μ’sと仮面ライダーの物語   作:シーチ

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はい、30話です。
とうとう30話まで来ましたね。
そして、今回から合宿編です。
では30話、スタートです!


30話 合宿へ行こう!

〜side 優ー

 

アキバでのライブが無事成功してから数日経ち、音ノ木坂学院は夏休みに入っている。

でも夏休みだからといってμ’sの練習がないどころか、ラブライブが近づいている今、いつもより少しハードだ。そして、俺たちはいつも通り屋上に練習へ来ているのだが、

 

「「あ、暑い…」」

 

夏なのでかなりの暑さだ…

 

「ていうか、バカじゃないの!この暑さの中で練習とか!」

 

愚痴愚痴言ってる矢澤に対して、絢瀬先輩が言う。

 

「そんなこと言ってないで、早くレッスンするわよ!」

 

「はっ、はい…」

 

やはりまだ対立関係だった頃が忘れられないのか、小泉は絢瀬先輩のことを怖がり、星空の後ろに隠れてしまった。

 

「花陽、これからは先輩も後輩も関係ないんだから。」

 

「はい…」

 

「そうだ!合宿行こうよ!」

 

そんな中高坂が突然合宿に行くと言い出した。

 

「はぁ、何急に言い出すのよ!」

 

「あぁ…!何でこんないいこと早く思いつかなかったんだろ!」

 

もう高坂は合宿に行く気満々のようだ。

 

「合宿かぁ…面白そうニャ!」

 

「そうやね。」

 

「でも、どこに?」

 

「海だよ!夏だもの!」

 

行く気満々の高坂だが、

 

「費用はどうするのです?」

 

園田に言われて表情が一転する。いや、そこ考えてなかったのかよ…

 

「それは…」

 

すると、高坂は南と少し離れたところで話し始めた。

 

「ことりちゃん、バイト代いつ入るの?」

 

そんなコソコソ話してるけど、丸聞こえですよー?

 

「えぇ!?」

 

「ことりをあてにするつもりだったのですか…」

 

「違うよ!借りるだけだもん!」

 

「第一、海の近くで練習できる合宿場なんて、バイト代だけで行けるようなもんじゃないぞ…」

 

「うぅ…そうだ!真姫ちゃん家なら別荘とかあるんじゃない?」

 

いくら病院経営の金持ちお嬢様だからって、別荘なんてあるわけ…

 

「あるにはあるけど…」

 

あるのかよ!

 

「ほんと!?真姫ちゃんお願い!」

 

「ちょっと待って!何でそうなるの!」

 

「そうよ、いきなり押しかけるわけには行かないわ。」

 

「そう、だよね…」

 

そう言って、捨てられた子猫のような顔をする。

 

「……仕方ないわね…聞いてみるわ。」

 

「ほんと!?」

 

「やったニャー!」

 

チョロ…

 

「そうだ、これを機にやってしまった方がいいわね。

 

「何やるんですか?」

 

絢瀬先輩の発言が気になった俺が聞いた。

 

「当日までのお楽しみよ!」

 

「まさか!?前に先輩であり、生徒会長である私に生意気なことを言ったからマネージャーをクビにと!?」

 

「そんなわけないでしょ!私をなんだと思ってるのよ!」

 

俺の冗談にしっかりと突っ込んでくれる絢瀬先輩。絢瀬先輩みたいな、園田と同じ真面目タイプはいじりやすいかもな。グフフ…

 

その後、とても黒い笑顔をしてたよ?と言われた俺だった…

 

 

 

そして合宿当日、西木野の別荘に向かうため駅に来たのだが…

 

「えぇー!先輩禁止?」

 

高坂が言った通り、絢瀬先輩が先輩と呼ぶのを禁止すると言い出したのだ。そういえば、小泉に『これからは先輩も後輩も関係ないんだから』って言ってたな…

 

「前からちょっと気になっていたの。先輩、後輩はもちろん大事だけど、踊っている時にそういうこと気にしちゃダメだから。」

 

「そうですね。私も3年生に合わせてしまうところがありますし。」

 

えっ?そうなの?それであんなに踊れてたの?

