 

「俺は火野映司。オーズ、仮面ライダーオーズだ。」

 

絵里とことりを助けたのは、仮面ライダーオーズとしてヤミー、そしてグリードたちと戦っていた火野映司。

 

「危ないから、少し下がってて。」

 

映司は絵里とことりにそう言い、腰のベルトのトラ・コアメダルをカマキリ・コアメダルに変えた。

 

『タカ!カマキリ!バッタ!』

 

仮面ライダーオーズ タカキリバにコンボチェンジした映司は、両腕のカマを展開して屑ヤミーに斬りかかっていく。

 

「はぁ!セイッ!」

 

『スキャニングチャージ!』

 

映司は屑ヤミーの群れに斬撃を飛ばし、全て倒す。

 

「オーズ…お前が持ってる俺のメダル、返してもらうぞ。」

 

「悪いけど、こっちの手持ちのコアメダルも少なくてね。そういう訳にはいかない!」

 

睨み合っている映司とウヴァ。先に動いたのは、ウヴァだ。ウヴァは映司に向かって走り出し、そのまま殴りつけようとする。しかし、映司はそれを防ぎ右手のカマでウヴァを斬りつけ距離を取る。そして、映司が次の一撃を放ちに行こうとした時…

 

「がぁっ!?」

 

映司の前に突然現れた男が、映司を蹴り飛ばし強制変身解除に追い込んだ。その男はゆっくり倒れている映司の方へ向かい、強制変身解除の際に映司が落としたタカ、カマキリ、バッタのコアメダルの内、カマキリとバッタを拾い上げた。

 

「ウヴァ、この前の借りを返そう。お前のコアメダルだ。」

 

「おぉ…有難い!」

 

男はその2枚のコアメダルをウヴァに向けて投げ、ウヴァはそれを自身の体に取り入れた。

 

「あなた…この前の…」

 

その男を見た絵里は、見覚えがあるように言った。

 

「確か、クロッカーっていう…」

 

それに続いてことりが言った。そう。その男は、財団Xの幹部の1人、クロッカーだ。

 

「ウヴァ。お前の目的の2枚は手に入っただろ。今日は引け。」

 

「あぁ。そうさせてもらう。」

 

クロッカーの言葉を聞き、ウヴァは去っていく。すると、入れ替わるように一体のヤミーがクロッカーの横に出現した。

 

「ヤミー!?しかも、でかい…」

 

映司が呟いた通り、そのヤミーは通常のヤミーよりも人回りほど大きく、背中や足に大きなヒレが付いた魚のような見た目をしている。

 

「こいつは俺が作り出したヤミーだ。」

 

「っ!?なんで、君がヤミーを作り出せるんだ…?」

 

ヤミーの登場に驚いた映司は、クロッカーの言葉に更に驚いて問いかける。

 

「さぁ、なんでだろうな?」

 

ニヤッと笑って答えたクロッカーは、倒れている映司の胸ぐらを掴んで自分の方へ引き寄せ、自身の顔を見せる。

 

「っ!?その目の色、もしかして!?」

 

すると、一瞬クロッカーの目が紫色に変化した。

 

「流石、経験者はすぐに気づくな。このヤミーはある女の欲望から生まれたヤミーだ。」

 

「でも、そのメダルは器物からしかヤミーは生み出せないんじゃ…?」

 

「俺が、このメダル以外にも取り込んでるとしたらどうだ?」

 

「っ!?」

 

「さてと…バハムートヤミー、お前は親の欲望のために動き始めろ。」

 

バハムートヤミー。そう呼ばれたヤミーは静かに頷き、地面を水中のように泳いでどこかに向かっていった。

 

「タカちゃん!あのヤミーを追って!」

 

映司は咄嗟に2体のタカカンドロイドを起動させ、ヤミーが泳いでいる跡の上を飛んで追わせた。

 

「君、なにも……いない…?」

 

映司がクロッカーに対して話しかけようとしたが、振り返った時にはクロッカーはいなくなっていた。

 

「あっ、君たち。大丈夫?」

 

