μ’sと仮面ライダーの物語   作:シーチ

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はい、29話です。
今回でワンダーゾーン編は完結です。今回のタイトルはアニメと同じにしました。
では29話、スタートです!


29話 ワンダーゾーン

〜side 優〜

 

「チョコレートパフェ、おいしい。生地がパリパリのクレープ、食べたい。ハチワレの猫、可愛い。5本指ソックス、気持ちいい…うぅ、思いつかないよぉ…」

 

教室で1人、南が呪文のように何かを言っている。何故こうなっているか、それは数十分前まで遡る…

 

 

 

「アキバでライブよ!」

 

部室で絢瀬先輩が秋葉原でライブをやると言い出した。

 

「えっ、それって」

 

「路上ライブですか?」

 

「えぇ!」

 

「アキバといえば、A-RISEのお膝元よ!」

 

「これだけに面白い!」

 

「でも、随分と大胆ね…」

 

絢瀬先輩の言葉に、それぞれ反応する。

 

「アキバはアイドルファンの聖地!だからこそあそこで認められるパフォーマンスが出来れば、大きなアピールになる!」

 

おぉ、絢瀬先輩もやる気だな。

 

「いいと思います!」

 

「楽しそう!」

 

「しかし、すごい人では…」

 

「人がいなければ、やる意味無いでしょ。」

 

「それは…」

 

「凛も賛成!」

 

「わ、私も。」

 

園田は人が多い事に恥ずかしさを感じているようだが、星空と小泉は賛成意見を出す。

 

「決まりね!」

 

こうして、アキバで路上ライブをやることになった。

 

「じゃあ、早速日程を!」

 

「と、その前に!今回の作曲はいつもと違って、アキバのことをよく知っている人に書いてもらうべきだと思うの。ことりさん、どう?」

 

「わっ、私?」

 

絢瀬先輩の突然の言葉に、南は驚いている。

 

「えぇ、あの街でずっとアルバイトしてたんでしょ?きっと、あそこで歌うのにふさわしい歌詞を考えられると思うの。」

 

そう絢瀬先輩が提案した。

 

「それいい!すごくいいよ!」

 

「穂乃果ちゃん…」

 

「やった方がいいですよ!ことりならアキバにふさわしい、いい歌詞をかけますよ。」

 

「凛も、ことり先輩のあまあまな歌詞で歌いたいニャー!」

 

「そ、そう?」

 

園田と星空は南の歌詞を作ることに背中を押す。

 

「ちゃんといい歌詞を作りなさいよ!」

 

「期待しているわ。」

 

「頑張ってね!」

 

「う、うん!」

 

矢澤、西木野、高坂にも背中を押され、不安混じりだが南はやることを決意。

 

「あっ、そういえば絢瀬先輩。路上ライブなら、許可とか必要なんじゃ?」

 

俺がそう聞くと、絢瀬先輩は、

 

「優、よろしくね!」

 

と言いながら、ウインクしてきた。俺にやってもらう気満々だったのかよ…まぁ、あんまりマネージャーらしい事してこなかったし、いっちょやりますか!

 

 

そんなこんなで、南が作詞をしているのだが…

 

「フワフワしたもの可愛いな!はいっ!あとはマカロンたくさん並べたら、カラフルで幸せ〜、ルールーラーラー…うぅ、やっぱり無理だよ。」

 

このように、行き詰まっているようだ…

 

「なかなか苦戦してるようですね…」

 

「うん…」

 

まぁ、いきなり作詞をやるなんて言われても難しいだろうな…すると、高坂が教室に入っていき、

 

「こうなったら、一緒に考えよ!取っておきの方法で!」

 

南に言った。取っておきの方法?