 

「そんな気遣い全く感じないんだけど?優に至っては、私だけ先輩付けずにタメ語で話してくるし。」

 

俺が園田の発言に内心驚いていると、矢澤が俺に鋭い目を向けて言ってきた。

 

「だって、俺が初めて矢澤見た時なんて校内に制服のコスプレしながら迷い込んだ小学生かと思ったぐらいだぞ?」

 

「そっ、そこまで小さくないわよ!」

 

おいおい…それじゃ小さいことは認めてるってことになるぞ…?

 

「でも、にこ先輩は上級生って感じがしないからニャー。」

 

「上級生じゃなかったら、なんなのよ!」

 

俺や星空の言葉に不満げに矢澤が聞いてきた。

 

「うーん…後輩!」

「っていうか、子供?」

「さっきも言ったが、小学生。」

「ウチ、マスコットかと思ってたけど。」

 

星空、高坂、俺、東條先輩がそれぞれ思っている事を言う。っていうか東條先輩に至ってはマスコットって…

 

「どういう扱いよ!」

 

「じゃあ早速、今から始めるわよ。穂乃果?」

 

矢澤のツッコミをスルーして絢瀬先輩がそう言った。

 

「あっ、はい、いいと思います!え、え、ぅ絵里ちゃん!」

 

「うん!」

 

「ふぁ〜、なんか緊張。」

 

高坂にも緊張することあるんだな…

 

「じゃあ凛も!ふぅー…ことり、ちゃん?」

 

「はい、よろしくね。凛ちゃん!真姫ちゃんも。」

 

「べっ、別にわざわざ読んだりするものじゃないでしょ!」

 

西木野は素直に呼ぼうとしない。今はツンの方か…

 

「あっ、マネージャーだからって優もちゃんと先輩付けずに呼ぶのよ!」

 

「えっ、俺もですか?」

 

「もちろん。マネージャーだからこそ、私たちと同じでないといけないわ。」

 

「えぇ、じゃあ…絢瀬、さん?」

 

「さんを付けたら同じじゃない。」

 

「じゃあ、絢瀬?」

 

「まぁ、それでいいわ……結局下の名前では、呼んでくれないのね…」

 

最後の方は何言ってるのかよく聞こえなかったが、いいと言ってくれたので良しとしよう。

 

「じゃあ、1年生も俺のことも先輩なしで呼んでくれ!」

 

「分かったニャー、優くん!」

 

「ゆっ、優くん!」

 

星空と小泉が言った。

 

「西木野は?」

 

「だっ、だから、別にわざわざ呼んだりするものじゃないでしょ!」

 

顔を赤くして言う西木野。さて、ツンデレな西木野さんは、いつデレてみんなを名前で呼ぶのだろうか…

 

「では改めて、これより合宿に出発します!部長の矢澤さんからひと言。」

 

「えぇ!にこ?えっ、えっーと… しゅ、しゅっぱーつ!」

 

「それだけ?」

 

「考えてなかったのよ!」

 

「考えてないにしてもそれだけって…やっぱり小学生…?」

 

「うるさいわね!」

 

 

 

そして、西木野の別荘にやって来たのだが…

 

「すごいよ!真姫ちゃん!」

 

「やっぱり、お金持ちだニャー!」

 

西木野の別荘の大きさにみんなが驚いてる中、矢澤は悔しそうな顔をしていた。っていうか、デカすぎだろ!

 

「そう、普通でしょ?」

 

「これが普通だったら、ほとんどの人が貧乏だぞ…」

 

 

 

 

そして俺は、西木野の別荘を見てまわっている。

 

「こことーった!おぉ!フワフワ、気持ちー!」

 

「凛はこっち!」

 

ベットに寝転びながら言う高坂と星空。本当に子供みたいにはしゃぐな、こいつらは。

 

「海未先輩と優先輩も早くとった方が…あっ、」

 

「やり直しですね?」

 

「海未ちゃん、優くん、穂乃果ちゃん。」

 

園田の指摘で、星空はちゃんと先輩付けをせずに呼び直した。

 

「というか、俺は一緒に寝ないよ?」

 

「穂乃果?」

 

俺の言葉の後に園田が高坂に呼びかけるが…

 

「ぐぅ〜」

 

「って寝てる!?」

 

高坂がほんの30秒程度で寝てしまっていた…

 

 

そしてキッチンでは、

 

「りょっ、料理人!?」

 

西木野の家に料理人がいることに俺たちは驚いていた。料理人雇ってるってどこまでお金持ちなんだよ!?

