μ’sと仮面ライダーの物語   作:シーチ

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はい、118話です。

まず初めに、10時投稿とか言ってたのに1時間半も遅れてしまい申し訳ありません!あと、前回言い忘れてましたが、先日この『μ'sと仮面ライダーの物語』が2周年突破致しました!ここまで読み続けて下さっている方も、最近読み始めて下さった方も、本当にありがとうございます!これからもゆっくりですが投稿していく予定なので、よろしくお願いします!

それと今回、初めて挿入歌を入れてみました!と言っても聴けるわけではもちろんありません(笑)やっぱり仮面ライダーの戦闘シーンで用いられる挿入歌がまた一層盛り上げてくれますよね!なので、挿入歌 曲名〜〜と書いてる所があるので、その曲を知ってる方は想像してみたり、聴いてみたりしてください!

では118話、スタートです!


118話 二人で一人の仮面ライダー

〜三人称視点〜

 

「YF大作戦…開始だ!」

 

『おぉぉーー!!』

 

YF大作戦が始まり、ガリュサが装置に18本の優に関する記憶が入ったデータボトルを入れた。そして、装置の5つ中3つの椅子に穂乃果、ことり、海未が座ってコードが繋がっているヘルメットを被った。

 

「さぁ、始めるわよ。」

 

ガリュサは装置のデータパネルを触って操作し始め、3人とデータボトルから記憶を保存し始めた。

 

「なんか不思議な感じだねぇ…」

 

「これで穂乃果たちの記憶が保存されてるんだぁ!」

 

「あまり痛みなどは感じないんですね。」

 

装置に座っていることり、穂乃果、海未がそう話している。その時、装置の周りでフィンディッシュの襲来に備えている翔太郎と秀夜の表情が険しくなる。

 

「空気が、変わったな…来るぞ。」

 

「みたいですね…みんな、気をつけろ!」

 

秀夜がそう言うと、上空からフィンディッシュが飛び降りてきた。

 

『変身!』

 

『コンプリート』

 

『turn up』

 

『CAST OFF』

 

『ソードフォーム』

 

『ジョーカー!』

 

『パーフェクトトレジャー!』

 

『アース!』

 

『イボルブ!』

 

凛はアギト、にこはファイズ、希はブレイド、絵里はカブト、花陽は電王、真姫はキバ、翔太郎はジョーカー、ラビリーはラビリンス レベル99、蓮はアースネイチャー、秀夜はイボルブに変身した。

 

「その装置、壊させてもらうぞ。」

 

「させるかよ!」

 

全員フィンディッシュに向かって走り出し、各々が攻撃し始めた。

 

「ふんっ!」

 

しかし、フィンディッシュのエネルギービームを受けて全員倒れる。

 

「だったら…花陽、凛、行くわよ!」

 

「「うん!」」

 

『ガンフォーム』『バッシャーマグナム』

 

花陽は電王 ガンフォーム、真姫はキバ バッシャーフォームに変身した。

 

「行くにゃ!」

 

凛は自慢の駿足でフィンディッシュに一気に近づき、肉弾戦攻撃を繰り広げる。

 

『フルチャージ』

 

『バッシャーバイト!』

 

花陽(リュウタロス)はパスをベルトに翳し、真姫はバッシャーマグナムをキバットに噛ませた。

 

『お前倒すけどいいよね。答えは聞いてない!』

 

「はっ!」

 

その隙に遠距離から花陽(リュウタロス)と真姫は銃を放ち、フィンディッシュの腹部に命中させた。

 

「…その程度かァ?」

 

「嘘!?」

 

『しっかり命中したはずなのに…!』

 

2人の必殺技が命中したのにも関わらず、全くダメージを受けていないフィンディッシュに驚く一同。

 

『アックスフォーム』

 

『ドッガハンマー!』

 

続いて凛はアギト フレイムフォーム、花陽は電王 アックスフォーム、真姫はキバ ドッガフォームに変身した。

 

『フルチャージ』

 

『ドッガバイト!』

 

「2人とも、行くわよ!」

 

「うん!にゃあああ!!」

 

『俺の強さは泣けるで!はぁぁぁぁ!!』

 

「やぁぁぁぁ!!」

 

凛と花陽(キンタロス)はそれぞれフレイムセイバー、デンガッシャー アックスモードでフィンディッシュを斬りつけ、真姫はドッガハンマーで殴りつけた。

 

『ダイナミック・チョップ!』

 

「足りないなぁ…」

 

『なに!?ぐあぁぁぁぁっ!?』

 

しかし、やはりフィンディッシュには全く効かず、反撃を受けてしまう。

 

「だったらこれよ!」

 

『ロッドフォーム』

 

『ガルルセイバー!』

 

次に凛はアギト ストームフォーム、花陽は電王 ロッドフォーム、真姫はキバ ガルルフォームに変身した。

 

「にゃあああ!!」

 

まず凛が風を纏ったストームハルバードでフィンディッシュを斬りつけ、

 

『ガルルバイト!』

 

そして真姫がガルルセイバーを口にくわえて飛び、フィンディッシュに回転斬りを放った。

 

『お前、僕に釣られてみる?』

 

『フルチャージ』

 

花陽(ウラタロス)はそう言って、ベルトにパスを翳した。

 

『はぁっ!やぁぁぁぁ!!』

 

そして花陽(ウラタロス)はデンガッシャー ロッドモードをフィンディッシュに投げ刺し、そこへキックを放った。

 

「その程度か…」

 

『えっ!?』

 

「その程度じゃ痛くも痒くもねぇ。相手を殺すための攻撃ってのは、こうするんだよ!」

 

フィンディッシュはそう言い、辺りで爆発を起こし、3人だけじゃなく周りで構えていた蓮たちも吹き飛ばした。

 