映司は立ち上がり、絵里とことりに問いかけた。

 

「はい。」

 

「ありがとうございます。」

 

「良かった…あっ、ごめん。俺はさっきのヤミー…怪物を追いかけるから!」

 

そう言って、映司は走っていった。

 

「あっ、ちょっ…」

 

「それにしても、最近よく私たち以外の仮面ライダーの人と会うなぁ…」

 

「あっ、そういえば、ことりは前に沢芽市に行った時仮面ライダーの人と会ったんだっけ?」

 

ことりの言葉を聞き、絵里がそう問いかけた。

 

「うん。5人会ったんだ。」

 

「へぇ…そういえば、希も仮面ライダーに会ったって言ってたわね…」

 

〜side out〜

 

 

 

〜三人称視点〜

 

伊達明と後藤慎太郎と出会った優。

 

「っ!?」

 

そんな優は、さっきメズールとガメルが現れた時に感じたのと同じ感覚に陥った。その時、優の目の色が紫色に変わった。

 

「お前、その目…」

 

優の目の変化に気づいた伊達は、以前体内にあるメダルを取り込んでいた人物が、同じ変化をしていたことを思い出し驚いた。

 

「目…?」

 

「いや、なんでもない…(まさか、な…)」

 

しかし、当の本人の優は気づいていない。優の後ろにいた後藤と海未も気づいておらず、伊達の言葉を聞いて不思議に思った。

 

「それより、またグリードが現れました!」

 

「えっ!?なぜわかるんだ!?」

 

優の言葉を聞いた後藤が、そう聞いた。

 

「それはわかりません…でも、現れたのは確かです。」

 

「分かった。とにかく行こう!」

 

そして、優を先頭に後藤と海未も走り出した。

 

「(こいつ、グリードの気配を感じ取った!?じゃあ、やっぱりこいつは…)」

 

そんな考えが頭を過った伊達も、少し遅れて走り出した。

 

 

 

 

「来たね。2人目のオーズ。」

 

優たちが現場に着くと、そこにはカザリが待っていた。

 

「ったく…今日はグリードのオンパレードかよ!」

 

優はオーズドライバーを、後藤と伊達はバースドライバーを巻き付けた。そして、海未も音叉を取り出そうとしたが…

 

「海未、今日は後藤さんと伊達さんもいる。俺たちでなんとかするから、下がっててくれ。」

 

「…分かりました。」

 

優の言葉に一瞬迷ったが、海未は従って少し下がる。

 

「「「変身!」」」

 

『タ・ト・バ!タトバ!タ・ト・バ!』

 

優は仮面ライダーオーズ タトバコンボに、後藤は仮面ライダーバースに、伊達は仮面ライダーバース・プロトタイプに変身した。

 

『ドリルアーム』

 

優はメダジャリバー、後藤はドリルアームで近距離からカザリへ攻撃し、伊達はバースバスターで遠距離から撃ち抜いていく。

 

「っ!?お前はさっきの!?」

 

その時、カザリと戦っている優に、タコガウルヤミーが再び襲いかかった。その攻撃の影響で、後藤と伊達は少し離れたところまで吹き飛ばされた。メダジャリバーで、タコガウルヤミーへ斬りかかる。

 

「はぁ!やっぱり狙いは俺のコアメダルか…セイッ!」

 

優は更にタコガウルヤミーへ斬りかかっていくが、ガウルの硬い体には全く効かない。

 

「くっ…目が、見えない…」

 

タコの墨を顔に受け、優の視界が妨げられる。

 

「ぐぁぁぁっ!?」

 

次にガウルのパワーで追い討ちを受けた優は、強制変身解除に追い込まれる。

 

「くっ…」

 

そんな優に、トドメを刺そうとタコガウルヤミーが近づいていく。そんな時、タコガウルヤミーを足止めしようと、優の前に手を広げて立つ海未。

 

「海未…!バカ、逃げ「逃げません!」海未…」

 

「優が、自分の命を投げ出して他の人を守ろうとするなら、私はそんな優を守るために戦います!」

 