 

 

 

 

「おかえりなさいませ!ご主人様!」

 

「おかえりなさいませ!ご主人様!」

 

「おかえりなさいませ…ご主人様…」

 

南の働いてるメイド喫茶で高坂、園田が1日メイド体験をすることになった。なるほどな、アキバで歌う歌詞ならアキバで考えろか。まぁ、それはいいんだが…

 

「なんで俺が執事服を着ているんだ?」

 

「優くん、似合ってるよ!」

 

「ほら、優くんも言って!」

 

「そうですよ!私だって恥ずかしいんですから…」

 

「分かったよ… おかえりなさいませ、お嬢様。」

 

「「「おぉー!」」」

 

「何がおぉー!だよ。というか、なんで執事服があるんだよ!」

 

「店長が持ってたから貸してくれたの、優くんみたいなイケメンが居れば、店も繁盛するだろうしオッケーだって。」

 

「どんだけ気前のいい店長さんなんだよ…というか、別にイケメンじゃないし…」

 

そんな会話をしていると、

 

「ニャー!遊びに来たよ!」

 

星空たち他のμ’sのメンバーが来た。

 

「ではでは、早速取材を…」

 

「やめてください!というか、なんでみんな…」

 

東條先輩が取材しようとカメラを取ろうとするが、園田が止めた。

 

「私が呼んだんだよ。」

 

どうやら、高坂が呼んだらしい。

 

「それよりも早く接客してちょうだい!」

 

「なんで、矢澤が偉そうなんだよ…」

 

偉そうに接客を求める矢澤に、南が、

 

「いらっしゃいませ!お客様、2名様でよろしいでしょうか?それでは、ご案内します。こちらのお席へどうぞ。メニューでございます。ただいま、お冷をお持ち致します。失礼いたしました。」

 

完璧な接客でもてなす南。すごいな…

 

「さすが伝説のメイド…」

 

「ミナリンスキー…」

 

「優くん、新しいお客様がいらしたから接客お願いしていい?」

 

「あっ、分かった。」

 

そして、俺は南に言われ、お客さんのところへ向かった。

 

「おかえりなさいませ、お嬢様。って、なんで優奈が!?それに、亜里沙ちゃんと高坂の妹まで!?」

 

メイド喫茶に来た客は、優奈と亜里沙ちゃん、それに高坂の妹の雪穂ちゃんだった。

 

「あっ、お兄ちゃん!」

 

「お姉ちゃんに、優さん達がメイドと執事をするって聞いたんです!」

 

「それより、お兄ちゃんと亜里沙って知り合いだったの?」

 

「うん、私は優さんとμ’sのファンだし!」

 

「μ’sはいいとして、なんで俺まで?」

 

「前に助けてもらいましたし!」

 

「もしかしてそれって、オープンキャンパスの日のあと?」

 

すると、さっきまでお店の奥の席に座っていた絢瀬先輩がやってきて聞いてきた。

 

「多分、その事だと思いますけど、どうかしたんですか?」

 

「あの日から、亜里沙がμ’sよりも優の話をするようになったのよ。」

 

「俺の話を?」

 

「えぇ、さっき助けてもらったって言ってたけど、何かあったの?」

 

「あぁ…えっーと…チンピラの人にしつこくナンパされてたから追い払っただけですよ。」

 

亜里沙ちゃんは、ちゃんと俺が仮面ライダーであることを伏せてくれていたみたいだ。

 

「はぁ、お兄ちゃんはすぐにどんな人でも助けちゃうからね…でも、私はそんなお兄ちゃんが大好きだけどね!」

 

「ちょっ、おい!優奈!こういう所で抱きつくな!」

 

そんなやり取りをしていると、

 

「優くん…その子誰なの…?」

 

「何してるの?仕事中に抱きつかれてニヤニヤして…」

 

「それに、お兄ちゃんなんて呼ばせて。優にはそういう趣味があったのですか?」

 

とっても恐ろ…素晴らしい笑顔で高坂、南、園田が言ってきた。

 

「違う!優奈は本当に俺の妹だから!」

 

「えっ、ほんとに?」

 

と、3人はジト目で見てくる。俺はどんだけ信用ないんだよ…

 

「本当だよ!」

 

「えっ、本当なの?」

 

すると、優奈が、

 

「はじめまして、あなた達がμ’sの皆さんですね。仮野優の妹の優奈です。」

 

と、自己紹介をした。

 

「あっ、高坂穂乃果です!」

 

「南ことりです!」

 