 

「そんな驚くこと?」

 

西木野はごく当たり前だというように言ってきた。

 

「普通驚くぞ…」

 

「そうだよ、そんな人が家にいるなんてすごいよね!」

 

南がそう言うが、矢澤は…

 

「へぇー、真姫ちゃんの家もそうだったんだ。にこん家も専属の料理人いるのよねぇ…だからにこ、全然料理なんてやったことなくてぇ…」

 

明らかに嘘だが、見栄を張ってそう言った。

 

「なんの対抗心だよ…」

 

「へぇ、にこ先輩もそうだったなんて!」

 

おい、南…それで騙されるなよ…それとも、気づいてて言ってるとか…?いや、まさかな…脳トロボイス持ちの天使南がそんな笑顔で騙されたふりなんてするわけない…南は純粋だと信じたい…

 

「にこにーでしょ?にこ先輩じゃなくて、にこにー!」

 

俺が謎の思考をしている間に、矢澤が先輩付けで呼んできた南に指摘していた。

 

 

 

そしてリビングでは、

 

「ここなら、練習も出来そうね!」

 

「そうやね!でも、せっかくやし外の方がええんやない?」

 

絢瀬先輩と東條先輩が練習場所について話し合っていた。

 

「海に来たとはいえ、あまり大きな音を出すのも迷惑でしょ?」

 

「もしかして、歌の練習もするつもり?」

 

「もちろん!ラブライブ出場枠が決定するまで、あと1ヶ月ないんだもの!」

 

「やる気やね。」

 

「本当ですね。それはそうと、なんで小泉はそんな端っこにいるんだ?」

 

「なんか、広いと落ち着かなくって…」

 

あぁ、なんか分からなくもない…小さい頃とかは、ドラ〇もんみたいに押し入れを秘密基地にして遊んでる子とか多いよな…まぁ、俺の小さい頃の記憶はないんだけど。

 

 

 

「これが、合宿での練習メニューになります!」

 

そう言いながら園田は練習メニューを見せてきた。

 

「おぉ…」

 

「すごい、こんなにビッシリ…」

 

園田が用意した、練習メニューには普通の人には到底クリア出来ない練習メニューが書かれていた。というか、3バカはなんで水着なんだよ…

 

「って海は!」

 

「私ですが?」

 

「園田、ボケるならもうちょい捻った方がいいぞ。」

 

「なんの話です?」

 

えっ?今のボケじゃなく素だったの?

 

「そうじゃなくて、海だよ!海水浴だよ!」

 

「それならほら!」

 

園田が指さしたところには、遠泳10キロと書かれていた。

 

「遠泳、10キロ…」

 

「その後、ランニング10キロ!?」

 

「最近、基礎体力をつける練習が減っています。せっかくの合宿ですし、ここでみっちりやっといた方がいいと!」

 

基礎体力減ったからって、1日でこの量は…

 

「それは重要だけど、みんなもつかしら?」

 

「大丈夫です!熱いハートがあれば!」

 

松岡〇造さんかよ!

 

「やる気スイッチが痛い方向に入ってるわよ…何とかしなさいよ…」

 

矢澤がそう言うと、

 

「う、うん。凛ちゃん!」

 

「分かったニャ!海未先輩あそこ!」

 

高坂に頼まれ星空が指で方向を指しながら、園田に言った。

 

「えっ、どこですか?」

 

「今だ!行けー!」

 

園田がよそを見た瞬間、高坂、星空、矢澤、南、小泉が海へ走って行った。ってほかのメンバーも水着着てたんかい!