そう言った海未の前に、タコガウルヤミーが立った。その時、タコガウルヤミーが何者かの攻撃を受けて倒れた。

 

「っ!?どういうことだ…?まさか、ヤミーが俺たちを守った…?」

 

その攻撃を放ったのは、さっき火野映司たちの前に現れたクロッカーが生み出したバハムートヤミーだ。ヤミーが優と海未を守った、という状況に困惑する優。

 

「大丈夫!?」

 

その時、バハムートヤミーを追ってきた火野映司が、優に駆け寄って聞いた。

 

「映司さん!?」

 

「久しぶりだね、優くん。」

 

「はい!お久しぶりです。どうしてここに?」

 

「あのヤミー…バハムートヤミーを追ってきたんだ。って、ヤミーとヤミーが戦ってる…?」

 

映司は先程優を守ったヤミーを指さして言った。そうしている間に、バハムートヤミーはタコガウルヤミーを圧倒していた。

 

「でも、あのバハムートっていうヤミー、さっき俺たちを守ったんです…」

 

「えぇ!?ヤミーの親の欲望に関係してるのかな…?とにかく、ヤミーを倒さないと!」

 

「そうですね!」

 

「一気にコンボで行こう。優くん、シャウタで行ける?」

 

「それが、タコ以外取られちゃってて…」

 

「じゃあ、これ。」

 

そう言って、映司はシャチとウナギのコアメダルを渡す。

 

「ありがとうございます!」

 

2人は腰にオーズドライバーを巻き付ける。

 

「「変身!」」

 

『タカ!クジャク!コンドル!タージャードルー!』

 

『シャチ!ウナギ!タコ!シャッ・シャッ・シャウタ!シャッ・シャッ・シャウタ!』

 

映司は仮面ライダーオーズ タジャドルコンボに、優は仮面ライダーオーズ シャウタコンボに変身した。

 

「海未、それ使って怪物を記録しといてくれ。」

 

「分かりました!」

 

優はそう言い、海未にバッタカンドロイドを投げ渡した。そして、優と映司はまず、確実に敵だと分かっているタコガウルヤミーに攻撃を仕掛けた。

 

「はぁ!」

 

「セイヤッ!」

 

しかし、ガウルの頑丈なボディにはやっぱり効かない。

 

「ぐぁぁぁ!?」

 

そして、映司はタコガウルヤミーの反撃を受け、吹き飛ばされてしまう。更に、優にも反撃しようとしたが…

 

「っ!?」

 

それを、バハムートヤミーが守った。

 

「まさか、バハムートヤミーは俺を守ってるのか…?あっ、映司さん!大丈夫ですか?」

 

「うっ、うん。ありがとう…」

 

そう呟いた優は、倒れている映司に手を差し伸ばし、映司を立ち上がらせた。

 

「このヤミーには、普通の攻撃は効かないみたいですね…」

 

「だね。だったら…はぁ!」

 

映司はタジャスピナーから炎を吐き出し、タコガウルヤミーに命中させた。

 

「はぁ!」

 

そして、優はウナギウィップでタコガウルヤミーを縛り、電撃を放った。

 

「よし、効いてるみたいですね…」

 

「このまま一気に行こう!」

 

そう言った優と映司は、更にタコガウルヤミーへ攻撃を仕掛けて行った。

 

〜side out〜

 

 

 

〜side 海未〜

 

またです…また、優はボロボロになってでも、誰かを守るために戦っている。

 

優は誰にでも優しい。私にも、µ’sのみんなにも、他の友人にも、全く知らない人にも…そうやって、誰にでも優しくする反面、自分が損していることが何度もあります…

 

優は『仮面ライダー』だから、と自分の使命を重く受け止めている。そして、人々はそんな仮面ライダーに、身勝手に助けて欲しいと願う。仮面ライダーが、どれほど辛いものなのかも分からないのに…

 

でも、この時私は、もっと身勝手なことを…身勝手な欲望を願ってしまった…

 

