今回で、過去編ラストです。そして、タイトル通り悲劇が…
では53話、スタートです!
〜side 優〜
俺と茜の生徒会の任期が終わり、絢瀬先輩と東條先輩が生徒会長と副会長になってから2ヶ月と少しが経った。
今日は12月24日、クリスマスイブ…だけではなく、茜の誕生日だ。今日茜には誕生日だからとは言わずに、クリスマスイブということでデートすることになった。
俺がこの世界に来てから初めてのクリスマスイブで、前世ではクリスマスはいつもリア充め…などと思っていた気がする。まぁ、前世での記憶はないから分からないけど…
そんなことを考えていると、待ち合わせ場所に茜がやってきた。
「お待たせ!待った?」
「いや、俺も今来たところ。」
デートの待ち合わせでの定番の言葉を言った俺たち。ちなみに、今日は街の公園で待ち合わせている。
「それにしても、人多いね。」
「まぁ、クリスマスイブだしな…」
「でも、この前あんなに多くの人が倒れたりしたばかりなのにねぇ…」
「今じゃ、そんな面影はあんまりなくて平和な感じだな。」
つい2週間前、グラファイトが起こしたゲーム病大量感染があった。その時は、永夢さんたちが解決してくれたようだが、その2日後にDr.パックマンこと、財前美智彦が引き起こしたゲーム病大量感染が再び起こった。その時は俺と永夢さんだけでなく、仮面ライダーゴーストの天空寺タケルさん、仮面ライダードライブの泊進ノ介さん、仮面ライダーウィザードの操真晴人さん、そして進之介さんは神様と呼んでいたが仮面ライダー鎧武も協力の元事件を解決した。
その際、ベルトさんがいなくて変身できない進之介さんにベルトさんを預けた。そのため、俺は今ロイミュードが現れたら姉ちゃんとベルトさんが協力して作ったドライブドライバー2号機で戦っている。
まぁ、このように立て続けにゲーム病大量感染があったにもかかわらず、今はクリスマスムード一色だ。
その後、俺と茜はショッピングモールに行き、いろんな店を見たり食事をしたり、ゲームセンターでゲームをしたりした。そんな風に過ごしていると、すぐに日が暮れ夜になった。クリスマス仕様のイルミネーションとクリスマスツリーを観るため、デートスポットとして少し有名な場所までやって来た。
「わぁ、綺麗だね!」
「そうだな。あのさ、茜。」
「どうしたの?」
「誕生日おめでとう!」
そう言って、俺は包み紙で包まれたプレゼントを渡した。
「えっ、これ私に?」
「もちろん。クリスマスイブに誕生日って聞いたから、プレゼント。」
「優くん…ありがとう!」
茜はお礼を言いながら、俺に抱きついてきた。
「ちょっ、あっ、茜…//人多いし、抱きつくのは…//」
「あっ、ごっ、ごめん…//」
ここに大勢の人がいることを思い出した茜は、顔を真っ赤にさせた。まあでも、他のカップルの中にはキスしてる人も見たけど…もちろん俺にそんな度胸はありません…
「これ、開けていい?」
「あぁ、もちろん。」
「うわぁぁ。これって今日、優くんが付けていた。」
茜が開けた箱には、腕につけるブレスレットが入っていた。実は今日、このブレスレットと同じものを俺が付けていた。
「なにかお揃いのもの買いたいなって思って…」
ちょっと重いかなとも考えたんだけどな…
「優くん、ありがとう!!」
そう言って、早速茜は腕にブレスレットを付けた。
「優くん、一生大事にするね!」
「一生もか?」
「うん!好きな人からもらったものだもん!」
すると、茜は次の言葉を発する際、更に満面の笑みを浮かべる。
「優くん。大好きだよ!!」
茜のその言葉に、再び俺の顔が真っ赤になってしまった。その時…
「「「「「「「「きゃぁぁぁぁぁ!」」」」」」」」
イルミネーションを見に来ていた人が叫びながら逃げ始めた。逃げる人の奥には、1体の怪人が…
「優くん、あれって…」