 

「あなた達、ちょっと!」

 

「まぁ、仕方ないわね。」

 

絢瀬先輩が言った言葉に、

 

「えっ、いいんですか?絵里先輩?…あっ、」

 

そう聞いた園田だが、先輩付けで呼んでしまっていた。

 

「禁止って言ったでしょ?」

 

そんな園田に、絢瀬先輩がそう言った。

 

「すみません…」

 

「μ’sはこれまで部活の側面も強かったから、こんなふうに遊んで、先輩、後輩の垣根をとることも重要なことよ?」

 

「おーい!」

 

「海未ちゃーん!絵里ちゃーん!」

 

海の方でみんなが2人を呼んでいた。っていうかさっき逃げていったのに切り替え早いね…

 

「はーい!さぁ海未、行きましょ!」

 

そして、西木野以外のメンバーは海ではしゃいだり、スイカ割りをしたり、ビーチバレーをしたりしていた。ただ、西木野だけは遊ばず、本を読んでいた。

 

 

 

海に行ったあと、全員別荘に戻ってきた。

 

「買い出し?」

 

「なんか、スーパーがちょっと遠いらしくて。」

 

「じゃあ、行く行く!」

 

と、高坂が行くと言ったが、

 

「別に、わたし1人で行くからいいわよ。私以外、お店の場所分からないでしょ?」

 

そう西木野が言った。

 

「じゃあ、ウチと優くんがお供する。」

 

突然、東條先輩がそう言った。

 

「えっ、俺も?」

 

「たまには、いいやろ?こういう組み合わせも。」

 

 

 

そして、俺たちは買い出しに向かった。

 

「おぉ、綺麗な夕日やね!」

 

と、海に沈む夕日を見て東條が言った。

 

「確かに、綺麗ですね。」

 

「もう!そこは、君たちの方が綺麗って言うところとちゃうの?」

 

「そんなキザなセリフ、言いませんよ…」

 

「どういうつもり?」

 

不機嫌そうに西木野が言ってきた。

 

「別に、真姫ちゃんもちょっと面倒なタイプだなって。」

 

えっ、それを東條先輩が言うか…?

 

「優くん?今、失礼なこと考えてなかった?」

 

「そっ、そんなわけないじゃないですか!」

 

だから、なんで分かったんだよ!?

 

「そんなことより、私が面倒なタイプってどういうことよ!」

 

「本当はみんなと仲良くしたいのに、なかなか素直になれないっていうところとか?」

 

「私は、普通にしているだけで…」

 

「そうそう、そうやって素直になれないのよね。」

 

「ていうか、どうして私に絡むの!」

 

「うーん…ほっとけないのよ。よく知ってるから、あなたに似たタイプ…」

 

なるほど、絢瀬先輩か…あれ?っていうか、今の東條先輩の口調、関西弁じゃない…?それに、どっかで聞き覚えがあるような…

 

「なにそれ…」

 

「まっ、たまには無茶してみるのもいいと思うよ?合宿やし。」

 

 

 

そして買い出しを終え、西木野は先に別荘に戻ると言って戻ってしまい、俺は東條先輩と帰っていた。

 

「優くんも真姫ちゃんとどこか似てるようで、どこか違うね。」

 

と、東條先輩が言ってきた。

 

「どういうことですか?」

 

「自分はみんなと仲良くすると、みんなを危険な目に遭わせてしまう。だからみんなとの関係は、アイドルとマネージャーという関係だけで止めておこう。友達になったりするつもりはない、そう思ってるんやろ?」

 

「本当、お見通しですね…」

 

「でも、最近気づき始めてる。優くんにとって、穂乃果ちゃん達はとても大切な人たちになってるんと違う?だからまた失うのが怖くて、普通に接してるようで避けているんと違う?」

 

「違いますよ…俺は、仲良くするつもりなんて…」

 

「それ。優くんは仲良くするつもりなくても、仲良くしたい。もっと話したり遊んだりしたいって思ってるんと違う?」

 

「違います!俺は、俺は…」

 

「やっぱり、そうなんやろ?仲良くしたいならしたらええやん。茜ちゃんの時だって、優くんが悪いんでも、優くんがいたからでもない。それに、穂乃果ちゃん達が襲われたら、優くんが守ってあげれば…」

 

「簡単に言わないでください!」

 

俺はつい、東條先輩に対して怒鳴ってしまった。

 

「優くん…」

 

「すみません…」

 

俺は、その場から走って、逃げ去ってしまった…




最後、優と希が少し言い合いに…次回、しっかりと希と話すことが出来るんでしょうか…
次回かその次で、合宿編ラストだと思います。
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