嫌です…これ以上、優に傷ついて欲しくない。他の人の願いを聞いて、他の人を守って、優が傷つくなんてもう嫌です…

 

優が…私だけを見てくれれば…

 

〜side out〜

 

 

 

〜三人称視点〜

 

「よし…これで終わりだ!」

 

優と映司は、タコガウルヤミーにトドメを刺そうと前に立つ。その時…

 

「ぐぁぁぁああ!」

 

「なんだ!?」

 

突然、頭を抑えてバハムートヤミーが苦しみ出した。

 

「ワタシ…ダケ、ヲ…グァァァァ!」

 

そして、優に襲いかかった。

 

「ぐっ…!?」

 

「優くん!?はぁぁぁ…セイヤァ!」

 

映司はタジャスピナーにエネルギーを貯め、バハムートヤミーへ炎を吐き出した。それを受けたバハムートヤミーは、苦しみながら逃げていった。そして、いつの間にかタコガウルヤミーもいなくなっていた…

 

「優!大丈夫ですか?」

 

「あぁ、大丈夫だ。」

 

駆け寄ってきた海未に、変身解除した優が答えた。同時に映司も、変身解除した。

 

「あっ、映司さん。コアメダル、ありがとうございました。」

 

そう言って、優は借りていたシャチとウナギのコアメダルを返した。

 

「そういえば、あのヤミーを生み出したグリードって誰だったんですかね?バハムートって言ったら、伝説の魚でしたよね?」

 

「それが…あのヤミーを生み出したのは、財団Xのクロッカーっていう幹部らしい…」

 

「クロッカー!?なんであいつが…」

 

「彼、どうやら紫のコアメダルを取り込んでいるようなんだ…」

 

「紫の、コアメダル…!?あれ…?でも、紫のコアメダルは器物からしかヤミーを生み出せないんじゃ…」

 

「そうなんだけど…彼、他にも何かのコアメダルを取り込んでいるらしい。だから、人間からでも生み出せた。」

 

「ってことは、バハムートヤミーは融合系のヤミーってことですね…だとしても、さっきまで俺たちを守ってたのに、なんで突然襲いかかってきたんでしょう…」

 

「もしかしたら、途中でヤミーの親の欲望が少し変わったのかも…」

 

優の言葉に、ふとそう呟いた映司。

 

「えっ?」

 

「ほら、最初は優くんを守ってたでしょ?けど、突然苦しみながら優くんを襲った…そういえば、あの時ヤミーが何か言ってたよね?」

 

「そういえば…『私だけを』って、言ってた気がします。」

 

「なるほど…あっ、もしかして!ヤミーの親が、優くんに好意を抱いているとか?」

 

「えっ?俺に好意を…?」

 

「うん!最初は好きな優くんを守りたいとか、力になりたいとか、そんな欲望だったんじゃないかな?でも、途中で欲望が暴走して、優くんを自分のものにしたいって思ったとか?」

 

「っ!?(もしかして…)」

 

映司の言葉を聞き、海未の表情が少し険しくなる。

 

「確かに、それだと辻褄は合ってますけど…まさか…」

 

「「火野!」」

 

そこに、カザリと戦っていた後藤と伊達が駆けつける。

 

「伊達さん!後藤さん!」

 

「悪い。カザリに逃げられてしまった…」

 

「こっちも、ヤミーに逃げられてしまいました…」

 

「そうか…」

 

「とりあえず、もう遅いし優くんと…」

 

「あっ、園田海未と申します。」

 

映司と初対面の海未は、そう挨拶してぺこりと頭を少し下げる。

 

「俺は火野映司。よろしくね。とりあえず、優くんと海未ちゃんは、もう暗いし帰った方がいいんじゃない?」

 

時刻は6時過ぎ。12月で冬真っ盛りのため、辺りはもう暗い。

 

「そうですね。じゃあ、俺達は帰りますね。」

 

「うん。優くん、バハムートヤミーの親の欲望が何にしろ、多分また優くんを襲ってくると思う。だから、気をつけてね。」

 

「はい。では…」

 