「あぁ、すぐ終わらせてくる。変身!」
俺は仮面ライダーインフィニティに変身した。
「あら、あなたが噂の仮面ライダー?」
怪人がそう聞いてきた。
「あぁ。仮面ライダーインフィニティだ。俺の強さは次元を超えるぜ!それにしても、ドーパントでもヤミーでもゾディアーツでもないな…俺の知らない怪人…お前、何者だ?」
「ふふふっ、私は財団Xの幹部怪人、アデュサよ。」
「幹部か…クリスマスなのにデートとかないのかよ?暇なのか?」
「うふふ。今からよ?仮面ライダー、あなたとの
「生憎だが、俺は彼女とデート中なんだよ。」
「あら、残念…」
「でも、幹部みたいな危険なやつ、放置するわけにはいかないな。少しだけなら相手をしてやる。はぁぁぁっ!」
内心幹部と聞いて少し焦ったが、俺はアデュサへ攻撃を仕掛ける。
「やぁっ!はぁっ!」
「ふふふ…噂に聞いてた通り、数々の財団Xの怪物たちを倒してきただけはあるわね。でも、私には到底及ばないわ。」
「言ってくれるねぇ…だったら!」
俺はアタックバックルに、インフィニティストライクカードを入れた。
『スペシャルアタック!インフィニティストライク!』
「はぁぁぁっ!」
俺は1度上空に飛び、降りながらキックを放ったが、アデュサに弾かれて強制変身解除してしまった。
「ぐはぁぁっ!?こいつ、強い…」
「優くん!」
「茜、来ちゃダメだ!」
「ん?ふふふふ…」
アデュサは茜を見た瞬間、不気味な笑い声をあげた。なにをする気だ!?
「フフフ、はぁぁぁっ!」
すると、アデュサは銃を取り出し、俺に向けて撃ってきた。
「っ!?」
その時、俺は死を覚悟した。しかし、俺には当たらなかった。
「えっ……?」
俺が顔を上げた時、信じられない光景を目にした。茜が俺を庇って、茜の腹に銃弾が当たっていた。その様子を見て、再び「ふふふ」と笑い銃を近くの草むらの方に投げ捨てるアデュサ。
「…あか…ね……?おい、茜!しっかりしろ!なんで…俺なんかを庇って…」
「ゆう…くん…最後に…1つだけお願い聞いて…くれる…?」
「最後とか…言うなよ…」
俺は涙を流しながら、茜の言葉を聞く。
「お願い…私が死んでも、優くんは生きて、ね…これからも、みんなを守り、続けてね…今まで…本当にありがとね…
優…くん…大好きだよ…!」
「そんなの…俺も茜のこと、大好きに決まってんだろ…!」
そう言って、茜は目を閉じた…
「あか、ね…?おい、嘘だろ!茜!とっ、とにかく救急車を…」
俺は咄嗟にスマホを取りだし、救急車を呼んだ。
「健気な子ね。大事な人を守るために、自ら命を落とすなんて。」
そんな俺に、アデュサがそう言った。
「てめぇ!まさか、このために俺を狙って…うおぉぉぉぉ!」
俺は怒りに任せて、変身もしないでアデュサに殴りかかっていた。
「変身もしないで、勝てるわけないでしょ。はぁ!」
そして、アデュサは俺の頭を掴んできた。
「くっ…何する気だ!?」
「へぇ、なるほどねぇ…」
そう言って、アデュサは俺を投げ落とした。
「次戦える時を楽しみにしてるわね。仮面ライダー。」
「待て!」
そう言って、アデュサは去っていった。
俺が茜の様子を見に行くと、2つの撃たれた跡から血が流れていた。クソ…救急車、早く来てくれ!
そして数分後、俺が呼んだ救急車がきた。
茜が運ばれた病院は聖都大学附属病院。飛彩さんが手術を担当した。
俺は手術室のすぐそばの待合室で待っていた。ただ茜が生きていることを願って…
そこに永夢さんと明日那さんが来た。
「優くん…」
「何があったの?」
永夢さんと明日那さんが質問に答えるため、俺はアデュサが現れた時の出来事を説明した。
「そんなことが…」
しばらくすると、飛彩さんが手術室から出てきた。
「飛彩さん!」
「飛彩、結果は?」
永夢さんと明日那さんが結果を聞いた。その時の飛彩さんの表情は、暗いように見える…
まさか…!?