『言うねぇ…だったら、こういうのはどう?凛ちゃん、真姫ちゃん、まだいける?』

 

「もちろんだよ!」

 

「当たり前よ!」

 

『モモ・ウラ・キン・リュウ クライマックスフォーム!』

 

『バッシャーマグナム!』『ドッガハンマー!』

 

凛はアギト トリニティフォーム、花陽は電王 クライマックスフォーム、真姫はキバ ドガバキフォームに変身した。凛はクロスホーンを展開し、構える。

 

『フルチャージ』

 

『ウェイクアップ!』

 

3人は同時に飛び、フィンディッシュへキックを放った。それにより、フィンディッシュは爆発した。

 

『やったか!?』

 

モモタロスが爆発した所を見ながらそう言ったが…

 

「あぁ……?」

 

フィンディッシュは爆煙の中立ち上がった。

 

「はぁっ!」

 

フィンディッシュは一気に花陽、凛、真姫に接近し蹴った。それにより3人は強制変身解除してしまった。

 

「よし…穂乃果ちゃん、海未ちゃん、ことりちゃん、終わったわよ!」

 

その時、装置を操作していたガリュサは穂乃果、ことり、海未の記憶を取り終えた。ガリュサの言葉を聞いた3人はヘルメットを外し、椅子から降りて走り出した。

 

「蓮くん!凛ちゃん!花陽ちゃん!真姫ちゃん!優香!交代よ、座ってヘルメットを着けて!」

 

ガリュサに言われた5人は装置に座って、ヘルメットを取り付けた。

 

「「変身!」」「はぁぁぁぁ…たぁ!」

 

そんな5人と入れ替わりに椅子から降りた3人はそれぞれ、穂乃果はクウガ マイティフォーム、ことりは龍騎、海未は響鬼に変身し、フィンディッシュとの戦闘を開始した。

 

「ことりちゃん!海未ちゃん!」

 

「うん!」「はい!」

 

『サバイブ』

 

「響鬼装甲!」

 

ことりは龍騎サバイブ、海未は装甲(アームド)響鬼に変身した。

 

『シュートベント』

 

海未は炎を纏った装甲声刃で斬り裂き、ことりはドラグバイザーツバイから放った火炎をフィンディッシュに浴びせた。

 

その隙をついた穂乃果はライジングタイタンに変身し、ライジングタイタンソードでフィンディッシュの胸部を突き刺した。

 

「えっ!?」

 

しかし、フィンディッシュは手でライジングタイタンソードの剣先を握り、

 

「ふんっ!」

 

肘で衝撃を与えて折った。そして穂乃果、ことり、海未を吹き飛ばし強制変身解除に追い込んだ。

 

「っ!?だったら、次はウチの番や!」

 

『フュージョンジャック』

 

希はブレイド ジャックフォームに変身した。

 

『マッハ』

 

希はスペードのカテゴリー9、マッハ・ジャガーの能力で加速する。

 

「ふんっ!その程度の速さか!」

 

しかし、それと同じ速度でフィンディッシュも動き出した。

 

「一気に決めるよ!」

 

『スラッシュ』『サンダー』

『ライトニングスラッシュ』

 

「やぁぁぁぁ!!」

 

希は電気を纏わせたブレイラウザーでフィンディッシュを斬りつけようとしたが、

 

「ふんっ!」

 

フィンディッシュはそれを跳ね返し、希は強制変身解除してしまう。

 

「希!絵里、行くわよ!」

 

『コンプリート』

 

にこはファイズ アクセルフォームに変身した。

 

「えぇ!クロックアップ!」

 

『スタートアップ』

 

『CLOCK UP』

 

絵里とにこは高速で移動し攻撃しようとしたが、

 

「はっ!」

 

それと同じ速度でフィンディッシュも移動し2人に反撃した。

 

「ワームの力も取り入れた俺には、アクセルフォームもクロックアップも通用しない。はぁ!」

 

「「きゃあっ!?」」

 

『タイムアウト』『リフォメーション』

 

『CLOCK OVER』

 

フィンディッシュの反撃を受けた2人も強制変身解除してしまった。

 

「後ろにいるのは分かっているぞ。はっ!」

 

フィンディッシュは何もいないように見える背後へ後ろ蹴りをすると、そこからラビリーが現れダメージを受けた。

 

「なんで…分かっ、た…?透明化の力で姿を消していたはずなのに…」

 

「気配でわかる。お前も終わりだ。はぁっ!」

 

フィンディッシュは倒れているラビリーに追い討ちをかけるようにビームを放ち、強制変身解除させた。

 

『ライダー!イボルブシュート!』

 

そこに秀夜がイボルブアローからイボルブシュートを繰り出したが、それにフィンディッシュが手を翳すと矢は反対方向を向き、それが命中した秀夜も強制変身解除してしまう。

 

「くっ…そんな、ことまで…!?」

 

『ジョーカー!マキシマムドライブ!』

 

「ライダーキック…おりゃあああああ!!」

 

そして、翔太郎がフィンディッシュにキックを放つが、フィンディッシュの反撃で逆に翔太郎が強制変身解除してダメージを受けてしまう。

 

「これで邪魔者はいなくなった。そろそろその装置を破壊させてもらうぞ。」

 

フィンディッシュが装置に歩みを進めようとしたその時、音ノ木坂学院の校門を飛び越え大きな車がフィンディッシュを妨害した。

 

「リボルギャリー!?」

 

その車、リボルギャリーを見て翔太郎が驚く。そして、リボルギャリーが開き、中から1人の男が出てきた。

 

「やぁ、翔太郎。待たせたね。」

 

「フィリップ!?」

 

その男とは、左翔太郎の相棒であるフィリップだ。

 

「まだ行けるかい?相棒(翔太郎)。」

 