そこで、優と海未は3人と別れた。

 

〜side out〜

 

 

 

〜side 海未〜

 

あの怪物を生み出したのは、財団Xのクロッカー…そういえば、今朝彼は私の前に現れた。

 

あの怪物は、人の欲望から生み出される…

 

あの怪物は、最初は優を守っていたのに、途中で優を自分のものにしたいという身勝手な欲望のため動き始めた。そのタイミングが、私だけを見て欲しいと身勝手なことを願った時と一致します。ということは、あの怪物は私の欲望から生まれた…

 

でも、これでようやく分かりました。優と話したり、一緒にいるとドキドキする。そんな気持ちの正体に…

 

私は、優に恋をしていたんですね…

 

 

「…み…うみ…海未!」

 

「えっ…?」

 

ぼうっとしていた私は、優が声をかけていたことに気づきませんでした。

 

〜side out〜

 

 

 

〜三人称視点〜

 

映司たちと別れて家路についた優と海未。すると、海未が何か考え事をしているのに気づいた優は、海未に声をかけた。

 

「海未?海未。海未!」

 

「えっ…?優、どうかしたんですか?」

 

「それはこっちのセリフ。なんか考えこんでるみたいだけど、どうかしたのか?」

 

「いえ…その…」

 

「ん?」

 

「申し訳ありません!」

 

「えっ!?ちょっ、なんだよ突然?」

 

「さっきの怪物を生み出したのは、私かもしれないんです…」

 

「えぇ!?」

 

「怪物と戦う前に少し話しましたが、今朝クロッカーが私の前に現れたんです。だから…」

 

「でも、それだけで海未がヤミーの親だとは限らないだろ?」

 

「根拠は、それだけじゃありません…あの怪物の動きは、私が望んでいることと似ていたので…」

 

「海未が望んだこと…?って、海未は俺の命を狙ってるのか!?」

 

「ちっ、違います!そうじゃなくて…」

 

「ん?」

 

「そうじゃなくて…さっきの、火野さんの推理の通りです…」

 

「映司さんの推理…?って、海未は俺のことを…!?」

 

海未の言葉の意味を理解した優は、顔を赤くしてそう言った。

 

「はい…どうやら、私は優のことを、好きになっていたみたいです…」

 

「えぇ!?」

 

「最初は、いつも他の人のために戦ってボロボロになる優を見て、優を守りたいって思ってました…でも、途中少しこう思ってしまいました…優が、私だけを見てくれれば…と、身勝手な欲望を…」

 

「海未…」

 

「本当にごめんなさい!私の気持ちが、暴走しなければ、怪物だって倒せていたのに…」

 

「まぁ、気にすんな…ってのは難しいかもしれないけどさ、俺も茜を好きになったことがあるから少し分かるんだ。茜って生徒会長だったから、いろんな人と接する機会も多かった。誰にでも優しいあいつは、いろんな人に笑顔で、優しく接していた。それが茜のいい所だって思ってはいたけど、嫉妬してしまう自分もいたからさ…」

 

「優…」

 

「ヤミーは絶対、俺が倒してくる。だから、海未は安心して待ってくれればいい。」

 

そう言って、優は海未の頭を優しく撫でた。

 

「(私は、優のこういった優しさに惹かれていったのですね…私だけじゃない、他のみんなも…)」

 

「えっと…それで、返事…だよな?」

 

優は少し戸惑いながら、海未に言った。

 

「いえ、返事はまだいりません。」

 

「えっ?」

 

「私はスクールアイドルですし、少なくとも予備予選を勝ち進んで、決勝大会が終わるまでは返事は大丈夫です。」

 

「分かった。それまでに、考えとくよ…」

 

 

優がマネージャーを務めるµ’sには、優に想いを寄せる人物が7人いる。その7人でも、好きという想いの形はそれぞれ…自分の気持ちに気づいているものもいれば、気づいていないものもいる。

 

その中でも、1番自分の気持ちに鈍感で、1番恋愛に疎いのは、園田海未。そんな海未が、1番に優に想いを伝えたのであった…

 

