とうとう、1期も終わりが近づいてきてますね…
では46話、スタートです!
46話 穂乃果、再出発!
〜side 絵里〜
私は今、生徒会の仕事が終わって、書類などを片付けていた。そんな私に対し、希が言う。
「本当にこれで良かったんかな…」
「9人いないんじゃ、μ’sじゃないって言ったのは希でしょ?」
「そうやけど…」
少し前、私はμ‘sの1年生と3年生全員を集めてある話をした。
〜回想〜
「活動休止!?」
「えぇ、それで少し見つめ直した方がいいと思うの。」
「ラブライブに出場出来ないどころか、活動も休止…」
「今のままで続けても、意味があるとは思えないわ。μ’sは穂乃果がいなければ、解散したようなものでしょ?」
落ち込むみんなに、真姫が言った。
「…」
にこは黙っていたが、悔しそうに握り拳を作っていた。
〜回想終了〜
「正直、穂乃果が言い出さなくても、いずれこの問題にはぶつかっていたとは思う…来年までだけど、学校が存続することになって、私たちは何を目標にこれから頑張るのか考える時がきてたのよ…」
〜side out〜
〜side 花陽〜
私と凛ちゃんは、にこちゃんに呼ばれてワックに来ていた。
「あんた達はどうするつもり?」
「どうするって?」
「アイドルよ。決まってるでしょ!続けるつもりはないの?……一緒に続けない?」
「にこちゃん…」
〜side out〜
〜side 海未〜
私は弓道の練習を終え、ことりの家に来ています。
「海未ちゃん、いらっしゃい。遅かったね、練習?」
「はい。」
「海未ちゃんも断ったの?」
ことりが聞いてるのは、にこが提案したアイドルを続けないかという話のことでしょう。
「はい。続けようとするにこの気持ちも分かりますし、出来ることなら…」
「じゃあ、どうして?」
「私がスクールアイドルを始めたのは、ことりと穂乃果が誘ってくれたからです。」
「ごめんなさい…」
「いえ、人のせいにしたい訳じゃないんです。穂乃果にはあんなことを言ってしまいましたけど、やめると言わせてしまったのは私の責任でもあります。」
「そんなことない!あれは、私がちゃんと言わなかったから…」
「……穂乃果とは?もうすぐ日本を経つんですよね?」
「うん…」
「ことり…本当に留学するのですか?私は…いえ、なんでもありません。」
「無理だよ…今からなんて、そんなこと…」
「そう、ですよね…優のお見舞いはもう行かないのですか?」
「出発の前日に手紙だけ置いてこようと思う…まだ、目が覚めてないみたいだから、せめて手紙で謝ろうと思うの。目が覚めた時に、読んでもらえたら…」
「そうですか…」
〜side out〜
〜side 花陽〜
私と凛ちゃんはスクールアイドルを続けることを決意し、にこちゃんと3人で練習のため神田明神の階段を走っていた。
「はぁ、はぁ、はぁ…」
「かよちん遅いニャー。」
「ごめん、久しぶりだときついね…」
「あっ!」
凛ちゃんの声で私が後ろに振り返ると、穂乃果ちゃんがいた。
「凛ちゃん、花陽ちゃん。練習、続けてるんだね。」
「当たり前でしょ!スクールアイドル続けるんだから。」
穂乃果ちゃんの言葉を聞いたにこちゃんが言った。
「え?」
「悪い?」
「いや…」
「μ’sが休止したからって、スクールアイドルやっちゃいけないってきまりはないでしょ?」
「でも、なんで?」
「好きだから。 にこはアイドルが大好きなの!みんなの前で歌って、ダンスして、みんなと一緒に盛り上がって、また明日から頑張ろうって、そういう気持ちにさせることが出来るアイドルが、私は大好きなの!穂乃果みたいにいい加減な好きとは違うの!」
「違う!私だって!」
「どこが違うの?自分からやめるって言ったのよ。やってもしょうがないって。」
「それは…」
「ちょっと言い過ぎだよ…」
熱くなったにこちゃんを止めるため、凛ちゃんが言った。
「……にこちゃんの言う通りだよ。邪魔しちゃって、ごめんね…」
そう言って、帰ろうとする穂乃果ちゃんに私は言った。
「穂乃果ちゃん!今度、私たちだけでライブやろうと思ってて、もし良かったら…」
「穂乃果ちゃんが来てくれたら、盛り上がるニャー!」
「あんたが始めたんでしょ。絶対、来なさいよ!」
「みんな…」
〜side out〜
〜side 絵里〜
亜里沙と一緒に雪穂ちゃんを送って穂乃果の家まで来ると、雪穂ちゃんに上がっていかないかと言われたため、私は穂乃果の部屋に上がらせてもらった。
「ごめんね。」
「いえいえ、お気になさらず。今、お茶を…」
「違うわ。μ’s、活動休止にしようなんて言ったこと。本当は私にそんなこと言う資格なんてないのに…つい、ごめんなさい…」
「そっ、そんなことないよ。っていうか、私がやめるって言ったから…」
謝る私に対して、そう言った穂乃果は暗い顔をした。
「私ね。凄くしっかりしてて、いつも冷静に見えるって言われるけど、本当は全然そんなことないの。」
「絵里ちゃん…」
「いつも迷って、困って、泣き出しそうで…希に実際恥ずかしい所を見られたこともあるのよ。でも、隠してる。自分の弱いところを…私は穂乃果が羨ましい。素直に自分が思っている気持ちを、そのまま行動に起こせることがすごいなって…」
「そんなこと…」