「当たり前だ。行くぜ、相棒(フィリップ)。」

 

そう答えた翔太郎は、フィリップの並んだ。2人で1人のレジェンドが並び立ったのだ。

 

そして翔太郎は、さっき腰に巻き付けていたロストドライバーとは違い、更にメモリスロットが1つ付け足されたダブルドライバーを巻き付けた。すると、フィリップの腰にもダブルドライバーが巻き付けられた。

 

「君、僕の体お願いしていいかな?」

 

フィリップは近くにいる秀夜にそう言った。

 

「えっ…?あっ、なるほど。分かりました!」

 

秀夜は一瞬考え、ダブルの変身プロセスを思い出して答えた。

 

『サイクロン!』

 

『ジョーカー!』

 

「「変身!」」

 

まずフィリップがメモリスロットにサイクロンメモリを入れた。すると、サイクロンメモリがフィリップのダブルドライバーから翔太郎のものに移り、フィリップは意識を失って倒れた。その体を秀夜が支えた。

 

そして、翔太郎はジョーカーメモリをダブルドライバーに入れ、2つのメモリスロットを展開させた。

 

『サイクロン!ジョーカー!』

 

翔太郎とフィリップは、仮面ライダーW サイクロンジョーカーに変身した。

 

「「さぁ、お前の罪を数えろ!」」

 

 

Wは左手でフィンディッシュを指しながら言った。

 

 

 

 

 

挿入歌 Cyclone Effect

 

 

 

 

 

「はぁ!」

 

Wはフィンディッシュに向かって走り出し、少し飛んで左手で殴った。

 

「よし…絵里ちゃん!にこちゃん!希ちゃん!ラビリー!黒崎秀夜!交代よ、座ってヘルメットを装着して!」

 

Wが戦闘を開始した頃、記憶を取られ終えた蓮たちは椅子から降り、ガリュサの言葉を聞いた5人が交代で座ってヘルメットを装着した。

 

「これで最後…もう少しで全員の記憶を保存出来る。左翔太郎!そのざ…フィリップ!もう少し時間を稼いで頂戴!」

 

「おう!時間稼ぎだけじゃなく、こいつ倒しちまうかもだぜ!はぁ!」

 

そう言ってフィンディッシュを殴った翔太郎だが、その手を掴まれてしまう。

 

「くっ…ってあっつ!アチアチ!離せこの!」

 

すると、フィンディッシュの手が急激に熱くなり、Wは慌てて離れた。

 

「はっ!」

 

そんなWに、フィンディッシュは追い討ちをかけるように炎の弾を投げつけていく。

 

「くっ…あっちぃなぁ!」

 

「翔太郎、だったらこれで行こう。」

 

「あぁ。」

 

『ルナ!』

 

フィリップはダブルドライバーのサイクロンメモリを抜き、代わりにルナメモリを差し込んだ。

 

『ルナ!ジョーカー!』

 

仮面ライダーW ルナジョーカーに変身した2人は、右手を伸ばして炎を躱していく。そしてWは、その伸ばした右手でフィンディッシュの右肩を掴み、一気に相手に近づいた。

 

「っ!?」

 

奇妙奇天烈な技を繰り広げてきたWに驚いているフィンディッシュ。

 

「次はこれで行こう。」

 

その間にフィリップは再びメモリを変える。

 

『ヒート!』

 

『ヒート!ジョーカー!』

 

続いて仮面ライダーW ヒートジョーカーに変身した2人は、炎を纏った手で目の前のフィンディッシュを殴る。

 

「こいつでいくか。」

 

『トリガー!』

 

『ヒート!トリガー!』

 

今度は翔太郎がメモリを変え、仮面ライダーW ヒートトリガーに変身した。

 

「はっ!」

 

Wはトリガーマグナムから炎の弾を吐き出し、フィンディッシュに命中させていく。

 

『サイクロン!』

 

『サイクロン!トリガー!』

 

更に仮面ライダーW サイクロントリガーに変身し、トリガーマグナムから風を纏った素早い弾を連射していく。

 

『ルナ!』

 

『ルナ!トリガー!』

 

「一気に行くぜ!」

 

トリガーマグナムにトリガーメモリをセットし、

 

『トリガー!マキシマムドライブ!』

 

「「トリガーフルバースト!」」

 

トリガーマグナムから無数の追跡弾を、フィンディッシュへ撃ち放った。

 

「くっ…流石、これまで何度も財団Xを邪魔してきたW…中々やるな…だが、まだまだだぁ!」

 

そうフィンディッシュが大声を上げると、Wの周りで爆発が起こる。

 

「くっ…!?だったら!」

 

『メタル!』

 

『ルナ!メタル!』

 

「おらぁ!」

 

仮面ライダーW ルナメタルに変身したWは、メタルシャフトの両端を伸ばしてフィンディッシュに攻撃していく。

 

「翔太郎、もう一度サイクロンでいこう。」

 

「あぁ!」

 

『サイクロン!』

 

『サイクロン!メタル!』

 

仮面ライダーW サイクロンメタルに変身し、Wは一飛びでフィンディッシュに接近し、風を纏ったメタルシャフトで攻撃する。

 

『ヒート!』

 

『ヒート!メタル!』

 

『メタル!マキシマムドライブ!』

 

「「メタルブランディング!」」

 

仮面ライダーW ヒートメタルに変身したWは、火を吹くメタルシャフトでフィンディッシュに打撃攻撃をした。

 

『サイクロン!ジョーカー!』

 

「一気に決めるぜ、フィリップ!」

 

「あぁ!」

 

『ジョーカー!マキシマムドライブ!』

 

再びサイクロンジョーカーに変身したWは、ベルトのマキシマムスロットにジョーカーメモリを入れた。すると強い風が吹き、Wは浮遊していく。

 