〜side out〜

 

 

 

〜side 海未〜

 

まさか、自分の気持ちに気づいた日に、想いを伝えることになるなんて、自分でも思っていませんでした…

 

ですが、本当に良かったのでしょうか…?穂乃果やことりたちも、優に好意を向けているのは薄々気づいていました。そんなみんなに抜け駆けして、私の身勝手な欲望で優に迷惑をかけた私が、告白してしまって…

 

〜side out〜

 

 

 

〜side 優〜

 

まさか、海未が俺の事を好きだなんてな…返事は考えとく、そう答えたものの、俺が海未と付き合う訳にはいかないよな…

 

仮面ライダーとしての戦いで、ただでさえ危険な目に合わせてしまっているのに、俺と付き合うことで更に戦いに巻き込んでしまうわけにはいかない…茜の、時みたいに…

 

それに、今の俺は極アームズに変身したことで、着実にオーバーロード化が進んでいる。その内、俺は人間じゃなくなる…そんな俺なんかが、海未と付き合う訳にはいかない。海未は優しいし、可愛いし、真面目だし…海未には、俺なんかよりももっといい相手がいるだろうしな…

 

〜side out〜

 

 

 

 

~三人称視点~

 

優と海未が帰っている頃、2人と別れた映司たち3人はクロッカーについて話し合っていた。

 

「まさか、真木博士のように紫のコアメダルを取り込むやつが現れるなんてな。」

 

「はい…それに、財団Xが普通のコアメダルだけじゃなく、紫のコアメダルまで復元出来るなんて…財団Xは、俺たちが想像してる以上の科学力を持っているのかもしれませんね。それと、もう1つ気になることが…」

 

後藤が言ったのに続いて、映司がそう言った。

 

「どうした、火野?」

 

「これまで、欲望の変化でヤミーが分裂したことはありましたけど、途中で欲望が変わって、一体のヤミーの行動が変わったことってありましたっけ?」

 

「……確かに、思い返してみるとないな…」

 

「俺がアンクと出会ってオーズになって間もない頃、お腹いっぱいになるまで食べたいって欲望からカザリが生み出したネコのヤミーがいたんですけど、途中でもう食べたくないってその親は思ってたんです。それなのに、ヤミーの行動は止まらなかったことがありました。」

 

「なるほどな…確かに、今回のバハムートヤミーはかなり特殊みたいだ…恐らくそれには、恐竜じゃないもう1つのコアメダルが絡んでいるだろうな。」

 

映司と後藤が話している間、一言も喋らなかった伊達。いつも少しふざけたことを言うことが多い彼が、深刻な表情を浮かべて口を開く。

 

「話は少し変わるが、どうやら紫のコアメダルを取り込んでいるのは、そのクロッカーっていうやつだけじゃないようだ。」

 

「伊達さん?」

 

「どういう意味です?」

 

2人に問われた伊達は、衝撃事実を口にする。

 

 

「仮野優。あいつも、紫のコアメダルを取り込んでる。」

 

 

 




次回のμ‘sと仮面ライダーの物語!

「俺はお前に感染したバグスター。お前の体に変化があったら、俺にも分かる。」

「穂乃果ァァァァァァァァ!」

「比奈ちゃん!?」

「優くんが、グリードに…」

『プ・ト・ティラーノ・ザウルース!』

「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおお!!!」

次回、『110話 優の身体と悪戯と紫のコンボ』




いかがでしたか?まさかの優に紫のメダルが…気づいていた方もいらっしゃるかもしれませんが…そして、優と映司の久々の再開!伊達さんと後藤さんも登場しましたね!

あと、今回から次回予告を仮面ライダーの予告っぽくセリフだけにしてみました!でも、映像がないのでなんなのか全くわかりませんね(笑)まぁ、これはこれで面白いかな、と…

では今回はこの辺で…お気に入り登録、評価や感想、あと質問などもあれば頂けると嬉しいです!次回も是非見てください!



次回は出来るだけ早めに投稿できるよう頑張ります!
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