「すまない…運ばれてきた時には、もう…手遅れの状態だった…」
「嘘…だろ…」
俺はその場に座り込んでしまった…
「茜が…死んだ…?」
『はじめまして!私はこの学校の生徒会長をしています。3日後から2年生の茨城茜です!よろしくね!』
『今日からよろしくね、優くん!』
『あのね…わっ、私ね…優くんのことが好きです!もし良かったら、私と付き合ってください!』
『優くん。大好きだよ!!』
その時、茜とのこれまでの思い出が、一気に頭をよぎった…
「俺の…せいだ…俺を庇ったせいで…俺が仮面ライダーだから…俺と一緒にいたせいで…茜は…死ん…クソォォォォォォォォォォォォォォッ!」
俺は涙を流しながら、そう叫んだ…ただひたすらに、涙を流し続けた。
それから、2週間近くが経った。今日から、3学期。しかし2週間経った今でも、俺は茜のことが吹っ切れてなかった。当たり前だ。大切な彼女で、俺の心の支えでもあったんだから…
そんな俺は、茜の死をきっかけに変わったことがある。1つは、毎日朝と夕方にランニングを始めたことだ。理由はもう二度と誰も死なせないために、もっと強くなるためだ。
2つ目は、ピアノを弾かなくなった。いや、弾けなくなった…ピアノを弾こうとすると、茜との思い出を思い出して手が動かなくなってしまう。茜と一緒にやっていたダンスも、今はやろうという気にすらなれなかった…
3学期の始業式を終え、今俺はスクールアイドル研究部の部室に来ていた。
「茜が転校!?」
にこに茜が転校したと説明するためだ。理事長の判断で、生徒は一緒にいた俺と今の生徒会長と副会長である絢瀬先輩と東條先輩以外には、茜は転校したと説明することになった。
「あぁ、俺も今日先生から聞いたんだよ…なんか、急だったらしくて。それで、先生が茜からにこへの伝言があるって聞いたから、それを俺が聞いて伝えにきたんだ。」
「なんか、ややこしい言い方ね…で、伝言って?」
「『にこちゃん、今までありがとう!急で直接言えなくてごめん。一緒にスクールアイドルやりたかったよ…』らしい。」
「そう…私も、あんたとスクールアイドルをやりたかったわよ…」
そう言ったにこは、とても悲しい顔をしている。
「にこはその…続けるのか?スクールアイドル。」
「……いいえ…茜がいないなら、私は…」
「そうか…」
「悪いわね…」
「別に、謝ることじゃない。茜がいなかったら、にこは1人でやることになる。だから、また本当に信頼出来る仲間に出会えたら、頑張れよ…」
「えぇ、そうするわ…」
「じゃあ、そろそろ行くわ。」
「えぇ、またね。ねぇ、優。」
「なんだ?」
「なんであなた、今そんなに辛そうな顔してるの?茜が転校したからってだけじゃ、なさそうなぐらい辛そうな顔してるわよ…」
「っ!?そうか?そんなことねぇよ……にこ、お前は俺に…いや、俺と茜にとって最高の親友だ!」
「なっ、何よ急に?」
俺の突然の発言に、にこは驚いていた。
「じゃあ、にこ……さようなら…」
「えっ?」
俺はそう言って、アイドル研究部の部室から出た。
もう1つ、俺に変わったことがある。それは、人との関わりを出来るだけ持たないようにしようと思ったことだ。理由は、俺が仮面ライダーだから。また茜のように、俺のせいで死んでしまう人を出さないため。
だから俺にとって、転生してから恐らく1番の親友である、にことの関わりを減らすことにした。もちろん辛い…あいつも、本当に大切な存在だから。でも、そうしないとにこを危険な目に遭わせてしまうかもしれない…だから、俺はにこに『またな』ではなく、『さようなら』と言った。これからは、『にこ』としてではなく、『矢澤』として接していくために…
はい、今回で過去編は終了です。もっと長くなるかと思ったのですが、4話にまとめてしまいました。本当は、絵里との話とかもっと書きたいところがあったのですが、今回はここまでにしました。もしかしたら、また書く時があるかもしれません。
次回でオリジナル、そして1期編は終了です。