「「ジョーカーエクストリーム!」」

 

Wはフィンディッシュに向かって下降し始める。

 

「「はぁぁぁぁぁぁ!!」」

 

Wは体をサイクロンとジョーカーで分離させ、上空からフィンディッシュにジョーカーエクストリームを放った。ジョーカーエクストリームをもろに受けたフィンディッシュは爆発を起こしたが…

 

「アァ…?」

 

「まだダメか…しぶとい野郎だな…」

 

再び立ち上がったフィンディッシュを見た翔太郎が悔し交じりに言った。

 

「その程度か、Wの力は…」

 

「言ってくれるな…」

 

「翔太郎、僕が行こう。」

 

「了解だ。」

 

そう言って、翔太郎がダブルドライバーを閉じて、2人は変身解除した。そして、再び翔太郎とフィリップは並び立つ。

 

「変身を解くなんて油断しすぎじゃないの…かっ!」

 

フィンディッシュはフィリップに向けて、光線を放った。

 

「フィリップさん!?」

 

それを見た蓮が叫んだが、鳴き声を響かせながら現れたファングメモリがフィリップを守った。ファングメモリを手に乗せたフィリップは、メモリ状態に変形させた。

 

『ファング!』

 

『ジョーカー!』

 

「「変身!」」

 

『ファング!ジョーカー!』

 

2人は仮面ライダーW ファングジョーカーに変身した。

 

『アームファング!』

 

「はぁ!」

 

Wは右腕にアームセイバーを出現させ、フィンディッシュへ斬撃攻撃を繰り広げていく。

 

「はぁ!やぁ!」

 

『ショルダーファング!』

 

「はっ!」

 

続いて右肩にショルダーセイバーを出現させたWは、それを取り外しフィンディッシュにブーメランのように投げて攻撃した。

 

『ファング!マキシマムドライブ!』

 

Wは右足にマキシマムセイバーを出現させ、上空に飛んだ。

 

「「ファングストライザー!」」

 

Wは上空から、右足のファングストライザーでフィンディッシュに回転蹴りを浴びせた。

 

「くぅ…おらあぁぁぁっ!!」

 

しかし、フィンディッシュは両腕でそれを防ぎ、その手を突き出してWを吹き飛ばした。その影響で、2人は強制変身解除してしまう。

 

「くっ…」

 

「だっ、大丈夫かい?翔太郎。」

 

「当たり、前だ…フィリップ、一緒に行くぜ!」

 

「あぁ!」

 

「「変身!」」

 

『エクストリーム!』

 

フィリップはエクストリームメモリに吸い込まれ、2人は仮面ライダーW サイクロンジョーカーエクストリームに変身した。

 

『プリズム!マキシマムドライブ!』

 

Wはプリズムビッカーを取り出し、プリズムソードにプリズムメモリを入れた。

 

「「はぁぁぁぁ!」」

 

フィンディッシュはプリズムソードによる攻撃を両腕で防ごうとするが、防ぎきれずに吹き飛ばされた。

 

「すげぇ…!初めてフィンディッシュにちゃんとダメージを与えた…」

 

その様子を見た蓮は驚いている。

 

「ぐぅ…!?いいぞ…いいぞ仮面ライダーW!流石はレジェンドライダー!こんなに楽しい戦いは久しぶりだ!」

 

倒れたフィンディッシュは起き上がり、笑い声を上げながらそう言った。

 

「これは、俺も本気を出そう。」

 

「っ!?本気、だと…?」

 

フィンディッシュは謎の禍々しいデータボトルを取り出し、それを自身に差し込んだ。

 

「うぅ…ぐあああああああああああああああああああぁぁぁ!!!」

 

苦痛の叫び声を上げたフィンディッシュは、黒い煙に包まれ、その煙が晴れるとさっきよりも更に禍々しい見た目のフィンディッシュが現れた。

 

「おいおい…冗談だろ…更に強くなったってのかよ!?」

 

それを見た翔太郎が、驚きの声を上げた。

 

「でも、やるしかねぇ…はぁぁぁぁぁぁ!!」

 

そう言い、翔太郎がプリズムソードで斬り掛かるが、いとも簡単にフィンディッシュに止められ、少し後ろに飛ばされてしまう。

 

「翔太郎…」

 

「フィリップ…?」

 

Wの右の複眼が光り、フィリップの声が聞こえたが、普段よりも低く同様したような声に、翔太郎は疑問に思う。

 

「敵の、全てを閲覧した…けど…」

 

「どうしたんだ?」

 

フィリップがフィンディッシュに関する全ての情報を閲覧したと話すが、その声のトーンは先程と同じく明らかに低い。

 

「この状態は元々強化を重ねた体のフィンディッシュが、更にさっきのデータボトルを注入したことで、有り得ないほどの力と能力を得ている。こんなに強大な力だと、いくら敵の行動を先読みしたとしても、防ぎきれないし避けきれない…!」

 

「くっ…でも、やるっきゃねぇだろ!」

 

そう言って、Wは再びフィンディッシュに攻撃を仕掛けに行った。

 

「よし…これで絵里ちゃんたちの仮野優に関する記憶は全て保存できた。後はデータボトルを作り出すだけよ。」

 

その時、優に関する全ての記憶を保存し終えたガリュサがそう言い、絵里たちはヘルメットを取って椅子から降りた。

 

「わかりました!」

 

絵里がそう言い、にこ、希、ラビリー、秀夜も走り出そうとした。

 

「ラビリーと黒崎秀夜は残って!」

 

ガリュサに呼び止められ、秀夜とラビリーは慌てて戻った。

 

「みんな、私たちも探偵さんたちの援護をするわよ!」

 

絵里がそう言い、

 

『変身!』

 

再び全員変身し、フィンディッシュに攻撃を仕掛けに行った。

 