「ねぇ、穂乃果。私には、穂乃果に何を言ってあげればいいか、正直分からない…私たちでさえ、ことりがいなくなってしまうことがショックなんだから、海未や穂乃果の気持ちを考えると辛くなる…それに、今は優の命まで危険な状態だし…でもね、私は穂乃果に、1番大切なことを教えてもらったの…!変わることを恐れないで、突き進む勇気。私はあの時、あなたの手に救われた。」
私は穂乃果にそう伝え、家に帰った。
〜side out〜
〜side ことり〜
今日は私が留学先に向かう前日。私は最後に、優くんに手紙とあるものを渡しにお見舞いにきた。やっぱり、優くんはまだ目覚めていない…私はせっかく優くんにアドバイスしてもらったのに…後悔しないようにしろって言われたのに、アドバイス通りにできなかった…
私はその事と、留学のことを優くんにちゃんと話せなかったことを謝ろうと、手紙に書いた。これが、私の好きな人を見る最後の時かもしれないと思うと、私の目から涙が溢れそうになった…私はその涙を堪えて、病院をあとにした。
〜side out〜
〜side 穂乃果〜
私は絵里ちゃんが帰ってから、押し入れにしまってあったいつもの練習着を着た。そんなに長いこと着てなかったわけでもないのに、何故か凄い久しぶりに感じた。
そして、やっぱりスクールアイドルを続けようと決意した。
それから1日が経ち、私は海未ちゃんを講堂に呼び、待っていた。すると、講堂の扉が開き、海未ちゃんが入ってきた。
「ごめんね、急に呼び出したりして。」
「いえ…」
「ことりちゃんは?」
「今日、日本を経つそうです。」
「そうなんだ…」
「穂乃果…」
「私ね。ここでファーストライブやって、優くんに支えてもらいながら、ことりちゃんと海未ちゃんと歌った時に思った。もっと歌いたいって、スクールアイドルやりたいって。やめるって言ったけど、気持ちは変わらなかった…学校のためとか、ラブライブのためとかじゃなく、私好きなの、歌うのが!それだけは譲れない。だから、ごめんなさい!」
頭を下げ、謝った私を見た海未ちゃんは、少し驚いたような顔をする。
「これからもきっと迷惑をかける。夢中になって誰かが悩んでるのに気づかなかったり、入れこみすぎて空回りすると思う。だって私、不器用だもん!でも、追いかけていたいの!我儘なのは分かってるけど、私!」
「プッ、フフフ…」
私がそこまで言うと、海未ちゃんが急に笑い出した。
「海未ちゃん、なんで笑うの?私、真剣なのに!」
「ごめんなさい…でもね、はっきり言いますが…穂乃果には昔からずっと迷惑をかけられっ放しですよ?」
「えぇ!?」
「ことりとよく話してました。穂乃果と一緒にいると、いつも大変なことになると。どんなに止めても、夢中になったらなんにも聞こえてなくて…だいたい、スクールアイドルだってそうです。私は本気で嫌だったんですよ?」
「海未ちゃん…」
「どうにかしてやめようと思っていました。穂乃果を恨んだりもしましたよ?全然気づいてなかったでしょうけど…」
「ごめん…」
「ですが、穂乃果は連れていってくれるんです。私やことりでは、勇気がなくて行けないような凄いところに。」
「海未ちゃん…!」
「私が怒ったのは、穂乃果がことりの気持ちに気づかなかったからじゃなく、穂乃果が自分の気持ちに嘘をついてるのが分かったからです。穂乃果に振り回されるのは、もう慣れっこなんです。だからその代わりに、連れていってください!私たちの知らない世界へ!それが穂乃果の凄いところなんです!私もことりも、μ’sのみんなもそう思っています!」
海未ちゃんの言葉を聞いて、私は自然と笑みがこぼれる。そして、海未ちゃんはステージに上がり、私の隣に立ち、
「だって、可能性感じたんだ〜♪そうだ、進め〜♪」
そう歌った。
「後悔したくない、目の前に〜♪」
続けて私が歌う。
「僕らの道がある〜♪」
私たちには分かるはずもないのに、空港でことりちゃんも歌った。私と海未ちゃんは、何故かそう思えた。
BGM/ススメ→トゥモロウ
「さぁ、ことりが待ってます!迎えに行って来てください!」
「えぇ!?でもことりちゃんは…」
「私と一緒ですよ。ことりも引っ張って行ってほしいんです!わがまま言って貰いたいんです!」
「わがまま!?」
「そうですよ。有名なデザイナーに見込まれたのに、残れなんて…でも、そんなわがままを言えるのは…!」
そして、私は全速力で空港へ向かった。空港につくと、ことりちゃんが搭乗口に向かおうとしていた。ギリギリ間に合ったぁ…そう思いながら、私はことりちゃんの腕をつかんだ。
「ことりちゃん!ことりちゃん、ごめん!私、スクールアイドルやりたいの!ことりちゃんと一緒にやりたいの!いつか、別の夢に向かう時がくるとしても…行かないで!」
私はそう言って、ことりちゃんを抱きしめる。
「ううん、私の方こそごめん。私、自分の気持ち、分かってたのに…」
「ことりちゃん、行こう!みんなの元へ!」
「うん!」
私たちがみんなの待つ音ノ木坂学院に向かおうとした時、周りにいる人たちが悲鳴をあげながら逃げ始め、ことりちゃんの顔が青ざめる。
「ほっ、穂乃果ちゃん、アレ…」
ことりちゃんが指さした方を見ると、黒いスーツを着てマスクを被った怪物が、大量に襲いかかってきていた。