「園田海未と申します。本当に優の妹ですか?とても、礼儀正しいですね。」

 

「おい、園田。それじゃあ、俺が礼儀正しくないみたいにきこえるんだが?」

 

「そんなに間違ってないと思いますよ?」

 

「そんなことないだろ!」

 

「これからも、お兄ちゃんをよろしくお願いします!」

 

「うん、こちらこそよろしくね!」

 

「優くんには、いつも助けてもらってるからね!」

 

「それはそうとして、私のお兄ちゃんは渡しませんからね?」

 

「いや優奈、何言ってんだよ…俺はお前のでもないし、こいつらはそんなんじゃないぞ。」

 

「ふぅーん…ならいいけど…(見る限りメンバーのほとんどの人がお兄ちゃんに好意を寄せてるっぽいけど…まぁ、お兄ちゃんは全く気づいてないようだけど…っていうか、亜里沙までちょっとお兄ちゃんに興味あるみたいだったし、本当にお兄ちゃんは…)」

 

 

それから、俺と高坂と南は厨房へ行った。

 

「ことりちゃん、ここにいると別人みたいに生き生きしてるね!」

 

高坂がそう言った。

 

「なんかね、この服を着ているとできるっていうか、この街に来ると不思議と勇気が貰えるの。もし、思いきって自分を変えようとしてもこの街ならきっと受け入れてくれるような気がするんだ!だから、好きっ!」

 

と、南が言った。

 

「今、南が言ったことをそのまま歌にすればいいんじゃないか?」

 

俺がそうアドバイスすると、南の作曲は驚くほど早く進んだ。

 

 

そして数日後、南は作詞を完成させて、アキバで路上ライブをした。

 

 

 

 

 

Wonder zone /μ’s

 

 

 

 

 

ライブは無事、成功に終わった。 いやぁ、ライブの許可もすんなり取れたし、良かった良かった。

 

 

「上手くいってよかったね、ことりちゃんのお陰だよ!」

 

そして、ライブが終わった後、俺と高坂と園田と南は、帰りに神田明神へと寄った。

 

「ううん、私じゃないよ。みんながいてくれたから、みんなと作った曲だから!」

 

「そんなこと…でも、そういうことにしとこうかな。」

 

「穂乃果…」

 

「うん、その方が嬉しい!」

 

「ことり…」

 

「まぁ、その方がお前ららしいんじゃないのか?」

 

「優…」

 

「ねぇ、こうやって4人で並ぶと、ファーストライブの頃を思い出さない?」

 

「うん。」

 

「あの時はまだ、私たちだけでしたね…」

 

「あのさ、私たちっていつまで一緒に居られるのかな?」

 

高坂が突然、そんなことを言い出した。

 

「どうしたの、急に?」

 

高坂の言葉を南も疑問に思っている。

 

「だって、あと2年で高校も終わっちゃうでしょ?」

 

「それは仕方がないことです…」

 

「大丈夫だろ。少なくともお前達3人は強い絆で結ばれてる。大学や仕事が違っても、いつでも会えると思うぞ?」

 

「うん!そうだよ!私たちはずっと一緒。私、みんなのこと大好きだもん!それは、優くんも同じだよ?だから、優くんもずっと一緒だよ?」

 

「まぁ、そう出来たら、いいな…」

 

けど、俺は3人とずっと一緒にいる事は出来ないだろう…俺は3人のように幼馴染という訳でもないし、みんなと一緒にいると危険な目に合わせてしまうかもしれない。でも、少しでも長く、μ'sのみんなと一緒にいたい。俺はみんなと活動して行く中、そう思うようになっていた。

 

でも、この時の俺はまだ知らなかった。南の元へ届く一通の手紙と、俺の因縁の怪人が現れることによって、μ's解散の危機が訪れることになってしまうことを。そして、それは近い未来の出来事という事を…




はい、今回はここまでです。
ことりの元へ届く手紙はアニメでわかると思いますが、優の因縁の怪人とはいったいどんな敵なのでしょうか?
それが分かるのは、もう少し先の文化祭ライブのあとになりそうです。
では、次回からは合宿編です!
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