「どうして俺たちを残らせた?」

 

秀夜はガリュサに尋ねた。

 

「まずラビリー、実は、あなたはこの作戦の軸なの。」

 

「えっ…?」

 

自身が重要な役割を担っていると説明され、ラビリーは驚く。

 

「仮野優から生まれたバグスターであるあなたには、血液の情報や体の作り、細かな細胞の一つ一つの情報まで、仮野優に関する情報が秘められているの。だから、仮野優を蘇らせるためのデータボトルを創り出す際には、あなた自身が装置内に入っておかないとダメなの。」

 

「分かった、俺に任せろ!」

 

ラビリーは笑顔で答えた。

 

「この装置はガシャコンバグヴァイザーのように、バグスターを吸収することが出来る。もう吸収してもいいかしら?」

 

「あぁ、じゃあ頼む。」

 

ガリュサは装置のパネルを操作し、ラビリーを吸い込んだ。

 

「で、俺は?」

 

「黒崎秀夜には、仮野優のデータボトルが壊れた際に辺りに飛び散った、記憶(データ)の残りを集められるだけ集めて欲しい。」

 

「どうやって?」

 

「このカードを使って。」

 

そう言い、ガリュサは1枚のカードを渡した。

 

「分かった。」

 

「それと、もう少しエネルギーが欲しい。記憶(データ)を集め終えたら、記憶(データ)と一緒にあなたのライダーエナジーを貰えるだけ欲しいの。ライダーエナジーが復活するまで数日間、あなたは変身できなくなるけどいいかしら?」

 

「もちろん。優を復活させるためなら、いくらでも使ってくれ。じゃ、俺は辺りに飛び散った記憶(データ)を集めに行く。変身!」

 

秀夜は仮面ライダーイボルブに変身し、腰のアタックバックルにガリュサから貰ったカードを入れた。

 

『スペシャルアタック!メモリーコレクト!』

 

「はぁぁぁぁぁぁ…」

 

秀夜が上に手をあげると、辺りで光り出した青い粒子が秀夜の手に集まっていった。

 

 

 

『はぁぁぁ!』

 

その頃、翔太郎、蓮、μ‘sの9人はそれぞれフィンディッシュに攻撃を仕掛けていたが、更に強化された最凶のフィンディッシュには全く通用していなかった…

 

 

 

「はぁぁぁぁぁぁ…もっと…もっと優の記憶(データ)を!集まれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

秀夜は更に優に関する記憶を集めていく。

 

「はぁぁぁぁぁぁ!!あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!(優…お前を絶対、連れ戻す!!)」

 

「よし…黒崎秀夜!それで今集められる全部よ!」

 

「了解!」

 

秀夜は巨大な青い粒子の塊を、装置の方に投げた。すると、装置がそれを吸い込んだ。更にガリュサが装置の電子パネルを操作し、秀夜のライダーエナジーを吸い込んだ。

 

「はぁ…はぁ…はぁ…」

 

ライダーエナジーを吸われ変身を維持できなくなった秀夜は、変身が解けて地面に倒れた。

 

「よし、これで集めた記憶(データ)を、空のデータボトルに入れるだけね…優香、あなたは蓮くんを呼んできて。」

 

「分かった!」

 

ガリュサの言葉にそう答えて、優香はフィンディッシュと交戦している蓮の元へ向かった。

 

「ぐぁぁっ!?」

 

すると、フィンディッシュの攻撃を受けた蓮が強制変身解除していた。

 

「蓮くん!?大丈夫?」

 

「優香、さん…?どうしたんです?」

 

「ガリュサが、あなたを呼んできてって…」

 

「ガリュサが…?分かりました!行きましょう!」

 

優香は蓮を連れ、ガリュサの元へ戻った。

 

「今から、私が仮野優の記憶(データ)をデータボトルに注入して、データボトルを完成させる。その間に、あなたにはこのカードを使って天界と通じる扉を開いて欲しい。」

 

ガリュサは蓮にも1枚カードを渡した。

 

「えっ、俺が?そんなの、できるのか…?」

 

「分からない。あなたの力と、仮野優に対する想い次第よ。」

 

「俺次第…分かった!絶対に開いてみせる!」

 

ガリュサの言葉を聞き、蓮は強い決意を込めて言った。

 

「任せたわよ!優香、女神であるあなたの力も貸してあげて。」

 

「えぇ!蓮くん、いきましょう。」

 

「はい!」

 

蓮と優香は装置から離れて、扉を創りに行った。

 

「さて…ふぅ…」

 

一つ息を吐き、ガリュサは再び電子パネルを操作する。

 

「よし、注入…開始!」

 

ガリュサが記憶を注入し始めるためのボタンを押すと、装置に置かれた空のデータボトルに、記憶(データ)が注入され始めた。

 

「よし、こっちも天界との扉を開くか…」

 

その様子を見ていた蓮は、貰ったカードをアタックバックルに入れた。

 

『スペシャルアタック!ヘブンズゲート!』

 

蓮が目の前に手を翳すと、そこに少しずつゲートが形成されていく。

 

「くっ…これは、かなりのパワーがいるな…でも、優を…優を絶対、連れ戻す!はぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「私も、優くんを連れ戻すために…!!はぁぁぁぁぁぁ!!」

 

優香も手を翳し、ゲート形成に協力する。

 

 

 

『きゃあ!?』

 

その頃、フィンディッシュの攻撃を受けたμ‘s9人は、強制変身解除してしまっていた。

 

「ふん…口ほどにもないな。」

 

そう言い、フィンディッシュが装置の方へ歩こうとする足を、穂乃果が掴んだ。

 

「行かせないよ…!」

 

「なに?」

 

それに対し、フィンディッシュは更に低い声を発した。

 

「穂乃果たちは、絶対に優くんを生き返らせる!」

 

「いつも私たちや街の人たちを命懸けで守ろうとする優を、今度は私たちが助け出すんです!!」

 

「あなたなんかに、絶対に邪魔させない!!」

 

そう言った穂乃果、海未、ことりに続いて、μ‘s全員が立ち上がり、フィンディッシュの前に立った。すると、穂乃果たちの体が光り出した。

 

「えっ?なっ、なにこれ!?なんか光ってるよ!?」

 

「そういえば、私たちが初めて変身した時も…」

 

そして、μ'sを纏っているその光は、蓮が作っているゲートの方に伸びていく。

 

「もしかして…ゲートを創るには穂乃果ちゃんたちの力も必要なのかも…」

 

「そうなんですか?」

 

優香が言った言葉に、蓮が聞き返した。

 

「なんでかは分からないけど、そうかもしれないわ…」

 

「なら…翔太郎さん!フィリップさん!」

 

「どうした?」

 

「フィンディッシュの足止め、2人だけでも行けますか?」

 

「へっ…あぁ!」

 

「こっちは僕たちに任せて!」

 

蓮の言葉にを聞き、仮面の下で笑みを浮かべながら翔太郎とフィリップが答えた。

 

「ありがとうございます!穂乃果たちはこっちを手伝ってくれ!」

 

「分かった!」

 

穂乃果たちは蓮の元に駆けつけ、共にゲートを形成させ始めた。

 

「させるか!」

 

「それはこっちのセリフだ!」

 

邪魔しに行こうとしたフィンディッシュに、そう言ってWが立ち塞がる。

 

『エクストリーム!マキシマムドライブ!』

 

エクストリームメモリを再び開閉したWは、上空からフィンディッシュにキックを放った。

 

「「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」

 

「ぐぅぅぅぅぅ…!?」

 

フィンディッシュは、それをなんとか防ごうとする。

 

『やぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』

 

そして、穂乃果たちが創っているゲートもだんだんと完成に近づいていく…

 

〜side out〜

 

 

 

 

 

〜side 優〜

 

「なっ、言っただろ。お前の優しさは、彼女たちに対する想いは、ちゃんと伝わってるって…」

 

「はい…」

 

神様の言葉にそう答えた俺は、再び目に涙を浮かべた。今俺は、みんなが俺を生き返らせるための作戦に挑んでいる様子を、神様に見せてもらっていた。

 

「彼女たちの作戦が成功すれば、もうすぐここに向こうの世界と繋がるゲートができる。そこを通れば、お前は生き返れる。今度こそ、命を大切にな。」

 

「はい!」

 

「そうだ…ほらよっ。」

 

そう言って、神様は何かを俺に投げ渡した。

 

「これは、データボトル…?」

 

「そうだ。こいつを使えば、あのフィンディッシュとかいう化け物も倒せる。もう二度と死ぬな。人々の”希望”になってやれ。」

 

「はい!ありがとうございます!」

 

「あと、こいつは生き返ってゆっくりした時にでも読め。」

 

更に神様は、表紙には白く何も書かれていない冊子をくれた。

 

「まっ、俺からの餞別ってとこだ。」

 

「ありがとうございます!」

 

それに対し、俺は頭を下げて礼を言った。

 

「気にするな。俺は神だ。女神たちが反乱したのは俺の責任だ。本来なら、女神たちも、財団Xも俺が止めなければならない問題なんだ。それをお前たちに任せっきりで、本当に申し訳ない。」

 

「そんなことないですよ。俺だって、目の前で襲われたり、殺されたりする人なんて絶対に見たくありません。それに、最終的に戦うと決めたのは俺ですから。」

 

「……本当に似てるな…」

 

「えっ?」

 

俺の言葉を聞いた神様は、聞き取れない大きさの声でそう言った。その顔は、どこか寂しそうで、何かを懐かしんでいるような表情だった。

 

「いや、なんでもない。頑張れよ。」

 

「はい!本当に、ありがとうございました!」

 

「おう。じゃ、俺は仕事に戻るわ。」

 

そう言って神様はこの空間から出ていき、入れ替わるように最初この空間に飛ばされた時にいた、神様を叱ったりしていた女神様が入ってきた。

 

「さっきの、女神様…」

 

「神に、あなたが無事元の世界に戻るまでついてやってくれ、と言われたので…どうです?神と話した感想は。」

 

女神様は、そう俺に聞いてきた。

 

「最初は、イメージの神様とは全然違うチャラチャラした人だなって思いました。でも、話している内に本当は真面目で、本当に良い神様なんだなって感じました。」

 

俺がそう言うと、女神様は柔らかな笑みを浮かべて、再び話し始める。

 

「よく見てるんですね。その通りです。普段はチャラチャラして、可愛い女神を見る度にナンパしたりセクハラしたりしていますが、いざという時にはしっかりと神の威厳を見せる方なんです。私やあなたの姉のように、よく神の近くにいる女神はその事に気づいてますが、他の女神はよく思わなかったのでしょう…だから、反乱を起こしたんだと思います。」

 

「そうなんですか…」

 

「えぇ。ああ見えて、神はいつもあなたのことを心配していたのですよ。自分のせいで女神が反乱を起こし、財団Xの活動が活発化してしまった。そのせいで、あなたたちを戦いに巻き込んでしまった、とね。」

 

そういえば、別れ際にも言ってたな…

 

「そう思いながら、あなたたちを見ていました。見守ることしか出来ない自分が情けないと言いながら。それにね、さっき神が過去ばかり見るな、とあなたに注意していたと思いますが、神自身もとても悔いてる過去があるんです…」

 

「えっ…?」

 

「彼は、過去に大切な友人を無くしているんです。それを自分がしたことのせいだと、当時は神も悔やんでいたんです。だからこそ、あなたにはそんな負い目を感じてほしくなくて、ああ言ったんだと思います。」

 

「そうだったんですか…でも、俺は神様に感謝していますよ。神様のおかげで、この世界に来れた。この世界で、μ‘sのみんなや音ノ木坂の人々、憧れていた先輩の仮面ライダーの方々に会うことが出来ましたから!」

 

俺の言葉を聞いた女神様は、再び柔らかな笑みを浮かべた。

 

「次神に出会った時、伝えてあげてください。きっと喜びます。まっ、気づかれないよう誤魔化そうとするでしょうけどね。」

 

「よく知ってるんですね、神様のこと。」

 

「まぁ、今いる女神の中では、一番付き合いが長いので。」

 

「今いる女神様の中?」

 

俺は女神様の含みのある言い方に、思わず聞き返してしまった。

 

「えぇ。一番付き合いの長い女神は、昔人間界に降りてしまって以来、戻ってきていませんので…」

 

俺はその言葉を聞いて疑問が生まれたが、何か事情がありそうなので深追いしないことにした。ただ、前から気になっていた聞きにくいことを聞くことにした。

 

「あの…1つ、いいですか?」

 

「えぇ、どうしたの?」

 

「姉ちゃんとか咲さんとかって、俺や蓮と初めて会った時は名前がなかったんです。」

 

「……女神には、名前が付けられないんです。あなたが先程話した神の、先代の神がそう決めたんです。その神はとにかく自分本位の考えで、他の女神たちを差別し、時には奴隷のように扱うこともありました…今の神とは、本当に真逆の最低な神でしたね…」

 

「そんな、神様が…」

 

俺はそんな神様がいた事に、驚愕した。

 

「でも、何百年前かに今の神が就任し、女神たちへの酷い扱いはなくなりました。まぁ、先代の神では格下に見ている女神にナンパする、などまず有り得ませんでしたしね。」

 

「あはは…」

 

その事には、俺も苦笑いしかできない…

 

「でも、今でも名前が付けられない、というのは当時の名残りがあるからです…今の神が神の座に就くとき、それも変えようと思ったのですが、先代がそれをどうしても許しませんでした…女神への差別的な態度を無くすことでさえ、今の神と先代が激しくぶつかって、なんとか今の神が意見を通しましたから。ということで、今の名前が付けられていないんです。」

 

「そんな理由が…」

 

「でも、人間もそうですが、女神もみんな欲深いと思います。」

 

「えっ?」

 

「だって、今の神に変わって女神に対する待遇が良くなった時は、あれだけ喜んでいたのに、世代が変わっていくとまた今の神に不満を持ち、反乱を起こした者たちがいるんですから。」

 

女神様の言葉に、俺自身も思うところはあった。

 

「……確かに、そうかもしれません…正直、姉ちゃんから財団Xの協力者は神に対して反乱を起こした女神様たちだと聞いた時は、神様は非人道的な方なのかと思っていました…でも、まださっき少し話しただけですけど、あの神様がそうだとは思えませんから。」

 

「ふふっ…」

 

「えっ?」

 

俺の言葉を聞いて、少し笑い声を上げた女神様に、俺は聞き返した。

 

「いえ…(少し話しただけで、ここまで神の事を真っ直ぐ信じるなんて…流石、彼の子孫ですね。)」

 

「あの、名前がないのに、女神様同士で呼び合う時ってどうしてるんですか?」

 

「女神には、それぞれその女神を表す数字があるんです。だから、それで呼んだりしています。」

 

「数字…?」

 

数字で呼ばれるって…なんか、言い難いけど…

 

「人間界での囚人みたい、と思いました?」

 

「いっ、いえ…その…」

 

図星をつかれた俺は、口ごもってしまう。

 

「今の神も囚人みたいで冷たいその呼び方を嫌っていて、極力私たちを数字で呼ぶことはしません。先代の神も死にましたし、段々先代の圧力も少なくなってきているので、そろそろ女神にも名前を付けるようにしようと考えていたんです。そんな時に、多数の女神が反乱を起こしてしまったんです。」

 

「やっぱり、あなたも数字の呼び名は嫌いですか?」

 

俺はおずおずとそう聞いた。

 

「……まぁ、好ましくはありませんね…人間にとって名前というのは自分を示すための誰にでもある、当たり前にあるものだと思っていると思います。でも、我々女神にとってはその当たり前のものがないんです。だから、あなたの姉…優香が優さんに名前を付けてもらった時は、本当に喜んで私に話してくれました。」

 

そうだったのか…正直、姉ちゃんの名前を俺が名付けて良かったのか、今でも偶に悩むことがあった俺にとっても、それが聞けて嬉しかった。

 

「だから、やはり欲しいかといえば欲しいですね。あっ、そうだ!良ければ優香のように、優さんが私の名前も付けてくれませんか?」

 

「えぇ!?俺でいいんですか…?」

 

「もちろん。優香があんなに嬉しそうに話すんですもの。きっと、素晴らしい名前を付けてくれると思いますし!」

 

姉ちゃんの名前、俺の名前の『優』と『香』で、なんか綺麗な人って感じになりそうだから『優香』って名前にしたなんて言えない…

 

「えっと…じゃあ…うーん……」

 

「そんなに難しく考えなくていいですよ。優さんが私を初めて見た時の印象などで決めてください。」

 

そう言って微笑む女神様。初めて見た時の印象か…やっぱり、上品で美しい人って感じだよな…

 

「よし、決めました。『綾乃』でどうですか?その、女神様は綺麗で女性らしいと思ったので…」

 

「綾乃…凄くいい名前です!ありがとうございます!」

 

どうやら『綾乃』という名前は気に入ってくれたようだ。うん。綾乃さんが浮かべる綺麗な笑みを見た俺は、本当に美しい人だ…と感じる。

 

「前散々自慢されたので、今度優香に会ったらたくさん自慢します!」

 

綾乃さん、その時のことめっちゃ根に持ってんな…姉ちゃん…どんだけ自慢したんだよ…

 

「あっ、そろそろですね…」

 

「えっ?」

 

俺の背後を見て言った綾乃さんの言葉を聞き、俺は後ろに振り返った。するとそこには、恐らく元の世界と繋がる扉が出現し始めていた。

 

「優さん。財団Xの目的がなんなのか、未だにわかっていません…でも、彼らが着実に計画を進めていっているのは確かです。もしかしたら、既に計画の最終段階に入っているという可能性もあります。」

 

確かに、ここ最近は財団Xの連中と遭遇しない日はないよな…

 

「本来なら、私たち天界の者が対処しなければいけない問題です。私たち女神の使命は、あなたたちの住む生命で満ち溢れた素晴らしい世界の均衡を保ち、秩序を守ることですから…でも、私たちでは仮面ライダーの力は使えない。だから、私たちはあなたたちに頼ることしかできない…」

 

「綾乃さん…同じことを、何度も姉ちゃんに言われました。それにさっき、神様にも…でも、俺は神様や姉ちゃん、綾乃さんのお陰で転生してμ‘sのみんなと出会えた。それに、姉ちゃんたちのサポートがあるから戦えてます。俺も皆さんに感謝しています。だから、そんなに気に病まないでください。と言っても、難しいかもしれませんが…」

 

そう言った俺は、恥ずかしくなり頬を掻きながら、最後に「皆さん優しいですし…」とつけ足した。

 

「なので…これからも俺たちの戦いのサポートは、綾乃さんたちにお願いしてもいいですか?」

 

俺の言葉を聞いた綾乃さんは、一瞬驚いたような表情になったが、すぐに笑みを浮かべて答える。

 

「はい!もちろんです!」

 

すると、そこで俺の目の前には光りの輪の中に黒い空間のあるゲートが完成した。

 

「時間ですね…」

 

「じゃあ、行ってきます。」

 

「あっ、優さん。もう一つ、神が伝え忘れたことがあるそうです。」

 

ゲートを潜ろうとした俺を、綾乃さんが引き止めた。

 

「伝え忘れたこと?」

 

「優さん、これからは今までと違って、データボトルで体を保つというわけではありません。普通の人間の体に近づくということです。今までのように無茶な戦いはできません。ライダーの強化フォームを連続で使用したり、オーズのコンボに変身したりすると今まで以上にライダーエナジーを消費し、肉体への疲労もより溜まることになります。どうかお気をつけて。」

 

「わかりました。ありがとうございます!」

 

綾乃さんにそう答えた俺は、ゆっくりとゲートの中へ足を踏み入れた…

 

〜side out〜

 

 

 

 

 

〜三人称視点〜

 

「よし…これでデータボトルは、完成ね…」

 

装置の上に置かれた完成したデータボトルを見て、ガリュサは安心したように呟いた。

 

「いや、まだ安心は出来ないわね…」

 

そう言って、ふとゲートを作っている蓮とμ‘sのいる方を見たガリュサ。そこには、もう少しで完成されそうなゲートがあった。すると、突如装置に置かれている完成したデータボトルが光を帯び始めた。

 

すると、光を帯びたデータボトルは勝手に浮き上がり、完成間近のゲートの方に移動し始めた。

 

「これは…?」

 

その光景に動揺する蓮たち。

 

「大丈夫よ!このままゲートを完成させて!」

 

「っ!みんな!このまま一気に、行くぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

蓮の掛け声で、μ‘s9人も更に手に力を込める。

 

『やあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』

 

 

「っ!?させるか!」

 

ゲートが完成されそうなのに気づいたフィンディッシュは、止めにかかろうとする。

 

「それはこっちのセリフだ!」

 

『サイクロン!ルナ!ヒート!ジョーカー!マキシマムドライブ!』

 

Wはプリズムビッカーに4本のガイアメモリを差し、フィンディッシュを止めるため斬り掛かる。

 

「「はぁぁぁぁぁぁ!」」

 

しかし、フィンディッシュはそれを防ぎ、Wを吹き飛ばす。

 

「はぁぁぁ!」

 

フィンディッシュは一飛びでμ‘sたちの方に向かい、自身の指を鋭い針に変えて刺そうとした。そして、その攻撃がμ‘sに当たりそうになった時、フィンディッシュは何故か吹き飛び、爆発を起こした。そして、爆煙が晴れると…

 

「ゆっ、優くん!?」

 

「待たせたな。」

 

仮野優が立っていた。




次回のμ'sと仮面ライダーの物語

「…!?おっ、俺…?」

─もう1人の優!?

「フフフ…また一段と強くなったみたいね。」

─新たな力


「仮面ライダー、ホープインフィニティ!俺の強さは、超次元を超えた!」


次回、『119話 希望の力』



ということで、優の一大事に翔太郎とフィリップが駆けつけました!ついに仮面ライダーWが登場!Wはオーズ×フォーゼの映画以降2人ともが本人登場することは無かったので、文章ですが登場させることが出来て嬉しいです!

そして次回、復活した優が前回神から貰った力で、新たな姿に変身します!次回予告でチラッと言ってましたが、相変わらずのネーミングセンスです(笑)

あと、初めての挿入歌は仮面ライダーW サイクロンジョーカーのテーマソングのCyclone Effectでした!Wの曲どれも良い曲ですよね!これからもその時その時にイメージできる挿入歌を入れていく予定なので、イメージしたり、聴きながら読んでみてください!

では今回はこの辺で…読んでくださりありがとうございました!お気に入り登録、感想や評価などもよろしくお願いします!
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